CONTENTSコンテンツ

ユーロ安・ドル高進行で総じて軟調
  • MRA商品市場レポート

2020年11月12日 第1854号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「ユーロ安・ドル高進行で総じて軟調」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場は自国通貨建ての商品が堅調な推移となったが、その他は軟調な推移となった。コロナの感染が欧州で再拡大しており、ロックダウンの動きが広がっており、ユーロ安・ドル高となったことが価格を下押しした。

米国でもコロナの感染は拡大しているが、全体での悪化度合いは欧州>米国であり、ユーロ安・ドル高が起きやすい。円が対ドルで軟調に推移していることから、市場は完全なリスク回避に傾いている訳ではなさそうだ。

商品市場は全体として、「工業金属」が物色され、化石燃料やいわゆる非景気循環銘柄が売られる流れとなっている。その中で穀物は中国要因や天候要因といった固有の材料で堅調、という印象である。

※商品市場分析入門のお求めはこちらから
https://www.amazon.co.jp/dp/447810445X/

※原材料価格のリスクマネジメントのお求めはこちらから
https://www.amazon.co.jp/dp/4478104468/

【本日の見通し】

本日は欧州情勢がコロナの感染再拡大で顕著に悪化していること、12月のECB会合での追加緩和の可能性が高いこと(やれることは限られる)から、ユーロ安・ドル高が進行しやすく、総じて軟調な推移になると予想。

予定されているイベントや統計ではECBフォーラムでECBラガルド総裁とFRBパウエル議長、ベイリー英中銀総裁が講演するが、目立った新規材料は出てこないものと思われる。

しかし、金融緩和でできることは限定されるため、財政面での対応強化が主張される可能性がある。この場合、すでに各国の財政出動規模は記録的な水準だが、さらなる財政措置が行われるとの認識が強まれば長期金利上昇を通じてインフレ系資産価格に下押し圧力が掛ることが予想される。

このほか、ゆっくり進んでいるバイデン次期政権の閣僚人事などに注目したい。

【セクター別動向と見通し】

◆エネルギー

昨日の原油価格は小幅に上昇した。ファイザー・サプライズによる価格上昇が続いたが、欧州の経済状況がコロナの影響で悪化しているため、ユーロ安・ドル高が進行したことが価格を下押し、小幅高で引けた。

昨日発表されたOPEC月報は、DOE月報と同様、コロナを契機とする生活様式の変化や、脱炭素の動きを考慮して需要が下方修正され、それに伴い供給見通しも小幅に下方修正された。

石炭価格は横ばいながら高値を維持。中国の港湾在庫の水準が低く、冬場の需要期であり堅調地合が続いている。

本日はコロナのワクチン期待が一巡、感染拡大に伴う経済活動の制限見通しに市場が反応し始めており、軟調な推移を予想。

本日発表予定の米石油統計予想は以下の通り。IEA月報は特段サプライズはないが、脱炭素を再度意識させる内容になると予想される。

原油在庫 ▲872KB(前週 ▲7,998KB)ガソリン在庫 +202KB(+1,541KB)ディスティレート在庫 ▲1,617KB(▲1,584KB) 

◆非鉄金属

LME非鉄金属は高安まちまち。LME指定倉庫在庫の減少が継続していることが地合を強くしたが、欧州の情勢悪化を受けたユーロ安・ドル高が進行したことが価格を押し下げた。

足下、気温低下による鉛、石炭価格の上昇の影響を受けたアルミが堅調であり、来年から供給が絞られる可能性があるニッケルも上昇している。ニッケルは生産国が北半球にも偏在しているため、冬場のコロナの影響を意識しやすい。

本日も固有の材料に乏しいが、ファイザーのワクチン開発進捗報道を材料としたリスク資産買いの流れが一巡、ユーロ安・ドル高圧力が掛っているため、積み上がった投機のポジション解消圧力も強まるため軟調な推移に。

ただし、中国の需要が引き続き旺盛であり、LME指定倉庫在庫の減少も継続していることから下値も下低されると予想。

◆鉄鋼・鉄鋼原料

中国向海上輸送鉄鉱石スワップは上昇、豪州原料炭スワップ先物は下落、大連原料炭先物は下落、鉄鋼製品先物価は直近限月が上昇、中心限月価格が小幅に下落した。

鉄鋼製品在庫の減少ペースが例年(過去5年平均)を上回っていること、そんな中で鉄鉱石在庫も在庫日数ベースでは低水準であることが材料となった。

輸入市場と中国国内市場の動向に政治的な要因で乖離が見られるが、国内の鉄鋼製品需要は堅調であり、国内の原料在庫不足もあることから、海上輸送鉄鋼原料価格は本日も高値維持。

◆貴金属

金価格は下落。ファイザー・サプライズが一巡、足下のコロナの感染拡大を受けた欧州情勢の悪化でユーロ安・ドル高が進行したことから水準を切り下げる展開。株が調整したこともあってPGMは金銀以上に下落した。

本日は、ファイザーのワクチン開発を材料としたリスクオンは一巡、欧州の情勢悪化を受けた相対感でのドル高進行、米長期金利にも上昇圧力が掛りやすいことから軟調な推移を予想。ただし金融緩和は継続方針であり、底堅い推移は変わらず。

◆穀物

シカゴ穀物市場はまちまち。トウモロコシ・小麦はドル高の進行を受けて下落、大豆は需給報告と中国の輸入増加観測から、ドル高進行はあったものの堅調。

ドル高地合に再び転じていることから総じて軟調な推移を予想。

※中長期見通しは個別セクターのコラムをご参照ください。

市場データ・グラフ類の添付ファイルのサンプルはこちら。

【昨日のトピックス】

昨日は特段これ、という材料があった訳ではないが欧州の情勢不安を受けたユーロ安・ドル高が価格を下押しする形となった。当分、コロナの感染拡大と米バイデン大統領誕生に伴うトランプ政権からの政策変更(これはひいては世界の政治情勢に影響を及ぼすため、小さい変化ではない)に、市場は左右されることになると予想される。

そんな中、先ほど菅首相とバイデン次期大統領が電話で会談を行った。菅首相は祝意を述べるとともに、尖閣諸島に日米安保条約5条の適用を確認したと報じられている。

バイデン政権は「思いつくまま気の向くまま」のトランプ政権と異なり、組織だった外交を行うと予想される。そのため、無理矢理バイデン大統領のご機嫌を取らなくても大きな変化はないと予想される。

ただ、基本的にはオバマ路線を踏襲する見込みであり、現在、包囲網を狭めている中国に対してどれだけ強い態度で臨むかは不透明である。

この4年間で米国民の嫌中感情が高まっているため、副大統領時代と同じ対応にはならないとは思うが、相手を尊重する洗練された人物であるために、逆に中国につけいる隙を与えてしまうことも十分考えられる。

おそらく、経済面では中国に妥協し、人権面での締め付けを厳しくすると予想されるが、中国は人権面で各国から避難されることは「慣れて」いるため、正直バイデン大統領がどのような締め付けを行っても、意に介さないと思われる。

経済面での制裁が緩和されれば、そこから得た資金を原資にさらにアフリカなどへの外交強化、中国周縁国への支配を強めると予想される。

また、ロジカルに戦略を練ると予想されることから、逆に中国からすれば「政策が予想しやすい」ため、対応もやりやすくなるのではないか。

バイデン大統領だと、各国が結束して中国包囲網を敷いてくるため、中国はトランプ大統領の再選を望んでいる、と伝えられていたが実はそうではないかもしれない。

【マクロ見通しのリスクシナリオ】

・米大統領選挙前後の混乱が想定以上に長引く場合。

・欧州の政治混乱(トルコと欧州の関係悪化、ハードブレグジットなど)によるリスク回避の動きの強まり。

・コロナウイルスの感染再拡大(または新たなウイルスの発生)によるロックダウンが景気循環系商品の需要を減じる場合。逆に想定以上にワクチン・治療薬の開発が速やかに行われた場合は需要の増加要因に。

・環境重視型社会への急激な転換による、経済活動の鈍化リスク。成長ドライバーの1つとして期待される、中東・北アフリカ産油国が人口ボーナス期を活かせない(逆に鉱物産出国は高成長となる可能性も)。

・米中対立激化による、新冷戦構造が発現しブロック経済圏が発生して貿易活動が鈍化する場合(場合によると武力衝突も)。

・次の最大の成長ドライバーとして期待される、インド経済が期待通りの成長をできない場合(人種差別問題による国民の離反、市場開放・規制改革の遅れ、中国との対立など)。

2018年にすでに人口ボーナス期入りしているため、鉱物・エネルギーをはじめとする景気循環系商品需要の増加は2023~2024年頃。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速。

・米国の財政状況悪化、緩和規模拡大によるドル水準の低下リスク(ドル減価により、名目ドル建て資産価格の上昇要因に)。

◆昨日の商品市場(個別)の総括


---≪エネルギー≫---

【原油価格見通し】

原油価格は現状水準を維持すると考える。ファイザーのコロナのワクチン開発進捗報道を受けた従来の生活への回帰期待が高まることが買い戻しを誘う一方、OPECプラスの増産圧力が強まる可能性があること、また、コロナのワクチン接種が始まっているわけではないこと、そもそも本当に今回のワクチンがコロナ収束をもたらすかどうか不透明であることが上値を抑えるため。

これらは「期待」の話であり現在はまだ移動制限が世界中で行われている状況であり、期待で買いが続くとは考え難い。

目先のテーマは、大統領選後の環境問題の進捗、米中・米欧関係や、英国ブレグジットを巡る混乱などの政治要因だが、英ジョンソン首相は無秩序離脱に向けて準備せよと発言しており、リスク資産にとってはいずれも売り材料となる。

供給面では、需要減速、価格下落局面でよく見られることであるが、OPECの抜け駆けが続き、結束が揺らぐリスクである。この場合、原油価格は大きく下落することになる。

10月15日・19日のOPECプラス会合では特段目立った発言はなく11月・12月の定例会合に下駄が預けられた。目下の懸念は減産に参加していないリビアの生産再開。これを受けて追加減産に舵を切れるのかどうかであるが、サウジアラビアの予算レートが80ドル台(弊社推定)であることを考えると、追加減産ないしは減産期間の延長は、現時点ではメインシナリオ。

原油価格が低水準で推移した場合、米シェールオイルの生産者のコストは平均で40ドル近辺(32ドル~60ドル程度)、カナダのオイルサンドからの生産者のコストも40ドル程度であることから、時間経過とともに減産が進捗すると予想される。

【見通しの固有リスク】

・OPECプラスの減産と、非OPECプラス諸国の自主減産継続で需給がタイト化する場合(価格上昇要因)。逆に価格低迷で歳入確保の増産が加速する場合、またはOPECプラスのプログラムの対象となっていない中東諸国の増産(価格下落要因)。

景気回復時の増産タイミングの見誤りによる、供給不足(価格上昇要因)。

・脱炭素の進捗、生活様式の変化による構造的な需要減少が加速した場合、1.中東産油国の財政悪化によって情勢不安が顕在化、供給途絶リスクが高まる、2.中東以外の産油国の生産者の破綻、3.上流投資部門投資が減速し、インドなどの新興国需要顕在化時に供給が間に合わない場合、などが価格上昇要因に。

・バイデン政権誕生で、シェールオイルのフラッキングが制限/禁止される場合、供給減少で価格上昇要因に(今のところ生産量の1割程度となる、国有地でのフラッキング禁止にトーンダウンしている)。

・ワクチン・治療薬が想定以上に早く準備でき、移動制限が急速に解除される場合(価格上昇要因)。

【石炭価格見通し】

石炭価格は堅調な推移になると考える。中国政府は国内炭の供給能力増強にシフトしているが、冬場で炭鉱が稼働し難いこと、港湾在庫の水準の低さに反映されるように、供給が十分ではないことが材料。

ただし、豪州との対立や(どこまで本当だか分からないが)、環境規制強化のの中で石炭需要は減速するとみられること、非常に矛盾するが国内生産を増加させていることから徐々に海上輸送炭価格の上値は重くなると予想される。

10月の中国の石炭輸入は前月から大幅に減少。前年水準を▲46.6%下回る1,372万6,000トン(前月▲38.3%の1,867万6,000トン)と過去5年の最低水準となった。

中国は国内の石炭産業の強化と政治的に対立する豪州からの輸入制限で、国内生産を増加させる方向性に舵を切っており、それが影響しているとみられる。

バルチック海運指数も過去5年平均程度で低迷しており、輸入の動きは鈍化。しかし一方で中国の港湾在庫は減少しているため、ピークシーズンということもあって堅調な推移となろう。

【見通しの固有リスク】

・世界的な環境重視型世界へのシフトを受けた、石炭上流部門への投資規制強化による、供給減速懸念。短期的には価格の上昇要因。

・中国と豪州の対立、中国国内の生産能力増強に伴う、海上輸送炭需要の減少。

・北半球の夏場の猛暑(/冷夏)・冬場の厳冬(暖冬)。

【投機筋のポジション動向】

・直近の投機筋のポジションは以下の通り。

WTIはロングが639,145枚(前週比 ▲20,633枚)ショートが196,685枚(+8,997枚)ネットロングは442,460枚(▲29,630枚)

Brentはロングが223,063枚(前週比▲29,196枚)ショートが128,668枚(+20,940枚)ネットロングは94,395枚(▲50,136枚)

---≪LME非鉄金属≫---

【非鉄金属価格見通し】

非鉄金属価格はいったん調整売りに押されると考える。

ファイザーのコロナワクチン開発進捗報道を受けた、米経済活動回復期待でドル高が進行しやすい地合になっていることで、ドル建て商品に売り圧力が強まると予想されることから。

ただし、バイデン政権の政策推進による環境重視の姿勢の強まりが、いわゆる「バイデン・トレード(化石燃料売り・省エネ金属買い、ただし金属生産の際には二酸化炭素が出ることは変わらない)」を加速させるとの大きな流れに変化はない。

具体例を挙げると、軽量化目的のアルミ、EV向けのニッケル・銅(通常25キロ/台の銅が使われるが、EVは80キロ/台)、蓄電池としての鉛、コバルト、リチウムなどが挙げられる。

中国が豪州の銅鉱石輸入を禁止する方針を打ち出したことで、精錬銅の需要が増加し、ベンチマークの銅価格が堅調に推移していることも地合を強くしよう。

しかし、中国の最大貿易相手経済圏である欧州でロックダウンの動きが再び見られること、季節的に南半球の供給が再開される可能性が高いこと、11月・12月のファンド決算を意識した売り圧力の強まりが価格を押し下げるため上値も重いと考える。

【見通しの固有リスク】

・高水準の投機筋買い越しポジションが急速に解消されたときの下落リスク。

・主に銅山を中心とする労使交渉長期化による供給減少が、2021年も継続する場合(コロナの影響もあって、2020年の鉱山生産は全体で184万1,000トン、コロナの影響で115万1,000トン減少する見込み)。

・ニューカレドニアのGoroプロジェクトのニッケル精錬所を2021年に閉山すると発表。同プロジェクトのニッケル生産は6万トン/年(シェア2.4%)、その他の生産下方修正リスクは25万3,000トン(9.4%)に及ぶリスクがあり、価格の上昇要因に。

・中国の環境規制強化やコロナの影響再発に伴うスクラップの調達難による、新塊需要の増加。

・上流部門投資不足並びに鉱石の品位低下による、鉱山供給の制限。

・環境問題や人権問題(コンフリクト・メタルの問題)を背景とする鉱山供給の減少。

また、環境に配慮したメタル使用の義務化などが欧州で進む場合などのコストアップ(グリーン・メタルの義務化によるコスト増加)。

・資源ナショナリズムの高まり。インドネシアのニッケル未処理鉱石禁輸措置再開(銅とボーキサイトは2022年から実施の予定)。

・1月の米上院選挙で民主党が過半数を確保し、「トリプルブルーリスク」が顕在化、脱炭素の動きが加速していわゆる省エネ金属の需要が増加する場合。

【投機筋のポジション動向】

・LME投機筋買い越し金額 前週比+3.1%の3,128億ドル(前週 3,037億ドル)・LME投機筋買い越し数量 前週比+4.1%の5,155.9千トン(前週 4,951.2千トン)

---≪鉄鋼原料≫---

【鉄鋼原料価格見通し】

鉄鉱石価格は中国の経済統計の改善を受けて高値圏で推移しつつも、水準を切り下げる展開を予想する。

貿易統計で確認できるように鉄鉱石輸入は堅調であり、在庫の絶対水準が増加していること、在庫日数も上昇していること、南米生産者の増産見通し、価格上昇でレーショニングが発生して、鉄鋼製品需要がやや鈍化すると見られていることが背景。

一方で、中国政府のインフラ投資が今後も継続する見込みであり、中国国内の鉄鋼原料在庫水準が低いことから(鉄鋼製品在庫の水準は高い)在庫積み増し需要も継続する可能性が高く、基本は底堅い推移となる。

中国の鉄鋼製品の輸入は通常、平均で110万トン程度なのだが、10月は193万トン(前月288万5,000トン)と、記録的な水準となった前月からは急減速した。

中国の経済活に鈍化の兆しが出てきた可能性がある。ただし、国内生産も9月時点で9,256万トン(前月9,485万トン)と過去最高水準を記録した8月からは減速したものの、依然として高い水準を維持している。

中国の国内需要が旺盛であることを示しているが、中国の鉄鋼製品在庫水準は前週比▲93.6万トンの1,292.2万トン(過去5年平均 922万トン)と、例年よりも在庫水準は高く、早晩鉄鋼製品には下押し圧力がかかる見込み。

一方、原料である鉄鉱石の10月の輸入は前年比+14.9%の1億674万トン(前月+9.2%の1億855万トン)と以前高水準であり、需要が旺盛であることをうかがわせる。

鉄鉱石港湾在庫は前週比+185万トンの1億3,080万トン(過去5年平均1億2,097万4,000トン)、在庫日数は▲0.5日の25.2日(過去5年平均 28.8日)と例年と比較して在庫日数の水準は低く、相応の輸入需要は持続するものと思料。

原料炭は中国の生産活動回復が継続していること、国内の鉄鋼需要が公共投資で底堅いことから、同様に底堅い推移になると考える。しかし、中国政府は原料炭を含む石炭の国内生産を増加させる方針であることから、海上輸送原料炭価格の上値も重い。

実際、中国政府は政治的な対立もあって豪州炭の輸入を停止するとの報道もあり、今後、海上輸送原料炭価格には下押し圧力が掛かりやすくなってきた。

ただ、中国の港湾在庫の水準は鉄鋼の最大生産省である河北省の主要港である、京唐港の港湾在庫は急速に減少しており、過去5年の最低水準を下回っていることから価格の下支え要因となる。ただ、輸入自体が減少している可能性も否定できないため、この数字のみをもって需給がタイトと判断するのは難しいかもしれない。

【見通しの固有リスク】

・鉄鉱石価格の上昇がレーショニング(価格上昇による需要減少)を引き起こす場合。

・世界的に広がる環境規制強化の流れで、鉄鉱石や原料炭などの生産に一定の影響が起きる場合。

・コロナウイルスの感染拡大長期化による、鉱山生産の減少リスク。

・カシミール地方を巡る中国との領有権争いが激化した場合、インドが中国に対して鉄鉱石輸出を制限する可能性(中国のFOBインデックスは上昇、その他の地域の鉄鉱石価格は低下)。

【投機筋のポジション動向】

---≪貴金属≫---

【貴金属価格見通し】

<<金>>

金銀は軟調な推移になると考える。ファイザーのワクチン開発進捗報道が一巡、現実のコロナ感染拡大を受け、状況悪化の相対感からユーロ安・ドル高となりやすく価格に下押し圧力が掛るため。

なお、リスクオンはドル安で価格上昇、リスクオフで価格下落となる(詳しくは2020年10月12日付のMRA's Eyeをご参照ください)。

現在の金の実質金利で説明可能な価格(金基準価格)は長期金利の上昇で1,580ドル程度に低下。そこからの乖離(リスク・プレミアム)は282ドルと前日から▲1ドル低下。

なお、金価格を実質金利要因と為替要因に分類した場合、為替要因はリスク・プレミアムのところに内包されると整理している(為替は名目金利の影響も受けるので、純粋に為替の要因のみ切り出すのが困難であることから)。

※毎日回帰分析をアップデートし、リスク・プレミアム自体の水準を見直しているため、前日比の整合性が取れていない場合があります。

<<銀>>

銀価格は金価格との比較感で売買されるが、金銀レシオは現在、76.9倍。過去1年を基準にすると95倍程度、5年では80倍、2000年以降では65倍程度が妥当だが、足元、80倍程度で落ち着いている。

金が軟調な推移になりそうだが、バイデン大統領誕生見通しであり、太陽光発電向けに用いられる「バイデン銘柄」であることもあって、需要構造の変化が価格を下支え(金銀レシオは低下)するものと予想。

なお、銀価格=金価格÷金銀レシオ であり、金銀レシオが低下することで金価格が変動した時の弾性値が上昇(ボラティリティは上昇し、足元金の2倍に上昇)する点は留意。

(例)金が2,000ドル、銀が20ドルのとき 金銀レシオが100倍→金価格±1ドルの変化で銀価格は±1セント変化 金の変化率は±0.05%、銀は±0.05%

 金銀レシオが1倍→金価格±1ドルの変化で銀価格は±1ドル変化 金の上昇率は±0.05%、銀は±5%

<<PGM>>

プラチナ価格は銀価格との連動性が高い。これは供給過剰で投機的な取引の影響が強まっていることによる。当面は工業需要が牽引する形にはなりにくく、株の影響を受けつつも金銀につれる形の推移になることを予想。

足下のコロナの感染拡大を受け、状況悪化の相対感からユーロ安・ドル高となりやすくプラチナも軟調な推移を予想。

仮に脱炭素が進んで水素が用いられ、燃料電池が進むのであればプラチナの構造的な需要が増加するシナリオは、需要・価格面でのポジティブリスクシナリオ。

パラジウムは価格は景気の先行き楽観が強まっているが、足下のコロナの感染拡大がこれを相殺するため、現状水準でのもみ合いを予想。

ETF残高とパラジウム価格の連動性が高まっており(管理在庫増加→価格上昇)、一時の、ETF管理在庫減少→価格上昇、のメカニズムから変化してきている。

在庫取り崩し→価格上昇は実際に需給がタイトで、現物確保のためにETFを取り崩さなければならなかったからだが、現在はこれと逆のことが発生している訳で、足元、パラジウムの需給は緩和していると見られる。今後はETFの動向に注目。

10月の米自動車販売は年率1,621万台(市場予想 1,650万台、前月 1,634万台)、中国の10月の自動車販売は中国自動車工業協会の速報で前年比+12.6%の257万3,000台(前月+13.0%の256万5,201台)。

自動車販売は回復しているが、不要不急の消費であるため中国を除いては本格的な回復にはまだ時間がかかる見込み。

【見通しの固有リスク】

・世界的な成長力の低下に伴い、各国の財政状況が悪化、地政学的リスクが顕在化する場合(中東・北アフリカのリスク顕在化の可能性は低くない)。リスク・プレミアム上昇を通じて貴金属価格の上昇要因に。

・米中の対立激化。米国は今回のウイルス問題で、中国の医療面、人工知能を含むIT面に脅威を感じた可能性は高く、対立が激化する場合(安全資産価格の上昇要因)。

・英国のブレグジットは、FTA合意なき離脱となるリスクが残存しており、その場合のインパクトは無秩序離脱と同レベルになると考えられ、金価格の上昇要因に。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速による安全資産需要の増加。

・世界的な自動車販売の減速(米欧中)による、自動車向け排ガス触媒需要の減少(PGM)。

環境重視型社会へのシフトはパラジウム需要を増加させるが、さらに加速して「水素社会」まで到達すると、燃料電池車需要が増加して構造的にプラチナ価格の上昇要因となる可能性。

・コロナウイルスの感染拡大による、最大生産国の1つである南アフリカの鉱山稼働が不安定であることによる供給懸念。

【投機筋のポジション動向】

・直近の投機筋のポジションは、金はロングが321,798枚(前週比 ▲4,265枚)、ショートが78,889枚(+1,460枚)、ネットロングは242,909枚(▲5,725枚)、銀が72,516枚(▲4,136枚)、ショートが27,175枚(▲4,846枚)、ネットロングは45,341枚(+710枚)

・直近の投機筋のポジションは以下の通り。

プラチナはロングが26,465枚(前週比 ▲1,182枚)ショートが16,702枚(▲894枚)、ネットロングは9,763枚(▲288枚)

パラジウムが5,336枚(▲663枚)、ショートが2,920枚(+389枚)ネットロングは2,416枚(▲1,052枚)

---≪農産品≫---

【穀物価格見通し】

穀物価格はトウモロコシ・大豆は上昇すると予想する。コロナのワクチン開発進捗期待が急速に高まっていること、ラニーニャ現象の発生による各地の生育上好ましくない環境になっていること、中国向けの輸出が中国側の事情で増加すると見られることから。

しかし、同時にドル高が進行しやすいこと、積み上がった投機筋の記録的なロングポジションの解消圧力がファンドの年度末・四半期末を控えて強まると予想されることから、中期的な見通しは下向き。

小麦はさほど投機の買いポジションが積み上がっている訳ではないが、ドル高進行が重石に。

バッタ被害はLocust Watchでは、エチオピア、イエメン、ケニア、サウジアラビアの一部で深刻な状態が続いているが影響は低下している。今のところ大きな変化はない。

西部に広がっていたバッタの固体(群棲相を形成していない)はチャドとモーリタニアで拡大しており、影響拡大への懸念がやや強まっている。

コロナウイルスの影響で播種に必要な人員を確保できない農家があったが、今度は収穫期にコロナウイルスの影響で人員が確保できず、収穫に影響が出る可能性がある。

近年、食品価格に対して影響が大きいラニーニャ現象が発生していることもあり、年末~年明けにかけての穀物価格の見通しは強気。

【見通しの固有リスク】

・ラニーニャ現象の発生による穀物供給減少リスクの顕在化。害虫の発生、生産地の土壌破壊など(すでに一部顕在化)。

・環境重視型社会へのシフトにより、燃料向け穀物需要が増加する場合(価格の上昇要因)。現在はそれほどの数量でもない、バイオディーゼル向けの大豆需要増加など。

・新型コロナウイルスの影響拡大による、輸出活動の停滞(シカゴ定期を含む生産地価格の下落要因)。

・中国の豚コレラ被害の拡大により、飼料需要が減少した場合は価格の下落要因(逆に終息すれば上昇要因)。

【米農務省需給報告データ】

・米穀物作付け意向面積トウモロコシ 9,699万エーカー(市場予想 9,412万エーカー)大豆 8,351万エーカー(8,502万エーカー)小麦 4,466万エーカー(4,495万エーカー)

・米穀物最終作付け面積トウモロコシ 9,201万エーカー(市場予想 9,514万エーカー)大豆 8,383万エーカー(8,483万エーカー)小麦 4,425万エーカー(4,472万エーカー)

・11月米需給報告単収見通し(実績/市場予想/前月)トウモロコシ 175.8Bu/エーカー(177.87、178.4)大豆 50.7(51.6、51.9)小麦 49.7Bu/エーカー(前月 49.7)

・11月米需給報告生産見通し(実績/市場予想/前月)トウモロコシ 145億700万Bu(146億7,607万Bu、147億2,200万Bu)大豆 41億7,000万Bu(42億4,822万Bu、42億6,800万Bu)小麦 18億2,600万Bu(前月18億2,600万Bu)

・11月米需給報告輸出見通し(実績/前月)トウモロコシ 26億5,000万Bu(23億2,500万Bu)大豆 22億Bu(22億Bu)小麦 9億7,500万Bu(9億7,500万Bu)

・11月米需給報告在庫見通し(実績/市場予想/前月)トウモロコシ 17億200万Bu(20億4,696万Bu、21億6,700万Bu)大豆 1億9,000万Bu(2億4,389万Bu、2億9,000万Bu)小麦 8億7,700万Bu(8億8,244万Bu、8億8,300万Bu)

・9月末四半期在庫(実績/市場予想/前月)トウモロコシ 19億億9,500万Bu(22億6,554万Bu、52億2,400万Bu)大豆 5億2,300万Bu(5億7,838万Bu、13億8,600万Bu)小麦 21億5,900万Bu(22億4,035万Bu、10億4,400万Bu)

【投機筋のポジション動向】

・直近の投機筋のポジションは以下の通り。

トウモロコシはロングが504,804枚(前週比 ▲12,623枚)、ショートが98,601枚(▲7,813枚)ネットロングは406,203枚(▲4,810枚)

大豆はロングが306,424枚(▲17,374枚)、ショートが40,533枚(▲2,401枚)ネットロングは265,891枚(▲14,973枚)

小麦はロングが144,721枚(▲6,915枚)、ショートが103,485枚(▲4,209枚)ネットロングは41,236枚(▲2,706枚)

◆本日のMRA's Eye


「銀~バイデン・トレードによる上昇は続くのか」

米大統領選挙はトランプ大統領が法廷闘争を辞さない姿勢を示しているが、順当にバイデン大統領が誕生するだろう。

バイデン大統領が誕生した場合、まずはバラバラに分断された米国を1つにまとめることから始める必要があるが、それと同時にバイデン次期大統領は今までのトランプ大統領の政策をほぼ180度転回して環境規制を強めることがほぼ確実で、化石燃料の使用量を減らし再生可能エネルギー重視の政策に舵を切ると公言している。

実際、バイデン次期大統領のホームページでも太陽光パネルを数百万枚導入する(正確な枚数は明示していない)、電気自動車の普及を推進するとしており、シェールオイルなどのフラッキング(水圧破砕)も国有地などを対象に規制する方針である。

この政策を実行するためには、化石燃料の使用数量を減らしたとしても、それを達成するためには別の資源が必要になる。

代表的な例を挙げると太陽光パネルの正極材に用いられる銀や、そのバックアップ電源である鉛蓄電池に用いる鉛、電気自動車に用いる銅や軽量化目的のアルミ、電気自動車のバッテリーに用いるニッケル、脱炭素が進んで水素社会となり、燃料電池が本当に普及すればプラチナの需要が増加する、といったものが挙げられる(弊社ではこうした金属のことを「省エネ金属」として分類している)。

銀価格は2020年7月頃から急速に水準を切り上げている。

これは、

1.7月14日にバイデン候補が環境インフラ投資政策を発表したことで、省エネ金属が広く買われ、化石燃料が売られる「バイデン・トレード」が活性化したこと

2.銀投資を行う上での比較対象となる金価格が、米国の実質金利緩和政策によって上昇を加速させたこと

3.コロナウイルスの影響によるロックダウン期間中、給付金などを原資に銀ETFを通じて投資を行った個人投資家が増加したとみられること

4.積極的に取引所在庫を積み増す動きが見られたこと

などが考えられる。1.は上述の通り。2.の金との比較であるが、銀価格は金価格との相関性が高く、前回のコラムで解説したとおり、金価格は米国の実質金利との相関性が高い。FRBがコロナショックからの早期立ち直りを企図して実質金利を引き下げたことが金価格を押し上げていた。

しかし、米長期金利の低下が一服し、FRBも長期金利を意図的に引き下げるイールドカーブ・コントロールに積極的ではないなど、金基準価格の上昇余地が限定されたため、割安に放置されていた銀が物色された。

11月9日には米ファイザーが新型コロナのワクチン開発で顕著な進展があったと発表、株価上昇と長期金利の上昇で価格が急落したが、それでもFRBの金融緩和は継続する見込みであり、銀価格はまだしっかりした推移となっている。

3.4.はほぼ同義だが、投資目的で銀を保有する市場参加者が増えたということである。ETFの管理残高が増加することや取引所在庫の増加は、現物市場で直ちに利用可能な銀現物が減少することを意味する。

Silver Instituteのデータと、ETF残高、取引所在庫の水準を参考に銀需要に占める銀の現物投機需要の比率を算出すると、2019年と比較して2020年の投機需要の全体の需要に占める比率は大幅に増加している。

つまり、銀価格動向は投機がどれだけ購入するか?に依拠しており、投機動向が価格を左右しがちということだ。現在、バイデン政策を相当前倒しで評価する動きとなっているため、足下の価格上昇はあまり違和感がない。

ただ、米上下院は共和党・民主党でねじれの状態になる可能性が高いため、民主党の財政政策やグリーンニューディール政策が上院で否決される可能性があり、想定している規模やペースで環境規制強化が進む可能性は以前ほど高くない。

ただし、米国の上院選挙の結果は南部ジョージア州の2議席が決選投票に決着を持ち越すことが確実となり、残る3議席はいずれも共和党が優勢の状態だが、仮に50対50となった場合、最後の一票は米副大統領が有するため「トリプルブルー」となる。この場合、銀価格が期待先行でさらに上昇することも想定される。これは中期的な見通しだ。

しかし、銀価格はこのまま高値を維持するのかといえば、むしろ下落リスクの方が大きいのではないかと考えている。

太陽光パネル向けの投資拡大はまだ始まった訳ではないこと、新型コロナワクチンの開発進展や、経済対策の影響で来年の米経済は緩やかな回復を持続する見通しで長期金利の上昇が予想されることがその理由だ。

長期金利の上昇は実質金利を押し上げ、金銀価格の下押し要因となる。また、太陽光パネルの設置が進んだとしても、これまで積み上がった投機需要を吸収するほどの需要になるかどうかは不透明である。

2019年の銀需要と比較すると、2020年のETFと取引所在庫の水準は2億4,000万オンス程度高い。これは2019年の太陽光発電向け需要の約3倍に相当する。

投機筋は基本的には現物を必要としないため、いずれかのタイミングでこれまで買い進んできたポジションを手仕舞って売却する可能性が高いが、銀価格が現在の水準を維持するためには、この投機の売り需要を太陽光発電需要が吸収する必要が出てくる(その他の工業向け需要が増加しないという前提)。

しかし、本当にそうなるかどうかは、今後、バイデン政権の政策がどれだけ実行可能かどうかに依拠するため、現時点で「決め打ち」するのはややリスクだろう。

以上を考えると、11月末の大手ファンドの決算や、12月末、といった何かしら特定の理由で市場参加者が手仕舞いをしなければならないタイミングで、いったん下落を警戒する必要があると予想される。

◆主要ニュース


・10月日本マネーストックM2 前年比+9.0%(前月+9.0%)、M3 前年比+7.5%(+7.4%)

・10月日本工作機械受注速報 前年比▲5.9%の823億2,100万円(前月▲15.0%の840億9,900万円)
 外需▲1.1%の534億5,500万円(+1.7%の538億2,900万円)

・10月中国マネーサプライ M2 前年比+10.5%の214兆9,700億元(前月+10.9%の216兆4,100億元)
 M1 +9.1%の60兆9,200億元(+8.1%の60兆2,300億元)
 ファイナンス規模 1兆4,200億元(3兆4,772億元)
 国内企業全体の総財務残高 281兆3,000億元(280兆1,000億元)

・10月中国人民元建て新規融資
 前年比+4.3%の6,898億元(前月+12.1%の18,957億元)

・米MBA住宅ローン申請指数 前週比 ▲0.5%(前週+3.8%)
 購入指数▲2.6%(▲1.3%)
 借換指数+0.6%(+6.4%)
 固定金利30年 2.98%(3.01%)、15年 2.55%(2.55%)

・ECBラガルド総裁、「ECBの景気刺激策は規模とともに期間が需要。」

・RCEP、インドを除く15ヵ国が大筋合意。

・中国政府、香港民主派議員4議員を排除、民主派議員15名が辞職。

・米国、UAEにF35を売却へ。イスラエルとの国交正常化を受けて。

◆エネルギー・メタル関連ニュース


【エネルギー】
・DOE米石油統計 原油▲8.0MB(クッシング+0.9MB)
 ガソリン+1.5MB
 ディスティレート▲1.6MB
 稼働率+0.7

 原油・石油製品輸出 7,801KBD(前週比▲83KBD)
 原油輸出 2,724KBD(▲99KBD)
 ガソリン輸出 668KBD(▲46KBD)
 ディスティレート輸出 1,119KBD(+10KBD)
 レジデュアル輸出 112KBD(+3KBD)
 プロパン・プロピレン輸出 1,261KBD(+63KBD)
 その他石油製品輸出 1,868KBD(▲8KBD)

・OPECプラスの協議は、減産緩和を3~6ヵ月先送りすることが焦点に。

・OPEC月報
 世界石油需要 Q121:95.0、Q221:96.3、Q321:96.6、Q421:97.1、2021:96.3
 非OPEC供給(含むNGLs) Q121:63.0、Q221:63.0、Q321:63.7、Q421:65.0、2021:63.7
 Call on OPEC Q121:32.0、Q221:33.3、Q321:32.9、Q421:32.1、2021:32.6

※2021年の需要見通しを下方修正。コロナの影響による生活様式の変化を織り込み。Call On OPECは減少。

【メタル】
・特になし。

◆主要商品騰落率


【上昇率上位5商品】

商品名(カテゴリー)/前日比上昇率/年初来上昇率
1.TCM原油 ( エネルギー )/ +3.73%/ ▲36.97%
2.TCMガソリン ( エネルギー )/ +3.59%/ ▲32.28%
3.TCM灯油 ( エネルギー )/ +2.99%/ ▲32.20%
4.CBT大豆油 ( 穀物 )/ +2.97%/ +7.65%
5.ビットコイン ( その他 )/ +2.88%/ +121.16%

【下落率上位5商品】

商品名(カテゴリー)/前日比上昇率/年初来上昇率
66.パラジウム ( 貴金属 )/ ▲5.86%/ +19.27%
65.プラチナ ( 貴金属 )/ ▲2.13%/ ▲10.13%
64.CBTエタノール ( エネルギー )/ ▲1.87%/ +3.27%
63.CME木材 ( その他農産品 )/ ▲1.81%/ +40.51%
62.CBT小麦 ( 穀物 )/ ▲1.73%/ +7.02%

※弊社が重要と考える主要商品の前日比騰落率上位・下位5品目です。
※限月交代に伴う価格の不連続性は考慮されていません。予めご容赦ください。

◆主要指標


【為替・株・金利・ビットコイン】
NY ダウ :29,397.63(▲23.29)
S&P500 :3,572.66(+27.13)
日経平均株価 :25,349.60(+444.01)
ドル円 :105.43(+0.13)
ユーロ円 :124.16(▲0.25)
米10年債 :0.98(+0.02)
中国10年債利回り :3.24(+0.02)
日本10年債利回り :0.04(▲0.00)
独10年債利回り :▲0.51(▲0.02)
ビットコイン :15,831.57(+442.56)

【MRAコモディティ恐怖指数】
総合 :30.18(+0.21)
エネルギー :43.25(▲0.06)
ベースメタル :20.23(▲0.46)
貴金属 :31.91(+1.91)
穀物 :21.10(+0.35)
その他農畜産品 :31.30(+0.08)

【主要商品ボラティリティ】
WTI :51.98(▲0.49)
Brent :49.16(▲0.49)
米天然ガス :63.58(+0.03)
米ガソリン :46.30(+0.11)
ICEガスオイル :44.51(+0.43)
LME銅 :17.81(+0.11)
LMEアルミニウム :20.13(+0.4)
金 :18.39(▲0.2)
プラチナ :28.73(+0.99)
トウモロコシ :22.60(+0.55)
大豆 :18.39(▲0.2)

【エネルギー】
WTI :41.45(+0.09)
Brent :43.80(+0.19)
Oman :44.70(+0.97)
米ガソリン :117.59(▲1.82)
米灯油 :124.58(▲0.67)
ICEガスオイル :358.50(+7.50)
米天然ガス :3.03(+0.08)
英天然ガス :39.80(+0.27)

【貴金属】
金 :1865.73(▲11.59)
銀 :24.28(+0.04)
プラチナ :868.63(▲18.92)
パラジウム :2320.57(▲144.35)
※ニューヨーククローズ。

【LME非鉄金属】
(3ヵ月公式セトル)
銅 :6,934(+52:21.5C)
亜鉛 :2,648(+13:17C)
鉛 :1,869(+33:19C)
アルミニウム :1,924(+24:18.5C)
ニッケル :15,836(+83:29C)
錫 :18,210(▲25:40B)
コバルト :32,469(▲6)

(3ヵ月ロンドンクローズ)
銅 :6885.50(▲76.00)
亜鉛 :2628.00(▲25.00)
鉛 :1868.50(+1.50)
アルミニウム :1917.00(+6.00)
ニッケル :16000.00(+95.00)
錫 :18235.00(▲65.00)
バルチック海運指数 :1,200.00(▲7.00)
※C=Cash-3M コンタンゴ、B=Cash-3M バック

【鉄鋼原料】
62%鉄鉱石スポット(CFR中国、1営業日前) :122.49(▲0.04)
SGX鉄鉱石 :122.61(+1.78)
NYMEX鉄鉱石 :121.59(+1.29)
NYMEX豪州原料炭スワップ先物 :106.86(▲0.14)
大連原料炭先物 :196.95(▲0.43)
上海鉄筋直近限月 :3,968(+224)
上海鉄筋中心限月 :3,841(▲7)
米鉄スクラップ :329(+29.00)

【農産物】
大豆 :1143.25(+5.00)
シカゴ大豆ミール :392.70(▲2.10)
シカゴ大豆油 :37.13(+1.07)
マレーシア パーム油 :3494.00(+50.00)
シカゴ とうもろこし :417.25(▲5.75)
シカゴ小麦 :598.00(▲10.50)
シンガポールゴム :237.50(▲2.50)
上海ゴム :12685.00(▲70.00)
砂糖 :14.49(▲0.19)
アラビカ :109.10(+1.80)
ロブスタ :1373.00(+27.00)
綿花 :69.28(▲0.57)

【畜産物】
シカゴ豚赤身肉 :64.80(▲0.33)
シカゴ生牛 :112.40(+0.53)
シカゴ飼育牛 :140.60(▲0.25)

※全ての価格は注記が無い限り、取引所で取引される通貨建。
※限月交代に伴う価格の不連続性は考慮されていません。予めご容赦ください。