米統計改善を受けたリスクオンで総じて堅調
- MRA商品市場レポート
2022年8月8日 第2254号(簡易版)商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「米統計改善を受けたリスクオンで総じて堅調」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品価格は総じて堅調な推移となった。米雇用統計が市場予想を上回る改善となり、米国の金融引締めにも関わらず米経済はまだ堅調さを維持しており、景気後退はまだ先、との見方が強まったことが材料となった。
株価が上昇したことでリスク選好が回復、広くリスク資産が買われる展開となったが、同時にドルが急伸したことが価格上昇を抑制した。
一部では安全資産といわれているが、弊社の定義ではむしろ「リスクオン・オフ」の指標であるビットコインが上昇していることも足下の相場がリスクオンに伴うもので有ることを示唆している(真性の安全資産である金は昨日下落している)。
景気循環系商品では米景気がまだ沈静化していないことを確認したため、原油が戻りを試し、中国の経済対策期待で工業金属価格が上昇、一方で金融引締め加速観測が再び強まり、インフレ系の安全資産である金銀が売られ、PGMは株高で物色され、ドル高圧力と輸出再開期待で穀物はやや下値余地を探る、という流れになると予想される。
しかし今後は米国の利上げ加速観測が強まることになり、中国要因の影響が色濃い工業金属を除けば、上記の相場展開は反転すると考えられる。
なお、昨日の米統計を受けて、9月の75bp利上げの可能性は、一気に70.5%まで上昇している。しばらく相場は戻りを試したとしても、ややりQ422には調整圧力が強まる展開が予想される。
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