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米中協議難航とドル高で総じて軟調
  • MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(メタル・週末版)

2019年5月20日 第1533号 週末版

◆昨日のベースメタル市場総括


「米中協議難航とドル高で総じて軟調」

米中協議を巡る新華社通信の報道。
新華社通信は、「中国政府は米中協議に積極的ではない」と報道、両国の交渉が平行線をたどっており交渉が決裂するのではとの懸念が強まったことは、景気循環系商品価格の下落要因に。

実質金利上昇を受けたドル高の進行。
原油価格の下落を受けて期待インフレ率が低下、実質金利が上昇したことはドル高を誘発、ドル建て資産価格の下落要因となった。

投機筋の買戻しの可能性。
米中貿易戦争を受けた景気の先行き懸念から、投機筋の非鉄金属のポジションは概ねネット売り越しとなっており、米中交渉やLME在庫減少などをきっかけに買戻しが入りやすい地合いにあることは、非鉄金属価格の上昇要因に。

◆今日のベースメタル市場見通し


「米中交渉難航とドル高進行で軟調」

米中貿易戦争は長期化するとの見方。
G20で何らかの合意に至るとの期待はあるものの、中国が米国との交渉継続に否定的な発言をしていることや、華為技術に対する大規模な制裁発動など、両国が簡単に歩み寄れる状況にないことは交渉の長期化観測を強め景気循環銘柄価格の下落要因に。

米中緊張や中東情勢不安を受けたリスク回避のドル高。米中交渉は難航し、中東では(実際に開戦にはならないと思うが)開戦の可能性が意識され始めていることは、リスク回避のドル需要を喚起し、ドル高が進行することはドル建て資産価格の下落要因に。

LME指定倉庫在庫の減少は継続。
米中交渉の難航を受けて景況感は悪化しているものの、LMEの指定倉庫在庫の減少は継続しており、統計上の需給がタイトと見られていることは、非鉄金属価格の上昇要因に。


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