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停戦への期待と中国景気減速懸念で下落
  • MRA商品市場レポート

2022年3月16日 第2155号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「停戦への期待と中国景気減速懸念で下落」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品価格は続落となる商品が目立った。懸念されていたロシアからの資源輸出停止は実際には即時に行われるものではない、との見方が広がっていることや、中国の重要統計で同国の経済状況は決して良い状態にないこと、さらにロックダウンの影響によるさらなる減速への懸念が強まったことで、需要の減速懸念が強まったことが背景。

ロシア問題でやや見通し難くなったが、そもそも景気過熱・インフレ沈静化を目的に各国中央銀行が金融引き締めやQTを行うことは規定路線であり、ロシア・ウクライナ情勢が沈静化(している訳ではないが、停戦合意の話し合いが続いていることをプラスと判断)していることから、景気循環系商品に下押し圧力が掛っている。

しかし、小麦やパーム油などが上昇しており、今回、ウクライナから供給が減少することが確実な情勢の穀物や油脂類(この場合ひまわり油)の価格は上昇しており、徐々にウクライナ危機の影響に色分けができつつある状況。

今後は再び景気に焦点が当たり、2月~3月に高騰した商品に調整売り圧力が強まる展開が予想されるが、それでもまだ戦闘行為は続いており、ロシアに対する制裁も継続していることから供給懸念が顕在化する商品も増えると予想されるため、結局、商品価格はまだしばらくの間、高値を維持すると見る。

【本日の見通し】

本日は、ロシア・ウクライナの停戦協議が継続していることから楽観論が広がり、これまで売られてきた株が買い戻され、買い戻されていた資源価格は下落する展開が予想される。

ただ、テクニカルに見るとそろそろ下限に達している商品も多いことや、ロシアに対する制裁が継続していること、エネルギー価格は十分に高い状態であることから、供給制限ヘの懸念は強く高値維持の公算。

本日予定されている材料で注目はFOMC。ウクライナ情勢や中国の景気減速を背景に、今後の利上げペースに調整があるのか、今まで通りか、はたまた労働市場の逼迫を背景に利上げペースが加速されるのか、といった点に注目している。

市場では利上げのペースが加速するのでは、との見方が強いようだがそうならなければ商品価格の上昇要因に。

【昨日のトピックス】

昨日発表された中国の重要統計は、循環系の指標が悪化し、公共投資が回復するなど「景気減速下での政府による景気下支えの動き」が鮮明になっていることを確認する内容だった。

1-2月累計でしか発表されていないが工業生産は前年比+7.5%(1-12月期+9.6%)と伸びが減速している。フロー需要の指標である工業生産の伸び鈍化は、まだ同国の景気が低調であることを示している。

しかしこれはオリンピック・パラリンピック開催のために工場の稼働が停止していた他、オミクロン株の感染拡大が工場の稼働を低下させたためと考えられ、恐らく3月以降は回復するだろう。

一方で固定資産投資は前年比+12.2%(1-12月期+4.9%)と伸びが加速、特に公的セクターの伸びが顕著(+2.9%→+14.1%)だったが、民間も(+7.0%→+11.4%)と回復している。金融緩和の影響が徐々に出てきたと見られる。

個人消費は前年比+6.7%の7兆4,426億元(1-12月期+12.5%の44兆823億元)と市場予想は上回った。オリンピックなどの特需があったとみられる。しかしオミクロンの影響でロックダウンも現実となっており、かつ、ロシアの軍事侵攻で物価が上昇する中では消費に影響が出る可能性はあろう。

一方、中国政府が過熱を沈静化させる方向に舵を切っている住宅販売も、前年比▲22.1%の1兆3,650億元(1-12月+5.3%の16兆2,730億元)と大幅な減速となった。

やはり、中国の景気の減速は継続しており、如何にこれを軟着陸させるかが3期目を目指す習近平にとっては重要であることが分かる。

今回の全人代で李克強首相が5.5%の成長目標すら達成は厳しい、と発言しているのはウソではないだろう。

と、このような厳しい状況でロシアから支援の要請が中国に来ている。正直なところ今はそれどころではなく、この状態で米国をはじめとする西欧諸国に制裁を受けた場合、中国といえども財政的にかなり厳しい状況に置かれるのではないか。

また、ウクライナ危機の中心に有るドイツの景気先行指標であるZEW景況感指数も発表されたが、期待指数が▲39.3(前月54.3)、現況指数が▲21.4(▲8.1)、ユーロ圏期待指数が▲38.7(48.6)といずれも大幅に悪化しておりかなり状況は厳しい。

ECBは金融緩和解除・引き締めを急ぐ方針だが、ECBが想定しているほど欧州情勢は安泰とはいえない。また欧州の景気減速は最大貿易相手国である中国の輸出需要にも大きく影響するため、世界同時に景気が減速する可能性は強まってきた。

【昨日のセクター別動向と本日の見通し】

◆原油

原油価格は続落、ロシア・ウクライナの停戦合意への期待が根強いこと、中国重要統計の減速、各国中央銀行の金融引き締めの動きに変わりは無いことが価格を押し下げている。

今のところ米・英を除けばロシア産原油の即時輸出停止に踏み切る国は限定されており、インドが対パキスタン戦略でロシアの支援を仰ぎたいという思惑もあり大幅なディスカウントであればロシア産原油を購入する、という意向を示していることも「実質的にロシア産原油は市場から閉め出されない」との見方を強め、価格の下落要因となった。

連日記載しているシナリオ別の原油価格見通しを以下の通りアップデートする。今のところロシアからの原油・石油製品供給は止まっておらず基本路線は下期にかけて需給緩和がメインシナリオとなる。

これに原油価格上昇と利上げ・QTなどが重なれば、やはり年後半は現在よりも水準が低下する可能性は高い。

ただし、昨日発表されたOPEC月報では経済成長鈍化やインフレ、ウクライナ情勢を需要の下振れリスクに上げたが、需要見通しは下方修正しなかった。

1.ロシア・ウクライナ情勢沈静化せず、ロシアの原油が半分程度市場に出てこない(ないしはその可能性が強く意識される) Brent 125-140ドル

2.1.の状態でOPECプラスのどこかが増産する(規模による)Brent 110-130ドル

3.戦闘状態が継続するがロシアからの原油・石油製品供給が減少しないBrent 90-125ドル

4.3.の状態でOPECプラスのどこかが増産するBrent 80-105ドル

↑ 上記は停戦が行われない場合のシナリオ

↓ 下記は停戦が行われた場合のシナリオ(現在はこちらに移行しつつある)

5.ロシアがウクライナから撤退Brent 80-100ドル

6.5.に加えてOPECプラスのどこかが増産Brent 60-80ドル

1のシナリオ以外では、仮にロシアに対する制裁が段階的なものであり実際に制裁が行われない(エネルギー分野への制裁が行われない)、あるいは時間を掛けて脱ロシアが進み、即時のロシア産原油締め出しが起きない、となればより上値は抑えられることになる。

また、1~4の場合、景気に悪影響になるため、先行きの需要は減少して価格が下落する展開が想定される。価格水準が持続可能、という意味では5~6のシナリオの場合だろう(侵攻前の状態に戻るシナリオ)。

本日も過度な供給懸念が後退していることや、そもそもの景気に焦点が当たり下値余地を探る展開を予想。なお、FOMCはややタカ派な内容になるとの見方が強いが、仮にハト派的な内容になった場合、この数日の調整幅が大きいため、短期的な割安感からの買いで上昇することはあり得ると見ている。

また、本日は米石油統計発表が予定されているが、市場予想は▲1.3MBの減少予想だがAPI統計は+3.8MBの増加となっており、予想外の在庫増加となって下落する可能性も。

◆石炭・LNG・天然ガス

豪州石炭スワップ先物価格は続落して340ドル台に。ロシア・ウクライナの停戦合意への期待が供給懸念を後退させているため。

また3月10日に豪州Newcastleの南200キロに有るPort Kembla Coal Terminalがフォースマジュールを宣言、まだ混乱は収束していないようだ。

しかし、競合燃料である天然ガスのスポット価格はロシア・ウクライナの停戦合意期待もあって低下しており、との比較ではJKM、TTF対比でも230~250ドル程度が現在説明可能な水準(回帰分析の誤差を考慮しない)であり、まだ下げ余地がある。

仮に石炭も制裁、となれば欧州は他のエネルギーと同様、ほぼ半分をロシアに頼っているためそれを他の地域に求めようとした場合、アジアの石炭価格が上昇してもおかしくはないが、その懸念は後退している。

欧州天然ガス価格は上昇した。ロシアのガス輸出への懸念は継続しており、テクニカルに200日移動平均線の水準が意識されたことも買いを誘ったとみられる。期間構造はほとんど変化していない。

なお、COTレポートを見るとヘッジなどのつなぎを行っていないファンドのポジションは、ほとんど変わっていない。ロングは75%、ショートは62%程度が実需の取引であり、欧州天然ガス先物価格は現状、実需主体で変動している可能性が高い。

今後、欧州は段階的にロシア産ガスをシフトしていく予定だが、それをロシア側が唯々諾々と許容するかどうかはまた不透明であり、何らかの圧力が掛って価格が急騰する局面はありえる。

欧州が現在ロシアから取得しているガスの3分の2をLNGで賄うとした場合、顕著な供給能力の増加は今年中には見込み難い。

手元で取得できるBPデータは2020年が最新なのでこれを元にすると、2020年の欧州のロシア産ガス・LNGの輸入量は1,849億立方メートル、これを3分の1に減らすということは、1,233億立方メートルをLNGや再生可能エネルギー、省エネで年内に賄うというもの。

なお、欧州に供給できない分を中国にという報道もあるが、ロシアのパイプラインシステムは東西で分断されているためこれを開通させるためには相当規模の融資が必要になる。

現在、ロシアに対して欧米諸国が資金を提供することはないため、力を貸すならば中国であるがその負担を中国のみで引き受けるとは考え難い。「割安」という意味では現在日本が死守しているサハリン1・2を取得することを中国は考えているのではないか。

仏独の原発の稼働率はフランス・ドイツとも低下している。

米国天然ガス価格は東部の気温上昇見通しで小幅に下落した。極東のガス価格であるJKMは小幅に上昇、期間構造もさほど変化していない。

今後は欧州とカーゴの取り合いが発生することは必定であり、まずはターム契約で増加可能な分を増加させることになるが、スポットカーゴの調達は欧州の脱ロシア戦略次第でさらに厳しくなることが想定される。

3月6日時点の発電用LNG在庫は147万トン(前年同月末241万トン、過去4年平均219万トン)と水準は低く、今年の夏は猛暑が見込まれているため、夏場の供給不足のリスクは小さくない。

3月7日~13日のLNGトレードだが、取引量は+11%の810万トンとなった。スポット取引のシェアは23%と先週の29%から低下。韓国のスポット調達が増加したが西欧向けは減少した。長期契約分の増加は、日本、韓国、中国、台湾が増加。

なお、欧州は米国からのLNG調達が前月比▲14%減少したが、その代わり、ロシアのYamal LNGの輸入が増加したことでロシア産が+27%と増加している。やはり両地域はまだエネルギー供給面で切り離せるような状況にないことを示唆している。

本日の石炭価格はロシア・ウクライナの情勢不安解消への期待はあるものの、豪州からの石炭供給不安は継続しており高値維持の公算。

天然ガス価格はロシア・ウクライナの停戦合意期待と、春が目前に迫っていることから軟調推移を予想。しかし状況が劇的に改善している訳でもないため高値維持の見通しには変わらず。

※LNGの数量とガスベースの換算レートは、注記がなければBP提示の 1トン=1,360立方メートルを用いている。

◆非鉄金属

LME非鉄金属価格は下落した。ロシア・ウクライナ情勢の悪化に伴う資源輸出の停止はまだ行われていないとみられることが供給不安を後退させる中、昨日発表された中国の重要統計が、同国の住宅セクターの苦境が深刻であり、また、実質的に中国の主要都市のいくつかがロックダウンとなっていることも景気の減速感を強め、価格を押し下げた(詳しくは昨日のトピックスを参照)。

同時に、資源価格の上昇や各国のインフレ抑制の方針に変更がないことを背景とする利上げ・量的緩和終了観測は根強く、期待需要を減じていることも影響している。

少しずつではあるが、ロシア問題発生によるショートの解消と、それに伴う価格急騰局面が終了に向かい、現状を反映した適正な価格に低下する過程に入りつつある。市場が落ち着かない限りいわゆる需給分析などによる価格推定は難しい。

なお、中国のステンレス鋼生産は前年比▲33万5,000トンの240万トンと大幅に減少。過去5年平均は上回っているが低水準。住宅向けの減速とオリ・パラ期間中の工業活動の鈍化が影響したとみられる。

本日はロシアからの供給減少不安が徐々に薄らいでいることや、中国の主要統計減速を受けた最大消費国の需要減少観測から調整が続くとみられる。

中国がここで積極的にロシアに加担する、という火中の栗を拾いにとは考え難いが、米中協議が不発となったことから制裁実施の可能性はありえる。

それに、中国は過去に輸出を止めた(レアアース)実績があり、かつ、規模的に中国の禁輸の影響はロシアの比ではないため、その可能性がゼロでなくなっていることは無視できないリスク。

今日から取引が再開されるニッケルに関しては急落するのではないか。在庫との関係から単純に算出されるニッケル価格の推計値は24,736ドルであるが、供給不安を材料に統計的には上ブレしており、2標準偏差の誤差を考慮すると32,500ドル程度が在庫で説明可能な上限となる。

同様に、ロシアからの供給不安後退を材料にアルミも下落するとすれば、単純な回帰分析による推計値は2,997ドルまで低下している(2標準偏差取れば3,415ドル)

ただ、NEWCを基準に石炭価格との比較をすれば3,555ドルと、コスト面が意識された場合の水準はまだ高く結局高値を維持しよう。

◆鉄鋼・鉄鋼原料

中国向け海上輸送鉄鉱石スワップは下落、豪州原料炭スワップ先物は小幅下落、大連原料炭価格は大幅に上昇、上海鉄鋼製品先物は期先が下落した。

ロシア・ウクライナの停戦協議への期待から鉄鉱石供給懸念が薄らいだこと、中国経済統計の減速やロックダウンの影響で、中国の工場稼働率が低下するとの見方強いことが鉄鉱石価格を押し下げた。

同様のバイアスが原料炭にもかかっているのだが、そもそも供給自体が十分ではなく、豪州の水害による供給制限も価格を高止まりさせている。

鉄鋼製品価格を元にした回帰分析の結果、鉄鉱石価格は148ドル、原料炭価格は228.6ドル程度が推測値。鉄鉱石は概ねこの水準だが、原料炭は供給リスクが顕在化しているため、この水準を400ドル程度上回っているが、流動性リスクによるもの。

本日も中国の鉄鋼製品需要減速観測を背景に、鉄鉱石は軟調推移、原料炭は供給制限が解消していないことから高値を維持すると考える

◆貴金属

昨日の貴金属セクターは下落した。ロシア・ウクライナの停戦合意への期待が急速に市場参加者のリスクテイク意欲を高める中、株高・金利高・原油安・期待インフレ率低下、による実質金利上昇が背景。

金の基準価格は1,563ドルと前営業日から▲34ドル低下している。しかし、リスク・プレミアムは354ドルと前日と変わらず、高値を維持している。これが下がるのは、1.停戦合意、2.信用不安の解消、が必要条件になると考えられるが、今後は、2.がより意識されると見ている。

銀・プラチナは金の価格下落に連れた。

パラジウムはこれらの金属の中では景気との連動性が高いため、株が戻る中で買い戻しが入った。恐らく投機の買いによるもの。

そもそもパラジウム価格を押し上げていたのは開戦後に急速に積み上がったETFの買い(自動車向け需要が減少して供給過剰状態だったことから、恐らく大半が投機目的)であり、これが手仕舞いをしたため急落したが、50日移動平均線(2,343ドル)・200日移動平均線(2,265ドル)でサポートされている。

本日もロシア・ウクライナの停戦合意への期待とリスク選好回復、FOMCはややタカ派になるのではとの見方から、金銀プラチナは軟調な推移を予想。

しかし、戦争は終結しておらず、ロシアのデフォルトの可能性も高いことから安全資産需要は相応に見込まれるため結局金は高値を維持すると考える。

PGMはこの数日の調整で割安感が出ているため、パラジウムなどには引き続き打診買いが入るのではないか。

◆穀物

シカゴ穀物市場は大豆が下落、トウモロコシ・小麦が上昇した。

大豆は2月の米大豆圧搾高が1億6,505万7,000トンと市場予想の1億6,502万4,000トンと市場予想通りだったことで、需給逼迫への懸念がやや和らいだことが材料となったようだ。

トウモロコシ・小麦はウクライナからの輸出が減少するほか、停戦合意目処が5月頃との報道をみるに今年の播種は困難との見方が広がっていることが価格を高値に維持している。

本日もロシア・ウクライナ情勢次第の状況が続くが、小麦・トウモロコシに関してはもうウクライナからの供給減少が今後も続くことを市場は前提にし始めているため高値維持を予想。

大豆も昨日は下落したが、アルゼンチンが大豆油と大豆ミールの輸出制限を決定していることもあって高値を維持すると見る。

※中長期見通しは個別セクターのコラムをご参照ください。

市場データ・グラフ類の添付ファイルのサンプルはこちら。

【マクロ見通しのリスクシナリオ】

・ロシア・ウクライナの衝突の影響が長期化し、欧州を中心に景気が減速する場合。

また、ロシアに対する制裁がロシアが主要生産地である商品の供給を制限し、価格を押し上げ、景気を悪化させるリスク(価格下落要因)。

なお、今回の戦争の後、ロシアがソ連復活を目指してジョージアやモルドバに侵攻するリスクや、今回の対応如何では中国が台湾を武力で早期に併合する可能性を高めることになる。

・ロシア国債のデフォルトや、ロシアからのビジネス撤退が企業や信用市場に大きな影響を与え、クレジットクランチ(信用収縮)が発生する場合。

・米国経済が正常化する中で金融引き締めが加速、経済をオーバーキルしてしまった場合(価格下落要因)。

・コロナウイルスの感染再拡大(オミクロン株の影響)によるロックダウンが景気循環系商品の需要を減じる場合(価格下落要因)。

・米中対立激化による、新冷戦構造が発現しブロック経済圏が発生して貿易活動が鈍化する場合(場合によると武力衝突も)。

むしろこの可能性は高待っており、リスクシナリオではなくなりつつある。

・米中対立が、自国内の混乱などを理由に急に「手打ち」となった場合(景気のポジティブリスク・中国がさらに力を付け、将来米中が武力衝突するリスク)。

・発電燃料供給不足による工場稼働停止や消費低迷で景気が減速する場合(リスク資産価格の下落要因)。

・中国不動産問題の沈静化に時間が掛り、信用収縮に繋がる場合(工業金属などの景気循環系商品を筆頭に、リスク資産価格の下落要因)。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速(これは人口動態を考えると、現実のリスクとなるのは2030年以降か)。

・環境重視型社会への急激な転換による、経済活動の鈍化リスク。成長ドライバーの1つとして期待される、中東・北アフリカ産油国が人口ボーナス期を活かせない(逆に鉱物産出国は高成長となる可能性も)。

逆に脱炭素に向けたインフラ投資の加速で資源価格が急上昇、金融緩和マネーが大量に市場に滞留する中でハイパーインフレとなるリスク。

・来年の中間選挙を控えて、バイデン大統領が国内の支持を得られない場合。議席確保のためのなりふり構わない政策がインフレをもたらすリスク(景気加熱後に急減速する要因)。

・独政権交代後の国内求心力が低下、域内最大経済国のドイツ経済が減速する場合、また、EUの指導力が低下し域内経済が停滞する場合(景気減速要因)。

・次の成長ドライバーとして期待されるインド経済が、期待通りの成長をできない場合(人種差別問題による国民の離反、市場開放・規制改革の遅れ、中国との対立など)。

2018年にすでに人口ボーナス期入りしているため、鉱物・エネルギーをはじめとする景気循環系商品需要の増加は2023~2024年頃。

・アフガン情勢の混乱が域内経済に混乱(大量の難民発生、コロナの感染拡大が欧州圏にもたらされるなど)をもたらし、米中対立を先鋭化させる場合(景気の減速要因)。


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