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物価を巡る議論とFOMC 見通しと市場リスク
  • MRA外国為替レポート

2021年6月14日号

◆先週の市場総括


先週は米国でインフレ警戒感が強まるなか消費者物価指数(CPI、5月)の発表を控えて週前半は米国株の上値が重かった。ただ米長期金利は警戒感があるなかでも上昇せず。むしろ米10年債利回りは1.5%割れに低下。

発表されたCPIは前年同月比+5.0%、変動の激しい食料品やエネルギー価格を除いたコア指数でも+3.8%と予想を上回る強い数字。

ただFRB当局者からは上昇加速は一時的との見方が再三示されており動揺はなく、米長期金利は指標をこなしてさらに小幅低下した。

一方、欧州ではECB理事会が開催され現状の強力な金融緩和策の現状維持を決定した。景気見通しは上方修正しつつこちらも物価上昇は一時的とのスタンスが示された。

米国株は景気回復期待に支えられながらも高値警戒感からNYダウの上値は重く34,500ドル近辺での上下動に終始。傍らでナスダックは長期金利低下に支えられ堅調。14,000ドルの大台に乗せて引け。VIX指数は年初来初めて16ポイントを割り込んだ。

日経平均は国内でのワクチン接種進展・経済正常化期待に支えられつつも、29,000円近辺では利益確定売りが根強く上値が重かった。引けは28,950円近辺。

ドル円相場は109円50銭を挟んで上下した。米長期金利低下に押されて109円台前半に下落する場面もあったが下値は限定的。週末にかけてユーロ安ドル高が進むなか109円70銭近辺で引けた。

ユーロドル相場は1.21台後半で始まり一時1.22台に乗せたが、週末にかけてはECB理事会での緩和継続と次週のFOMCを控えてポジション調整のユーロ売りに押され一時1.20台に下落。引けは1.2110。ユーロ円相場は132円台に下落して引け。

月曜日の東京市場の日経平均は小幅高。前週末に雇用統計を無難にこなして米国株が堅調だったことを受けて寄付き直後は前週末比+300円近く上昇し29,400円に達した。

ただすぐに反落。利益確定売りで上値重く上げ幅を縮小した。引き続き米消費者物価指数や量的緩和縮小への警戒感が根強い。引けは+77円高の29,019円。

為替市場は小動き。ドル円相場は109円50銭~60銭でのもみ合いから50銭中心の上下に。ユーロドル相場は1.2160~70でもみ合い。ユーロ円相場は133円20銭~30銭でもみ合いの後、欧米市場にかけて円買いが進んだ。

発表された中国の貿易統計(5月)では輸出が前年同月比+27.9%と高水準ながら前月の+32.3%から伸びは縮小。輸入は+51.1%と前月+43.1%から伸びが加速し内需の強さを示した。

夕刻から欧州市場、米国市場朝方にかけてはユーロ円相場を中心に円買いが優勢。ドル円相場は109円20銭近辺へ、ユーロ円相場は132円90銭へ下落した。

ユーロドル相場は1.2150に小幅下落した後1.2160中心にもみ合い。米国市場に入るとユーロが上昇。ユーロドル相場は1.2190~1.22ちょうどに、ユーロ円相場は133円20銭~30銭に上昇して取引を終えた。ドル円相場は109円20銭~30銭でもみ合い。

米国株はまちまち。NYダウは高く始まったものの失速して前週末比▲126ドル安の34,630ドル。ナスダックは大型ハイテク株が軟調だったがバイオ関連を支えに終盤にかけて上昇。前週末比+67ドル高の13,881ドル。

量的緩和縮小への警戒感が残るなか、日替わりで銘柄強弱が入れ替わる値動き。米10年債利回りは前週末とほぼ変わらず1.57%。

火曜日の東京市場では日経平均が反落。寄付きは29,150円~200円に上昇して始まったもののすぐに下落。29,000円台では戻り待ちの売りに押され上値が重かった。29,000円~29,050円近辺でもみ合い引けにかけ下落。前日比▲55円安の28,963円で引け。

為替市場ではドルが底固く推移。ドル円相場は109円30銭で始まりじり高。午後には109円40銭~50銭に上昇した。ユーロドル相場は1.2190で始まり80近辺でもみ合い。

その後夕刻には弱いドイツZEW景況感指数を受けてさらに1.2170へ下落した。ユーロ円相場は133円20銭で始まり20銭~30銭近辺で上下した。

ZEW景況感指数(6月)は期待指数が前月84.4から79.8に低下して予想85.0を下回った。米国市場朝方にシステム不具合などでリスク回避が強まり、米10年債利回りが一時1.51%に低下。

ドル円相場は109円30銭に下落したがその後は強い雇用指標を受けて反発し50銭近辺でもみ合い。

米労働省による雇用動態調査(JOLT求職者数、4月)が前月8,288千人から9,286千人に増加した。経済正常化による求人増が加速し労働市場の改善が続いていることを示した。

ユーロドル相場は1.2170~80で推移し引けは1.2170。ユーロ円相場は133円30銭~40銭でもみ合い引けは133円30銭近辺。

米国株はまちまち。NYダウは一時▲170ドル安となったが持ち直し、前日比▲30ドル安の34,599ドルで引け。景気回復期待が支えとなったものの高値警戒感も根強く売買交錯となった。

ハイテク株は長期金利低下が下支え。アップル、アマゾンなど一部銘柄が買われ、ナスダックは前日比+43ドル高の13,924ドル。VIX指数はやや反発して17.05。原油価格WTIは在庫減予想で70ドル台に乗せた。

水曜日の東京市場では日経平均が軟調。前日の米国株が下落して戻ってきたことから寄付き早々に28,850円近辺に下落した。引き続き29,000円台が重いとの見方は根強く利益確定売りが優勢。

一方、国内でのワクチン接種の進展、経済正常化期待で下値を売り込む動きも限定的だった。下落後は28,900円台に戻してもみ合い、後場は28,900円割れでもみ合いとなり、引けは前日比▲102円安の28,860円。

為替市場は小動き。ドル円相場は109円40銭~50銭でもみ合い。ユーロドル相場は1.2170で始まり1.2180近辺でもみ合い小動き。ユーロ円相場は133円30銭中心にもみ合いとなった。

発表された中国の物価指数(5月)は、消費者物価が前年同月比+1.3%と前月+0.9%から上昇が加速したが予想+1.6%よりは弱く、一方で生産者物価指数は同+9.0%と前月+6.8%から大きく上昇加速し予想+8.4%を上回った。

ただ市場は反応薄。欧州市場から米国市場にかけてユーロが堅調、ドルは軟調。ユーロドル相場は1.2190台でもみ合いの後、1.2220に上昇した。

ドルは対円でも下落してドル円相場は109円30銭割れに下落。ユーロ円相場は133円40銭中心のもみ合いから一時133円60銭に上昇。アジア時間夕刻から米国債には買いが入り、米10年債利回りが1.47%に低下したことを受けてドル安が進んだ。

ただ米国市場では米10年債利回りが下げ止まり持ち直すとともにドルは反発した。ドル円相場は109円60銭中心、ユーロドル相場は1.2180近辺でそれぞれもみ合い。ユーロ円相場は133円50銭中心に上下した。

米国株は軟調。NYダウは高値警戒感が根強く、消費者物価指数の発表前の持ち高調整も上値を重くして3日続落。前日比▲152ドル安の34,447ドル。ナスダックは▲13ドル安の13,911ドル。VIX指数はやや上昇して17.83。

米10年債利回りは1.49%。CPIが強い数字となる懸念はあるものの、FRBが強い数字は一時的との見方を維持してスタンスを変えないとして金利上昇が抑制された。株から債券への資金シフトも金利低下に寄与したとの見方も。

木曜日の東京市場では日経平均が反発。前日の米国株下落を受けて28,800円割れと下落して始まったが早々に持ち直し。28,950円~29,000円でもみ合い、引けは前日比+97円高の28,958円。国内でのワクチン接種の進展、経済正常化期待、米長期金利落ち着きが支えとなった。

ドル円相場は109円60銭で始まりその後は50銭近辺でもみ合い。ユーロはやや軟調。ユーロドル相場は1.2180で始まり60~70で上下、ユーロ円相場は133円50銭で始まり20銭近辺に下落してもみ合い。欧州時間のECB理事会待ち。

ECB理事会では現状の大規模緩和の維持が決定された。ただ経済見通しでは今年、来年の成長率見通し、物価見通しを上方修正。今年の成長率は4.6%、来年は4.7%とした。

一方、物価見通しは上方修正したものの今年は1.9%、来年は1.5%と目標の2%には届かず。ラガルド総裁は会見で、経済見通しに不確実性があり、物価上昇は一時的、とした。

ECB理事会前後でユーロは高下。ユーロドル相場は1.2190に上昇した後、1.2140~90で上下。ユーロ円相場は133円70銭に上昇した後30銭~70銭で上下した。

米国では注目の消費者物価指数CPI(5月)が発表された。前月比は+0.6%と予想+0.4%を上回ったが前月+0.8%からは鈍化。前年同月比は+5.0%と前月+4.2%から上昇率が加速して予想+4.6%を上回り2008年以来の高い上昇率となった。

食料品・エネルギー価格を除いたコア指数は、前月比+0.7%、前年同月比+3.8%とこちらも高い水準だった。

数字を受けて長期金利は上昇したものの、インフレ率上昇は一時的との当局の見方に支えられてすぐに低下。30年債入札が良好だったこともあり、10年債利回りは前日から低下して1.43~1.44%。

ドル円相場は米国時間朝方に109円80銭に上昇したが、その後は米長期金利の低下につれて下落、軟調に推移し109円30銭近辺で引け。全般に円がしっかり。ユーロ円相場も下落して133円10銭近辺で引け。ユーロドル相場は1.2170~80でもみ合い引けた。

米国株はCPIへの警戒感がほどけ上昇。長期金利低下でハイテク株が堅調。ナスダックは前日比+108ドル高の14,020ドルと大台に乗せて引け。NYダウは朝方+300ドル上昇もその後は押し戻されて+19ドル高の34,466ドルで引けた。

週次の失業保険新規申請件数は376千件と前週385千件から減少。減少は6週連続で昨年来の最小を更新。継続受給者数も3,499千人と前週3,771千人から減少し、雇用情勢の改善基調を示した。

金曜日の東京市場では日経平均が小反落。朝方は米国株高を受けて29,050円近辺に上昇して始まったが、29,000円ちょうど近辺では利益確定売りが出やすく買いは続かず。大台を挟んで上下し引けは前日比▲10円安の28,948円。次週のFOMCを前に様子見姿勢も強い。

為替市場はやや円安、ドル底固いなか小動き。ドル円相場は109円30銭台で始まり40銭近辺で動意薄、もみ合い。ユーロ円相場は133円10銭近辺で始まり、小幅上昇して30銭~40銭で上下した。

ユーロドル相場は1.2170台で始まり1.2190近辺でもみ合い。その後欧州時間から米国市場にかけてユーロが一貫して下落した。

前日のECB理事会で現状の強力な金融緩和の継続が決定されたことがあらためて材料視され、次週のFOMCを睨んでポジション調整のユーロ売りドル買いが入った。米国の強い経済指標も後押し。

米国で発表されたミシガン大学消費者信頼感指数(6月・速報)は86.4と前月82.9から上昇し予想84を上回った。

ユーロドル相場は1.21割れまで下落。ドル円相場は109円50銭近辺でもみ合っていたが109円80銭台に上昇した。ユーロ円相場はユーロ安の流れのなか132円90銭~133円ちょうどで上下した後132円70銭に下落した。その後ユーロ安ドル高は一服しNY市場の引けは、ドル円相場が109円70銭近辺、ユーロドル相場は1.2110近辺、ユーロ円相場は132円80銭近辺で引けた。

米国株は小幅高。高値警戒感やFOMC前の様子見姿勢から上値も重かったが景気回復期待で消費関連株に買い。長期金利の低位安定でハイテク株もしっかりだった。

NYダウは前日比+13ドル高の34,479ドル。ナスダックは+49ドル高の14,069ドル。VIX指数は0.45ポイント低下して15.65と年初来初めて16ポイントを下回る低水準となった。

米10年債利回りは強い指標を受けて一時1.47%に上昇したが押し戻され1.454%と低水準にとどまった。

◆今週の3つの注目ポイント


1.FOMC(連邦公開市場委員会)、パウエル議長会見

火曜日・水曜日の2日間にわたりFOMCが開催される。結果発表は日本時間木曜日未明3:00。パウエル議長が同3:30に会見を行う。

先週は極めて強いCPIにもかかわらず長期金利は低下し10年債利回りは1.5%を割り込んだ。ただ景気回復基調は続き雇用関連指標も強い。

ハト派中心にインフレ加速は一時的との見方は現段階では変わらないとみられるが、タカ派からは量的緩和縮小の検討開始を唱える発言も散見される。

まずは足元の景気動向を受けて、メンバーの景気・物価・金利予測数値がどの程度上昇修正されるか。量的緩和縮小の検討に向けて何らかのヒントが示されるか。

予測数字が上方修正されるだけでも市場は量的緩和縮小開始に近づいていると認識・反応する可能性がある。

2.米国の経済指標

このところの指標は強い数字が続いている。今週の数字も引き続き順調な景気回復・拡大基調を示し、また一時的とされているものの引き続き物価上昇圧力を示すか。

火曜日 生産者物価指数(PPI、5月、前月比、予想+0.4%、前月+0.6%コア指数、同、予想+0.4%、前月+0.7%)小売売上高(5月、前月比、予想▲0.8%、前月0.0%、コア、予想+0.4%、前月▲0.8%)NY連銀製造業景気指数(6月、予想22.0、前月24.3)

鉱工業生産(5月、前月比、予想+0.6%、前月+0.5%)

製造業生産(同、予想+0.5%、前月+0.2%)、設備稼働率(予想75.1%、74.9%)

水曜日 住宅着工件数(5月、季節調整済み年率換算、予想1,652千戸、前月1,569千戸)

木曜日 フィラデルフィア連銀製造業景気指数(6月、予想31.5、前月31.5)景気先行指数(5月、前月比、予想+1.1%、前月+1.6%)

3.中国の経済指標

中国経済の動向は引き続き世界経済の動向、資源価格の動向、ひいてはインフレ基調に影響を与えることから引き続き注目される。

水曜日に、小売売上高(5月、前年同月比、予想+14.0%、前月+17.7%)、鉱工業生産(同、予想+9.2%、前月+9.8%)、都市部固定資産投資(同、予想+16.8%、前月+19.9%)が発表される。

このほか、FOMCが終了した後、木曜日・金曜日の2日間にわたり日銀が金融政策決定会合を開催。金曜日終了後に黒田総裁が会見を行う。

◆今週のMRA's Eye


物価を巡る議論とFOMC 見通しと市場リスク

今週、火曜日・水曜日の2日間にわたりFOMCが開催される。量的緩和の縮小に向けた議論がなされるのか、何らかの示唆があるのか、が市場の注目を集める。

ワクチン接種の進展、経済正常化、景気回復・雇用情勢の改善が続くなか、目下のところは上昇率が加速するインフレ率の解釈だ。

先週のCPIは前年同月比で+5.0%に達した。FRB当局者は、インフレ加速は一時的、とし量的緩和の解除に慎重な構えをみせている。市場とくに株式市場にとっては都合良いシナリオだが、現時点ではそれを否定する証拠もなく、当局のシナリオに素直に乗っているようだ。先週末の米10年債利回りも1.5%割れで落ち着いている。

こうした状況におけるリスクは、まずインフレ率上昇加速が一時的ではなかったことが判明する場合だろう。

足元のインフレ率急上昇の根拠とされるいくつかの要因の解消、すなわち一時的な需給ギャップのタイト化が解消され、あるいは大きく物価が落ち込んだ前年との対比による表面的な数字の嵩上げ効果の剥落が、想定通り実現しなかった場合だ。

市場は当局者の忍耐強さに懐疑的になり、勝手に、量的緩和の縮小を織り込み始める。FRBと市場の蜜月は崩れ、株式市場を中心に波乱が生じるだろう。

引き金を引くのは長期金利か。米10年債利回りがこの間の上昇局面の上限となっていた1.8%を超えて2%に迫る動きをみせるようなら市場全体にショックをもたらす。株価は調整を免れない。

このリスクシナリオが顕在化するタイミングは、インフレ率の低下がみられるはずの夏から秋にかけてか。

もうひとつのリスクは、市場が信頼するFRBのハト派スタンスに揺らぎがみえる場合。インフレ率の上昇は一時的で量的緩和解除の議論は時期尚早との主流派の意見がトーンダウンする場合だ。

こちらは現状の解釈変更であり、インフレ率が実際に低下しないことを確認するよりも早く生じる可能性がある。いわばFRBの梯子外しによるショックだ。

もちろん、そうならないように、当局は市場に対して早目にシグナルを送るとしている。量的緩和縮小の開始は十分に前広に周知するとのスタンスだ。

ただそうなると市場にとっては量的緩和縮小開始に代わり、シグナルそのものがショックとなる。すでにその表明の仕方が難しくなっているのではないか。

FOMCで正式に量的緩和縮小の開始が十分に前広に表明されるとしても、その表明のタイミングがショックとなる。ショックを緩和するには、シグナルをも前広に、徐々に市場に織り込ませる高等戦術が必要となる。

微妙な匙加減が要求されているのが現状だ。今回6月のFOMCではメンバーによる景気・物価・金利見通しが発表となる。見通しが上方修正されるようなら、現状認識の修正と解釈され、量的緩和縮小への警戒感が一気に高まる可能性がある。

市場に対するショックは、シグナルの微妙な表明・市場に対する織り込ませ、FOMCなどにおける量的緩和縮小タイミングの正式な表明、それとタイムラグをもって実施される実際の量的緩和縮小開始、と3段階程度で生じる可能性がある。

注意点があるとすれば、金融政策の変更は織り込み済みとはなりにくいこと。

金融政策の変更はイベント通過とはならない。変更を嗅ぎ取れば長期金利に織り込まれるが、政策変更がなかったこととなり元の水準に戻ることはない。

実際に米国のインフレ率上昇が一時的となるのか。足元のインフレ率上昇は、感染拡大に伴うロックダウン・給付金によるひずみ、によるところも大きい。

行動制限や給付金による就労意欲の減退による労働力減少、一方で給付金支給など財政拡大による消費増。供給減・需要増、需給ギャップのタイト化はインフレ率上昇につながる。

とくに供給停滞による要因が大きいとされている。経済正常化が途上のなかで労働力不足、物流停滞、半導体不足、などは「ものの需給」を逼迫させている。

逆に経済正常化がすすみ給付金も打ち止めとなれば、就業回復・雇用増とともに供給力回復となり、一方で一時的な消費刺激が剥落し「ものの需給」はむしろ改善しインフレ率は低下する可能性がある。

経済正常化による需要増は旅行や飲食などサービス需要中心となり、ものへの需要はさほど変化がないか、給付金打ち止めでものへの需要は減少する可能性がある。

その意味ではインフレ率上昇加速が一時的とする論拠はある。資源価格の上昇が一服すれば、それによる押し上げ効果も剥落する。

ただし、景気拡大が続き、雇用・賃金情勢・所得環境の改善が続けば、ものやサービスの基調的な需給タイト化は続く。

賃金上昇とともに価格上昇圧力がかかり続け、少なくとも量的緩和を継続する論拠は確実に乏しくなる。インフレ上昇は確かに一時的だが、基調としてのインフレ率上昇は継続する。市場予測、当局見通しへの信認 が揺らぎ、あるいは梯子外しとなるリスクがあることには留意が必要だ。

◆主要指標


【対円レート】
ドル :109.66(+0.33)
ユーロ :132.8(▲0.30)
英ポンド :154.737(▲0.26)
豪ドル :84.519(▲0.25)
カナダドル :90.199(▲0.19)
スイスフラン :122.151(▲0.07)
ブラジルレアル :21.4289(▲0.19)
中国人民元 :17.156(+0.02)
韓国ウォン(日本円=100) :9.822(▲0.00)

【対ドルレート】
ユーロ :1.2109(▲0.006)
英ポンド :1.4107(▲0.007)
豪ドル :0.7708(▲0.005)
カナダドル :1.2158(+0.006)
スイスフラン :0.8983(+0.004)
ブラジルレアル :5.1181(+0.061)
中国人民元 :6.3987(+0.006)
韓国ウォン :1111.19(▲4.28)

【主要国政策金利】
米国 :0.25
ユーロ :0.00
日本 :0.00

【主要国長期金利】
米10年債 :1.45(+0.02)
米2年債 :0.15(+0.00)
日本10年債利回り :0.04(▲0.02)
日本2年債利回り :0.04(+0.00)
独10年債利回り :▲0.27(▲0.02)
独2年債利回り :▲0.68(+0.00)

【主要株価指数・ビットコイン】
NY ダウ :34,479.60(+13.36)
NASDAQ :14,069.42(+49.09)
S&P500 :4,247.44(+8.26)
日経平均株価 :28,948.73(▲9.83)
ドイツ DAX :15,693.27(+122.05)
インド センセックス :52,474.76(+174.29)
中国上海総合 :3,589.75(▲21.11)
ブラジル ボベスパ :129,441.00(▲635.20)
英国FT250 :22,734.13(+125.37)
ビットコイン :37152.15(+657.59)

【主要商品価格】
WTI :70.91(+0.62)
Brent :72.69(+0.17)
米ガソリン :218.61(▲2.61)
米灯油 :212.07(▲2.27)

金 :1877.53(▲20.98)
銀 :27.92(▲0.07)
プラチナ :1150.92(▲4.55)
パラジウム :2777.09(▲2.05)
銅 :10059.50(+225:30.5C)
アルミニウム :2477.50(+30:12.5B)
※貴金属はニューヨーククローズ。ベースメタルは3ヵ月公式セトル価格。
※C=Cash-3M コンタンゴ、B=Cash-3M バック

シカゴ大豆 :1508.50(▲35.50)
シカゴ とうもろこし :684.50(▲14.50)
シカゴ小麦 :680.75(▲3.00)

※全ての価格は注記が無い限り、取引所で取引される通貨建。
※限月交代に伴う価格の不連続性は考慮されていません。予めご容赦ください。
※ 「休場」となっているものは、取引所が休場ないしはデータ更新時点で最新データを取得できなかった場合を指します。