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  • MRA商品市場レポート

2022年4月29日 第2184号(簡易版)商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「露を巡る思惑でエネルギーまちまち 米GDPは予想外のマイナス」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場は原油などの液体系エネルギーが続伸し、LME非鉄金属、その他農産品、穀物、貴金属など幅広く上昇、下げが目立ったのが天然ガスだった。

WSJがドイツが全面禁輸案の反対を撤回する、ロイターもドイツが脱ロシア産原油を検討していると報じたことでEUの脱ロシア産原油の動きが広がるとの見方が強まったことが、原油を中心にエネルギー価格を押し上げた。

一方、天然ガスはルーブル建ての決済口座を開く動きが一部の国・企業で見られ始めたことでロシア産原油の輸入・供給が継続すると見られたことが価格を大きく押し下げた。ロシア情勢がエネルギー価格を左右する状態が継続するとみられる。

また、昨日は米GDPが発表されたが予想外に減速が確認され、米国の利上げが想定通りのペースにはならないとみられたことで過剰な金融引き締めへの警戒感が薄れたことも、ファイナンシャルな面で価格を下支えした。

なお、日銀政策会合で黒田総裁は強力な金融緩和と「毎日指し値オペ」実施を発表、円が130円を突破して下落している。黒田総裁は円安は日本にプラスと考えており、むしろこれによって2%の物価目標が達成出来れば良し、としているのではないか。

このスタンスが続く以上、円安が継続する見込みであり、企業や個人を含む消費者の負担になる可能性は高まったといえる。


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