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生産コストを考える
  • ビジネスへのヒント
  • MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(週末版)

【ビジネスへのヒント】第367号

商品価格を予想する場合に、「生産コスト」が議論になることがあります。例えば銅を生産するのに1トン5,000ドル以上のコストがかかるとした場合、「市場の価格は5,000ドルが適当」と考える考え方です。この「適切な価格」を算出するためには、生産者の生産コスト情報と、正確な需要見通しが必要になってきます。ですが、この理屈が常に機能するわけではありません。

例えば、市場での取引価格が4,500ドルだった時、どうなるでしょうか。生産者はこの価格を上回っていないと採算が取れないため、生産者が生産を絞り需給がタイト化して価格が上昇して採算が取れるようになります。また、価格が下落することで需要が刺激され、需給がタイト化して価格が上昇するということも起こります。ですが、これらの情報をリアルタイムに把握することはほとんど不可能です。生産コストについては企業同士連携すれば取得可能かもしれませんが、その時の需要動向を把握することは非常に困難であるといえます。

ですが、極端に供給が不足している場合、過剰供給となっているような場合の「落としどころ」を探る意味では有効に機能します。
しかし通常はこの生産コストを上回る水準で価格が決まっていることが多いため、平時では使いにくい指標なのです。