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米中貿易交渉への懸念と欧州減速を受けたドル高で軟調
  • MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(メタル)

2019年5月8日 第1526号

◆昨日のベースメタル市場総括


「米中貿易交渉への懸念と欧州減速を受けたドル高で軟調」

米中貿易交渉難航への懸念。
米トランプ大統領は中国が貿易交渉で駆け引きを行っており、進捗が捗々しくないことに不満を表明、10日から関税を引き上げると決定したことは景気循環銘柄価格の下落要因に。

欧州経済見通し下方修正を受けたドル高進行。
欧州委員会は経済見通しを発表し、2019年のユーロ圏成長見通しが+1.2%と前回見通しから引き下げられたことでユーロ安・ドル高が進行、ドル建て資産価格の下落要因となった。

独製造業受注は引き続き低迷の見込み。
域内最大の経済大国であるドイツの製造業受注は、前月比+0.6%(市場予想+1.4%、前月▲4.2%)、前年比▲6.0%(▲5.4%、▲8.4%)と市場予想を下回る内容となり、景気循環銘柄価格の下落要因となった。

◆今日のベースメタル市場見通し


「景気への懸念とドル高圧力で下値余地探る動き」

中国貿易統計は低調な内容となる見込み。
世界的に景気の減速感が強まる中で、「米国の制裁強化前」の中国の現状を占う重要な材料。市場予想は輸入が前年比▲2.1%(前月▲4.8%)、輸出が+3.0%(+14.2%)といずれも低調な内容になると予想され、景気循環銘柄価格の下押し要因に。

米中貿易交渉は長期化するとの見方。
米トランプ大統領は中国が貿易交渉で駆け引きを行っており、進捗が捗々しくないことに不満を表明、米中協議は今後も継続する見込みであるが、米国は中国の体制大幅変換を要求しており簡単に解決しないとみられることは、景気循環銘柄価格の下落要因に。

欧州景気減速や地政学的リスクを受けたドル高進行。
昨日は特に米中景気、欧州の景気への懸念が強く意識された。本日もその流れが継続し、ドル高圧力が高まると考えられることはドル建て資産価格の下落要因に。


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