まちまちだがIMF見通し引き下げで総じて軟調
- MRA商品市場レポート for PRO
2019年4月10日 第1514号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「まちまちだがIMF見通し引き下げで総じて軟調」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品価格は高安まちまちだが、総じて下落した商品のほうが多かった。
欧州の気温低下に伴う天然ガス・排出権が上昇、ベースメタルなども上昇した。米長期金利低下に伴う実質金利の低下がインフレリスク資産価格を押し上げる一方、IMFの成長見通し下方修正が、景気循環銘柄価格の下押し要因となった。
(IMF見通しに関するショートコメントは本日の「昨日の世界経済・市場動向のトピックス」をご参照ください。)
【本日の価格見通し総括】
本日は昨日のIMF経済成長見通しの下方修正を受けて、景気循環系商品価格に下押し圧力がかかる展開が予想される。また、米トランプ政権がEUに対して報復関税(110億ドル相当)を検討していると伝えられていることも、価格を下押ししよう。
本日の注目は何と言っても英国のEU離脱を巡るEU緊急首脳会合。報道では英国・EUともとりあえず期限を先送りすることで合意する見込みであるが、また英国の我が儘で「長期の延期は避けたい」となった場合、延期自体が見送られ、12日に無秩序離脱という可能性もゼロではないため、注意を怠ってはならない。
また、イスラエルの選挙結果や、ネタニヤフ首相率いる右派リクードと中道野党「青と白」がともに勝利宣言。連立政権樹立ではリクードに有利であり、これで中東情勢が緊迫化する可能性は高まったといえる。
【昨日の世界経済・市場動向のトピックス】
昨日の商品市場は総じて弱気な推移となったが、これはIMFが世界経済の見通しを下方修正したことによる、景気減速懸念が影響している。
このコラムでも何回か取り上げたが、IMFは経済成長見通しについて常に強気な水準からスタートする(景気に対して楽観する)傾向が強く、特に景気後退局面では見通しが年末にかけて下方修正され続ける可能性が高い。
ポイントは、商品市場参加者の多くは、自身で景気見通しを作成していなかったとしてもIMFの見通しは参考にしている点だ。この場合、予想比弱い統計が発表されるたびに景気循環系商品価格は水準を切下げることになる。
しかし、当コラムで指摘している通り、IMFも貿易摩擦の激化や英国のEU無秩序離脱の可能性を排除しておらず、見通しのリスクは下向きとしているため、楽観は禁物だ。
また、今回の見通しで弊社が注目したのは、中国・インドの成長見通しが下方修正されている点である。
2019年・2020年の成長見通しは、中国が+6.3%(前回比±0.0%)、+6.3%(▲0.1%)、インド +7.3%(▲0.2%)、+7.5%(▲0.2%)。特に今後の商品需要のけん引役とみられるインドの見通し引き下げは、エネルギーや鉱物資源価格の下押し要因となるだろう。
【景気循環銘柄共通の価格変動要因整理】
(マクロ要因)
・各国の金融緩和・経済対策を受けたPMI・ISMなどのマインド系指標の改善(価格上昇要因)。
・世界景気の減速観測。IMFは2019年の経済見通しを引き下げ(+3.5%→+3.3%)ており、先行きの見通しのリスクも下向きとしている。
・景気減速を受けた、各国政府・中銀の財政政策・金融緩和は価格の上昇要因。
・FRBの利上げ打ち止め~利下げ観測の強まりは、ドル安を通じてドル建て資産価格の上昇要因。
・2020年からインドが人口ボーナス期入りすることによる、構造的な需要の増加は中長期的な価格の上昇要因。
(特殊要因)
・米中貿易交渉は、貿易面で一部妥結の可能性(価格の上昇要因)。ただし、知的財産権や技術の強制移転などの重要なポイントで妥結できておらず、米中の覇権争いであり長期化の見込み。
・欧州の政治混乱(英国のEU離脱、伊仏の対立、ポピュリズムの台頭、トルコと欧州の関係悪化、トルコの景気後退など)によるリスク回避の動きの強まり。特に英国のEU離脱が無秩序なものになる可能性は高まっている。
・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速。
(投機・投資要因)
・長期金利の低下による米長短金利の逆転が株安を誘発、リスク回避のリスク資産売り圧力が強まる場合。
◆昨日の商品市場(個別)の総括
---≪エネルギー≫---
【原油市場動向総括】
原油価格は下落した。IMF世界景気見通しが下方修正されたことによる需要面への懸念や、トランプ大統領がEUに対して報復関税引き上げを検討していると発言したことや、プーチン大統領が下期以降のOPECとの協調減産に否定的な見方を示したことが材料となった。
【原油価格見通し】
原油価格は現状の高値水準でもみ合う展開を予想。
景気減速懸念を受けた各国の金融緩和や経済対策期待を受けて、マインド系の経済統計を中心に改善がみられることや、OPECプラスが減産を継続する中、米国の制裁によるイラン・ベネズエラからの供給不安、リビアの内戦激化に伴う供給不安を受けて、期待需給がタイト化すると考えられることが価格を押し上げ。
しかし、英国のEU離脱を巡る混乱やそれに伴うドル高、米中貿易交渉が本当に妥結するかわからない中では積極的にリスクテイクも行い難いことも事実であり、季節的に不需要期であることもあってこれが上値を抑制。
【石炭市場動向総括】
石炭価格は続伸。4月の限月後退以降、中国の不需要期入りを材料に水準を切下げてきたため、石炭の割安感が強まったこと、足元の景気先行きへの懸念が若干後退する中で割安感から買いが入った。
【石炭価格見通し】
石炭価格は4月以降の下落幅が大きかったことから一旦買戻しが入ると見るが、本格的な上昇は季節性的にも5月以降になるだろう。
その後、8月にかけて高値を試し11月にかけて水準を切り下げる展開を予想。米中貿易協議が難航する見通しであることも価格を押し下げ。下値の目処は80ドル。
ただし、米国の北朝鮮制裁は容易に緩和せず、環境規制強化による供給の伸び鈍化が価格を下支えの見込み。
【価格変動要因の整理】
(マクロ要因)
・原油価格の上昇に伴う北米の増産継続は、需給緩和で価格の下落要因。
・OPECプラスの協調減産は9月末で終了する可能性が高まっており、足元の協調減産は価格の上昇要因だが、年後半は下落要因に。
・産油国の財政悪化による上流投資部門投資の減速は、インドなどの新興国需要顕在化時の価格上昇要因。
・EV普及による需要の伸び鈍化を、軽量化目的の樹脂向け需要増加が相殺(需要が減少を始めるのは2050年頃からか)。
・世界的な石炭上流部門への投資規制強化による、供給減速懸念。価格上昇要因(石炭)。
(特殊要因)
・米国のイランに対する制裁強化・ベネズエラ・リビアの情勢悪化に伴う供給途絶懸念は価格の上昇要因。米国のイスラエルへの過剰な肩入れは中東のパワーバランス変化を通じて供給途絶リスクを高めることに。
・米国の制裁緩和による北朝鮮炭の輸出再開による需給緩和(石炭)。
・北朝鮮が新たにICBMの発射実験を検討していると伝えられ、韓国が北朝鮮に対して石油製品の瀬取りを行っていたことが判明、制裁が厳格になるとの見方は、北朝鮮からの石炭輸出(密輸)を制限(石炭)。
(投機・投資要因)
・直近の投機筋のポジションは、WTIはロングが590,312枚(前週比 +29,760枚)、ショートが108,951枚(▲2,982枚)、ネットロングは481,361枚(+32,742枚)、Brentが395,210枚(前週比+19,085枚)、ショートが46,550枚(▲7,540枚)、ネットロングは348,660枚(+26,625枚)
---≪LME非鉄金属≫---
【非鉄金属市場動向総括】
LME非鉄金属価格は高安まちまち。IMFの経済見通し下方修正や、米欧の貿易交渉への懸念が価格を下押ししたが、米国の長期金利の低下や原油の高止まりを受けて実質金利が低下したことが価格を押し上げた。
結果的に小動きだったドル指数に連動し、上昇後下落、という感じであった。
【非鉄金属価格見通し】
非鉄金属価格は米欧中の経済統計の悪化がベース価格を下押しするが、それを受けた金融緩和や経済対策(特に最大消費国である中国の経済対策)期待が価格を下支えするため、レンジワークを継続すると予想。
LME指定倉庫在庫の減少が継続し、記録的な低水準となっていることや、2020年から次の需要のけん引役として期待されるインドの需要増加観測が価格を下支え。
なお、英国のEU離脱を巡る混乱や、米中貿易交渉の行方などは政治的な決断に左右されるため予見し難いが、着地するまでは基本的には積極的な買い材料にも、売り材料にもし難い。しかし、妥決するまでは懸念材料となるため、価格上昇を抑制。
【価格変動要因の整理】
(マクロ要因)
・環境規制の強化で特殊需要が増加する(軽量化目的のアルミ、EV向けのニッケル・銅(通常25キロ/台の銅が使われるが、EVは80キロ/台)、蓄電池としての鉛、コバルトなど)
・中国の環境規制強化に伴うスクラップの調達難による、新塊需要の増加。
・上流部門投資不足並びに鉱石の品位低下による、鉱山供給の制限。
・亜鉛の精錬キャパシティ不足に伴う需給のタイト化。一方鉱山生産は再開しており、亜鉛精鉱需給は緩和、TCも大幅に上昇。
・環境規制強化・米制裁の影響による石炭価格上昇が、中国の非鉄金属製造コストを高止まりさせる場合。
(特殊要因)
・銅の生産減少観測(環境問題によるインド、露天掘りから地下生産に変更するインドネシア)、ヴァーレの尾鉱ダム事故の影響による供給減少(アルミやニッケルなどに波及する可能性)。
(投機・投資要因)
・4月5日付のLMEポジションはまちまち。銅は一転、ロング・ショートともに減少したが先週増加したロングの手仕舞いが顕著で、ネットロングは減少。亜鉛も同様。
アルミは一転、ロング・ショートとも増加したが、ショートの増加が顕著でショートは減少。
投機筋のLME+CME銅ネット買い越し金額は155.1億ドル(前週162.0億ドル)と減少。上昇率は▲4.2%。
買い越し枚数はトン数換算ベースで4,027千トン(前週4,181千トン)と減少、増加率は▲3.7%。
---≪鉄鋼原料≫---
【鉄鋼原料市場動向総括】
中国向け海上輸送鉄鉱石スワップ価格は下落、原料炭スワップ先物は横這い、中国鉄鋼製品価格は中心限月が上昇した。
ヴァーレの供給減少に加え、豪州に襲来したサイクロンの影響で鉄鉱石の供給が絞られるとの見方が鉄鉱石価格を押し上げていたが、一旦上げすぎで調整売りが入った模様。
【鉄鋼原料価格見通し】
鉄鉱石価格は高値圏での推移になると考える。ヴァーレの尾鉱ダム決壊の影響や豪州の供給減少懸念、足元の中国関連統計が改善していることが価格を押し上げる一方、米中協議の先行きがはっきりせず、最大消費国である中国の景気先行きが不透明なため。
ただし、目先は中国の経済対策効果による景気の下支えが期待されるほか、供給が強くクローズアップされているため一時的に100ドルを試す展開になってもおかしくない。なお、2020年からはインドの需要が構造的に増加すると見込まれることも価格を下支え。
しかし、鉄鋼製品在庫の取り崩し時期にあり、季節的に価格が下押しされるため上値も重くなると予想。
【価格変動要因の整理】
(マクロ要因)
・中国の鉄鋼製品在庫水準の高さは価格の下落要因。鉄鋼製品在庫は前週比▲82.5万トンの1,566.3万トン(過去5年平均1,474万トン)と例年を大きく上回る。
・中国の鉄鉱石在庫水準の高さは価格を下押し。鉄鉱石在庫は前週比+13万トンの1億4,890万トン(過去5年平均1億1,902万トン)、在庫日数は▲0.9日の37.5日(過去5年平均 29.9日)と例年の水準を上回る。
・季節的に鉄鋼製品在庫の取り崩し時期であり、価格には下押し圧力がかかりやすい。
(特殊要因)
・ヴァーレの尾鉱ダム決壊の影響が拡大、現在稼働停止命令が出ている3鉱山の合計8,280万トン以上の供給減少が起きた場合(自社・他社ともにあり得る)、価格の上昇要因に。
(投機・投資要因)
・固有の要因は特になし。
---≪貴金属≫---
【貴金属市場動向総括】
金価格は下落。米長期金利の低下で実質金利が低下したことや、英国のEU離脱を巡る混乱を受けた安全資産需要の高まりが材料となった。
銀は銀・金在庫レシオ(COMEX銀在庫÷金在庫)の上昇で金銀レシオが上昇したことや、チャート上の抵抗線に差し掛かったことが材料となった。
PGMは貿易摩擦問題などを材料に株価が調整したため引けにかけて水準を切下げたが、パラジウムは前日比プラスで引けた。(PGM見通しに関しては2019年4月8日付のMRA's Eyeをご参照ください)。
PGM現物の需給バランスを見る上での指標となるロジウムの価格は3,050ドル(前日比±0.0ドル)と前日比では変わっていない。
【貴金属価格見通し】
金価格は上昇余地を探る動きになると予想。世界的な金融緩和観測と原油価格の上昇を受け、実質金利に低下圧力がかかると考えられるため。
ただし、原油価格は年後半に下落する見通しであり、ベース価格の上昇余地は限定。銀価格は金銀在庫レシオ(銀在庫÷金在庫)の上昇が金銀レシオを押し上げているため対金で割安に推移。
一方、欧州の政情不安、米国の債務上限問題、中東情勢の混乱懸念(イスラエル・イランを中心に)が安全資産需要を高めるため、リスクプレミアムが乗る形で価格を押し上げへ。
PGM価格は金銀価格が上昇余地を探る動きになるため下値は堅いが、景気先行き懸念から対金銀では割安に推移。
プラチナは割安感からETFに強烈な買いが入っており、この5年の最高水準まで残高が積み上がっている。当面はこのトレンドが続こうが、先々の売り圧力となる可能性があることは留意。
パラジウムはリースレートが10%を割り込み、実際の需給面は緩和に向かいつつある。ロジウム価格の調整もあって、暫くは下値余地を探りやすい。
【価格変動要因の整理】
(マクロ要因)
・FRBの利上げ打ち止め~利下げ観測の強まり、原油価格の高止まりは実質金利の低下を通じて金銀価格の上昇要因に。
・実質金利の低下に伴うドル安の進行は、金銀価格の上昇要因に(逆に欧州の政情混乱や景況感の悪化でユーロ安・ドル高となった場合には金銀価格の下落要因)。
・世界的な自動車販売の減速(米欧中)による、自動車向け排ガス触媒需要の減少(PGM)。
・排ガス規制強化に伴うパラジウムへのシフト(パラジウムの上昇要因・プラチナの下落要因)。
・パラジウム需要増加に伴うPGMの増産により、結果的にプラチナが供給過剰となり価格の下落要因に(プラチナ)。
・割安感からプラチナのETFに買いが入っており、短期的には上昇要因、中期的には手仕舞い圧力で売り要因に(プラチナ)。
(特殊要因)
・米中貿易交渉は、貿易面で一部妥結の可能性(価格の下落要因)。ただし、知的財産権や技術の強制移転などの重要なポイントで妥結できておらず、米中の覇権争いであり長期化の見込み(価格の下支え要因)。
・米国の債務上限問題の顕在化(8月~9月にデフォルトするリスク)。
・欧州の政治混乱(英国のEU離脱、伊仏の対立、ポピュリズムの台頭、トルコと欧州の関係悪化など)による安全資産需要の増加。
・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速による安全資産需要の増加。
(投機・投資要因)
・長期金利の低下による米長短金利の逆転が株安を誘発、リスク回避のリスク資産売り圧力が強まり、安全資産需要が高まる場合。
・銀価格は金銀在庫レシオが銀在庫の減少、ないしは金在庫の増加、あるいは両要因によって低下した場合、金銀レシオが上昇するリスク(銀価格の上昇要因)。
・直近の投機筋のポジションは、金はロングが193,784枚(前週比 ▲21,113枚)、ショートが99,228枚(+4,269枚)、ネットロングは94,556枚(▲25,382枚)、銀が78,993枚(+2,452枚)、ショートが62,210枚(+12,346枚)、ネットロングは16,783枚(▲9,894枚)
・直近の投機筋のポジションは、プラチナはロングが41,464枚(前週比 ▲1,887枚)、ショートが18,109枚(▲1,035枚)、ネットロングは23,355枚(▲852枚)、パラジウムが13,920枚(▲3,455枚)、ショートが3,841枚(▲1,366枚)、ネットロングは10,079枚(▲2,089枚)
---≪農産品≫---
【穀物市場動向総括】
シカゴ穀物価格は小麦が前日比マイナスで引けたが、トウモロコシ、大豆は前日比変わらずだった。
発表された米需給報告の在庫見通しは、トウモロコシが20億3,500万Bu(市場予想19億8,771万Bu、前回18億3,500万Bu)、大豆が8億9,500万Bu(9億1,182万Bu、9億Bu)、小麦が10億8,700万Bu(10億7,500万Bu、10億5,500万Bu)と、大豆以外の在庫が市場予想を上回った。
【穀物価格見通し】
穀物価格はレンジワークを継続すると考える。米中貿易摩擦でシカゴの需給が緩和している可能性が高いが、エルニーニョの影響による供給懸念(洪水懸念)がショートの買戻しを誘うことが価格を押し上げると考えられるため。
ただし、各国の経済対策の影響から景気循環銘柄に一時的な買戻しが入る可能性はあり、非景気循環銘柄が売られる可能性があること、Brexitを意識したリスク回避のドル高進行が価格の上昇を阻害しよう。
【価格変動要因の整理】
(マクロ要因)
・米穀物生産増産見通しを受けた需給緩和観測。
トウモロコシ作付意向面積 9,279万エーカー(市場予想 9,127万エーカー、前年8,803万エーカー)
大豆 8,462万エーカー(8,620万エーカー、8,898万エーカー)小麦 4,575万エーカー(4,688万エーカー、4,734万エーカー)
・実質金利の低下に伴うドル安の進行は、シカゴ穀物の輸出競争力を改善し、需給面で価格の上昇要因に。
(特殊要因)
・米中貿易交渉は、貿易面で一部妥結の可能性(価格の上昇要因)。ただし、知的財産権や技術の強制移転などの重要なポイントで妥結できておらず、米中の覇権争いであり長期化の見込み(価格の下落要因)。
・エルニーニョ現象発生による北米の増産は価格の下落要因。ただし洪水などが発生し、災害が激甚化した場合には価格の上昇要因に。
・中国の豚コレラ被害の拡大により、飼料需要が減少した場合は価格の下落要因(逆に終息すれば上昇要因)。
(投機・投資要因)
・直近の投機筋のポジションは、トウモロコシはロングが399,979枚(前週比 ▲10,260枚)、ショートが505,090枚(+33,003枚)、ネットロングは▲105,111枚(▲43,263枚)、大豆はロングが144,764枚(+9,603枚)、ショートが188,804枚(+26,132枚)、ネットロングは▲44,040枚(▲16,529枚)、小麦はロングが135,641枚(▲1,284枚)、ショートが163,045枚(▲9,956枚)、ネットロングは▲27,404枚(+8,672枚)
◆主要ニュース
・3月米NFIB中小企業楽観指数 101.8(前月 101.7)
・2月米JOLT求人異動調査 7,087千人(前月改定 7,625千人)
・2月ブラジル小売売上高 前年比+3.9%(前月+1.9%)
・2019年4月 IMF世界経済成長見通し
2019年 +3.3%(前回調査時比▲0.2%)、2020年+3.6%(
OECD諸国 +1.8%(▲0.2%)、+1.7%(±0.0%)
米国 +2.3%(▲0.2%)、+1.9%(+0.1%)
ユーロ圏 +1.3%(▲0.3%)、+1.5%(▲0.2%)
日本 +1.0%(▲0.1%)、+0.5%(±0.0%)
非OECD諸国 +4.4%(▲0.1%)、+4.8%(▲0.1%)
中国 +6.3%(±0.0%)、+6.3%(▲0.1%)
インド +7.3%(▲0.2%)、+7.5%(▲0.2%)
ブラジル +2.1%(▲0.4%)、+2.5%(+0.3%)
ロシア +1.6%(±0.0%)、+1.7%(±0.0%)
サウジアラビア +1.8%(±0.0%)、+2.1%(±0.0%)
ナイジェリア +2.1%(+0.1%)、+2.5%(+0.3%)
南アフリカ +1.2%(▲0.2%)、+1.5%(▲0.2%)
・米トランプ大統領、EUのエアバスやチーズ、
・EUと中国、
・中国、仮想通貨のマイニングを禁止する方針。投機バブルや取引詐欺、大量のエネルギー消費を懸念。
・EU、
・インド外務省、「数ヵ月以内にインドが攻撃するという情報は根拠がないうえ、パキスタンに拠点を置く部総成量kがインドを標的するように促している。」
◆エネルギー・メタル関連ニュース
【エネルギー】
・DOE米在庫統計市場予想
原油+2,438KB(前週+7,238KB)
ガソリン▲2,089KB(▲1,781KB)
ディスティレート▲1,230KB(▲1,998KB)
稼働率+0.93%(▲0.20%)
・API石油統計
原油在庫+4.09MB
クッシング▲1.28MB
ガソリン▲7.08MB
ディスティレート▲2.4MB
・ゴールドマン、Q219のBrent価格予想を72.5ドル、
・DOE月報
世界石油需要 Q119:100.1、Q219:101.4、Q319:
非OPEC供給(含むNGLs) Q119:64.2、Q219:65.5、Q319:66.1、Q419:66.6、2019:65.6
OPEC生産 Q119:35.9、Q219:35.9、Q319:36.1、
※需要見通しはほぼ横ばい、供給見通し下方修正でCall on OPEC増加。
・4月DOE2019年先石油価格見通し
WTI 58.80ドル/バレル
Brent 65.15ドル/バレル
ガソリン 2.60セント/ガロン
ディーゼル 3.08ドル/ガロン
灯油 2.96ドル/ガロン
天然ガス 10.55ドル/千CF
・アルジェリア、ベンサラ国民評議会議長が暫定大統領に就任。
・サウジアラムコ、ドル建て起債を120億ドルに積み増し。
・プーチン大統領、「OPECと協力を続ける用意があるが、
【メタル】
・2月Codelco生産、前年比▲9.5%の115,
・Amplats CEO、「金の労使交渉がプラチナの交渉にも影響する可能性。」
・ベネズエラ政府、中央銀行から金8トンを搬出。
◆主要商品騰落率
【上昇率上位5商品】
商品名(カテゴリー)/前日比上昇率/年初来上昇率
1.ICE欧州天然ガス ( エネルギー )/ +5.93%/ ▲32.11%
2.欧州排出権 ( 排出権 )/ +5.03%/ +2.99%
3.TGE小豆 ( 穀物 )/ +1.75%/ +2.18%
4.ICE粗糖 ( その他農産品 )/ +1.67%/ +6.23%
5.TGE大豆 ( 穀物 )/ +1.11%/ ▲0.89%
【下落率上位5商品】
商品名(カテゴリー)/前日比上昇率/年初来上昇率
68.プラチナ ( 貴金属 )/ ▲1.90%/ +12.09%
67.CBTオレンジジュース ( その他農産品 )/ ▲1.84%/ ▲12.58%
66.SHF亜鉛 ( ベースメタル )/ ▲1.75%/ +7.60%
65.CME木材 ( その他農産品 )/ ▲1.59%/ +2.26%
64.LME亜鉛 3M ( ベースメタル )/ ▲1.57%/ +16.28%
※弊社が重要と考える主要商品の前日比騰落率上位・下位5品目です。
※限月交代に伴う価格の不連続性は考慮されていません。予めご容赦ください。
◆主要指標
【為替・株・金利・ビットコイン】
NY ダウ :26,150.58(▲190.44)
S&P500 :2,878.20(▲17.57)
日経平均株価 :21,802.59(+40.94)
ドル円 :111.14(▲0.34)
ユーロ円 :125.18(▲0.38)
米10年債利回り :2.50(▲0.02)
独10年債利回り :▲0.01(▲0.02)
日10年債利回り :▲0.05(▲0.00)
中国10年債利回り :3.29(+0.04)
ビットコイン :5,220.08(▲32.81)
【MRAコモディティ恐怖指数】
総合 :20.22(▲0.73)
エネルギー :26.23(+0.2)
ベースメタル :16.36(▲0.59)
貴金属 :21.48(+0.09)
穀物 :16.90(▲1.32)
その他農畜産品 :20.35(▲1.17)
【主要商品ボラティリティ】
WTI :18.87(+0.49)
Brent :12.28(+0.53)
米天然ガス :23.45(+0.35)
米ガソリン :18.01(▲0.38)
ICEガスオイル :15.98(+0.18)
LME銅 :15.34(▲0.14)
LMEアルミニウム :16.38(▲0.41)
金 :12.80(▲0.24)
プラチナ :22.87(+0.84)
トウモロコシ :23.59(▲0.31)
大豆 :12.80(▲0.24)
【エネルギー】
WTI :63.98(▲0.42)
Brent :70.61(▲0.49)
Oman :70.30(▲0.40)
米ガソリン :199.90(+1.10)
米灯油 :204.49(▲1.22)
ICEガスオイル :622.25(▲3.50)
米天然ガス :2.70(▲0.01)
英天然ガス :41.46(+2.32)
【石油製品(直近限月のスワップ)】
Brent :70.61(▲0.49)
SPO380cst :423.33(▲7.00)
SPOケロシン :82.59(▲0.20)
SPOガスオイル :82.91(▲0.13)
ICE ガスオイル :83.52(▲0.47)
NYMEX灯油 :204.80(▲0.48)
【貴金属】
金 :1304.10(+6.62)
銀 :15.22(▲0.03)
プラチナ :891.87(▲17.32)
パラジウム :1389.68(+4.68)
※ニューヨーククローズ。
【LME非鉄金属】
(3ヵ月公式セトル)
銅 :6,507(+55:9C)
亜鉛 :2,871(▲21:65B)
鉛 :1,999(▲2:21.5C)
アルミニウム :1,877(▲7:25.5C)
ニッケル :13,270(+30:105C)
錫 :20,900(+60:100B)
コバルト :33,000(+1,000)
(3ヵ月ロンドンクローズ)
銅 :6487.00(+1.00)
亜鉛 :2853.50(▲45.50)
鉛 :1983.00(▲8.00)
アルミニウム :1879.00(+6.00)
ニッケル :13235.00(+35.00)
錫 :20885.00(+50.00)
バルチック海運指数 :714.00(+3.00)
※C=Cash2M コンタンゴ、B=Cash2M バック
【鉄鋼原料】
62%鉄鉱石スポット(CFR青島) :休場( - )
SGX鉄鉱石 :92.9(▲1.36)
NYMEX鉄鉱石 :92.72(▲0.91)
NYMEX原料炭スワップ先物 :201(±0.0)
上海鉄筋直近限月 :4,007(±0.0)
上海鉄筋中心限月 :3,758(+71)
米鉄スクラップ :350(±0.0)
【農産物】
大豆 :898.75(±0.0)
シカゴ大豆ミール :309.10(▲0.10)
シカゴ大豆油 :29.04(+0.16)
マレーシア パーム油 :2120.00(+9.00)
シカゴ とうもろこし :360.00(±0.0)
シカゴ小麦 :459.50(▲5.75)
シンガポールゴム :170.10(▲0.50)
上海ゴム :11750.00(±0.0)
砂糖 :12.78(+0.21)
アラビカ :93.65(+0.70)
ロブスタ :1420.00(▲6.00)
綿花 :78.09(▲0.83)
【畜産物】
シカゴ豚赤身肉 :78.53(▲0.08)
シカゴ生牛 :125.90(+0.10)
シカゴ飼育牛 :146.15(▲0.58)
※全ての価格は注記が無い限り、取引所で取引される通貨建。
※限月交代に伴う価格の不連続性は考慮されていません。予めご容赦ください。