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ワクチン開発進捗への楽観と米PMI改善を受けて上昇
  • MRA商品市場レポート

2020年11月24日 第1860号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「ワクチン開発進捗への楽観と米PMI改善を受けて上昇」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場は総じて堅調な推移となった。コロナウイルスのワクチン開発が世界中で加速しており、特に被害が大きい欧米では安全性の議論度外視でとりあえず接種が進む、との見方が強まっていることが背景。

最も上昇しているのが天然ガスだったが材料は固有というよりは、コロナワクチンへの期待。それ以外で上昇が顕著だったのが政情不安が伝えられているココアなどだった。

ただし、昨日はドル高の進行がきっかけだったとはいえ、非鉄金属セクターが大幅に水準を切り下げている。以前から買い進まれてきたセクターであり、11月・12月の決算期を控えた利益確定の動きが出たものとみられる。

あと数週間でクリスマスホリデー入りすることもあり、市場参加者は徐々に利益確定の動き(ポジションクローズ)を強めるだろう。

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【本日の見通し】

本日も、過剰流動性の供給とコロナワクチンの開発進捗に伴う経済活動再開への期待から、価格は堅調に推移すると考える。

しかし、冷静に考えて足下はロックダウンの動きが広がっており、ワクチン接種も早くても12月中旬である。これに加えて11月・12月のファンド決算を考えると流動性の低いもの、あるいは十分利が乗ったものからの手仕舞いが進むと考えるのが妥当だろう。

本日はドイツの日銀短観に該当するIFO景況指数と、米コンファレンスボード消費者信頼感指数に注目している。

市場予想は以下の通り悪化見通しだが、米国のサプライズ指数は改善傾向にあり、欧州は悪化傾向にあるためドル高要因となりドル建て資産価格を下押ししやすい。

独IFO景況感指数 90.2(前月92.7)、期待指数 93.5(95.0)現況指数 87.5(90.3)

米消費者信頼感指数 97.9(100.9)

【セクター別動向と見通し】

◆エネルギー

原油価格は上昇。各国のコロナワクチンの開発進捗と製造業PMIの改善を受けて、期待先行での買いが入ったためと考えられる。週次の投機筋のポジション動向を見ると、ロングが増加し、ショートが減少、投機筋は強気のポジション取りに転換している。

石炭価格は冬場のピークシーズン入りしているため上昇している。石炭は主要輸出国(豪州、ロシア、インドネシア)の輸出が過去5年平均を回復するなど、気温低下に伴う輸出増加が確認されている。

コロナ問題に対する先行きの楽観と、株価上昇に伴う投機的な市場参加者の買い継続で高値維持の見通し。しかしロックダウンの状況や出荷が回復している訳ではないことを考えると期待先行であり上値も思いものと思料。

◆非鉄金属

LME非鉄金属は軟調な推移となった。米PMIが製造業・非製造業とも市場予想を上回る改善となり、ドル高が進行したことが価格を下押しした。ここまでの上昇が投機の買い主導であることも事実であり、「売り時」を待っていた市場参加者は多いものとみられる。

本日は非鉄金属価格への影響が大きい独IFO景況感指数が発表されるため、恐らく需要面、ドル高進行による投機面、両面で軟調な推移になると予想。

◆鉄鋼・鉄鋼原料

中国向け海上輸送鉄鉱石スワップは小幅下落、大連先物は小幅上昇、豪州原料炭スワップ先物は小幅下落、大連原料炭先物は上昇、鉄鋼製品先物価は中心限月・直近限月とも小幅に下落した。

鉄鉱石の在庫水準も日数ベースで低く、中国の経済活動は継続しているため高懸念での推移が続いている。

中国の鉄鋼製品需要は旺盛であり、中国の経済活動はコロナの影響はあっても堅調で、本日も高値圏を維持の公算。

◆貴金属

金価格は米国時間に掛けて大幅に水準を切り下げた。米製造業・非製造業PMIが改善したことで急速にドル高が進行、リスク・プレミアムを引き下げながら水準を切り下げた。銀、プラチナも同様。

パラジウムは株価の上昇を受けた景気の回復期待を受けて水準を切り上げ。

コロナの感染拡大は変わらないものの、景気への楽観が広がっており株価が想定以上に強気に推移、長期金利が上昇圧力が掛りやすいため本日も軟調な推移を予想。

◆穀物

シカゴ穀物市場は堅調だったが、取引後場に掛けて水準を切り下げた。南米の乾燥気候を背景とする供給不安が材料となり上昇したが、米製造業PMIを受けてドル高が進行したことが上値を押さえた。

2020年11月19日時点の米週間穀物輸出検証高は以下の通り。トウモロコシ 832.64千トン(前週比 ▲7.64千トン)大豆 2,009.98千トン(▲456.74千トン)小麦 358.08千トン(+23.68千トン)

足下、南米の生産と中国の輸入増加が材料となり上昇しているが、ドル高地合となりやすい中、記録的な水準となっている投機ポジションの解消圧力の強まりで、本日は軟調推移を予想。

※中長期見通しは個別セクターのコラムをご参照ください。

市場データ・グラフ類の添付ファイルのサンプルはこちら。

【昨日のトピックス】

昨日発表された欧米のPMIは欧州は前月から悪化し、米国は改善した。ただし、欧州に関しても製造業の景況感は市場予想ほど悪くなかった。

しかし、製造業は「サプライ側」の指標ともいえ、金融緩和や経済政策などの影響が効きやすい。それに対して欧州のサービス業PMIは50を下回っており、GDPの6割を占める欧州の個人消費が置かれている状況は依然として厳しい。

これに対して米国は製造業・サービス業とも大幅に改善しており、コロナの感染拡大はあるものの企業のマインドの改善が続いていることが確認されている。大統領選が「一応終了」したことで、先行きの不透明感が一部払拭されたことが影響したとみられる。

今のところ、欧米で進んでいるコロナのワクチン開発が市場に過剰な安心感をもたらしているようだ。しかし、経済活動はコロナの感染拡大で減速した状態が続いていることは間違いがない。そのため、足下の価格上昇はやはり、期待先行によるもの、と考えるのが妥当だろう。

今後考えるべきリスクは、仮にワクチン開発が進捗して投与が進み、春頃に「過剰流動性を抱えたままで、比較的穏当に経済活動が回復した場合」だろう。このとき、リスク資産価格は需給と関係なく、大きく上昇刷る可能性が出てくる。

基本、商品はそのときの経済活動が許容する価格までしか上昇しないが、株が限界的に上昇する中で、投機目的の市場参加者がエネルギーや非鉄金属を物色する可能性(期待インフレ率の上昇による循環物色)は排除できない。

【マクロ見通しのリスクシナリオ】

・米大統領選挙前後の国内融和にバイデン次期大統領が失敗する場合。

・欧州の政治混乱(トルコと欧州の関係悪化、ハードブレグジットなど)によるリスク回避の動きの強まり。

・コロナウイルスの感染再拡大(または新たなウイルスの発生)によるロックダウンが景気循環系商品の需要を減じる場合。逆に想定以上にワクチン・治療薬の開発が速やかに行われた場合は需要の増加要因に。

・環境重視型社会への急激な転換による、経済活動の鈍化リスク。成長ドライバーの1つとして期待される、中東・北アフリカ産油国が人口ボーナス期を活かせない(逆に鉱物産出国は高成長となる可能性も)。

・米中対立激化による、新冷戦構造が発現しブロック経済圏が発生して貿易活動が鈍化する場合(場合によると武力衝突も)。

「能動的に」軍事を行う方針に舵を切った中国習近平政権が、台湾統一を目指して侵略する可能性は低くなくなった。

・次の最大の成長ドライバーとして期待される、インド経済が期待通りの成長をできない場合(人種差別問題による国民の離反、市場開放・規制改革の遅れ、中国との対立など)。

2018年にすでに人口ボーナス期入りしているため、鉱物・エネルギーをはじめとする景気循環系商品需要の増加は2023~2024年頃。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速。

・米国の財政状況悪化、緩和規模拡大によるドル水準の低下リスク(ドル減価により、名目ドル建て資産価格の上昇要因に)。

◆昨日の商品市場(個別)の総括


---≪エネルギー≫---

【原油価格見通し】

原油価格は短期的には上昇余地を探る動きになると考える。市場に過剰に流入した投機資金が株価を押し上げていること、ワクチンの早期接種開始の可能性が報じられ、楽観が広がっていること、OPECプラスの減産期間の延長がほぼ確実なことから投機的な市場参加者のマインドが強気に傾いていることが背景。

しかし、足下はロックダウンに伴い経済活動は減速していることは間違いがないこと、11月の大手ファンド決算、12月末の四半期決算、1月の新年度のスタートダッシュ(投機の早期利益確定の動き)が価格を下押しすると考えられるため、早晩下落に転じると考える。

また、OPECメンバーの抜け駆け増産の可能性や、バイデン大統領誕生に伴うイランへの経済制裁緩和観測なども価格の上値を抑えるだろう。

11月17・18日のOPECプラス合同監視委員会では3~6ヵ月の減産期間延長が提案され、閣僚会合では提言は見送られ11月・12月の定例会合に下駄が預けられた。

目下の懸念は減産に参加していないリビアの生産再開。これを受けて追加減産に舵を切れるのかどうかであるが、サウジアラビアの予算レートが80ドル程度(弊社推定)であることを考えると、追加減産ないしは減産期間の延長は、現時点ではメインシナリオ。

原油価格が低水準で推移した場合、米シェールオイルの生産者のコストは平均で40ドル近辺(32ドル~60ドル程度)、カナダのオイルサンドからの生産者のコストも40ドル程度であることから、時間経過とともに減産が進捗すると予想される。

弊社は経済活動の回復とともに原油価格は来年以降も上昇すると考えているが、当初の見通し通り、原油価格が上昇に転じるのは4月以降になるのではないか。

【見通しの固有リスク】

・OPECプラスの減産と、非OPECプラス諸国の自主減産継続で需給がタイト化する場合(価格上昇要因)。逆に価格低迷で歳入確保の増産が加速する場合、またはOPECプラスのプログラムの対象となっていない中東諸国の増産(価格下落要因)。

景気回復時の増産タイミングの見誤りによる、供給不足(価格上昇要因)。

・脱炭素の進捗、生活様式の変化による構造的な需要減少が加速した場合、

1.中東産油国の財政悪化によって情勢不安が顕在化、供給途絶リスクが高まる2.中東以外の産油国の生産者の破綻3.上流投資部門投資が減速し、インドなどの新興国需要顕在化時に供給が間に合わない場合4.価格面、数量面で予算を確保できない産油国が、OSPを大幅に引き上げる場合(第3次オイルショック)

などが価格上昇要因に。

・バイデン政権誕生で、シェールオイルのフラッキングが制限/禁止される場合、供給減少で価格上昇要因に(今のところ生産量の1割程度となる、国有地でのフラッキング禁止にトーンダウンしている)。

また、イランに対する制裁が緩和される場合、原油価格の下落要因に(ただし、米国内の反イラン感情の高まりで、直ちに制裁が緩和される可能性は低い)。

・ワクチン・治療薬が想定以上に早く準備でき、移動制限が急速に解除される場合(価格上昇要因)。

【石炭価格見通し】

石炭価格は堅調な推移になると考える。中国政府は国内炭の供給能力増強にシフトしているが、冬場で炭鉱が稼働し難いこと、港湾在庫の水準の低さに反映されるように、供給が十分ではないことが材料。

ただし、豪州との対立や(どこまで本当だか分からないが)、環境規制強化のの中で石炭需要は減速するとみられること、非常に矛盾するが国内生産を増加させていることから徐々に海上輸送炭価格の上値は重くなると予想される。

なお、気温低下の影響で主要3国(豪州・インドネシア・ロシア)の輸出は、過去5年平均を回復している。

10月の中国の石炭輸入は前月から大幅に減少。前年水準を▲46.6%下回る1,372万6,000トン(前月▲38.3%の1,867万6,000トン)と過去5年の最低水準となった。

中国は国内の石炭産業の強化と政治的に対立する豪州からの輸入制限で、国内生産を増加させる方向性に舵を切っており、それが影響しているとみられる。

バルチック海運指数も過去5年平均程度で低迷しており、輸入の動きは鈍化。しかし一方で中国の港湾在庫は減少しているため、ピークシーズンということもあって堅調な推移となろう。

【見通しの固有リスク】

・世界的な環境重視型世界へのシフトを受けた、石炭上流部門への投資規制強化による、供給減速懸念。短期的には価格の上昇要因。

・中国と豪州の対立、中国国内の生産能力増強に伴う、海上輸送炭需要の減少。

・北半球の夏場の猛暑(/冷夏)・冬場の厳冬(暖冬)。

【投機筋のポジション動向】

・直近の投機筋のポジションは以下の通り。

WTIはロングが638,245枚(前週比 +4,502枚)ショートが157,434枚(▲12,771枚)ネットロングは480,811枚(+17,273枚)

Brentはロングが261,608枚(前週比+30,062枚)ショートが80,998枚(▲20,588枚)ネットロングは180,610枚(+50,650枚)

---≪LME非鉄金属≫---

【非鉄金属価格見通し】

非鉄金属価格は中国の景気先行指数を見るに数ヵ月は強含みやすいとみているが、さすがに投機の期末を控えた売り圧力の強まりで調整すると考える。

ただし、バイデン政権の政策推進による環境重視の姿勢の強まりが、いわゆる「バイデン・トレード(化石燃料売り・省エネ金属買い、ただし金属生産の際には二酸化炭素が出ることは変わらない)」を加速させるとの大きな流れに変化はなく、省エネ金属は「今後10年の大きなテーマ」となる可能性があるため、総じて中長期的には堅調地合を維持すると考える。

具体例を挙げると、軽量化目的のアルミ、EV向けのニッケル・銅(通常25キロ/台の銅が使われるが、EVは80キロ/台)、蓄電池としての鉛、コバルト、リチウムなどが挙げられる。

中国が豪州の銅鉱石輸入を禁止する方針を打ち出したことで、精錬銅の需要が増加し、ベンチマークの銅価格が堅調に推移していることも地合を強くしよう。

しかし、中国の最大貿易相手経済圏である欧州でロックダウンの動きが再び見られること、季節的に南半球の供給が再開される可能性が高いこと、11月・12月のファンド決算を意識した売り圧力の強まりが価格を押し下げるため上値も重いと考える。

【見通しの固有リスク】

・高水準の投機筋買い越しポジションが急速に解消されたときの下落リスク。

・主に銅山を中心とする労使交渉長期化による供給減少が、2021年も継続する場合(コロナの影響もあって、2020年の鉱山生産は全体で184万1,000トン、コロナの影響で115万1,000トン減少する見込み)。

・ニューカレドニアのGoroプロジェクトはAntfagastaが買収相手として急浮上しており、過剰な供給不足への懸念が後退していることは価格の下落要因に。ただし楽観はできず。

なお、同プロジェクトのニッケル生産は6万トン/年(シェア2.4%)。

・中国の環境規制強化やコロナの影響再発に伴うスクラップの調達難による、新塊需要の増加。

・上流部門投資不足並びに鉱石の品位低下による、鉱山供給の制限。

・環境問題や人権問題(コンフリクト・メタルの問題)を背景とする鉱山供給の減少。

また、環境に配慮したメタル使用の義務化などが欧州で進む場合などのコストアップ(グリーン・メタルの義務化によるコスト増加)。

・資源ナショナリズムの高まり。インドネシアのニッケル未処理鉱石禁輸措置再開(銅とボーキサイトは2022年から実施の予定)。

・1月の米上院決定投票で民主党が過半数を確保し、「トリプルブルーリスク」が顕在化、脱炭素の動きが加速していわゆる省エネ金属の需要が増加する場合。

【投機筋のポジション動向】

・LME投機筋買い越し金額 前週比+9.6%の230億ドル(前週 210億ドル)・LME投機筋買い越し数量 前週比+7.6%の5,546.9千トン(前週 5,155.9千トン)

---≪鉄鋼原料≫---

【鉄鋼原料価格見通し】

鉄鉱石価格は、中国の景気先行指標をみるに堅調な推移を続けると考えるが、港湾在庫の積み上がりもあって徐々に上値が重くなると予想する。

貿易統計で確認できるように鉄鉱石輸入は堅調であり、在庫の絶対水準が増加していること、在庫日数も上昇していること、南米生産者の増産見通し、価格上昇でレーショニングが発生して、鉄鋼製品需要がやや鈍化すると見られていることが背景。

一方で、中国政府のインフラ投資が今後も継続する見込みであり、中国国内の鉄鋼原料在庫水準が低いことから(鉄鋼製品在庫の水準は増加)在庫積み増し需要も継続する可能性が高く、基本は底堅い推移となる。

中国の鉄鋼製品の輸入は通常、平均で110万トン程度なのだが、10月は193万トン(前月288万5,000トン)と、記録的な水準となった前月からは急減速した。

中国の経済活に鈍化の兆しが出てきた可能性がある。ただし、国内生産も10月時点で9,220万トン(前月9,256万トン)と過去最高水準を記録した8月からは減速したものの、依然として高い水準を維持している。

中国の国内需要が旺盛であることを示しているが、中国の鉄鋼製品在庫水準は前週比▲90万9,000トンの1,095万3,000万トン(過去5年平均 860万2,000トン)と、例年よりも在庫水準は高い。

しかし、国内の鉄鋼製品在庫の減少ペースは例年を上回っており、鉄鋼製品輸出も減少、輸入が増加している状況で、中国の鉄鋼製品需給はまだタイトな状態といえる。しばらくは鉄鋼製品の需要が鉄鉱石需要を牽引する状態が続くと見られる。

一方、原料である鉄鉱石の10月の輸入は前年比+14.9%の1億674万トン(前月+9.2%の1億855万トン)と以前高水準であり、需要が旺盛であることをうかがわせる。

鉄鉱石港湾在庫は前週比▲55万トンの1億3,160万トン(過去5年平均1億2,153万トン)、在庫日数は▲0.1日の25.4日(過去5年平均 28.9日)と例年と比較して在庫日数の水準は低く、相応の輸入需要は持続するものと思料。

原料炭は中国の生産活動回復が継続していること、国内の鉄鋼需要が公共投資で底堅いことから、同様に底堅い推移になると考える。しかし、中国政府は原料炭を含む石炭の国内生産を増加させる方針であることから、海上輸送原料炭価格の上値も重い。

実際、中国政府は政治的な対立もあって豪州炭の輸入を停止するとの報道もあり、今後、海上輸送原料炭価格には下押し圧力が掛かりやすくなってきた。

一方、中国の港湾在庫の水準は鉄鋼の最大生産省である河北省の主要港である、京唐港の港湾在庫は急速に増加しているが、依然として過去5年の最低水準であることから価格の下支え要因となる。

ただ、輸入自体が減少している可能性も否定できないため、この数字のみをもって需給がタイトと判断するのは難しいかもしれない。

【見通しの固有リスク】

・鉄鉱石価格の上昇がレーショニング(価格上昇による需要減少)を引き起こす場合。

・世界的に広がる環境規制強化の流れで、鉄鉱石や原料炭などの生産に一定の影響が起きる場合。

・コロナウイルスの感染拡大長期化による、鉱山生産の減少リスク。

・カシミール地方を巡る中国との領有権争いが激化した場合、インドが中国に対して鉄鉱石輸出を制限する可能性(中国のFOBインデックスは上昇、その他の地域の鉄鉱石価格は低下)。

【投機筋のポジション動向】

---≪貴金属≫---

【貴金属価格見通し】

<<金>>

金銀は軟調な推移になると考える。ワクチンの開発進捗報道を受けて株価が上昇、ハイテク銘柄だけでなく非IT銘柄も物色され、景気の回復観測の強まりを受けて長期金利に緩やかに上昇圧力が掛り、ドル高も進行すると予想されることから。

なお、リスクオンはドル安で価格上昇、リスクオフで価格下落となる(詳しくは2020年10月12日付のMRA's Eyeをご参照ください)。

現在の金の実質金利で説明可能な価格(金基準価格)は長期金利の上昇で1,600ドル程度。そこからの乖離(リスク・プレミアム)は228ドルと前日から▲26ドル低下。

なお、金価格を実質金利要因と為替要因に分類した場合、為替要因はリスク・プレミアムのところに内包されると整理している(為替は名目金利の影響も受けるので、純粋に為替の要因のみ切り出すのが困難であることから)。

※毎日回帰分析をアップデートし、リスク・プレミアム自体の水準を見直しているため、前日比の整合性が取れていない場合があります。

<<銀>>

銀価格は金価格との比較感で売買されるが、金銀レシオは現在、77.9倍。過去1年を基準にすると95倍程度、5年では80倍、2000年以降では65倍程度が妥当だが、足元、80倍程度で落ち着いている。

金が軟調な推移になりそうだが、バイデン大統領誕生見通しであり、太陽光発電向けに用いられる「バイデン銘柄」であることもあって、需要構造の変化が価格を下支え(金銀レシオは低下)するものと予想。

なお、銀価格=金価格÷金銀レシオ であり、金銀レシオが低下することで金価格が変動した時の弾性値が上昇(ボラティリティは上昇し、足元金の2倍に上昇)する点は留意。

(例)金が2,000ドル、銀が20ドルのとき 金銀レシオが100倍→金価格±1ドルの変化で銀価格は±1セント変化 金の変化率は±0.05%、銀は±0.05%

 金銀レシオが1倍→金価格±1ドルの変化で銀価格は±1ドル変化 金の上昇率は±0.05%、銀は±5%

<<PGM>>

プラチナ価格は銀価格との連動性が高い。これは供給過剰で投機的な取引の影響が強まっていることによる。当面は工業需要が牽引する形にはなりにくく、株の影響を受けつつも金銀につれる形の推移になることを予想。

足下のコロナの感染拡大を受け、状況悪化の相対感からユーロ安・ドル高となりやすくプラチナも軟調な推移を予想。

仮に脱炭素が進んで水素が用いられ、燃料電池が進むのであればプラチナの構造的な需要が増加するシナリオは、需要・価格面でのポジティブリスクシナリオ。

パラジウムは価格は景気の先行き楽観が強まっているが、足下のコロナの感染拡大がこれを相殺するため、現状水準でのもみ合いを予想。

ETF残高とパラジウム価格の連動性が高まっており(管理在庫増加→価格上昇)、一時の、ETF管理在庫減少→価格上昇、のメカニズムから変化してきている。

在庫取り崩し→価格上昇は実際に需給がタイトで、現物確保のためにETFを取り崩さなければならなかったからだが、現在はこれと逆のことが発生している訳で、足元、パラジウムの需給は緩和していると見られる。今後はETFの動向に注目。

10月の米自動車販売は年率1,621万台(市場予想 1,650万台、前月 1,634万台)、中国の10月の自動車販売は中国自動車工業協会の速報で前年比+12.6%の257万3,000台(前月+13.0%の256万5,201台)。

自動車販売は回復しているが、不要不急の消費であるため中国を除いては本格的な回復にはまだ時間がかかる見込み。

【見通しの固有リスク】

・世界的な成長力の低下に伴い、各国の財政状況が悪化、地政学的リスクが顕在化する場合(中東・北アフリカのリスク顕在化の可能性は低くない)。リスク・プレミアム上昇を通じて貴金属価格の上昇要因に。

・米中の対立激化。米国は今回のウイルス問題で、中国の医療面、人工知能を含むIT面に脅威を感じた可能性は高く、対立が激化する場合(安全資産価格の上昇要因)。

・英国のブレグジットは、FTA合意なき離脱となるリスクが残存しており、その場合のインパクトは無秩序離脱と同レベルになると考えられ、金価格の上昇要因に。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速による安全資産需要の増加。

・世界的な自動車販売の減速(米欧中)による、自動車向け排ガス触媒需要の減少(PGM)。

環境重視型社会へのシフトはパラジウム需要を増加させるが、さらに加速して「水素社会」まで到達すると、燃料電池車需要が増加して構造的にプラチナ価格の上昇要因となる可能性。

・コロナウイルスの感染拡大による、最大生産国の1つである南アフリカの鉱山稼働が不安定であることによる供給懸念。

【投機筋のポジション動向】

・直近の投機筋のポジションは、金はロングが329,698枚(前週比 +11,182枚)、ショートが78,428枚(▲352枚)、ネットロングは251,270枚(+11,534枚)、銀が75,632枚(+3,088枚)、ショートが30,018枚(+3,302枚)、ネットロングは45,614枚(▲214枚)

・直近の投機筋のポジションは以下の通り。

プラチナはロングが29,495枚(前週比 +2,517枚)ショートが13,323枚(▲2,056枚)、ネットロングは16,172枚(+4,573枚)

パラジウムが5,848枚(▲385枚)、ショートが2,785枚(+163枚)ネットロングは3,063枚(▲548枚)

---≪農産品≫---

【穀物価格見通し】

穀物価格はトウモロコシ・大豆は上昇すると予想する。ラニーニャ現象の発生によって、足下南米の生産状況悪化が意識されていること、中国向けの輸出が中国側の事情で増加すると見られることから。

しかし、積み上がった投機筋の記録的なロングポジションの解消圧力がファンドの年度末・四半期末を控えて強まると予想されることから、中期的な見通しは下向き。

小麦はさほど投機の買いポジションが積み上がっている訳ではないが、ドル高進行が重石に。

バッタ被害はLocust Watchでは、エチオピア、イエメン、ケニア、サウジアラビアの一部で深刻な状態が続いている。

西部に広がっていたバッタの固体(群棲相を形成していない)はチャドとモーリタニアで拡大しており、影響拡大への懸念がやや強まっている。
http://www.fao.org/ag/locusts/common/ecg/75/en/201101forecast.jpg

近年、食品価格に対して影響が大きいラニーニャ現象が発生していることもあり、年末~年明けにかけての穀物価格の見通しは強気。

【見通しの固有リスク】

・ラニーニャ現象の発生による穀物供給減少リスクの顕在化。害虫の発生、生産地の土壌破壊など(すでに一部顕在化)。

・環境重視型社会へのシフトにより、燃料向け穀物需要が増加する場合(価格の上昇要因)。現在はそれほどの数量でもない、バイオディーゼル向けの大豆需要増加など。

・新型コロナウイルスの影響拡大による、輸出活動の停滞(シカゴ定期を含む生産地価格の下落要因)。

・中国の豚コレラ被害の拡大により、飼料需要が減少した場合は価格の下落要因(逆に終息すれば上昇要因)。

【米農務省需給報告データ】

・米穀物作付け意向面積トウモロコシ 9,699万エーカー(市場予想 9,412万エーカー)大豆 8,351万エーカー(8,502万エーカー)小麦 4,466万エーカー(4,495万エーカー)

・米穀物最終作付け面積トウモロコシ 9,201万エーカー(市場予想 9,514万エーカー)大豆 8,383万エーカー(8,483万エーカー)小麦 4,425万エーカー(4,472万エーカー)

・11月米需給報告単収見通し(実績/市場予想/前月)トウモロコシ 175.8Bu/エーカー(177.87、178.4)大豆 50.7(51.6、51.9)小麦 49.7Bu/エーカー(前月 49.7)

・11月米需給報告生産見通し(実績/市場予想/前月)トウモロコシ 145億700万Bu(146億7,607万Bu、147億2,200万Bu)大豆 41億7,000万Bu(42億4,822万Bu、42億6,800万Bu)小麦 18億2,600万Bu(前月18億2,600万Bu)

・11月米需給報告輸出見通し(実績/前月)トウモロコシ 26億5,000万Bu(23億2,500万Bu)大豆 22億Bu(22億Bu)小麦 9億7,500万Bu(9億7,500万Bu)

・11月米需給報告在庫見通し(実績/市場予想/前月)トウモロコシ 17億200万Bu(20億4,696万Bu、21億6,700万Bu)大豆 1億9,000万Bu(2億4,389万Bu、2億9,000万Bu)小麦 8億7,700万Bu(8億8,244万Bu、8億8,300万Bu)

・9月末四半期在庫(実績/市場予想/前月)トウモロコシ 19億億9,500万Bu(22億6,554万Bu、52億2,400万Bu)大豆 5億2,300万Bu(5億7,838万Bu、13億8,600万Bu)小麦 21億5,900万Bu(22億4,035万Bu、10億4,400万Bu)

【投機筋のポジション動向】

・直近の投機筋のポジションは以下の通り。

トウモロコシはロングが535,886枚(前週比 ▲1,428枚)、ショートが124,386枚(+9,731枚)ネットロングは411,500枚(▲11,159枚)

大豆はロングが320,400枚(+573枚)、ショートが44,057枚(+6,305枚)ネットロングは276,343枚(▲5,732枚)

小麦はロングが127,007枚(▲14,010枚)、ショートが108,586枚(+1,027枚)ネットロングは18,421枚(▲15,037枚)

◆本日のMRA's Eye


「アルミ価格はコストが押し上げも供給過剰で上値は重く」

2020年のアルミ需給は、コロナショックの影響で中国を含む全世界で需要が減少したこと、一方で目立った生産調整が起きなかったことから需給バランスは427万5,000トンの供給過剰となる見込み。

アルミ価格と中国の発電に用いられる石炭価格の相関性は高い(依然として中国の発電は石炭由来)。歴史的にアルミ価格の動きを検証しても、そのときの主要な生産国の電力コストに価格が左右されやすい。

特に供給過剰状態では価格は生産コストに収れんしやすい。中国景気は経済対策の効果もあって前年比プラス圏まで回復しており、電力需要は旺盛。

その中で、豪州とコロナ問題やファーウェイ問題で対立しており、中国は海外炭の調達を減らしているため国内需給がタイト化して価格が上昇、アルミ価格の上振れリスクを高めている。

一方、LME指定倉庫在庫はそのほとんどがアジアに集積しており、全在庫の約6割がマレーシアに集中している。

このことは、1.LME指定倉庫からの払い出し上限ルールを適用した場合、在庫払い出しに相応の時間がかかること、2.仮に欧州のようにマレーシアでコロナの感染拡大があった場合にモノの移動ができなくなって供給が制限されてしまう可能性があること、といった問題を意識させ、対石炭価格比で割安だったアルミの買い圧力を強める展開となった。

2021年はコロナショックからの立ち直りから、需要が前年比+4.7%の6,322万8,000トンとなる一方、生産は+2.2%の6,609万4,000トンと増加率が抑制されることから供給過剰幅は286万6,000トンの供給過剰に縮小する見込み。

ただし、需給バランスは供給過剰状態が続くと予想され、価格の絶対水準は抑制される公算。

また、投機筋のアルミネット買い越しが記録的な水準となっていること、アルミの需給バランスの変化は、中国の増産の影響などで2021年は2020前年比で緩和する見通しであることから価格には下押し圧力が掛かると見る。

しかし同時に、中国国内の石炭価格が供給制限から現状の水準で高止まりすると予想されるため、アルミの下落余地も限定される公算。

以上から、2021年のアルミ平均価格は中国の景気が想定以上に回復していることと生産コスト面から、1,738ドル/トンと上方修正、2022年については景気が2019年水準に回復すると期待されることから、ほぼ2019年と同水準となる1,788ドル/トンと、2021前年比では小幅に上昇する展開を予想。

ただしこの見通しは11月初の情報を前提としたものであり、現在の状況を考えると100ドル程度、上方修正刷る可能性がある。

上記見通しのリスクは、石炭価格が中国経済の過熱で想定以上に上昇した場合、各国の公共投資が過熱した場合、各国中央銀行の大規模緩和で株価が上昇し、「割安セクターの循環物色」が起きた場合、コロナウイルスのワクチンが想定よりも早く普及した場合。

下落リスクはコロナウイルスの感染再拡大で北半球でロックダウンが起きる場合(夏場の南半球は逆にロックダウン解除で生産増加も)、米中対立が激化する場合(場合によると武力衝突も)、英国がFTA締結なくEUを離脱する場合、中国国内の石炭価格の急落など。

◆主要ニュース


・10月日本全国消費者物価指数 前年比▲0.4%(前月±0.0%)
 除く生鮮▲0.7%(▲0.3%)
 除く生鮮エネルギー▲0.2%(±0.0%)

・11月日本製造業PMI 48.3(前月改定 48.7)
 サービス業 46.7(47.7)、コンポジット 47.0(48.0)

・10月日本コンビニエンスストア売上高 前年比▲4.3%(前月▲3.0%)

・中国1年短期貸出プライムレート 3.85%(変更前 3.85%)、5年長期貸出プライムレート 4.65%(4.65%)

・10月独生産者物価指数 前月比+0.1%(前月+0.4%) 前年比▲0.7%(▲1.0%)

・11月ユーロ圏消費者信頼感速報 ▲17.6(前月改定 ▲15.5)

・11月ユーロ圏製造業PMI 52.0(前月改定 55.0)
 サービス業 41.3(46.9)、コンポジット 45.1(50.0)

・11月独製造業PMI 57.9(前月改定 58.2)
 サービス業 46.2(49.5)、コンポジット 52.0(55.0)

・10月シカゴ連銀製造業活動 0.83(前月0.32)

・11月米製造業PMI速報 56.7(前月改定 53.4)、サービス業 57.7(56.9)、コンポジット 57.9(56.3)

・バイデン次期大統領、イエレン氏を財務長官に起用。ケリー元国務長官を気候変動問題担当の大統領特使に指名へ。

・ドイツのロックダウン、12月20日まで延長の可能性も。

◆エネルギー・メタル関連ニュース


【エネルギー】
・ベイカー・ヒューズ週間米国石油リグ稼働数231(前週比▲5)
 ガスリグ 76(前週比+3)。

・イエメン フーシ派、サウジアラビアジッダの石油施設への攻撃を主張。

・イスラエル ネタニヤフ首相、極秘にサウジアラビアを往訪した可能性。

【メタル】
・WBMS 1-9月期銅需給 ▲88万7,000トンの供給不足(前年▲38万3,000トン)
 鉛 ▲3万2,000トン(▲27万8,000トン)
 亜鉛 +32万8,000トンの供給過剰(▲7万6,000トン)
 アルミ +160万3,000トン(+48万8,000トン)
 ニッケル +5万トン(▲2万7,600トン)
 錫 ▲1万7,800トン

・Lundin Mining CoのCandelaria銅鉱山最大の組合がストを終了。

・ブラジル、11月の14日間で146万トン/日の鉄鉱石を出荷(10月は20営業日で145万トン、前年は146万トン)。

・ICSG、1-8月鉱山キャパシティ 16,629千トン(前年16,481千トン)
 鉱山生産13,360千トン(13,471千トン)
 鉱山稼働率 80.3%(81.7%)
 プライマリ精錬銅生産 13,502千トン(13,186千トン)
 セカンダリ精錬銅生産 2,574千トン(2,707千トン)
 精錬所キャパシティ 19,673千トン(15,893千トン)
 精錬所稼働率 81.7%(83.2%)
 供給合計 16,076千トン(15,893千トン)
 需要 16,369千トン(16,195千トン)
 ▲293千トンの供給不足(▲302千トンの供給不足)

・鉱山生産は▲0.8%、精鉱生産は▲0.8%(4-5月はコロナの影響で前年比▲4%の減産。ペルーでは1-8月の生産は▲16.5%、4-5月は▲38%となった。チリの生産は+0.5%の増加、インドネシアの生産は2つの鉱山が生産地区の変更の影響で増産となり全体で+23%となった)、SX-EWは+0.8%

・精錬銅生産は±0.0%。プライマリ生産は+1.2%、スクラップは▲5.0%。チリの生産は前年の稼働停止の反動で前年比+36%の増加。中国の生産はコロナの影響で減少、スクラップ供給も減少した。アフリカではコンゴとザンビアのの増産で増加。インドの生産はコロナの影響
で▲21%の減少。日本の生産は+3%の増加。減産が相殺。日本は前年のメンテナンスからの回復で大幅増産。

・精錬銅需要は+1.0%の増加。中国外の需要は▲10%の減少だったため、明らかに中国の需要の増加(+17%)によるもの。

・ILZSG、1-9月期
 亜鉛鉱山生産 8,866千トン(前年9,557千トン)
 製錬亜鉛鉛生産 9,977千トン(9,935千トン)
 精錬鉛需要 9,540千トン(10,132千トン)
 +437千トンの供給過剰(▲197千トンの供給不足)

・ILZSG、1-9月期 鉛鉱山生産 3,258千トン(前年 3,464千トン)
 精錬鉛生産 8,484千トン(8,951千トン)
 精錬鉛需要 8,298千トン(9,008千トン)
 精錬鉛需給 +186千トンの供給過剰(▲57千トンの供給不足)

・10月中国精錬銅生産 前年比+46千トンの914千トン(前月 909千トン)

・10月中国銅製品生産 前年比+49千トンの1,768千トン(前月 1,814千トン)

・10月中国精錬亜鉛生産 前年比+38千トンの586千トン(前月 565千トン)

・10月中国精錬鉛生産 前年比+61千トンの599千トン(前月 565千トン)

・10月中国プライマリアルミ生産 前年比+318千トンの3,200千トン(前月 3,163千トン)

◆主要商品騰落率


【上昇率上位5商品】

商品名(カテゴリー)/前日比上昇率/年初来上昇率
1.ICE欧州天然ガス ( エネルギー )/ +4.86%/ +22.21%
2.SHF鉛 ( ベースメタル )/ +3.05%/ +1.89%
3.ICEガスオイル ( エネルギー )/ +2.92%/ ▲39.74%
4.SGX天然ゴム ( その他農産品 )/ +2.90%/ +47.32%
5.LIFFEココア ( その他農産品 )/ +2.57%/ +0.93%

【下落率上位5商品】

商品名(カテゴリー)/前日比上昇率/年初来上昇率
66.LME亜鉛 3M ( ベースメタル )/ ▲2.43%/ +20.09%
65.銀 ( 貴金属 )/ ▲2.40%/ +32.17%
64.プラチナ ( 貴金属 )/ ▲2.11%/ ▲3.75%
63.CME木材 ( その他農産品 )/ ▲1.86%/ +52.58%
62.金 ( 貴金属 )/ ▲1.77%/ +21.13%

※弊社が重要と考える主要商品の前日比騰落率上位・下位5品目です。
※限月交代に伴う価格の不連続性は考慮されていません。予めご容赦ください。

◆主要指標


【為替・株・金利・ビットコイン】
NY ダウ :29,591.27(+327.79)
S&P500 :3,577.59(+20.05)
日経平均株価 :休場( - )
ドル円 :104.52(+0.66)
ユーロ円 :123.76(+0.62)
米10年債 :0.85(+0.03)
中国10年債利回り :3.28(▲0.04)
日本10年債利回り :0.01(±0.0)
独10年債利回り :▲0.58(+0.00)
ビットコイン :18,422.02(▲167.47)

【MRAコモディティ恐怖指数】
総合 :29.76(▲0.44)
エネルギー :41.44(▲0.56)
ベースメタル :18.48(▲1.86)
貴金属 :31.91(▲0.09)
穀物 :19.15(▲0.11)
その他農畜産品 :32.69(▲0.01)

【主要商品ボラティリティ】
WTI :49.91(▲1.41)
Brent :46.63(▲1.4)
米天然ガス :59.07(+2.27)
米ガソリン :43.81(▲0.41)
ICEガスオイル :43.31(▲2.91)
LME銅 :19.50(▲0.57)
LMEアルミニウム :17.77(+0.27)
金 :18.17(+0.07)
プラチナ :29.14(▲1.73)
トウモロコシ :23.89(+0.08)
大豆 :18.17(+0.07)

【エネルギー】
WTI :43.06(+0.91)
Brent :45.76(+0.80)
Oman :45.90(+0.81)
米ガソリン :120.40(+2.88)
米灯油 :131.05(+2.42)
ICEガスオイル :370.00(+10.50)
米天然ガス :2.71(+0.06)
英天然ガス :37.97(+1.76)

【貴金属】
金 :1837.86(▲33.13)
銀 :23.60(▲0.58)
プラチナ :930.30(▲20.10)
パラジウム :2351.41(+22.13)
※ニューヨーククローズ。

【LME非鉄金属】
(3ヵ月公式セトル)
銅 :7,234(+39:18C)
亜鉛 :2,768(▲21:12C)
鉛 :2,007(+4:16.5C)
アルミニウム :1,986(▲10:16C)
ニッケル :16,065(+165:48C)
錫 :18,790(▲50:30B)
コバルト :32,058(▲22)

(3ヵ月ロンドンクローズ)
銅 :7209.00(▲52.00)
亜鉛 :2732.00(▲68.00)
鉛 :2002.00(▲28.00)
アルミニウム :1967.50(▲21.50)
ニッケル :16070.00(▲80.00)
錫 :18600.00(▲125.00)
バルチック海運指数 :1,148.00(+14.00)
※C=Cash-3M コンタンゴ、B=Cash-3M バック

【鉄鋼原料】
62%鉄鉱石スポット(CFR中国、1営業日前) :129.67(+2.27)
SGX鉄鉱石 :123.57(▲0.60)
NYMEX鉄鉱石 :123.18(▲0.17)
NYMEX豪州原料炭スワップ先物 :101.57(▲0.14)
大連原料炭先物 :203.69(+4.09)
上海鉄筋直近限月 :4,100(▲19)
上海鉄筋中心限月 :3,945(▲10)
米鉄スクラップ :352(+10.00)

【農産物】
大豆 :1191.50(+10.50)
シカゴ大豆ミール :394.90(+0.20)
シカゴ大豆油 :38.55(▲0.11)
マレーシア パーム油 :3518.00(+35.00)
シカゴ とうもろこし :426.50(+3.25)
シカゴ小麦 :598.75(+5.50)
シンガポールゴム :245.00(+6.90)
上海ゴム :14495.00(+140.00)
砂糖 :15.15(▲0.06)
アラビカ :114.45(▲1.05)
ロブスタ :1367.00(+2.00)
綿花 :72.15(+1.27)

【畜産物】
シカゴ豚赤身肉 :64.95(+0.83)
シカゴ生牛 :110.00(+1.90)
シカゴ飼育牛 :137.83(+3.23)

※全ての価格は注記が無い限り、取引所で取引される通貨建。
※限月交代に伴う価格の不連続性は考慮されていません。予めご容赦ください。