米PPIやや強く調整圧力強まる
- MRA商品市場レポート
2022年12月12日 第2345号（簡易版）商品市況概況
◆昨日の商品市場（全体）の総括
「米PPIやや強く調整圧力強まる」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品価格はその他農畜産品や鉄鋼原料、自国通貨建て商品価格が上昇し、エネルギーや非鉄金属などは下落した。
米生産者物価指数が発表されたが、市場予想よりも高い水準となり、米国の金融引き締めが継続するとの見方が強まったことが広く景気循環系商品価格を押し下げることとなった。
緩やかであるがドル高が進行したことや、価格に対する影響力が大きい株価が下落したことで非鉄金属価格は下落したが、余り海外勢の取引の影響を直接的に受けない鉄鋼原料（中国渡しの鉄鉱石や原料炭）価格は上昇している。
このことは、以下のような関係性にあると考えられる。平たくいうと、海外の金融政策動向は直接的に中国の鉄鋼原料価格には影響を及ぼしにくい、と言うことだ。
エネルギー、非鉄金属：景気要因+中国要因＜米景気減速・株価調整鉄鋼原料：景気要因+中国要因＞米景気減速・株価調整
とはいえ、もうクリスマス休暇・年末は目の前に来ており、FOMCも控えていることからこうした統計を材料にポジション調整をしているだけ、ともいえる。
方向性が定まるためには、少なくともFOMCとそこで発表される経済見通しの内容を見極める必要があろう。
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