中国統計改善と米株上昇で総じて堅調
- MRA商品市場レポート
2022年9月12日 第2280号(簡易版)商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「中国統計改善と米株上昇で総じて堅調」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品価格は総じて堅調な推移となった。中国のファイナンス関連統計が前月から大幅に改善し、悪化すると見られていた中国の経済活動に(恐らく一時的であるが)回復の期待が高まる中、リスク選好の指標である株価が連続で上昇し、その他のリスク資産の買い戻し材料となった。
週末を控えて株価が調整売りに押され、リスク資産が下落すると予想していたがそれとは全く逆の展開となった。
なお、昨日EU会合が開催され、ロシアに対する対応が議論されたが、域内ガス価格の高騰を背景に「ロシア産ガス価格に上限」を設定する方針が改めて示された。
しかし、プーチン大統領はこれに対して「それを発動すればガスは完全に供給を停止する」と発言しており、それはロシアからすれば当然そうなるだろう。
このあたりの駆け引きは、「安い値段で売ってもらえない欧州が、ある意味勝手に上限価格を設定しただけ」ともいえ、ロシアがそれを呑むとは思えない。欧州とロシアは武力衝突を直接していないが、現在、欧州とロシアは実質的には「戦時中」なのだ。
現在、ガスや電気の先物取引市場への規制(恐らく証拠金を円滑に納めることができる様な資金繰り支援策と考えられるが)も検討されているが、基本的にロシアからのエネルギー供給が止まれば、暖冬にでもならない限り状況は大きく改善しないだろう。
主要ニュース/エネルギー・メタル関連ニュース/主要商品騰落率/主要指数/市場の詳細データPDFは、有料版「MRA商品市場レポート」にてご確認いただけます。
【MRA商品市場レポート】について