ドル下落や供給懸念、テクニカルな買いで上昇
- MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(エネルギー)
2019年4月9日 第1513号
◆昨日のエネルギー市場総括
「ドル下落や供給懸念、テクニカルな買いで上昇」
ドル指数は下落。
米欧金利差は拡大したものの、10日のEU緊急首脳会議の開催見通しを受けてポジション調整のユーロ買い・ドル売りが発生、ドル建て資産価格の上昇要因となった。
リビアの供給不安の高まり。
リビア国民軍とリビア暫定政府軍が首都トリポリで衝突、リビアの内戦が激化するとの見方が高まっていることは供給懸念の拡大を通じ、原油価格の上昇要因となった。
投機筋のテクニカルな買い。
昨年秋以降に下回っていた200日移動平均線のレジスタンスを、WTI・Brentとも上抜けし、テクニカルに買いが入りやすい状況になっていることは、原油価格にテクニカル面の上昇圧力となった。
◆今日のエネルギー市場見通し
「供給懸念とIMF見通し下方修正、EU会合を控えた調整でもみ合い」
産油国の減産と供給不安の高まり。
OPECプラスは今年の9月頃まで減産を継続する見通しである上に、米国の制裁強化によってベネズエラやイランの供給が減少するとの見方が強まっている他、リビアの情勢不安で供給がさらに減少すると見られていることは原油価格の上昇要因に。
IMF世界経済見通しは下方修正の見込み。
米欧金利差は拡大したものの、10日のEU緊急首脳会議の開催見通しを受けてポジション調整のユーロ買い・ドル売りが発生、ドル建て資産価格の上昇要因となった。
EU緊急首脳会議を控えた投機筋のテクニカルな売り。
WTI・Brentとも昨年秋以降に下回った200日移動平均線を上回ったが、明日のEU首脳会議を控えて一旦ポジション調整の売り圧力が高まる可能性が高く、テクニカルな売り材料に。
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