ドル乱高下で買い戻された商品目立つ
- MRA商品市場レポート
2022年9月23日 第2289号(簡易版)商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「ドル乱高下で買い戻された商品目立つ」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品価格は総じて堅調な推移となった。日本政府の為替市場介入でドル安に振れる局面があり、そこで為替を主語とした買い戻しが入った形。
ただし、大幅に上昇した商品はJKM、スズなどそもそも価格の変動性が高い商品が主体でこの状況においてもポジション調整的な取引が主体だったと考えられる。
長らく高値を維持していた豪州炭が比較的大きく下落したが、この冬、石炭輸入は増加する見通しが示されており、豪州からの供給面の問題(豪雨などの影響による生産減少)を背景に、やはりしばらくは高値維持となろう。
昨日の日本政府の為替介入は、日銀金融政策会合で「あと2-3年は金融緩和を止めるつもりはない」との黒田総裁の発言を受けて急速に円安が進んだために行われたものであり、「円安ペースを牽制する」目的だったと考えられる。
しかし、米国と歩調を合わせた協調介入ではなく、米国は金融引締め方針で昨日も金利は上昇、日本は世界でも稀なゼロ金利政策を今後も継続する方針であり、趨勢はやはり円安だろう。
その後、米国の景気の減速や原油価格の下落で円高に調整があると考えられるが、現状、政府は145円を一つの節目と捉えていると考えられる。
ただ、ドル売り・円買い介入は各方面で指摘されているように回数に限度があるため、現状、この介入の効果は期待したほどではないのではないだろうか。
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