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株高・ドル安・材料一巡で高安まちまち
  • MRA商品市場レポート

2021年1月20日 第1889号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「株高・ドル安・材料一巡で高安まちまち」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場は高安まちまちとなった。マクロ材料の発表があまりない中、イエレン元FRB議長の財務長官就任に向けた公聴会での発言が注目されたが、基本的にはややハト派な内容であり株価にプラス、為替がドル安となったことによって、広く商品価格の上昇要因となった。

一方、貴金属や非鉄金属、農畜産品価格が下落している。これらはこれまで比較的上昇してきたセクターであるが、いずれもコロナの影響と中国の影響で価格上昇が顕著だったものが多い。

これらが下落しているということは今までとは違う市場環境(政策や期待が相場を動かす金融相場とは違う、業績相場)に徐々に移行していることを示唆している。

【本日の見通し】

本日も株価動向を睨んだドル指数動向を受けて、一進一退の展開が予想される。テクニカルにはドル指数は200日移動平均線がレジスタンスラインとして意識されており、ここを突き抜けて上昇するには、良い意味での長期金利上昇を行程する、「非IT企業の好決算」などの材料が必要になるだろう。

その意味では、今後発表される企業決算と2021年の業績見通しの重要性が高まることになる。

【セクター別動向と見通し】

◆エネルギー

原油価格は上昇した。IEA月報は需要見通しの下方修正とCall on OPECの減少予想だったが、米企業決算(GSなど)が良好だったことで株高が進行、ドル安となったことが価格を押し上げた。

昨日、カタールがGCC(湾岸協力会議)諸国とイランの関係改善に向けた仲介をする、というニュースが流れた。

カタールはそもそもサウジアラビア・UAEとは親密だったが、同国が擁護するムスリム同胞団の扱いに関して両国との関係が悪化し、断交するに至った。

しかし実際はサウジvsカタールというよりはUAE vsカタールであり、歴史的に見ても両国の対立は根深い。

サウジとカタールの関係はどちらかと言えばムハンマド皇太子が「カッとなってやった」関係悪化である。しかし、年々支配力を増してくMBSを考えるに、今後はより衝動的な政策が遂行されるようになるだろう。中東の混乱要因である。

一方、イランは6月に大統領選挙を控えるが、イランは独裁国家ではないため、民衆の動向には配慮をしなければならない。米国の経済制裁からの脱却や、それを目指した米国への歩み寄りは、国の根幹(そもそもイランは反米が国是)を揺るがしかねないため、強硬派にも配慮しなければならず、混乱するだろう。

恐らく、米国が地域を限定した輸出の再開を認める、という形での制裁解除に向けた動きがこの数ヵ月で起きると考えている。

石炭価格(豪州炭)はLNGのスポット価格の急落もあって水準を切り下げた。目先の調達に目処が立った可能性が高い。

極東の天然ガス指標であるJKMは続落。目先の調達にいったん目処が立ったと考えられることが背景。弊社はQ121のJKM見通しを13ドル台で予想していたが、気温の上昇観測と春先までの調達に目処が立ちそうなことを考えると、早々にこの見通しは変更せざるを得なくなるかもしれない。

本日も株価動向を睨んだドル指数動向を睨み、一進一退の推移になると予想される。

石炭に関しては投機的な売買余地があまりないため、足下の需給ファンダメンタルズが価格を決定するが、LNGの調達に目処が立ちつつある様子であり、軟調地合になると予想。

スポットLNG価格は第一弾の調達に目処が立ったとみられ、いったん下落すると考える。

◆非鉄金属

LME非鉄金属はまちまち。LME指定倉庫在庫はアルミが顕著に増加しているものの、その他の金属の在庫は減少を継続しており、ファンダメンタルズ的には価格が上昇しやすいが、米財政政策を材料とした買いが一巡し、むしろ利益確定の動きが強まっていることがこれを相殺したため。ニッケルはフィリピンからの供給減少観測で堅調。

LMEの投機ポジションを見ると、再び増加しており財政政策などを期待した買いが入っている。

本日も株価動向を睨んだドル指数動向を受けて一進一退の展開を予想。ただしLME指定倉庫在庫の減少傾向に大きな変化はないため、下値も堅いと考える。

◆鉄鋼・鉄鋼原料

中国向け海上輸送鉄鉱石スワップは下落、大連先物は上昇、豪州原料炭スワップ先物は上昇、大連原料炭先物は上昇、鉄鋼製品先物価は直近限月・中心限月ともに下落した。

目立った新規手がかり材料はないが、価格上昇によるレーショニングや、米財政政策関連が一巡したことが先物市場での鉄鋼製品価格売りを誘発し、価格に頭打ち感が広がっている。

本日も目立った新規材料に乏しく、足下の需給タイト化で高値圏を維持の公算も、徐々に中国の製造業活動が(海外向けも含めて)正常化し始めているため、上値も重くなると考える。

◆貴金属

金価格はもみ合った結果、前日比マイナス。200日移動平均線のレジスタンスラインが意識されており、実質金利の低下やドル安による上昇を抑制した。銀も小幅下落。

プラチナは株価上昇と割安感から引き続き堅調、パラジウムは金価格の下落による調整売りで小幅安。

本日は株価動向を睨んだドル指数動向をにらみ、一進一退の展開で現状水準でもみ合うものと予想。

◆穀物

シカゴ穀物市場は軟調。南米の降雨で収穫見通しが回復したことや、そもそもこれまで積み上がってきた投機が手仕舞い売りを入れたため。

足下、これまで積み上がってきた投機ポジションの売戻し圧力が強まっているため、軟調推移を予想。ただし、株価動向を睨んだ為替動向によっては投機売りが鈍化する可能性もあり、結局はもみ合いか。

※中長期見通しは個別セクターのコラムをご参照ください。

市場データ・グラフ類の添付ファイルのサンプルはこちら。

【昨日のトピックス】

昨日は目立ったマクロ経済統計の発表がなく、注目されていたのはイエレン元FRB議長の財務長官就任に向けた公聴会の内容だった。

発言要旨をまとめると、

1.財政出動による経済回復に注力2.米国の経済的利益のためにドル安を求めず3.バイデン氏はパンデミック下での増税を望まない(長期的に増税を検討)4.50年債の起債を検討

1.については金融政策に因る景気刺激がコロナ禍では適切ではなく、財政出動が必要であることを表明したもので、もともとハト派の元議長からすれば当然という印象。

2.については米国債への投資を促さなければならない米国の財務長官としては当然である。

3.は「トリプルブルー」ではあるものの、圧倒的なトリプルブルーではないため共和党への配慮をせざるを得ないことから、このような発言になる。しかし元々慎重に政策を進めてきた同氏の発言であり、市場に安心感をもたらすものだ。

4.は低金利のうちにメリットを、ということだろう。

以上を受けて昨日は株高の支援材料隣った。ドル高を志向する財務長官であるが、目先は景気に融和的な政策を執行する見通しであり株高・ドル安、ドル安に伴うドル建て商品高、となるだろう。

しかし、実際に景気が回復してくれば長期金利の低位誘導はFRBも回避すると予想されることから、どのタイミングでドル高に転じるか?は引き続き2021年の重要なテーマであるといえる。

【マクロ見通しのリスクシナリオ】

・米大統領選挙前後の国内融和にバイデン次期大統領が失敗する場合。

米上院選挙の結果を受けて米議会に親トランプ派が乱入、議会がロックダウンされるという事件も起きており、分断された米国の融和は容易ではない。

・「トリプルブルー」になったことで財政出動が加速、景気回復期待を受けた長期金利の上昇がドル高を誘発し、投機が商品価格押し上げの一翼を担ってきたことから、ドル高進行が価格をファイナンシャルな視点で押し下げる可能性。

このシナリオの可能性が高まるのは、Q121の米企業決算が発表され、「それほど悪くない」と言うことが確認される可能性がある4月以降か。

場合によるとワクチン開発と摂取進捗もあり、2020年決算と2021年事業見通しが発表される1月中下旬以降、ドル高進行開始の可能性も否定せず。

・コロナウイルスの感染再拡大(または新たなウイルスの発生)によるロックダウンが景気循環系商品の需要を減じる場合。逆に想定以上にワクチン・治療薬の開発が速やかに行われた場合は需要の増加要因に。

・環境重視型社会への急激な転換による、経済活動の鈍化リスク。成長ドライバーの1つとして期待される、中東・北アフリカ産油国が人口ボーナス期を活かせない(逆に鉱物産出国は高成長となる可能性も)。

・米中対立激化による、新冷戦構造が発現しブロック経済圏が発生して貿易活動が鈍化する場合(場合によると武力衝突も)。

「能動的に」軍事を行う方針に舵を切った中国習近平政権が、台湾統一を目指して侵略する可能性は低くなくなった。

・次の最大の成長ドライバーとして期待される、インド経済が期待通りの成長をできない場合(人種差別問題による国民の離反、市場開放・規制改革の遅れ、中国との対立など)。

2018年にすでに人口ボーナス期入りしているため、鉱物・エネルギーをはじめとする景気循環系商品需要の増加は2023~2024年頃。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速(これは人口動態を考えると、現実のリスクとなるのは2030年以降か)。

・米国の財政状況悪化、緩和規模拡大によるドル水準の低下リスク(ドル減価により、名目ドル建て資産価格の上昇要因に)。

◆昨日の商品市場(個別)の総括


---≪エネルギー≫---

【原油価格見通し】

原油価格は短期的に調整圧力が強まる展開が予想される。米財政出動期待、OPECプラスの増産+サウジのサプライズ減産は取りあえず材料としては価格に織り込み済みであり、今後はむしろドル指数動向が価格を左右しやすいが、期待先行の剥落で株に調整圧力が強まり、ドル高となる可能性があることから。

価格が持続的に上昇するには需給ファンダメンタルズの変化が必要で、ロックダウンが加速しやすく、ワクチン接種もまだ本格化していないことから価格上昇が肯定されるのは、引き続き3~4月頃になるとみている。

長期的には、報道通りのペースでワクチンが普及し、深刻な副反応が確認されなければ経済活動の回復とともに原油価格がわかりやすく上昇を始めるのは2021年後半になってから、と考えられる。

【見通しの固有リスク】

・米国経済が正常化する中で急速なドル高が進行し、投機的な売り圧力が高まる場合。

・OPECプラスの減産と、非OPECプラス諸国の自主減産継続で需給がタイト化する場合(価格上昇要因)。逆に価格低迷で歳入確保の増産が加速する場合、またはOPECプラスのプログラムの対象となっていない中東諸国の増産(価格下落要因)。

景気回復時の増産タイミングの見誤りによる、供給不足(価格上昇要因)。

・脱炭素の進捗、生活様式の変化による構造的な需要減少が加速した場合、

1.中東産油国の財政悪化によって情勢不安が顕在化、供給途絶リスクが高まる2.中東以外の産油国の生産者の破綻3.上流投資部門投資が減速し、インドなどの新興国需要顕在化時に供給が間に合わない場合4.価格面、数量面で予算を確保できない産油国が、OSPを大幅に引き上げる場合(第3次オイルショック)

などが価格上昇要因に。

・バイデン政権誕生で、シェールオイルのフラッキングが制限/禁止される場合、供給減少で価格上昇要因に(今のところ生産量の1割程度となる、国有地でのフラッキング禁止にトーンダウンしている)。

また、イランに対する制裁が緩和される場合、原油価格の下落要因に。ただし、米国内の反イラン感情の高まりで、直ちに制裁が緩和される可能性は低い。

・イランの反米感情が高まり、中東の不安定さが増す場合(価格上昇要因)。

イランの核科学者であるファクリザデ氏が(恐らく)イスラエルによって殺害されたが、これによりイラン国内でイスラエルの背後にあると解釈されやすい米国に対する反米気運が高まっている。

これはイラン国内での反米感情を高め、米国を核協議に復帰させないための策略と考えられる。

・米国の橋渡しでイランとサウジを初めとするスンニ派諸国が和解し、巨大なイスラム教圏が誕生した場合(地域安定で原油生産増加、短期的には価格の下落要因に)。

・ワクチン・治療薬が想定以上に早く準備でき、移動制限が急速に解除される場合(価格上昇要因)。

【石炭価格見通し】

石炭価格は堅調な推移になると考える。中国政府は国内炭の供給能力増強にシフトしているが、冬場で炭鉱が稼働し難いこと、港湾在庫の水準の低さに反映されるように、供給が十分ではないことが材料。

ただし、豪州との対立や、環境規制強化のの中で石炭需要は減速するとみられること、非常に矛盾するが国内生産を増加させていることから徐々に海上輸送炭価格の上値は重くなると予想される。

12月の中国の石炭輸入は気温低下の影響で前月から大幅に増加。前年水準の14倍、前月から3倍強となる3,907万5,000トン(前月1,176万トン)と顕著に増加した。

中国は国内の石炭産業の強化と政治的に対立する豪州からの輸入制限で、国内生産を増加させる方向性に舵を切っているが、足下の気温急低下を受けてそうも言っていられなくなったようだ。

バルチック海運指数も過去5年のレンジを大幅に上抜けしており、中国の石炭輸入需要が旺盛であることを示唆している。

ただ、足下は若干低下傾向となっており目先の燃料調達に目処が立った可能性がある。

【見通しの固有リスク】

・世界的な環境重視型世界へのシフトを受けた、石炭上流部門への投資規制強化による、供給減速懸念。短期的には価格の上昇要因。

・中国と豪州の対立、中国国内の生産能力増強に伴う、海上輸送炭需要の減少。

・北半球の夏場の猛暑(/冷夏)・冬場の厳冬(暖冬)。

【天然ガス・LNG】

天然ガス価格はしばらく高値圏での推移になると考える。ラニーニャ現象の影響もあり、気温がアジア・欧州で低下しているため。

極東の天然ガス指標であるJKM価格も、火力発電所が代替燃料として重油を用いるなどの動きを見せていることから今のところ下押し圧力が強まっている。

欧州の気温低下と、昨夏以降の在庫減少で域内需給がタイト化、LNGカーゴの需給もタイト化が予想されるため、高止まりと考える。

長期契約のLNGに関しては、原油リンクとなるためじり高の展開だが、価格反映までに3ヵ月程度の時間差があるため(消費者への影響はさらに3ヵ月後)、現時点ではまだ上昇していないと考えられる。次の懸念は夏のピーク時の電力・ガス価格への影響だろう。

【見通しの固有リスク】

・最大供給国であるロシアの増産。

・産油国の減産継続による随伴ガス供給の減少懸念。

・北半球の夏場の猛暑(/冷夏)・冬場の厳冬(暖冬)。

【投機筋のポジション動向】

・直近の投機筋のポジションは以下の通り。

WTIはロングが692,315枚(前週比 +8,183枚)ショートが164,598枚(▲885枚)ネットロングは527,717枚(+9,068枚)

Brentはロングが370,912枚(前週比+18,496枚)ショートが53,604枚(▲6,493枚)ネットロングは317,308枚(+24,989枚)

---≪LME非鉄金属≫---

【非鉄金属価格見通し】

非鉄金属価格は中国の景気先行指数を見るに中国の需要が今後数ヵ月は堅調さを維持するとみられること、米上院選挙の結果を受けて米国の財政出動が加速し、リスク資産価格全体が強含みやすい地合にあることから、高値を維持するとみている。

また、12月の中国の貿易統計を見ると、非鉄金属のベンチマークである銅に関して、精錬品の輸入が減速して過去5年レンジに戻ったことが確認されている。このことは中国の過剰な経済対策による需要創出が一巡した可能性があることを示唆しており、今後、非鉄金属価格には下押し圧力が強まることになるだろう。

また、米経済対策期待を受けたドル高圧力が強まっており、徐々に利益確定の売りに押され、ファイナンシャルな観点からも価格の調整圧力は強まると予想される。

なお、現在の価格上昇は実際に中国の需要の増加による需給タイト化によるものであり、環境規制強化が牽引する価格上昇ではない。

例えば、中国の超高圧送電線網整備額は当初予定比+61%の1,811億人民元とする方針が今年の4月に示されており、電線向けの需要が銅、並びにアルミの需要を押し上げている。アルミは配電には利用されないが、超高圧電線には使用される。

このほか、バイデン政権の政策推進による環境重視の姿勢の強まりが、いわゆる「バイデン・トレード(化石燃料売り・省エネ金属買い、ただし金属生産の際には二酸化炭素が出ることは変わらない)」を加速させ、投機的な買い圧力を強めている。

バイデン・トレードは短期的には顕在化する需要ではないが、省エネ金属の需要増加は「今後10年・20年の大きなテーマ」となる可能性があるため、足下は期待選好で、総じて中長期的には物色されやすい地合が続くとみる。

具体例を挙げると、軽量化目的のアルミ、EV向けのニッケル・銅(通常25キロ/台の銅が使われるが、EVは80キロ/台)、蓄電池としての鉛、コバルト、リチウムなどが挙げられる。

2020年の中国の新エネルギー車の販売は前年比+7.5%の137万台(前年124万台)となった。全体の自動車販売が2,523万台なのでシェアは5.4%(4.9%)と上昇している。それでも電気自動車が非鉄金属市場の重要なテーマになるには、あと数年は要するだろう。

中国が豪州の銅鉱石輸入を禁止していることで、精錬銅の需要が増加し、ベンチマークの銅価格が堅調に推移していることも地合を強くしよう。

しかし、中国の最大貿易相手経済圏である欧州でロックダウンの動きが再び見られること、季節的に南半球の供給が再開される可能性が高いこと、12月のファンド決算を意識した売り圧力の強まりが価格を押し下げるため上値も重いと考える。

【見通しの固有リスク/個別金属の特殊要因】

・米国経済が正常化する中でドル高が進行し、投機買いが膨らんでいる非鉄金属市場で投機の手仕舞い売り圧力が高まる場合。

・高水準の投機筋買い越しポジションが急速に解消されたときの下落リスク。

・主に銅山を中心とする労使交渉長期化による供給減少が、2021年も継続する場合(コロナの影響もあって、2020年の鉱山生産は全体で184万1,000トン、コロナの影響で115万1,000トン減少する見込み)。

・ニューカレドニアのGoroプロジェクトはAntfagasutaが買収相手として急浮上しており、過剰な供給不足への懸念が後退していることは価格の下落要因に。ただし楽観はできず。

なお、同プロジェクトのニッケル生産は6万トン/年(シェア2.4%)。

・GlencoreはZhairemプロジェクトの開発を決定しているが、ペルーのIscaycruz鉱山の閉鎖、カナダのMatagami鉱山、Kidd鉱山の鉱山年齢終了に伴う減産を見込んでおり、2021年の亜鉛生産は125万トン(従来見通し140万トン)と下方修正。

・中国の環境規制強化やコロナの影響再発に伴うスクラップの調達難による、新塊需要の増加。

・上流部門投資不足並びに鉱石の品位低下による、鉱山供給の制限。

・環境問題や人権問題(コンフリクト・メタルの問題)を背景とする鉱山供給の減少。

また、環境に配慮したメタル使用の義務化などが欧州で進む場合などのコストアップ(グリーン・メタルの義務化によるコスト増加)。

・資源ナショナリズムの高まり。インドネシアのニッケル未処理鉱石禁輸措置再開(銅とボーキサイトは2022年から実施の予定)。

・1月の米上院決定投票で民主党が過半数を確保し、「トリプルブルー」となり、脱炭素の動きが加速していわゆる省エネ金属の需要が増加する場合。

【投機筋のポジション動向】

・LME投機筋買い越し金額 前週比▲2.0%の292億ドル(前週 298億ドル)・LME投機筋買い越し数量 前週比▲1.8%の6,486.1千トン(前週 6,606.1千トン)

---≪鉄鋼原料≫---

【鉄鋼原料価格見通し】

鉄鉱石価格は、中国の景気先行指標をみるに堅調な推移を続けると考える。貿易統計で確認できるように鉄鋼製品輸入が増加し、輸出が減少。中国の顕在需要が増加していることを示唆している。鉄鉱石在庫は積み上がっているが日数ベースでは在庫水準は低く、需給はタイトとみられるため。

豪州に対する制裁で、最大輸入相手国からの調達に障害が出ていることも、中国着の鉄鉱石価格の押し上げ要因になっていると考えられる。

また、米国で民主党政権が上下院とも制したため、財政出動に伴うインフラ投資が米国でも実施されるのは都の期待が強まっていることも、鉄鋼原料価格を先物主導で下支えするとみる。

12月の中国の鉄鋼業PMIを見ると、総合指数が49.3から45.8に急減速した。変動性が大きいためなんともいえないが、生産が47.7(前月53.3)と減速、新規受注が42.0(47.2)と大幅に減速したことによる。

しかし、輸出向け新規受註は54.4(45.9)と大幅に回復、完成品在庫が増加(32.2→33.5)して原材料在庫が減少(38.0→32.1)している。このことは、外需の回復を受けて中国政府が国内の経済対策に伴う発注を減少させている可能性がある。

海外の需要が回復したことによる過度な景気刺激が不要になった、と判断したことによるものである可能性がある。しかしながら単月の動きであり、鉄鋼業PMIは製造業PMIに比して変動性が高いため、来月以降の内容を見極める必要があろう。

なお、新規受注完成品在庫レシオは低下し、若干完成品の需給が緩和、一方で新規受注原材料在庫レシオは上昇しており、原材料需給がタイト化していることを示唆している。総じてまだ鉄鋼製品市場の需給はタイトである、とみるべきだろう。

今後も中国政府のインフラ投資を柱とする経済対策が、今年7月の中国共産党結党100周年記念まで続くと予想されること、中国国内の鉄鋼原料在庫水準が低いことから(鉄鋼製品在庫の水準は増加)在庫積み増し需要も継続する可能性が高く、基本は底堅い推移となる。

ただし価格上昇が需要の減少を引き起こすレーショニングが意識されるほか、南米生産者の増産見通しを考えると上値も重いと考える。

中国の鉄鋼製品の輸入は通常、平均で110万トン程度なのだが、12月は137万5,000トン(前月185万トン)と減少傾向を持続し、過去5年レンジに戻った。11月の国内生産は季節性もあるが8,766万トン(10月 9,220万トン、9月 9,256万トン)と過去最高水準を記録した8月からは減速傾向を持続している。

その一方、12月の鉄鋼製品輸出は485万トン(前月440万トン)と増加し、過去5年レンジの下限を回復した。このことは中国の鉄鋼製品の国内需要が減速し、顕在需要が減少を始めている可能性があることを示唆している。

弊社はこの鉄鋼製品の輸出入動向に注目しているが、輸出/輸入とも過去5年レンジに復帰の過程にあり、徐々に過剰な国内依存の需要環境から、輸出に牽引される形での鉄鋼業の操業状態(通常状態)に戻ると予想している。

なお、中国の鉄鋼製品需要は旺盛とみられるが在庫水準は前週比+37万9,000トンの936万9,000トン(過去5年平均 963万6,000トン)と、例年よりも在庫水準は低くなった。

在庫の減少ペースも過去5年平均を上回っていたが、直近ではこれを下回っている。徐々に中国の国内需要が減速しているないしは鉄鋼生産ペースが加速しているのいずれかである。今後も在庫の減少ペースは注目だ。

原料である鉄鉱石の12月の輸入は前年比▲4.5%の9,675万トン(前月+8.3%の9,815万トン)と高い水準を維持しているが減速、過去5年レンジに復帰した。このことは中国の国内需要が減速している可能性を示唆している。前年水準を下回ったことで、中国の国内需要は減速傾向にあると判断される。

鉄鉱石港湾在庫は前週比+55万トンの1億2,800万トン(過去5年平均1億2,726万6,000トン)、在庫日数は26.3日(過去5年平均 33.1日)と例年と比較して在庫日数の水準は低く、輸入需要は持続するものと思料。

原料炭は中国の生産活動回復が継続していること、国内の鉄鋼需要が公共投資で底堅いことから、同様に底堅い推移になると考える。しかし、中国政府は原料炭を含む石炭の国内生産を増加させる方針であることから、海上輸送原料炭価格の上値も重い。

中国の港湾在庫の水準は鉄鋼の最大生産省である河北省の主要港である、京唐港の港湾在庫は急速に増加して、過去5年平均を回復した。目先の価格下押し要因となるだろう。

【見通しの固有リスク】

・鉄鉱石価格の上昇がレーショニング(価格上昇による需要減少)を引き起こす場合。

・世界的に広がる環境規制強化の流れで、鉄鉱石や原料炭などの生産に一定の影響が起きる場合。

・コロナウイルスの感染拡大長期化による、鉱山生産の減少リスク。

・カシミール地方を巡る中国との領有権争いが激化した場合、インドが中国に対して鉄鉱石輸出を制限する可能性(中国のFOBインデックスは上昇、その他の地域の鉄鉱石価格は低下)。

【投機筋のポジション動向】

---≪貴金属≫---

【貴金属価格見通し】

<<金>>

金は高値を維持すると考える。金融緩和の継続と、株価の上昇に伴う長期金利上昇圧力がせめぎ合う形で実質金利を現状水準に維持すると考えられることから。

なお、リスクオンはドル安で価格上昇、リスクオフで価格下落となる(詳しくは2020年10月12日付のMRA's Eyeをご参照ください)。

現在の金の実質金利で説明可能な価格(金基準価格)は1,660ドル。そこからの乖離(リスク・プレミアム)は181ドルと前日比+1ドル上昇した。

なお、金価格を実質金利要因と為替要因に分類した場合、為替要因はリスク・プレミアムのところに内包されると整理している(為替は名目金利の影響も受けるので、純粋に為替の要因のみ切り出すのが困難であることから)。

※毎日回帰分析をアップデートし、リスク・プレミアム自体の水準を見直しているため、前日比の整合性が取れていない場合があります。

<<銀>>

銀価格は金価格との比較感で売買されるが、金銀レシオは現在、72.9倍。過去1年を基準にすると95倍程度、5年では80倍、2000年以降では65倍程度が妥当だが、足元、70~75倍での推移となっている。

金銀レシオのチャートを見ると、70倍を切るとテクニカルに65倍が視野に入る。金価格が変わらなかったとしても、70倍から65倍に低下しただけで、+7.7%の銀価格上昇となるため、消費者は要注意だ。

金は高値を維持する見通しだがバイデン大統領誕生により、太陽光発電向けに用いられる「バイデン銘柄」であることもあって、需要構造の変化が価格を下支え(金銀レシオは低下)するものと予想。

なお、銀価格=金価格÷金銀レシオ であり、金銀レシオが低下することで金価格が変動した時の弾性値が上昇(ボラティリティは上昇し、足元金の2倍に上昇)する点は留意。

(例)金が2,000ドル、銀が20ドルのとき 金銀レシオが100倍→金価格±1ドルの変化で銀価格は±1セント変化 金の変化率は±0.05%、銀は±0.05%

 金銀レシオが1倍→金価格±1ドルの変化で銀価格は±1ドル変化 金の上昇率は±0.05%、銀は±5%

<<PGM>>

プラチナ価格は銀価格との連動性が高い。これは供給過剰で投機的な取引の影響が強まっていることによる。足下は、各国の自動車セクターの回復期待が強まっており、工業需要回復期待が価格を押し上げている状況。

仮に脱炭素が進んで水素が用いられ、燃料電池が進むのであればプラチナの構造的な需要が増加するシナリオは、需要・価格面でのポジティブリスクシナリオ。投機の比率が高い商品であるため、こうした観測記事だけでも材料に価格が反応しやすい。

パラジウムは価格は景気の先行き楽観が強まっているが、足下のコロナの感染拡大がこれを相殺するため、現状水準でのもみ合いを予想。

ETF残高とパラジウム価格の連動性が高まっており(管理在庫増加→価格上昇)、一時の、ETF管理在庫減少→価格上昇、のメカニズムから変化してきている。

在庫取り崩し→価格上昇は実際に需給がタイトで、現物確保のためにETFを取り崩さなければならなかったからだが、現在はこれと逆のことが発生している訳で、足元、パラジウムの需給は緩和していると見られる。今後はETFの動向に注目。

12月の米自動車販売は年率1,627万台(市場予想1,580万台、前月1,555万台)と減速した。

中国の12月の自動車販売は中国自動車工業協会の集計で前年比+6.4%の283万台(前月+12.7%の276万9,666台、10月+12.6%の257万3,000台、9月+13.0%の256万5,201台)と回復を継続している。

自動車販売は回復しているが、不要不急の消費であるため中国を除いては本格的な回復にはまだ時間がかかる見込み。

【見通しの固有リスク】

・世界的な成長力の低下に伴い、各国の財政状況が悪化、地政学的リスクが顕在化する場合(中東・北アフリカのリスク顕在化の可能性は低くない)。リスク・プレミアム上昇を通じて貴金属価格の上昇要因に。

・米中の対立激化。米国は今回のウイルス問題で、中国の医療面、人工知能を含むIT面に脅威を感じた可能性は高く、対立が激化する場合(安全資産価格の上昇要因)。

・英国のブレグジットは、FTA合意なき離脱となるリスクが残存しており、その場合のインパクトは無秩序離脱と同レベルになると考えられ、金価格の上昇要因に。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速による安全資産需要の増加。

・世界的な自動車販売の減速(米欧中)による、自動車向け排ガス触媒需要の減少(PGM)。

環境重視型社会へのシフトはパラジウム需要を増加させるが、さらに加速して「水素社会」まで到達すると、燃料電池車需要が増加して構造的にプラチナ価格の上昇要因となる可能性。

・コロナウイルスの感染拡大による、最大生産国の1つである南アフリカの鉱山稼働が不安定であることによる供給懸念。

【投機筋のポジション動向】

・直近の投機筋のポジションは、金はロングが313,217枚(前週比 ▲36,729枚)、ショートが66,990枚(▲3,638枚)、ネットロングは246,227枚(▲33,091枚)、銀が87,905枚(▲2,872枚)、ショートが35,113枚(▲113枚)、ネットロングは52,792枚(▲2,759枚)

・直近の投機筋のポジションは以下の通り。

プラチナはロングが36,718枚(前週比 ▲594枚)ショートが9,259枚(▲431枚)、ネットロングは27,459枚(▲163枚)

パラジウムが5,314枚(▲605枚)、ショートが2,352枚(+172枚)ネットロングは2,962枚(▲777枚)

---≪農産品≫---

【穀物価格見通し】

穀物価格はトウモロコシ・大豆は中国の需要が想像以上に堅調であり、しばらく高値圏で推移すると考える。しかし、ドルが反転上昇の傾向を強めていることから、高水準な投機の買いポジションに解消売り圧力が強まると予想されるため、上昇余地も限定されると考える。

なお、中国の豚肉価格は下落する一方、豚肉の輸入量も減少している。このことは中国の畜豚数の増加(大豆ミール需要の増加)=大豆需要の増加、を示唆している。当面、中国向けの輸出が中国側の事情で増加すると見られることが価格を下支えすると予想。

小麦はさほど投機の買いポジションが積み上がっている訳ではないが、各地で生産見通しが引き上げられており、ドル高進行もあってやや軟調に推移か。

Locust Watchでは、サジアラビアで発生した個体の、北アフリカとインド・パキスタン・イランへの拡大懸念を指摘している。

昨年末も大型のサイクロンがアラビア半島~北アフリカを通過、豪雨が観測されている。このままだと来年も蝗害が起きる可能性は否定できない。
http://www.fao.org/ag/locusts/common/ecg/75_en_070606DL.png

【見通しの固有リスク】

・ラニーニャ現象の発生による穀物供給減少リスクの顕在化。害虫の発生、生産地の土壌破壊など(すでに一部顕在化)。

・環境重視型社会へのシフトにより、燃料向け穀物需要が増加する場合(価格の上昇要因)。現在はそれほどの数量でもない、バイオディーゼル向けの大豆需要増加など。

・新型コロナウイルスの影響拡大による、輸出活動の停滞(シカゴ定期を含む生産地価格の下落要因)。

【米農務省需給報告データ】

・米穀物作付け意向面積トウモロコシ 9,699万エーカー(市場予想 9,412万エーカー)大豆 8,351万エーカー(8,502万エーカー)小麦 4,466万エーカー(4,495万エーカー)

・米穀物最終作付け面積トウモロコシ 9,201万エーカー(市場予想 9,514万エーカー)大豆 8,383万エーカー(8,483万エーカー)小麦 4,425万エーカー(4,472万エーカー)

・1月米需給報告単収見通し(実績/市場予想/前月)トウモロコシ 172.0Bu/エーカー(175.13、175.8)大豆 50.2Bu/エーカー(50.52、50.7)小麦 49.7Bu/エーカー(NA、49.7)

・1月米需給報告生産見通し(実績/市場予想/前月)トウモロコシ 141億8,200万Bu(144億4,629万Bu、145億700万Bu)大豆 41億3,500万Bu(41億5,642万Bu、41億7,000万Bu)小麦 18億2,600万Bu(NA、18億2,600万Bu)

・1月米需給報告輸出見通し(実績/前月)トウモロコシ 25億5,000万Bu(26億5,000万Bu)大豆 22億3,000万Bu(22億Bu)小麦 9億8,500万Bu(9億8,500万Bu)

・1月米需給報告在庫見通し(実績/市場予想/前月)トウモロコシ 15億5,200万Bu(15億9,191万Bu、17億200万Bu)大豆 1億4,000万Bu(1億3,861万Bu、1億7,500万Bu)小麦 8億3,600万Bu(8億5,922万Bu、8億6,200万Bu)

・12月末四半期在庫(実績/市場予想/前月)トウモロコシ 113億2,200万Bu(117億4,670万Bu、19億5,000万Bu)大豆 29億3,300万Bu(29億2,900万Bu、5億2,500万Bu)小麦 16億7,400万Bu(16億9,555万Bu、21億5,800万Bu)

・1月CONABブラジル作付け面積(実績/市場予想/前月)トウモロコシ 1,846万ha(1,936万ha、1,844万ha)大豆 3,819万ha(3,848万ha、3,818万ha)

・1月CONABブラジル生産量(実績/市場予想/前月)トウモロコシ 1億231万トン(1億789万トン、1億259万トン) 単収 5,541Kg/ha(5,570kg/ha、5,564kg/ha)大豆 1億3,369万トン(1億3,272万トン、1億3,445万トン) 単収 3,500Kg/ha(3,452kg/ha、3,522kg/ha)

【投機筋のポジション動向】

・直近の投機筋のポジションは以下の通り。

トウモロコシはロングが658,723枚(前週比 +14,132枚)、ショートが116,600枚(▲6,894枚)ネットロングは542,123枚(+21,026枚)

大豆はロングが276,834枚(▲8,250枚)、ショートが45,977枚(+2,461枚)ネットロングは230,857枚(▲10,711枚)

小麦はロングが137,150枚(+2,490枚)、ショートが106,326枚(+7,013枚)ネットロングは30,824枚(▲4,523枚)

◆主要ニュース


・12月独消費者物価指数 前月比+0.6%(前月▲0.8%)、前年比▲0.7%(▲0.3%)

・12月EU27ヵ国新車登録台数 前年比▲3.3%の1,031,070台(前月▲12.0%の897,692台)
 年初来▲23.7%の9,942,509台(1-11月期▲25.5%の8,911,131台)
 欧州合計 ▲3.7%の1,214,581台(▲13.5%の1,047,409台)
 年初来 ▲24.3%の11,961,182台(▲26.1%の10,746,293台)

・11月ユーロ圏経常収支季節調整済 246億ユーロの黒字(前月256億ユーロの黒字)

・1月ZEW独景況感調査期待指数 61.8(前月55.0)、現況指数 ▲66.4(▲66.5)
 ユーロ圏期待指数 58.3(54.4)、現況指数 ▲78.9(▲75.7)

・イエレン氏、「ドルの価値は市場が決めるべき。米国の経済的利益のためにドル安をを求めない。バイデン氏はパンデミック下での増税を望まない。50年債の起債を検討する。中国からの脅威に米国は対応しなければならない。習近平と中国政府は人権侵害の罪を犯している。」

・Q420 GS決算、投資銀行業務が好調(前年比+27%)、株のトレーディング収益は+40%。

◆エネルギー・メタル関連ニュース


【エネルギー】
・IEA月報
 世界石油需要 Q121:94.1、Q221:95.2、Q321:98.1、Q421:99.0、2021:96.6
 非OPEC供給(含むNGLs) Q121:62.6、Q221:63.5、Q321:64.2、Q421:64.1、2021:63.6
 Call on OPEC Q121:31.5、Q221:31.7、Q321:33.9、Q421:34.9、2021:33.0

※需要見通しをコロナの影響継続で下方修正、北米生産見通しを上方修正。Call on OPECは減少。

・OPECバルキンド事務局長、「2021年の原油市場はコロナウイルスの感染拡大による需要減少から慎重ながらも、楽観している。OPECプラスは不均衡の再発防止のために毎月会合を開催している。」

・カタール、ムハンマド皇太子、「イランとGCC(湾岸協力会議)諸国が対話する仲介をする。」

【メタル】
・LME、オープン・アウトクライ方式を恒久的に終了する方針を決定。

・Q420 Trevali
 亜鉛生産 74百万ポンド(通年313百万ポンド)、2021年生産計画 330百万~360百万ポンド(前年 312百万~360百万ポンド)

 鉛 9百万ポンド(30百万ポンド)、45百万~50百万ポンド(23百万~25百万ポンド)

 銀 173千オンス(752千オンス)、(925千~1,025千オンス(742千~762千オンス)

・日鉄ステンレスと生産者、Q121のフェロクロム対日価格は125.5セント/ポンドと前期から+3%上昇で合意。需要回復と、コロナの影響による生産者側の供給不安で。

◆主要商品騰落率


【上昇率上位5商品】

商品名(カテゴリー)/前日比上昇率/年初来上昇率
1.ICE欧州天然ガス ( エネルギー )/ +5.30%/ +2.43%
2.欧州排出権 ( 排出権 )/ +4.63%/ +1.26%
3.DME Oman ( エネルギー )/ +2.82%/ +9.15%
4.ICEココア ( その他農産品 )/ +2.49%/ ▲0.50%
5.ICE Brent ( エネルギー )/ +2.10%/ +7.92%

【下落率上位5商品】

商品名(カテゴリー)/前日比上昇率/年初来上昇率
66.CME木材 ( その他農産品 )/ ▲16.51%/ ▲23.49%
65.NYM米天然ガス ( エネルギー )/ ▲6.98%/ +0.28%
64.MDEパーム油 ( その他農産品 )/ ▲3.65%/ ▲9.89%
63.CBT大豆ミール ( 穀物 )/ ▲2.74%/ +3.71%
62.CBTオレンジジュース ( その他農産品 )/ ▲2.59%/ ▲3.69%

※弊社が重要と考える主要商品の前日比騰落率上位・下位5品目です。
※限月交代に伴う価格の不連続性は考慮されていません。予めご容赦ください。

◆主要指標


【為替・株・金利・ビットコイン】
NY ダウ :30,930.52(+116.26)
S&P500 :3,798.91(+30.66)
日経平均株価 :28,633.46(+391.25)
ドル円 :103.90(+0.21)
ユーロ円 :126.02(+0.79)
米10年債 :1.09(+0.01)
中国10年債利回り :3.16(▲0.01)
日本10年債利回り :0.06(+0.00)
独10年債利回り :▲0.53(+0.00)
ビットコイン :36,487.07(+252.95)

【MRAコモディティ恐怖指数】
総合 :27.85(+1.21)
エネルギー :38.21(+0.03)
ベースメタル :21.76(+0.04)
貴金属 :28.94(▲0.13)
穀物 :23.26(+0.88)
その他農畜産品 :26.94(+2.84)

【主要商品ボラティリティ】
WTI :29.15(+0.02)
Brent :29.11(+0.41)
米天然ガス :69.59(▲0)
米ガソリン :33.68(▲0.78)
ICEガスオイル :26.60(▲0.17)
LME銅 :19.20(▲0.22)
LMEアルミニウム :19.51(+0.55)
金 :22.90(+2.67)
プラチナ :35.75(▲0.2)
トウモロコシ :20.82(+1.41)
大豆 :22.90(+2.67)

【エネルギー】
WTI :52.98(+0.62)
Brent :55.90(+1.15)
Oman :55.73(+1.53)
米ガソリン :153.81(+0.97)
米灯油 :159.87(+0.58)
ICEガスオイル :459.25(+5.75)
米天然ガス :2.55(▲0.19)
英天然ガス :57.77(+2.91)

【貴金属】
金 :1840.28(▲0.98)
銀 :25.22(▲0.13)
プラチナ :1088.87(+3.37)
パラジウム :2362.52(▲9.70)
※ニューヨーククローズ。

【LME非鉄金属】
(3ヵ月公式セトル)
銅 :7,992(+8:5.5C)
亜鉛 :2,676(▲11:23.5C)
鉛 :2,005(+1:18C)
アルミニウム :1,958(▲26:6.5C)
ニッケル :18,133(+31:58C)
錫 :21,235(▲89:365B)
コバルト :37,500(+9)

(3ヵ月ロンドンクローズ)
銅 :7994.00(+49.00)
亜鉛 :2690.00(+12.00)
鉛 :2010.50(+15.50)
アルミニウム :1973.00(+3.00)
ニッケル :18175.00(+85.00)
錫 :21115.00(▲110.00)
バルチック海運指数 :1,740.00(▲14.00)
※C=Cash-3M コンタンゴ、B=Cash-3M バック

【鉄鋼原料】
62%鉄鉱石スポット(CFR中国、1営業日前) :171.62(+0.66)
SGX鉄鉱石 :169.8(▲1.46)
NYMEX鉄鉱石 :170.03(+0.06)
NYMEX豪州原料炭スワップ先物 :115(+0.40)
大連原料炭先物 :281.06(+1.60)
上海鉄筋直近限月 :4,189(▲51)
上海鉄筋中心限月 :4,329(▲44)
米鉄スクラップ :498(▲14.00)

【農産物】
大豆 :1385.75(▲31.00)
シカゴ大豆ミール :450.50(▲12.70)
シカゴ大豆油 :41.70(▲0.15)
マレーシア パーム油 :3506.00(▲133.00)
シカゴ とうもろこし :526.00(▲5.50)
シカゴ小麦 :672.25(▲3.25)
シンガポールゴム :235.00(▲4.70)
上海ゴム :14600.00(▲65.00)
砂糖 :16.10(▲0.35)
アラビカ :127.15(▲1.00)
ロブスタ :1342.00(+5.00)
綿花 :81.15(+0.45)

【畜産物】
シカゴ豚赤身肉 :66.48(▲1.45)
シカゴ生牛 :113.33(+0.55)
シカゴ飼育牛 :134.40(▲0.18)

※全ての価格は注記が無い限り、取引所で取引される通貨建。
※限月交代に伴う価格の不連続性は考慮されていません。予めご容赦ください。