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株安懸念後退で総じて堅調
  • MRA商品市場レポート for PRO

2018年10月15日 第1417号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「株安懸念後退で総じて堅調」

昨日の商品価格は総じて堅調な推移となった。市場のリスク回避意欲を強めていた株価の下落が、長期金利急上昇の一服や、英国とEUが離脱条件で合意に至るのではとの期待感、中国の統計が市場予想を上回ったことが材料となって底入れしたことが材料となった。

今年のリスク資産価格のセクター別騰落率を見ると、エネルギーと株が唯一年初来のリターンがプラスとなっていたため、イベントリスクが大きい11月、12月を控えてポジション調整が起きたと考えられる(詳しくはMRA's Eyeをご参照ください)。

しかし、こうした市場の混乱は先物市場で取引を行っている市場参加者でなければ、それほど実感できるものではないし、日々の生活に大きな影響が出るわけではないため、多くの日本人からすれば「それが何か?」という感じなのではないだろうか。

実際、景気の遅行指標とされる個人消費や失業率と企業業績の先行きを先行して織り込みやすい株価の長期推移を比較してみると、株価の下落から半年~1年程度の時間差を置いて失業率が上昇を始めていることがわかる。

また、実際に原油価格の上昇がエネルギー価格に反映されるまでに、ガソリンでは3週間から1ヵ月、電気やガスでは半年程度の時間差が発生する。

ガソリンは既に価格上昇が始まっているが、電気・ガスに関しては今月から来月にかけて顕著に価格が上昇する可能性が高く、仮に株価が下落を継続した場合、失業率が上昇を始めると考えられる来年の3月頃まで光熱費は高い状態が続く可能性が高い。

この時、日本政府、日銀は何かしらの経済対策を行わなければならなくなるが、日銀の野放図な緩和の影響でこれ以上の緩和は無理である(効果が薄く、地銀などへの影響が大きいマイナス金利幅の拡大程度はあるのだろうが)。

そして同時に世界的な景気後退が顕在化していた場合、日銀の超低金利政策の影響で外国通貨建ての複雑でリスクの大きな商品に投資を行っていた、地域金融機関の経営に黄色信号がともることになり、地域経済への影響が大きくなると予想される。

これに消費税の引き上げが重なるわけで、来年の秋に参議院選挙で与党が苦戦する可能性は低くない。先日報道されていた携帯電話の料金下げはこうした個人消費減速→選挙で苦戦、といったマイナス要因を現時点で排除に動いた形だ(なお、政権与党が自党に有利なように法案を策定するのはどこの国でも起きることであり、この動きを否定するものではない)。

ただ、これでは不十分であるため、結局来年も、世界的な景気減速が意識され始める再来年も、金融政策の余地がほとんどないことから、財政支出拡大に走る可能性は高い。

いずれにせよ、この「時間差で顕在化するリスク」が顕在化し、このリスクを意識せざるを得なくなる時期が早晩来ることになると考えている。

週明け月曜日は原稿執筆時点でまだ発表されていない、中国のファイナンス関連統計に注目している。市場が世界の製造業の先行指標として注目している中国のM1は前年比+3.9%(前月+3.9%)と横這い、人民元建て新規融資は1兆3,587億元(前月1兆2,800億元)、総ファイナンス規模は1兆5,535億元(1兆5,200億元)が予想されている。

いずれも中国が景気刺激に舵を切っていることを確認する内容になると予想されており、予想通りであれば特に割安感が出ている鉱物資源価格に上昇圧力が掛かる展開になると予想される。

◆昨日の商品市場(個別)の総括


---≪エネルギー≫---

昨日の原油価格は上昇した。株価の下落が一服したこと、週末であることもあって過去2日間の下落幅が大きかったことから一旦買戻しが入った形。しかし、引き続きイランの供給懸念が強く、株価下落でもそれほど大きな下落になっていなかった、というのが正直な印象である。

弊社は12月のOPEC総会では、OPEC諸国は足並みをそろえて減産を解除(除くイラン)すると見ているが、イラン抜きでは十分な原油供給が不可能であるため、この減産解除が逆に価格の上昇要因になる可能性も十分にあり得ると見ている。

結局、国際市場にイランがいつ戻ってこれるのか?あるいは原油供給減少に伴う価格上昇が需要を減速させる、あるいは株価が急落して市場参加者のリスク選好が後退する、ということが起きなければ、しばらく原油価格は高止まりすると予想される。

しかし、需給面の材料を整理すると価格には下向きバイアスがかかりやすい。そもそも景気が循環的に減速する可能性が高い中で米国の利上げが持続する見通しである上、米国発の中国制裁、同盟国への保護主義政策の拡大が景気を下押しすることになる。

そして、中国に対する制裁は、米国の選挙の結果に関わらず長期化する可能性がある。具体的には、中国の景気拡大が失速して米国と覇権を争えるような状態になくなる、中国が世界シェアを取りに行こうとしているハイテク分野の内製化をあきらめる、人民元高を許容する(バブル崩壊時の日本と同じ)、といった明確な成果があるまで継続するのではないか。

ただし、利上げを継続する中で米国景気が失速し、国民からの不満が高まる可能性がある2019年末頃が、翌年に大統領選挙を控える「トランプ政権のリミット」と考えられ、制裁は継続しつつも来年春頃までに一部制裁が緩和されるシナリオがメインシナリオだ。

なお、過去の可処分所得とエネルギー消費額の関係を分析してみると、WTIは107ドル程度までの上昇が許容できるため、まだ米政府には「ゆとり」があるともいえる(詳しくは2018年6月4日付MRA's Eye「米国の石油製品購買力」を参照ください)。

トランプ大統領弾劾裁判の可能性が高まっていたが、引き続き米国内では「トランプ礼賛本」がベストセラーの状態であり、「ウォーターゲート事件の再来」はなさそうというのがメインシナリオになりつつある。日本で報じられているほど、米国人はトランプのことを嫌いではない。

なお、対中東政策は、大統領が続投しようが、トランプ大統領が辞めてペンス副大統領になろうが2人の「宗教的なスタンス」が同じであるため変わらないと考えられる。

しかし、石油製品価格の上昇に対する国民の反発は強く、イランに対して「無条件で話し合いをする用意がある」と発言するなど、態度に軟化の兆しもみられている。戦略備蓄放出のはなりふり構っていない米国の姿勢を表しているが、原油在庫の放出の価格押し下げ効果は一時的なものにとどまるだろう。

イランは改めてその点が米国のアキレス腱と考えたか、強硬な姿勢を維持、ホルムズ海峡での軍事演習を実施した。それに対し8月7日から米国のイランに対する制裁が再開された。具体的には以下の制裁が再開されている。

・イラン政府によるドルの購入・取得・イランとの貴金属(金など)取引・黒鉛、原材料及び半製品の金属、石炭、産業用ソフトウェアでのイランとの直接的・間接的な販売、供給、取引・イラン製の敷物(ペルシャ絨毯など)と食品の米国への輸入及び特定の関連する金融取引

今回の制裁再開により、イランとのエネルギー以外のビジネスを行っている国や企業の活動に影響が出ることは間違いがなく、それ単体では原油価格の下押し要因となる。

問題は11月4日が期限とされる制裁の再開だろう。具体的には、以下のように原油供給に関連するものが多い。

・イランのエネルギーセクター、保険及び引き受けサービス・イラン産の原油や石油製品、化学製品の購入を含む石油関連取引・イラン国営石油などの企業やイランの海運、造船セクターとの取引・イラン中央銀行など、2012年に米議会から指定を受けたイランの金融機関との取引・2016年1月時点で米国が作成したブラックリストに記載されていた個人

この2つの政策は供給面で価格上昇要因と下落要因となり、価格には方向性が出難い。しかし、景気が減速する局面での原油価格の上昇は中長期的に景気の減速をもたらすため、トランプ政権の政策は価格の下落要因につながると考えるべきである。

イラン問題の今後の展開は複数考えられるが、最もあり得そうなのが、中間選挙で共和党が勝利し、イランとの緊張緩和に動く(ユダヤ人票を意識する必要がなくなる。供給懸念緩和で原油価格の下落要因)、共和党勝利で「支持を得た」としてイランに対してさらに強硬な姿勢を取る(供給懸念がさらに強まり価格の上昇要因)、逆に民主党が勝利しイラン核合意に再度参加(緊張緩和で原油価格の下落要因)、あたりが想定される。

しかし、それまでは原油価格は供給を材料に高い水準を維持する可能性が高い。イランの原油供給が途絶すれば、それだけでOPECスペアキャパシティは「ゼロ」の状態になり、原油が100ドルを超える上昇になってもおかしくない。

仮に70ドル~80ドルの原油価格が続けば、景気の循環的な減速局面での原油価格高騰であるため、米国の増産とOPECの減産幅縮小(おそらく11月には解除される)と相まって、その後、大幅な価格下落がもたらされると予想する。

11月が相場の転換点になる可能性が高まっていると考えているが、需要の減速が明確ではない以上、少なくともWTIで50ドル、Brentで60ドルを割り込むのは難しくなったと考える。

北朝鮮問題はトランプ大統領からすればある意味「終わった材料(支持率上昇につながらない材料)」だった。

しかし、北朝鮮は核開発を停止しておらず、ICBMの開発も継続しているようだ。結局この問題が再び俎上に載せられることになるだろう。米朝首脳会談を金委員長が呼びかけたようだが、トランプ大統領は「近く」2回目があると発言している。何らかの進捗があるかもしれない。

ロシアとの距離を縮めているのは、イスラエルと敵対するイランを擁護しているロシアを懐柔することで、シリアからのイラン軍撤退を促す、という意図があるためと考えられる。

よってロシアとの関係改善は、ある程度中東情勢の緊張緩和に寄与すると期待される。原油の価格面では下押し材料となるだろう。

欧州はかつての最も親密な同盟地域だったが、民主主義の傾向が強く、リベラルな雰囲気が強いこの地区とトランプ大統領は反りが合わない。この地区との対立は貿易問題での対立を激化させ、需要面で価格にマイナスに作用すると予想される。

短期的には投機筋動向が価格に影響を与えやすいが、10月9日付のWTIの投機筋ポジションは、ロングが前週比▲20,782枚の633,117枚、ショートが+76枚の105,066枚、Brentはロングが▲3,588枚の512,049枚、ショートは+2,836枚の36,528枚となっている。

WTI・Brentとも株価の調整を受けた手仕舞いの動きでロングが減少した。しかし先週末で株価が一旦底入れしたためこの売り圧力は弱まると予想される。ただ、株価次第であることは否めない。

中長期的には中国の人口ボーナス期が2030年頃まで続く事、2020年頃からはインドも人口ボーナス期に入り需要の増加が見込まれることから強気である。

なお、EVが普及して原油需要は2035年~2040年頃にピークを迎えるとの見方が市場のコンセンサスとなりつつあるが、リチウムやコバルトの供給問題や、EV普及のための財政負担を考えると、補助金のサポート無しでは成立しないEV化が、市場の期待通りに進むとは考え難い。

同様に、補助金のサポートが必要なバイオ燃料が化石燃料に取って代わるシナリオも想定し難い。

これに加えて、軽量化目的の樹脂利用(化学製品向け需要の増加)なども期待できること、液体燃料は保存や輸送の観点からみて依然割安であり、アフリカなどの新興国では引き続き利用されると見られることから、2035年に「需要の伸びは鈍化」するものの、減少に転じると判断するのは早計ではないだろうか。

実際に減少に転じるのは世界的に人口伸びの鈍化が実感される頃(2050年頃か)になると見る。

この見通しの上昇リスクを現物の需要・供給に分けてみてみると、需要面は原発事故などの突発事象で他のエネルギーを原油で代替せざるを得なくなった時がこれに当たるが、これはなかなか想定し難い。

供給面は、以下のようなものが上昇リスクと考えられる。

1.中東情勢不安の顕在化

2.PDVSA(ベネズエラ)の生産停止

3.上流部門投資の低迷(徐々に再開)

この中で顕在化の可能性が高まっているのが1.と2.だ。

1.については米国・サウジ・イスラエルvsロシア・イランの構図で考えると理解しやすい。トランプ政権がイランに対して強硬な態度を取っているのは、ユダヤ人ロビーとキリスト教福音派に配慮してのことであり、議会としてもロシアとの対決姿勢を強める構図となる。

そして、イラン産原油を一滴も買うな、という相当強硬な政策が採用されている。それが実際に可能とは思えないが、この結果、イランは核合意離脱並びにホルムズ海峡封鎖オプションを誇示せざるを得ず、それだけで価格は上昇している。

また、イランからすればこれは従来からこの地域に存在する、シーア派とスンニ派の争いである。今までと違うのが、サウジアラビアがイスラエルと一時的に連携する可能性があることだ。

これにクルド人vsトルコ・イラン・シリア・イラク、といった対立軸も入ってくると本当に理解が困難になる。基本、目の前の敵の敵は見方の構図がその時発生している問題を理解する上での手助けとなる。

さらに、東西分裂状態が続くリビアで原油生産が安定して増加する可能性が低いことも、供給不安を高めるだろう。

2.については5月の選挙でマドゥロ大統領が再選を果たし、国内の状況はさらに悪化している。

PDVSAの生産が完全に停止すれば恐らく原油価格は10ドル単位で上昇するとみるが、これが現在じわじわと顕在化している形。これはもはやメインシナリオとなっている(その後OPECの減産解除で大幅に下落する展開を予想)。

1.と2.の違いは、1.はホルムズ海峡の封鎖が意識されるため、供給途絶が長期にわたる可能性がある一方、2.が顕在化した場合湾岸諸国の増産が予想されるため、影響が一時的なものに止まる点である。

1.の場合、実際に封鎖が起きれば原油価格が100ドルを超えても何ら不思議はない。

金融面・政策面では、以下の要因が上昇リスクとなる。

1.米金融規制緩和

2.米国の金利上昇があまりに急であることを受け、FOMCが長期金利の上昇にブレーキをかける政策を採用する場合

3.2.に限らず長期金利が日欧の低金利政策の継続で低下する場合

2.はトランプ大統領が金融政策に介入を始めたため、俄かにその可能性が意識されている。そうでなくとも来年の春ごろまで利上げが継続されれば、そこから先は打ち止め(一旦様子見)となる可能性が高い。

下落リスクは需要面は何かしらの信用リスクが顕在化することが材料となる。

1.中国の金融市場・住宅市場正常化推進加速

2.米国内インフレ発生による利上げペースの加速

3.地政学的リスク(特に需要面では欧州の混乱)の顕在化

4.北朝鮮戦争の開戦や中東情勢悪化を受けたリスク回避の動きの強まり

5.株価の調整

6.トランプ政権の保護主義政策推進

7.価格上昇に因る需要の減少(レーショニング)

8.トルコ問題の新興国への拡大による、新興国需要の減少

9.ベネズエラをはじめとする新興国のデフォルト

1.の中国の金融市場・住宅市場正常化は不採算の国家プロジェクトを見直すなど緩やかに調整が起きているが、景気をクラッシュさせるほどのものにはなっていない。

2.については原油高の進行に伴うインフレ懸念の高まりが顕在化していたが今のところ後退している。しかし、トランプ政権の関税強化が国内の物価を押し上げる可能性もあるため、このリスクが顕在化する可能性は以前よりも高い。

ただ、潜在成長率の低下もあってこれ以上長期金利は急騰しない、との見方もあり引き続き先行きはグレーだ。

4.はリスクシナリオであるが、米朝首脳会談の結果を受け、目先の開戦リスクは後退した。しかし、交渉は今後も継続する見込みであり、どのように転ぶかはわからない。1つ確実なのは、同問題の解決に向けて日本の負担は相当重くなるということだ。

中東についてはイランと米国は挑発の応酬となっている。しかし、石油製品価格の上昇が米国民からの支持率を押し下げる可能性があるため、ここにきてイランに対する米国のトーンは若干後退している。

しかし、イランは(国民向けのポーズもあってか)強気の姿勢を崩していないため、しばらく緊張状態は続くだろう。

イランと米国が欧州やロシアのとりなしで交渉のテーブルに着く、というのが希望的観測を含めたメインシナリオだが、この可能性は中間選挙終了まではほぼゼロなのではないか。

5.は株価は投機の動きを示す指標であり、ここに調整圧力が高まれば高値圏にあり記録的な水準まで積み上がっている投機の手仕舞い売りが加速する可能性がある。原油価格の上昇に伴う長期金利の上昇が、そのきっかけになる可能性はある。

6.は同盟国に対しては事前の期待通り常識的な落としどころを探る動きになりつつある。しかし選挙まで「戦う大統領」のポーズを示しておかなければならないため、何かしらの果実を得るまで関税問題は解決しないだろう。

7.は保護主義政策の拡大で世界的に景気の拡大ペースの鈍化が懸念されている中で原油価格が高騰していることは、消費者がこの価格高騰に耐えられない可能性が高まることを示唆している。顕在化の可能性が高いリスク要因となってきた。

9.は比較的現実のものとなるかもしれない。中国はベネズエラに対して622億ドル程度の融資(The Inter-American Dialogue調べ)をしていると考えられ、これは1,300億ドル程度と言われるベネズエラの外貨建て債務(+PDVSA債務)の5割近くに相当する。

仮にデフォルトしたり、政権が倒れた場合、ベネズエラの次期大統領がこの契約は無効として、IMFや米国に泣きつく可能性はあり、この場合の中国は債権放棄を余儀なくされる可能性がある。

この場合、中国国家開発銀行や中国輸出入銀行の負担となり、最終的には中国政府の負担となる。崩壊の危機に直面しているベネズエラであるが、これ以外の国もデフォルトする可能性はあるため、氷山の一角ともいえる。今のところベネズエラ問題のみで中国が崩壊するとみる向きは少ないが、そのリスクは無視できない。

供給面は、以下の要因が主な下落リスクシナリオだ。

1.北米の増産加速

2.OPECの出口戦略が意識される

3.イスラエルを中心とした中東情勢絵不安でサウジアラビアやイランなどの足並みが揃わず、OPECの結束が崩壊する場合

1.は米国のパイプラインのキャパシティ問題もあり、増産ペースは鈍化している。原油価格が採算ラインに乗ってから増産が始まるまでの時間差や新しいパイプラインの稼働時期を考えると、再び増産ペースが加速するのはQ418になってからだろう。

足元、2.と3.が合わせ技で顕在化しつつある。価格高騰や財政悪化で増産にかじを切りたいロシアとサウジが出口について言及、さらにこの増産にはイスラエルを軸とする反イランの動きが絡んでいるため、今回のサウジの増産がOPEC諸国の規律を乱す可能性がある。

石炭価格は高値圏での推移を続けている。中国の国内の生産が減少しているうえに北朝鮮の制裁が続いていることが影響している。

北朝鮮への制裁解除は当面ない見込みだが、中国が米国にゆさぶりをかける目的で解除する可能性もなくはない(この場合、さらに米国が中国に制裁を科す可能性がある上、米国と関税関連で共闘できると考えていた欧州や日本の協力が得られなくなるため、その可能性は低いが)。

夏が終了し、港湾在庫の水準も切り上がっているため秋口にかけて調整するというのがメインシナリオである。しかしそれ以降、冬場のシーズンを迎えるため、石炭価格は期待したほど下がることはないのではないか。

また、11月にCOP25(第25回気候変動枠組条約締結国会議)が開催される。米国はこの枠組みから脱退を表明しており欧州諸国は米国の引き留めに必死だ。

この状況で中国は脱退しない方針を打ち出しており、「対米協調」を目的として積極的に石炭使用や鉱山向け融資を絞る可能性もあり得る。このリスクは小さくなく石炭供給懸念を通じて石炭価格を高止まりさせるとみている。

---≪LME非鉄金属≫---

LME非鉄金属価格は現状水準で底堅い推移となった。発表された中国の貿易統計が予想外に上振れしていたことで、貿易戦争の影響が顕在化していないと見られたことが価格を押し上げたが、欧米金利差の拡大からドルが買い戻されたことが価格の上値を抑えた。

ただ、中国の輸出の増加は米制裁本格化前の駆け込み需要であり、市場はこれから米国向けの輸出が減速すると見ていると考えられる

仮に人民元が大きく下落し、米引き上げ幅と同じ20%減価していれば今回の関税引き上げの影響は軽微と考えられるが、実際はそこまで人民元は減価していない。

しかし、米国向けの輸出は全体の44%、その他の国向けが56%であるため金融緩和に伴う人民元安は、全体の輸出に結局プラスに作用していると考えられる。

とはいえ、今は駆け込み需要の顕在化であるため、やはり米国向けの減速が見込まれる中ではやはり中国の輸出向け需要は減速すると見るのが妥当であり、鉱物資源価格にはマイナスに作用すると考えられる。

非鉄金属の最大消費国である中国の構造的な景気減速、米国の利上げ継続を受けた実質金利上昇、並びに新興国からの資金流出観測が強まっていること、中国に対する米国の追加制裁発動が、非鉄金属価格を下押しすると予想される。

しかしその一方で、中国政府は景気を軟着陸させるために、預金準備率を引き下げたり、公共投資などの財政政策に傾斜せざるを得なくなってきていることが需要を押し上げること、LME指定倉庫在庫の減少は継続しており、足元の需給はまだタイトと考えられることが価格を下支えすると考えられる。

以上から、非鉄金属価格はしばらくは底堅い推移になると考えている。

貿易戦争への懸念は、同盟国に対しては一定の譲歩を引き出しつつ緩和の方向に向かっているが、中国に対する制裁は覇権国家を競う上での制裁と考えられるため、長期化するだろう。

具体的には、中国の景気拡大が失速して米国と覇権を争えるような状態になくなる、中国が世界シェアを取りに行こうとしているハイテク分野の内製化をあきらめる、人民元高を許容する(バブル崩壊時の日本と同じ)、といった明確な成果があるまで継続するとみる。

現在、この制裁の効果は徐々に顕在化し始めているようだ。先日発表された中国の工業利益は、単月で前年比+9.2%の5,197億元と前月の+16.2%の5,151億元から伸びが減速している。

年初来累計でみても1-8月期は前年比+16.2%の4兆4,249億元(1-7月期+17.1%の3兆9,038億元)と伸びが減速している。中国製造業PMIの輸出向け新規受注が制裁問題が取り上げられる直前の5月、51.2から49.4まで急速に低下していることを考えると、やはり制裁の影響が出ていると考えるべきだろう。

ただし、利上げを継続する中で米国景気が失速し、国民からの不満が高まる可能性がある2019年末頃が、翌年に大統領選挙を控える「トランプ政権のリミット」と考えられ、制裁は継続しつつも来年春頃までに一部制裁が緩和されるシナリオがメインシナリオだ。

しかし、工業金属の最大消費国である中国への制裁は緩和はすれども継続する見込みであるため、非鉄金属需要にとってマイナスに作用することは避けえない。

また、中国の構造的な景気の減速、循環的な減速、保護主義政策に対抗するための人民元安誘導が資本流出を招き、その他の新興国にも影響が出ること、なども価格を下押ししよう。

トランプ大統領弾劾裁判の可能性が高まっていたが、引き続き米国内では「トランプ礼賛本」がベストセラーの状況であり、「ウォーターゲート事件の再来」はなさそうというのがメインシナリオになりつつある。日本で報じられているほど、米国人はトランプのことを嫌いではない。

なお、構造的に工業金属需要が増加し、価格が上昇するのはおそらく次の需要のけん引役となるインドが人口ボーナス期入りする2020年頃からになるとみているため、長期的には強気の見通しである。

短期的には投機筋の動向が重要になるが、10月5日付のLMEポジションを見ると総じてショートの買戻しが優勢になっている。

投機筋のLME+CME銅ネット買い越し金額は159.0億ドル(前週128.9億ドル)と大幅に買い越し額が増加した。買い越し枚数も銅、亜鉛、アルミ、ニッケルの買戻しでトン数換算ベースで4,385千トン(3,586千トン)と増加している。

長い視点で見ると6月の対中国制裁強化以降、ロングが減少するというよりはショートが増加して非鉄金属価格が下落していたため、1.下落による値ごろ感から、年度末を控えて投機が手仕舞いをしやすい、2.中国の景気刺激策実施により期待需要の減少が懸念ほどではないのでは、との見方が強まっていることにより、この買戻しが入っていることが価格を押し上げているようだ。

中長期的な見通しは人口動態が重要になるが、中国の人口ボーナス期は2030年頃まで続く事、2020年頃からインドが人口ボーナス期に入ることから構造的な需要増加はまだ継続すると見ており、強気のスタンスを崩していない。

なお、アジア開発銀行は2016年~2030年のアジアのインフラ投資規模は26兆ドル(3,000兆円、年間1兆7,000億円)に達すると試算している。

一帯一路構想は「中国の周辺国の実効支配」を目的とするものであることは明確であり、このまま世界中がすんなりこれを受け入れるかは微妙であり、実際パキスタン、ネパール、ミャンマーの水力発電プロジェクトが相次いでキャンセルになっている。マレーシアの鉄道案件も先送りとなった。

現実は、貧困国に資金を貸し出し、返済がなければ担保としてその土地や港湾を召し上げる、というバブルのころに日本で問題になったことを国家として行っている。老練なマハティールは中国の戦略の意味を理解しているということだ。

また、2018年の軍事費も前年比+8.1%の1兆1,069億元と大幅に積み増しされており、中国が軍事的に周辺国を支配しようとしているのは明らかだ。

これらは中国と対立するインドの影響によるものと考えられるが、一方でロシアはインドに対して中国への協力を促すなど極めて政治的な色彩が強まっており、一帯一路構想の質(たち)の悪さが明らかになってきている。

しかし、そもそも中国自身の資金繰りが十分なのか、という懸念は残る(もしその場合にはグローバル危機に突入することになるが...)

この見通しの上昇リスクは需要面では、

1.中国の財政出動並びに住宅価格上昇容認

2.環境規制の強化で特殊需要が増加する(軽量化目的のアルミ、EV向けのニッケル・銅(通常25キロ/台の銅が使われるが、EVは80キロ/台が使われる)、蓄電池としての鉛、コバルトなど)

3.トランプ政権のインフラ投資計画実施

などが考えられる。

1.は米国の経済制裁を受けて、構造的な景気の軟着陸を目指すには内需刺激しかなくなっており、預金準備率の引き下げや、住宅セクターの再度の過熱を容認する可能性は排除できなくなっている。

市場はEVブームに沸いているが、コバルトの壁に加え、EV普及のための補助金負担は好景気時しか難しいこと、道路財源問題などを考えると市場が期待しているほどのペースで普及するとは見ていない

ここまでのニッケル価格の上昇はEVブームというよりは中国の住宅セクターの減速が明確でない事や、EVブームを材料にした投機買いの側面が強く、実際の需要に影響を及ぼすのは順調に行ったとして2020年頃以降になるのではないか。

供給面は個別性が強いが、以下が上昇リスク要因として挙げられる。

1.大規模鉱山の減少に伴う安価な資源確保環境の悪化(コストを掛ければ採掘できる。リサイクルの充実は必須)

2.中国の環境規制強化に伴う減産の継続

3.石炭価格上昇による生産コスト(電力コスト)の高止まり

4.労使交渉動向

5.Rusalに対する制裁が長期化し供給懸念が強まる場合

4.についてはEscondidaのストが終結しておりその影響は後退している。

5.はすでに顕在化してしまったリスクだが、特にアルミ・ニッケル・パラジウムへの影響が大きい。Rusalに対する制裁は米財務省が一部緩和する趣旨のコメントをしており、事前予想ほどの影響が出ない可能性が出てきた。

金融面・政策面では、以下が主な上昇リスク要因だ。

1.米金融規制緩和

2.米国の金利上昇があまりに急であることを受け、FOMCが長期金利の上昇にブレーキをかける政策を採用する場合

3.2.に限らず長期金利が日欧の低金利政策の継続で低下する場合

2.はトランプ大統領が金融政策に介入を始めたため、俄かにその可能性が意識されているが、日銀の政策変更によってむしろ米長期金利に上昇圧力がかかっており、その影響は限定されている。

下落リスクは多く、以下があげられるが主に信用リスクの拡大が要因の軸となる。

1.中国の金融市場・住宅市場正常化推進加速

2.米国内インフレ発生による利上げペースの加速

3.地政学的リスク(特に需要面では欧州の混乱)の顕在化

4.北朝鮮戦争の開戦や中東情勢悪化を受けた、リスク回避の動きの強まり

5.長期金利の上昇

6.5.に付随するが株価の調整

7.米輸入規制強化並びにそれに対する報復

8.トルコ危機や米利上げの影響を受けた新興国需要の減少

9.ベネズエラをはじめとする新興国のデフォルト

1.の中国の金融市場・住宅市場正常化は不採算の国家プロジェクトを見直すなど緩やかに調整が起きているが、景気をクラッシュさせるほどのものにはなっていない。

2.については原油高の進行に伴うインフレ懸念の高まりが顕在化していたが今のところ後退している。しかし、トランプ政権の関税強化が国内の物価を押し上げる可能性もあるため、このリスクが顕在化する可能性は以前よりも高い。

ただ、潜在成長率の低下もあってこれ以上長期金利は急騰しない、との見方もあり引き続き先行きはグレーだ。

4.はリスクシナリオであるが、米朝首脳会談の結果を受け、目先の開戦リスクは後退した。しかし、交渉は今後も継続する見込みであり、どのように転ぶかはわからない。1つ確実なのは、同問題の解決に向けて日本の負担は相当重くなるということだ。

中東については今のところ落ち着いているが、イランが米制裁に対してどのように反応するかに今後の動向は依拠することになる。欧州やロシアのとりなしでイランと米国が交渉のテーブルに着く、というのが希望的観測を含めたメインシナリオだが、この通りになるかどうかは正直五分五分だろう。

6.は株式市場は投機の動きを示す指標であり、ここに調整圧力が高まれば高値圏にあり記録的な水準まで積み上がっている投機の手仕舞い売りが加速する可能性がある。

7.は同盟国に対しては事前の期待通り常識的な落としどころを探る動きになりつつある。しかし選挙まで「戦う大統領」のポーズを示しておかなければならないため、何かしらの果実を得るまで関税問題は解決しないだろう。

8.はトルコ危機を発端に新興国通貨安となり、米利上げ継続観測や中国に対する制裁による中国景気減速懸念を受け、新興国通貨安が加速していることはこれらの国の財政状況を悪化させ、インフラ投資などの減速を誘発するが、このリスクは顕在化しつつある状況。

9.は比較的現実のものとなるかもしれない。中国はベネズエラに対して622億ドル程度の融資(The Inter-American Dialogue調べ)をしていると考えられ、これは1,300億ドル程度と言われるベネズエラの外貨建て債務(+PDVSA債務)の5割近くに相当する。

仮にデフォルトしたり、政権が倒れた場合、ベネズエラの次期大統領がこの契約は無効として、IMFや米国に泣きつく可能性はあり、この場合の中国は債権放棄を余儀なくされる可能性がある。

この場合、中国国家開発銀行や中国輸出入銀行の負担となり、最終的には中国政府の負担となる。崩壊の危機に直面しているベネズエラであるが、これ以外の国もデフォルトする可能性はあるため、氷山の一角ともいえる。今のところベネズエラ問題のみで中国が崩壊するとみる向きは少ないが、そのリスクは無視できない。

---≪鉄鋼原料≫---

中国向け海上輸送鉄鉱石スワップ価格は上昇、原料炭スワップ先物は下落、鉄鋼製品価格は高安まちまちだった。

中国の預金準備率引き下げや、冬場も減産が継続するとの見方から鉄鋼製品価格が季節外れに高値で推移していることが鉄鉱石価格を高止まりさせている。

鉄鉱石価格は高値圏でもみ合うものと考える。米国の貿易戦争の影響で中国の国内景気の減速が懸念されるものの、中国政府が預金準備率を引き下げ、公共投資も拡大の方針であることが期待需要を押し上げていること、供給面では冬場も3月31日まで鉄鋼製品の減産を2ヵ月延長する計画であること、といった材料が鉄鋼製品需給をタイト化させ、鉄鉱石価格を連れ高にすると予想されることが背景。

ただし、インフラ投資バブルを誘発する公共投資を中国が野放図に継続することは困難と考えられること、米国は中国に対する制裁をさらに強化する方針であること、構造的な需要の減速の可能性の高さから、中長期的に鉄鉱石価格に下押し圧力がかかる、との見方に変更はない。

貿易戦争への懸念は、同盟国に対しては一定の譲歩を引き出しつつ緩和の方向に向かっているが、中国に対する制裁は覇権国家を競う上での制裁と考えられるため、長期化するだろう。

具体的には、中国の景気拡大が失速して米国と覇権を争えるような状態になくなる、中国が世界シェアを取りに行こうとしているハイテク分野の内製化をあきらめる、人民元高を許容する(バブル崩壊時の日本と同じ)、といった明確な成果があるまで継続するとみる。

現在、この制裁の効果は徐々に顕在化し始めているようだ。今週発表された中国の工業利益は、単月で前年比+9.2%の5,197億元と前月の+16.2%の5,151億元から伸びが減速している。

年初来累計でみても1-8月期は前年比+16.2%の4兆4,249億元(1-7月期+17.1%の3兆9,038億元)と伸びが減速している。中国製造業PMIの輸出向け新規受注が制裁問題が取り上げられる直前の5月、51.2から49.4まで急速に低下していることを考えると、やはり制裁の影響が出ていると考えるべきだろう。

今年の鉄鉱石価格の上昇は、鉄鋼製品価格の上昇によるものであり、さらに製鉄所の稼働率の上昇が実需を押し上げたことも影響している。実際、中国最大の鉄鋼生産地区である河北省の高炉稼働率は昨年後半から急速に落ち込み60%まで低下、その後85%まで上昇したが直近の稼働率は71.1%と70%台を回復した。

しかし、鉄鋼製品と鉄鉱石の価格、鉄鋼原料から算出されるコストベースの鉄鋼製品価格を比較すると、明らかに鉄鋼製品価格はオーバー・バリューであり、鉄鋼製品と鉄鉱石の価格差の拡大は、「鉄鋼製品先物の売りと鉄鋼製品買い」を促し、徐々に持続可能な水準に収れんするものと考えられる。

しかし、鉄鉱石の在庫水準の高さや、足元の粗鋼生産の減速に伴う需要の減速観測を考えると鉄鉱石価格が上昇する、というよりは鉄鋼製品価格が下落する形でスプレッドの拡大が解消する可能性のほうが高いと見る。

引き続き、鉄鉱石の港湾在庫と鉄鋼製品在庫の水準はウォッチしていく必要があろう。

直近の統計では、鉄鉱石在庫が前週比▲320万トンの1億4,250万トン、(過去5年平均1億51万トン)、在庫日数前週比+0.3日の32.7日(過去5年平均27.1日)。

鉄鋼製品在庫が前週比+88.6万トンの1,093.8万トン(過去5年平均1,153.2万トン)であり、まだ製品・原料スプレッドは高止まりしそうだ。

長期的な見通しは人口動態が重要になるが、中国の人口ボーナス期は2030年頃まで続く事、2021年からインドが人口ボーナス期に入ることから構造的な需要増加はまだ継続すると見ており、強気である。

なお、アジア開発銀行は2016年~2030年のアジアのインフラ投資規模は26兆ドル(3,000兆円、年間1兆7,000億円)に達すると試算している。

一帯一路構想は「中国の周辺国の実効支配」を目的とするものであることは明確であり、このまま世界中がすんなりこれを受け入れるかは微妙であり、実際パキスタン、ネパール、ミャンマーの水力発電プロジェクトが相次いでキャンセルになっている。マレーシアの鉄道案件も先送りとなった。

現実は、貧困国に資金を貸し出し、返済がなければ担保としてその土地や港湾を召し上げる、というバブルのころに日本で問題になったことを国家として行っている。老練なマハティールは中国の戦略の意味を理解しているということだ。

また、2018年の軍事費も前年比+8.1%の1兆1,069億元と大幅に積み増しされており、中国が軍事的に周辺国を支配しようとしているのは明らかだ。

これらは中国と対立するインドの影響によるものと考えられるが、一方でロシアはインドに対して中国への協力を促すなど極めて政治的な色彩が強まっており、一帯一路構想の質(たち)の悪さが明らかになってきている。

しかし、そもそも中国自身の資金繰りが十分なのか、という懸念は残る(もしその場合にはグローバル危機に突入することになるが...)

この見通しの上昇リスクは、以下のようなものが考えられる。

1.中国の財政出動並びに住宅価格上昇容認

2.一帯一路構想が市場予想を上回るペースで実施される場合

3.米国のインフラ投資計画が実際に実施される場合

1..は米国の経済制裁を受けて、構造的な景気の軟着陸を目指すには内需刺激しかなくなっており、預金準備率の引き下げや、住宅セクターの再度の過熱を容認する可能性は排除できなくなっている

2.はそのプロジェクトの質の悪さから導入を見送る国が増えており、中国自体の資金繰りの問題もあって以前ほど高いリスクではなくなってきた。

3.は支持率低下に喘ぐトランプ政権が人気取りのために実施する見込みだ。しかし、そもそも好調な米景気をさらに過熱させるものであり、将来の価格下落幅を拡大することが予想される。

下落リスクは信用リスク系のものが多いが以下が主なところだ。

1.中国の住宅バブル崩壊

2.中国のインフラ投資が財政悪化で規模が期待ほどにはならない場合

3.米利上げぺースの加速によるドル高で新興国からの資金流出が加速した場合

4.何らかの理由で北朝鮮に対する制裁が解除され、原料炭価格が下落する場合

5.北朝鮮、中東情勢不安が世界的にリスク回避姿勢を強め、金融市場の混乱が実態経済に悪影響を及ぼす場合

6.世界的な株価の調整によるリスク回避の動きの強まり

7.米国の進める保護主義政策の拡大

8.トルコの政情不安が新興国通貨安(資本流出)を通じて、新興国需要の減速につながる場合

9.ベネズエラをはじめとする新興国のデフォルト

4.の可能性は出てきたが、核放棄を行わない限り制裁は継続の方針である。しかし、米国が体制保証を認めた以上、今後は北朝鮮が国際社会に復帰する方向性に進む可能性が高く、時期は不明だが、制裁が解除される可能性は高まっているとみている。

首脳会談のスケジュールを見るに、年明け以降の解除の可能性が高いと考える(逆に言えば年内は解除はなしか)。

5.はリスクシナリオであるが、米朝首脳会談の結果を受け、目先の開戦リスクは後退した。しかし、交渉は今後も継続する見込みであり、どのように転ぶかはわからない。1つ確実なのは、同問題の解決に向けて日本の負担は相当重くなるということだ。

中東については今のところ落ち着いているが、イランが米制裁に対してどのように反応するかに今後の動向は依拠することになる。欧州やロシアのとりなしでイランと米国が交渉のテーブルに着く、というのが希望的観測を含めたメインシナリオだが、この通りになるかどうかは正直五分五分だろう。

7.は常識的な落としどころを探る動きになる、とみていたが結局、米中の貿易戦争は開戦となった(その他の地域に対する関税引き上げはこれとは別に存在)。

関税引き上げは消費税引き上げのような緊縮財政と同様の経済効果をもたらすため、景気には明らかにマイナスだ。今のところ、中間選挙を睨んだ対策であるため、目に見える効果が上がらない限りは解除はしないだろう。

結果、中国国内の鉄鋼製品価格を押し下げ鉄鉱石価格の押し下げ要因となるだろう。

9.は比較的現実のものとなるかもしれない。中国はベネズエラに対して622億ドル程度の融資(The Inter-American Dialogue調べ)をしていると考えられ、これは1,300億ドル程度と言われるベネズエラの外貨建て債務(+PDVSA債務)の5割近くに相当する。

仮にデフォルトしたり、政権が倒れた場合、ベネズエラの次期大統領がこの契約は無効として、IMFや米国に泣きつく可能性はあり、この場合の中国は債権放棄を余儀なくされる可能性がある。

この場合、中国国家開発銀行や中国輸出入銀行の負担となり、最終的には中国政府の負担となる。崩壊の危機に直面しているベネズエラであるが、これ以外の国もデフォルトする可能性はあるため、氷山の一角ともいえる。今のところベネズエラ問題のみで中国が崩壊するとみる向きは少ないが、そのリスクは無視できない。

---≪貴金属≫---

金・銀価格は高値もみ合い。株価の急落を受けてリスクが意識される中、実質金利の低下もあって割安感から物色された形。

PGMもプラチナは金銀に連れる動きで上昇しているが、パラジウムは株価の下落もあって上昇に転じるというよりは高止まりしているという印象である。

金価格は再び上昇余地を試すものと考える。イタリアの財政問題や英国のEU離脱などのリスク、北朝鮮問題などに再び焦点が当たっていることが安全資産需要を高めると考えられることが背景。

しかし、欧州の金利上昇や米利上げ継続観測を背景に実質金利が8年振りの高水準となっており金銀のベース価格を押し下げているため上昇圧力は限定されると考える。

なお、金価格は、地政学がフルに影響すれば1,400ドル程度までの上昇はあると考えていたが、現在の実質金利水準や、過去の実質金利からの乖離(いわゆるリスクプレミアム)が最大で150ドル程度であることを考えると、現在の実質金利から想定される金価格が1,150ドル程度であることを考えると、最大でも1,300ドル程度までの上昇にとどまるのではないか。

ただし、米国の利上げが来年の春に終了し、原油価格も高止まりを続けるようであれば実質金利が低下し、ベース価格が上昇することになるため米金融政策、原油価格動向に価格が左右される環境にあることは変わりない。

なお、地政学的リスクの影響がないとすれば、実質金利で説明可能な水準である1,150ドル程度までの下落はあるだろう。さらに米国の利上げが継続すれば1,100ドル割れはあると考えている。

銀は、Silver Instituteなどの分析では供給の減少と電気製品向けの需要増加で供給不足になっていると指摘されているが、それよりは金価格動向や貿易戦争の影響が強く意識され、対金で軟調な推移となっている。

今後についても金価格が軟調に推移することから水準を切り下げる動きになると考える。現在の金銀レシオは80に大きなチャートポイントが重なり、底堅い推移となりつつ過去最高水準を維持している。

しかし、相関性の高い中国鉱工業生産との回帰分析結果は、現在のレシオが75程度であることを示唆しており、投機筋のショート積み上がりによって下落してきたことから、むしろここからは銀が買い戻される可能性のほうが高いとみる。

仮にその水準までの低下があるとするとチャート的にはさらにレシオの下げが予想されるため、この場合銀価格には対金で上昇圧力が強まることになる。

金銀レシオが80である前提であれば、地政学的リスクがフルに影響して1,300ドルになった場合、リスクプレミアムがはげ落ちて1,150ドルまで下落した場合に対応する銀価格は、16.25ドル、14.4ドルとなる。

金銀レシオが74であれば、17.6ドル、15.5ドルとなる。

短期的な価格動向を占う上で参考になる投機筋の売買動向は、10月9日時点で金のロングが▲12,744枚の179,746枚、ショートが+3,609枚の217,921枚、銀のロングが▲3,802枚の72,135枚、ショートが+950枚の94,385枚となっている。

先週は株の上昇で安全資産売りの流れが強まっていたが、週後半の株価下落で再び上昇圧力が強まっている。特にショートが増加していたため、しばらくはこの買戻しが価格を押し上げよう。

PGM価格は金銀価格が上昇余地を試す中、同様に上昇余地を試すと考えるが、より工業金属的な色彩の強いPGMは米国の対中制裁強化に伴う景気減速の影響を受けるため、対金銀では割安に推移するとみている。

ただ、需給がタイトなパラジウムは投機商品的な色彩が強いプラチナに比べると割高に推移するだろう。

米国の自動車販売は、9月が米自動車販売は1,740万台(市場予想 1,683万台、前月1,660万台)と急に回復した。

8月の米消費者信頼感は回復、6ヵ月以内に自動車を購入すると答えた人の比率も12.3と前月の+11.1からはさらに改善したが、依然として水準は低い。

FRBの利上げも継続する見込みであり、自動車メーカーのディーラー向けのインセンティブ負担も重くなることが予想され、自動車関税引き上げが宣言通り実施されるのであれば、自動車販売は減速する可能性が高く、PGM価格を下押しすると予想される。

中国の8月の自動車販売(工場出荷台数)は前年比▲3.75%の210万3,400台(前月▲4.02%の188万9,100台、前々月+4.79%の227万3,700台)と2ヵ月連続でマイナス成長となった。

弊社は需給面の見通しに関しWPICの見通しを参考にしているが、直近の見通しでは2018年のプラチナの需給は18万オンスの供給過剰と、2017年の31万5,000オンスの供給過剰から供給過剰幅を縮小する見込みである。

自動車向けの触媒需要が前年比▲10万5,000オンスとなるものの、南アフリカ(▲3万オンス)、ロシア(▲6万5,000オンス)などの影響で鉱山生産が▲16万オンスとなることが影響した。

この結果、地上在庫は240万オンスに増加する見込みで、在庫日数は110.8日(+7.9日)と増加見込みであり、供給過剰幅の縮小は市場参加者のポジションの巻き戻し(この場合買戻し)を誘発するものの、上昇圧力は限定されるだろう。

なお、南アフリカのPGM生産指数は7月時点で89.3(季節調整前)と急減速している。価格の下落や同国の景気後退入りで生産コスト割れの鉱山生産の調整が進んでいるためとみられる。

10月9日現在、CFTCのプラチナポジションはロングが+69枚の40,938枚、ショートが▲1,108枚の32,712枚、パラジウムはロングが+1,202枚の16,660枚、ショートが▲47枚の5,299枚となっている。

プラチナのロングポジションはリーマンショック後の金価格上昇を受けて積み上がってきたが、欧州のディーゼル不正を切っ掛けに需要観測が減速、さらに米保護主義政策の推進を受けた需要減少観測で減少し、低迷している。

また、過去最高水準まで積み上がっていたショートポジションにも解消の圧力が強まっている。金銀の売りが一巡していることやロングポジションの解消も一巡していることから、むしろこれからは買戻しでプラチナが上昇する展開を想定している。

パラジウムのロングポジションは減少を続け、この5年の最低水準まで低下した。ショートポジションもこの5年の最低水準である。今後は景気自体や主な用途である自動車の販売動向にポジション動向が左右されると予想されるが、米利上げや中国の減速から見通しはそれ程強気ではない。

---≪農産品≫---

シカゴ穀物市場は上昇した。米中首脳の対談期待(これは付けたりか)、米需給報告で生産見通しが市場予想を下回ったことが材料となった。

11日夜に発表された需給報告では、トウモロコシの生産見通しが147億7,800万ブッシェル(市場予想148億5,941万ブッシェル)、大豆が46億9,000万ブッシェル(47億2,376万ブッシェル、46億9,300万ブッシェル)、小麦が18億8,400万ブッシェル(前月18億7,700万ブッシェル)と、総じて「期待ほどの生産」にはならない見通しが示された。

穀物価格は引き続き政治動向に振らされる形となるが、足元、欧州不安を背景としたドル高が進行していること、北米が総じて豊作であること、ハーベストプレッシャーから、割安感はあるものの頭重い推移になると考える。

トウモロコシの作柄は(69%→68%)、大豆の作況(68%→68%)と過去5年平均を上回っている。トウモロコシの収穫率は34%(前週26%)、大豆の収穫率は32%(23%)と例年よりも生育状況は良好である。

10月9日付のCFTC投機筋ポジションは、トウモロコシのロングが▲12,212枚の441,122枚、ショートが▲21,982枚の375,187枚、大豆のロングが▲6,218枚の156,086枚、ショートが▲3,951の197,380枚、小麦のロングが+313枚の161,798枚、ショートが+2,529枚の128,869枚となっている。

◆本日のMRA's Eye


「米株の調整は一時的か」

先週の金融市場は、米長期金利の上昇がきっかけになったとされる株の急落が他市場に大きな影響をおよぼす展開となった。当然、商品市場への影響も無視できなかった。

よく、「原油価格が上昇したので米国株が上昇しました」という説明を眼にすることがあるが、確かにエネルギーの上流部門であればそれはその通りだが、先進国株上昇の理由をエネルギーのみに求めるのは乱暴というものだろう。

では今回の株価の下落は今後も続き、景気に対してマイナスの影響をおよぼすものだろうか。10月以降の値動きを見ていると必ずしもそうではなさそうだ。

株価がほかの商品と比較した時に割高にあることも事実であり、過去、米中央銀行の金融政策変更のタイミングで株価が大きく調整してきたことも考え合わせると、このまま金利が上昇するのであれば株価がさらに調整してもおかしくない。

しかし、CFTCの米国債先物投機筋ポジションを見てみると、必ずしもそうはならなさそうだ。1つ目のグラフは米国債先物の投機筋のポジション動向だが、先物の売りポジションが大きく積み上がっていることがわかる。

このコラムを読んでいる方は商品市場に関わっている人が多いため、念のために説明するが、「債券売り=債券価格下落=利回り上昇」である(逆に債券買いならば金利は低下)。

しかし、債券のアナリストはさらに債券の投機売りポジションが拡大する可能性を指摘しており、市場は更なる金利上昇が株価を押し下げるシナリオを警戒している。

しかし、先物の売りポジションが過去最大まで積み上がっていることを考えると、この売りポジションが買い戻されて金利が低下し、株価が下支えされるシナリオの可能性も低くはない。その意味で、欧州情勢、FRBの政策スタンスがリスク資産価格動向を左右することは間違いがない。

上述の通り、金利動向がリスク資産価格を左右している可能性が高いものの、今後のカレンダーやこれまでの価格の動きをウォッチしてみると、また違う解釈ができる。

まず、これから年末に向けて政治的なイベントが多数予定され、さらに「どちらに転ぶか全くわからない」ためそれに事前に備えることが難しいためだ。

以前であれば投機筋がイベントリスクに備えて市場コンセンサスとは異なるポジションを取ることも多かったが、ボルカー・ルールによるファンドに対する銀行融資の制限や、高速取引の普及に伴いトレンドフォロー型のファンドが増加しており、いわゆる逆張りのポジションは取り難い。

そうなると、不確定要素に備える=トレンドにそぐわないポジションを外す、という動きになってもおかしくはない。

今後、予定されているイベントはほとんどが政治絡みであるが、実に多い。主なところでは、英国のEU離脱の条件交渉(場合によると来週合意する可能性もある)、米中間選挙、イランに対する制裁再開、12月の米利上げ、OPEC総会、あたりだろうか。

これに加えてイタリアの財政問題や米中貿易戦争など、期限が不明だが明らかに景気に対してマイナスなイベントは多い。その状況で、年初来の上昇率がプラスである株とエネルギーにポジション解消の売りが入ってもおかしくない。

それが証拠に他の商品、例えば非鉄金属などの価格は上昇している。日々、「中国が緩和に動いたから~」「貿易戦争の影響がそれほど顕在化していない~」といったことをコメントしてはいるが、もちろんそれらが材料になったことは間違いがないと思うものの、大局観ではむしろ、最終四半期入りしたため、過剰に売られている、買われているポジションの解消が起きたと整理するのが適切だろう。

となると、このポジションの解消が一巡してようやく本来のファンダメンタルズに市場が注目を始めることになると予想する。

それまでは、供給懸念で買われてきた石油はやや話が異なるが、その他の商品には上昇圧力が掛かり、調整が本格的に起きるのならば、実質新年度入りする12月、名目ともに新年度入りする来年の1月以降になるのではないだろうか。

そもそも世界経済の成長ペースが来年から2020年にかけて鈍化する見込みであるため、多くの景気循環系商品価格に対する見通しは弱気であるのだが)

もちろん、上記の政治イベントの結果によってはどちら方向にも価格は動く。ただし現状を整理するとこのように考えるのが妥当ではないかと弊社は考えている。

◆主要ニュース


・9月日本工作機械受注速報 前年比+2.8%の1,532億6,400万円(前月5.1%の1,403億9,100万円)
 外需+1.2%の891億1,600万円(▲4.6%の780億1,900万円)

・9月日本国内企業物価指数 前月比+0.3%(前月±0.0%)、前年比+3.0%(+3.0%)
 輸出物価 前月比+0.2%(▲0.2%)、前年比+2.0%(+2.4%
 輸入物価 前月比+0.1%(▲0.4%)、前年比+10.4%(+11.8%)

・9月東京都心オフィス空室率 2.33%(前月 2.45%)

・8月日本第3次産業活動指数 前月比+0.5%(前月改定▲0.1%)

・9月中国貿易収支 316.9億ドルの黒字(前月266.5億ドルの黒字)
 輸出総額 前年比+14.5%(+9.1%)
 輸入総額+14.3%(+19.9%)

 輸出年初来ベース
 対米国 前年比 +13.0%(+13.4%)
 対欧州 +11.6%(+11.0%)
 対日本 +8.5%(+8.0%)
 対アセアン諸国 +17.3%(+17.8%)

 輸入
 対米国 前年比 +9.4%(+11.1%)
 対欧州 +14.4%(+15.0%)
 対日本 +12.5%(+13.9%)
 対アセアン諸国 +20.1%(+20.5%)

・9月インド消費者物価指数 前年比+3.77%(前月+3.69%)

・8月インド鉱工業生産 前年比+4.3%(前月改定+6.5%)

・9月独消費者物価指数改定 前月比+0.4(前月改定±0.0%)、前年比+2.2%(+1.9%)

・8月ユーロ鉱工業生産 前月比 +1.0%(前月改定▲0.7%)、前年比+0.9%(+0.3%)

・米MBA住宅ローン申請指数 前週比 ▲1.7%(前週±0.0%)
 購入指数▲1.1%(+0.1%)
 借換指数▲2.6%(▲0.1%)
 固定金利30年 5.05 %(4.96%)、15年 4.44%(4.39%)

・9月米生産者物価指数 前月比+0.2%(前月▲0.1%)、前年比+2.6%(+2.8%)
 除く食品エネルギー 前月比+0.2%(▲0.1%)、前年比+2.5%(+2.3%)
 除く食品エネルギー貿易 前月比+0.4%(+0.1%)、前年比+2.9%(+2.9%)

・8月米卸売在庫改定 前月比+1.0%(速報比+0.2%、前月+0.6%)

・9月米消費者物価指数 前月比+0.1%(前月+0.2%)、前年比 +2.3%(+2.7%)
 コア 前月比+0.1%(+0.1%)、前年比+2.2%(+2.2%

・米週間新規失業保険申請件数 214千件(前週207千件)
 失業保険継続受給者数 1,660千人(1,656千人)

・10月米ミシガン大学消費者マインド指数速報 99.0 (前月100.1)
 現況指数 114.4(115.2)
 先行指数 89.1(90.5)
 1年期待インフレ率 2.8%(2.7%)
 5年期待インフレ率 2.3%(2.5%)

・8月ブラジル小売売上高 前年比+4.1%(前月▲1.0%)

・クドローNEC委員長、「FEDは独立。パウエル氏は目標撮りに進む。」

・トルコで拘束されていた米国人釈放。

◆エネルギー・メタル関連ニュース


【エネルギー】
・DOE米石油統計 原油+6.0MB(クッシング+2.4MB)
 ガソリン+1.0MB
 ディスティレート▲2.7MB
 稼働率▲1.6%

 原油・石油製品輸出 7,575KBD(前週比+197KBD)
 原油輸出 2,327KBD(+187KBD)
 ガソリン輸出 876KBD(+88KBD)
 ディスティレート輸出 1,251KBD(▲113KBD)
 レジデュアル輸出 288KBD(▲6KBD)
 プロパン・プロピレン輸出 885KBD(▲7KBD)
 その他石油製品輸出 1,787KBD(+53KBD)

・DOE天然ガス稼働在庫 2,957BCF(前週比+90BCF)
 東部 790BCF(+27BCF)
 中西部 871BCF(+35BCF)
 山間部 180BCF(+3BCF)
 太平洋地区262BCF(UCBCF)
 南中央 854BCF(+25BCF)

・9月中国石炭輸入 2,514万トン(前月2,868万トン)
 輸出 18万トン(49万トン)

・9月中国原油輸入 3,721万トン、918万バレル/日(前月3,838万トン、916万バレル/日)
 輸出 29万トン(19万トン)

 精製石油製品輸入 292万トン(270万トン)
 輸出 407万トン(532万トン)

※原油1トン=7.4バレルとして算出。石油製品は種類の内訳が不明のためバレル換算していない。

・IEA月報
 世界石油需要 Q118:98.2、Q218:98.5、Q318:99.8、Q418:100.2、2018:99.2
 非OPEC供給(含むNGLs) Q118:59.1、Q218:60.0、Q318:60.8、Q418:60.7、2018:60.2
 Call on OPEC Q118:32.2、Q218:31.6、Q318:32.0、Q418:32.5、2018:32.0

※需要見通し下方修正と非OPEC生産増加でCall on OPEC減少。

・DOE月報
 世界石油需要 Q118:98.7、Q218:99.2、Q318:100.5、Q418:101.0、2018:99.9
 非OPEC供給(含むNGLs) Q118:59.4、Q218:60.3、Q318:61.4、Q418:62.1、2018:60.8
 OPEC生産 Q118:39.3、Q218:38.9、Q318:39.1、Q418:38.9、2018:39.0

非OPEC生産見通し上方修正と需要見通し小幅下方修正でCall on OPECは減少。

・DOE月報
 世界石油需要 Q118:98.7、Q218:99.2、Q318:100.5、Q418:101.0、2018:99.9
 非OPEC供給(含むNGLs) Q118:59.4、Q218:60.3、Q318:61.4、Q418:62.1、2018:60.8
 OPEC生産 Q118:39.3、Q218:38.9、Q318:39.1、Q418:38.9、2018:39.0

非OPEC生産見通し上方修正と需要見通し小幅下方修正でCall on OPECは減少。

・10月DOE 1年先石油価格見通し
 原油 69.56ドル/バレル(前月 67.36ドル/バレル)
 ガソリン 2.85セント/ガロン(2.82セント/ガロン)
 ディーゼル 3.21ドル/ガロン(3.18ドル/ガロン)
 灯油 3.18ドル/ガロン(3.12ドル/ガロン)
 天然ガス 10.94ドル/千CF(10.82ドル/千CF)

【メタル】
・9月中国鉄鉱石輸入 9,347万トン(前月8,935万トン)
 鉄鋼製品輸入 120万トン(106万トン)
 輸出 595万トン(588万トン)

・9月中国銅輸入 52万トン(前月 42万トン)
 銅鉱石・精鉱 193万トン(166万トン)
 アルミ(未加工品含む) 輸出 51トン(52万トン)

◆主要商品騰落率


【上昇率上位5商品】

商品名(カテゴリー)/前日比上昇率/年初来上昇率
1.ICE欧州天然ガス ( エネルギー )/ +4.47%/ +27.98%
2.ICEアラビカ ( その他農産品 )/ +3.23%/ ▲7.65%
3.ICEココア ( その他農産品 )/ +3.00%/ +14.16%
4.LIFFEココア ( その他農産品 )/ +2.84%/ +15.82%
5.欧州排出権 ( 排出権 )/ +2.52%/ +149.94%

【下落率上位5商品】

商品名(カテゴリー)/前日比上昇率/年初来上昇率
67.ICEガスオイル ( エネルギー )/ ▲2.98%/ +19.37%
66.NYM米天然ガス ( エネルギー )/ ▲2.27%/ +6.64%
65.原料炭スポット ( 鉄鋼原料 )/ ▲1.50%/ ▲11.66%
64.CME肥育牛 ( 畜産品 )/ ▲1.29%/ +5.96%
63.パラジウム ( 貴金属 )/ ▲1.13%/ +0.38%

※弊社が重要と考える主要商品の前日比騰落率上位・下位5品目です。
※限月交代に伴う価格の不連続性は考慮されていません。予めご容赦ください。

◆主要指標


【為替・株・金利・ビットコイン】
NY ダウ :25,339.99(+287.16)
S&P500 :2,767.03(+38.66)
日経平均株価 :22,694.66(+103.80)
ドル円 :112.19(+0.03)
ユーロ円 :129.66(▲0.37)
米10年債利回り :3.16(+0.01)
独10年債利回り :0.50(▲0.02)
日10年債利回り :0.15(+0.00)
中国10年債利回り :3.58(▲0.01)
ビットコイン :6,212.32(+7.99)

【MRAコモディティ恐怖指数】
総合 :23.24(+0.35)
エネルギー :22.52(+0.79)
ベースメタル :24.87(+2.36)
貴金属 :15.72(▲0.01)
穀物 :20.57(+0)
その他農畜産品 :26.13(▲0.44)

【主要商品ボラティリティ】
WTI :24.78(+0.06)
Brent :25.12(+0)
米天然ガス :32.29(+0.53)
米ガソリン :23.86(▲0.13)
ICEガスオイル :17.53(+4.69)
LME銅 :22.77(+1.61)
LMEアルミニウム :34.33(+0.19)
金 :16.60(+0.21)
プラチナ :14.90(▲0.43)
トウモロコシ :21.26(+0.14)
大豆 :16.60(+0.21)

【エネルギー】
WTI :71.56(+0.59)
Brent :80.59(+0.33)
米ガソリン :194.58(+1.31)
米灯油 :232.76(▲0.46)
ICEガスオイル :716.50(▲22.00)
米天然ガス :3.15(▲0.07)
英天然ガス :72.22(+3.09)

【石油製品(直近限月のスワップ)】
Brent :80.59(+0.33)
SPO380cst :481.22(+7.37)
SPOケロシン :94.69(▲0.04)
SPOガスオイル :94.26(▲0.07)
ICE ガスオイル :96.17(▲2.95)
NYMEX灯油 :232.96(▲0.16)

【貴金属】
金 :1217.84(▲6.25)
銀 :14.60(+0.01)
プラチナ :838.18(▲2.76)
パラジウム :1067.59(▲12.23)
※ニューヨーククローズ。

【LME非鉄金属】
(3ヵ月公式セトル)
銅 :6,304(+164:21B)
亜鉛 :2,635(+17:42B)
鉛 :2,030(+122:7B)
アルミニウム :2,048(+20:3C)
ニッケル :12,800(+295:90C)
錫 :19,050(+60:0B)
コバルト :62,200(±0.0)

(3ヵ月ロンドンクローズ)
銅 :6288.50(+15.00)
亜鉛 :2638.50(+19.00)
鉛 :2046.00(+48.50)
アルミニウム :2030.50(+5.50)
ニッケル :12685.00(▲20.00)
錫 :19135.00(▲55.00)
バルチック海運指数 :1,515.00(+22.00)
※C=Cash-3M コンタンゴ、B=Cash-3M バック

【鉄鋼原料】
62%鉄鉱石スポット(CFR青島) :67.35(+0.02)
SGX鉄鉱石 :70.56(+0.25)
NYMEX鉄鉱石 :70.49(+0.25)
NYMEX原料炭スワップ先物 :214(▲3.25)
上海鉄筋直近限月 :4,684(▲45)
上海鉄筋中心限月 :4,085(+63)
米鉄スクラップ :休場( - )

【農産物】
大豆 :867.50(+9.25)
シカゴ大豆ミール :312.40(▲0.40)
シカゴ大豆油 :29.04(+0.31)
マレーシア パーム油 :2113.00(+17.00)
シカゴ とうもろこし :373.75(+4.50)
シカゴ小麦 :517.25(+9.25)
シンガポールゴム :143.10(+0.80)
上海ゴム :10880.00(±0.0)
砂糖 :13.07(+0.15)
アラビカ :116.55(+3.65)
ロブスタ :1713.00(+22.00)
綿花 :78.37(+1.56)

【畜産物】
シカゴ豚赤身肉 :68.75(+0.08)
シカゴ生牛 :112.33(▲0.30)
シカゴ飼育牛 :154.70(▲2.03)

※全ての価格は注記が無い限り、取引所で取引される通貨建。
※限月交代に伴う価格の不連続性は考慮されていません。予めご容赦ください。