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米中対立激化とドル高進行で下落
  • MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(メタル)

2019年5月23日 第1536号

◆昨日のベースメタル市場総括


「米中対立激化とドル高進行で下落」

米中関係の悪化を受けた景気への懸念。
米中通商交渉がとん挫し、米国が中国企業に個別に制裁を加える方針を示していることは、両国の景気減速懸念を強め、景気循環銘柄価格の下落要因に。

米中対立激化などを受けたリスク回避のドル高継続。
米中貿易交渉が激化する中、米国は中国企業に対する追加制裁を検討と伝えられたことや、メイ首相がEU離脱協定に修正を加えると報じられたことがリスク回避のドル高を進行させ、ドル建資産価格の下落要因に。

LME指定倉庫在庫の減少は継続。
景気減速懸念が強まっているが、LME指定倉庫在庫の減少傾向は持続しており、非鉄金属価格の下支え要因に。

◆今日のベースメタル市場見通し


「欧米統計悪化と米中対立で軟調も投機買戻し観測が支え」

米中関係の悪化を受けた景気への懸念。
米中通商交渉がとん挫し、米国が中国企業に個別に制裁を加える方針を示しており、中国もこうした米国の制裁に対して一歩も引かない構えを見せていることは両国の景気減速懸念を強め、景気循環銘柄価格の下落要因に。

欧米経済統計は減速の見込み。
独製造業PMI(市場予想44.8、前月44.4)、ユーロ圏製造業PMI(48.1、47.9)、米製造業PMI(52.7、52.6)は総じて減速基調にあると考えられ、米新築住宅販売(前月比▲2.5%の67.5万戸、+4.5%の69.2万戸)も減速見込みであり、景気循環銘柄価格を下押しへ。

投機筋の買戻しの可能性。
米中貿易戦争を受けた景気の先行き懸念から、投機筋の非鉄金属のポジションは概ねネット売り越しとなっており、米中交渉やLME在庫減少などをきっかけに買戻しが入りやすい地合いにあることは、非鉄金属価格の上昇要因に。


昨日発表のニュース一覧(総合・メタル)/主要指標/セクター別パフォーマンス/CFTC投機筋ポジション/LME在庫/上海在庫など、詳しい解説は「MRA商品レポート for MANAGEMENT」にてご確認いただけます。
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