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中国貿易統計は強気な内容~ポジション調整主体で高安まちまち
  • MRA商品市場レポート

2020年12月8日 第1868号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「中国貿易統計は強気な内容~ポジション調整主体で高安まちまち」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場は、週末から一転し、景気循環銘柄が売られ、非景気循環銘柄が物色される流れとなった。材料としては中国の貿易統計があったが、輸出入とも好調であり総じて景気循環銘柄には上昇圧力が掛ってもおかしくない。

しかし、下落に転じている背景には、ここまでの上昇が(商品によるが)期待先行であった可能性、ないしはファンダメンタルズが強いことを背景に相乗りする形で買いを入れていた投機筋が、12月のクリスマス休暇・四半期決算を睨んだ手仕舞いの動きを強めたためと考えられる。

大統領選挙がほぼ終了し、市場はEU・英国の離脱移行期間終了までに合意があるか否かに注目をし始めている。

正直「またか」という感じでギリギリの妥結、ないしは先送りが決定されると市場は判断している可能性が高いが、先行きは不透明でありクリスマス休暇と年末を控えてポジションクローズないしはポジション調整の取引が今後も増えると予想される。

トピックスだが、マレーシアのゴム手袋輸出が増加している。コロナの感染拡大に伴う防護具需要が増加したためと考えられる。冬場にゴム需要が増加する、というのはあまり良い意味でない「新常態」といえるかもしれない。

【本日の見通し】

本日は目立った手がかり材料に乏しい中、期末を睨んだ利益確定の動きが強まると予想されるため、総じて軟調な推移になると考える(この間、投機が買い越し幅を拡大した商品は多い。詳しくはリンクから)。

投機のポジション動向を見るに、年初来で買越し幅を拡大している商品は多いが、年初・9月末と比較すると、取引数量(建玉)が減少している商品は多く、いわゆる「投機資金が流入して価格が上昇した」という説明は適切ではない可能性が高い。

ETFを通じて流入したとしても、現物資産担保のETFと、先物ETFでは構造が異なる。先物ETFの場合は資金が流入すれば先物の買い圧力となるが、総建玉の変化を見るに、必ずしもそうとはいえないようだ。

このほか、予定されている材料で注目は米エネルギー省の月報。コロナのワクチン開発進捗を受けた、米需要見通し、バイデンが(ほぼ)勝利を確実なものにする中で、シェールオイルの生産見通しがどのように変更されるかに注目している。

【セクター別動向と見通し】

◆エネルギー

原油価格は乱高下した結果、前日比マイナスで引けた。コロナの感染拡大と、ワクチン開発の進捗を受けた経済活動再開期待がせめぎ合っているが、昨日はどちらかと言えば利益確定圧力の方が強かったと考えられる。

昨日発表された中国貿易統計では、原油輸入が4,536万トンと増加し、同じ時期の過去5年の最高水準に迫った。原油価格の低下と国内の経済活動再開が影響しているとみられるが、世界1位の原油輸入国の中国の輸入回復は、ファンダメンタルズ面から買い材料視された。

石炭価格は大幅に上昇。中国の国内景況感改善と冬場の気温低下に伴う電力向け需要増加と、対豪制裁による輸入低下で国内の在庫が減少し、在庫積み増しの動きが強まっていることが背景。

11月の中国の石炭輸入は前月から大幅に減少。前年水準を▲43.8%下回る1,167万1,000トン(前月▲46.6%の1,372万6,000トン)と減速傾向を持続した。

中国は国内の石炭産業の強化と政治的に対立する豪州からの輸入制限で、国内生産を増加させる方向性に舵を切っており、それが影響しているとみられる。

しかし、国内の供給不足を解消するための輸入需要の増加観測はあり、それが価格を押し上げているとみられる。

なお、競合燃料である天然ガス輸入も918万トンと、過去5年の最高水準に迫り好調。

本日も、利益確定の動きが継続すると予想する。ただし市場参加者は景気の先行きが不透明なら経済対策期待を高める地合となっているため、下落余地も限定されると考える。

なお、夜間に米エネルギー省の月報が発表される。バイデン候補勝利後のシェールオイルの生産見通しや、ワクチン開発進捗を受けた米国の原油需要見通しに注目したい。

石炭は中国の国内炭価格の上昇が継続していることから、ピークシーズンでもあり、海上輸送石炭価格も堅調な推移を予想。

◆非鉄金属

LME非鉄金属は高安まちまち。中国の貿易統計で輸出が増加したものの、輸入が市場予想を下回ったことで、利益確定の動きが強まった。しかし、輸入が弱まったとは言っても前月比では伸びが加速しており、総じて最大消費国の需要は堅調であるため、下落余地は限定された。

昨日、セクターの中で最も上昇したのは鉛だが、オフワラント率が24.1%(前日20.6%)と急上昇したことが材料視されたようだ。しかし上海在庫の増加もあって足下の需給バランスはさほどタイトというわけではない。

昨日発表された中国の貿易統計は、輸出・輸入とも増加し、輸出は記録的な伸びとなった。ただ、より鉱物資源需要に影響が大きい輸入は市場予想を下回っており、やや市場の期待を後退させる内容。

本日は目立った手がかり材料に乏しいため、その他の市場動向に左右されやすい展開。恐らく年末を意識した利益確定の動きが各市場で見られると予想されるため、総じて軟調推移になるのではないか。

ただし、最大消費国である中国の需要が堅調であることから高値圏を維持、下値余地も限定されるとみる。

◆鉄鋼・鉄鋼原料

中国向け海上輸送鉄鉱石スワップは上昇、大連先物は上昇、豪州原料炭スワップ先物は下落、大連原料炭先物は下落、鉄鋼製品先物価は直近限月が変わらず、中心限月が上昇した。

中国の貿易統計が輸出入ともに好調だったことを受けて、中国の需要は堅調に推移するとの見方が強まったため。

昨日発表された11月の中国の貿易統計では、鉄鋼製品輸入が185万トン(前月193万トン)と減少傾向を持続した。その一方、鉄鋼製品輸出440万トン(前月404万トン)と増加している。

このことは中国の鉄鋼製品の国内需要が減速し、顕在需要が減少を始めている可能性があることを示唆するものだ。

弊社はこの鉄鋼製品の輸出入動向に注目しているが、このまま輸入の減少・輸出の増加が続くようであれば、国内の景況感が悪化している可能性があるため要注意である。

原料である鉄鉱石の11月の輸入は前年比+8.3%の9,815万トンと高い水準を維持している。

しかし10月の前年比+14.9%の1億674万トン、9月の+9.2%の1億855万トンからは減速傾向となっており、中国の国内需要が減速している可能性を示唆する内容。それでも、前年比大幅なプラスであり、中国の国内需要の絶対水準は高い。

本日も需給ファンダメンタルズを大きく変化させる材料にとぼしく、高値圏での推移を予想。

◆貴金属

金価格は上昇。株価の調整に伴う長期金利の低下が実質金利を押し下げたことで金基準価格が上昇(1,650ドルに)、英ジョンソン首相とフォンデアライエンEU委員長の会談報道を受けたポンド・ユーロ高/ドル安が材料になった。

また、英国とEUトップの会談はあるものの「決裂するのでは」との見方も同時にあり、リスク回避的に金が物色された可能性は高い。

銀は金価格の上昇を受けて水準を切り上げ。PGMは株価の下落もあって水準を切り下げる流れとなった。

◆穀物

シカゴ穀物市場は高安まちまち。

トウモロコシはポンド高・ドル安進行で買い戻しが入った。大豆もドル安進行で買いが入ったが、引けに掛けては恐らく利益確定により価格が下押しされた。

小麦はドル安を進行を材料に水準を切り上げ。100日移動平均線を回復したところで上げが加速しており、テクニカルな上昇だった可能性が高い。

2020年12月3日時点の米主要穀物輸出検証高は以下の通り、減速している。トウモロコシ 734.08千トン(前週比▲300.43千トン)大豆 2,297.32千トン(▲126.55千トン)小麦 530.78千トン(▲3.61千トン)

市場は10日発表の需給統計待ちで様子見気分強く、高値圏でもみ合い推移を予想。ただし、年末を控えた利益確定の動きがトウモロコシ・大豆に下押し圧力を掛けると予想されるため、どちらかと言えば軟調な推移か。

※中長期見通しは個別セクターのコラムをご参照ください。

市場データ・グラフ類の添付ファイルのサンプルはこちら。

【昨日のトピックス】

昨日発表された中国の貿易統計は輸出が好調で、前年比+21.1%(市場予想+12.0%、前月+11.4%)と市場予想・前月も大幅に上回った。ボリュームの大きな米国向けと欧州、アセアン諸国向けの輸出が大幅に増加したことが牽引役となった。

ロックダウンの解除に伴う経済活動の再開と、相反するようだが、コロナウイルスの感染再拡大を受けた個人防護用具や在宅向け製品の需要が増加したことが背景。

輸入は前年比+4.5%(+7.0%、+4.0%)と市場予想を下回った。しかし前月の水準を上回っており、公共投資を中心とした製造業の景況感回復は継続していると考えるのが妥当だろう。

弊社がやや気になったのが、鉄鋼製品の輸出入動向。これまで輸入が増加し、輸出が減少、国内の顕在需要が増加していることを示唆していた。しかしこれが逆転を始めていることは国内の景況感が減速している可能性があるため要注意である。

今後については人民元高が継続しており、輸出の鈍化と輸入の加速が予想される。特に国内向けは政府の公共投資需要もあるため加速することになるのではないか。鉄鋼製品動向は気になるところだが、総じて鉱物資源価格は堅調な推移になるのではないか。

【マクロ見通しのリスクシナリオ】

・米大統領選挙前後の国内融和にバイデン次期大統領が失敗する場合。

・欧州の政治混乱(トルコと欧州の関係悪化、ハードブレグジットなど)によるリスク回避の動きの強まり。

・コロナウイルスの感染再拡大(または新たなウイルスの発生)によるロックダウンが景気循環系商品の需要を減じる場合。逆に想定以上にワクチン・治療薬の開発が速やかに行われた場合は需要の増加要因に。

・環境重視型社会への急激な転換による、経済活動の鈍化リスク。成長ドライバーの1つとして期待される、中東・北アフリカ産油国が人口ボーナス期を活かせない(逆に鉱物産出国は高成長となる可能性も)。

・米中対立激化による、新冷戦構造が発現しブロック経済圏が発生して貿易活動が鈍化する場合(場合によると武力衝突も)。

「能動的に」軍事を行う方針に舵を切った中国習近平政権が、台湾統一を目指して侵略する可能性は低くなくなった。

・次の最大の成長ドライバーとして期待される、インド経済が期待通りの成長をできない場合(人種差別問題による国民の離反、市場開放・規制改革の遅れ、中国との対立など)。

2018年にすでに人口ボーナス期入りしているため、鉱物・エネルギーをはじめとする景気循環系商品需要の増加は2023~2024年頃。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速。

・米国の財政状況悪化、緩和規模拡大によるドル水準の低下リスク(ドル減価により、名目ドル建て資産価格の上昇要因に)。

◆昨日の商品市場(個別)の総括


---≪エネルギー≫---

【原油価格見通し】

原油価格は短期的には調整圧力が強まる展開を予想する。ファイザーのワクチン報道とOPECプラスの減産期間延長報道を受けて水準を切り上げてきたが、実際に需給環境が変わっている訳ではなく、期待先行の部分は否めないため年末年始を控えた利益確定の圧力が強まると予想されることから。

また、今回のOPEC・OPECプラス会合の段階的減産解除でももめたように、価格下落・価格上昇ともに生産国の抜け駆け増産を助長するため、そのことも価格を下押しすると予想する。

結局、OPEC諸国の足並みが混乱なく揃うのは、景気が回復して需要が順調な時のみ、といえる。実際、サウジアラビアはOPECプラスの議長ポストを退任の意向だ。

価格が上昇するには需給ファンダメンタルズの変化が必要で、ロックダウンが加速しやすく、ワクチン接種もまだ本格化していないことから価格上昇が肯定されるのは、恐らく3~4月以降になるのではないか。

中長期的には、報道通りのペースでワクチンが普及し、深刻な副作用が確認されなければ経済活動の回復とともに原油価格がわかりやすく上昇を始めるのは2021年後半になってから、と考えられる。

【見通しの固有リスク】

・OPECプラスの減産と、非OPECプラス諸国の自主減産継続で需給がタイト化する場合(価格上昇要因)。逆に価格低迷で歳入確保の増産が加速する場合、またはOPECプラスのプログラムの対象となっていない中東諸国の増産(価格下落要因)。

景気回復時の増産タイミングの見誤りによる、供給不足(価格上昇要因)。

・脱炭素の進捗、生活様式の変化による構造的な需要減少が加速した場合、

1.中東産油国の財政悪化によって情勢不安が顕在化、供給途絶リスクが高まる2.中東以外の産油国の生産者の破綻3.上流投資部門投資が減速し、インドなどの新興国需要顕在化時に供給が間に合わない場合4.価格面、数量面で予算を確保できない産油国が、OSPを大幅に引き上げる場合(第3次オイルショック)

などが価格上昇要因に。

・バイデン政権誕生で、シェールオイルのフラッキングが制限/禁止される場合、供給減少で価格上昇要因に(今のところ生産量の1割程度となる、国有地でのフラッキング禁止にトーンダウンしている)。

また、イランに対する制裁が緩和される場合、原油価格の下落要因に(ただし、米国内の反イラン感情の高まりで、直ちに制裁が緩和される可能性は低い)。

・ワクチン・治療薬が想定以上に早く準備でき、移動制限が急速に解除される場合(価格上昇要因)。

【石炭価格見通し】

石炭価格は堅調な推移になると考える。中国政府は国内炭の供給能力増強にシフトしているが、冬場で炭鉱が稼働し難いこと、港湾在庫の水準の低さに反映されるように、供給が十分ではないことが材料。

ただし、豪州との対立や、環境規制強化のの中で石炭需要は減速するとみられること、非常に矛盾するが国内生産を増加させていることから徐々に海上輸送炭価格の上値は重くなると予想される。

なお、気温低下の影響で主要3国(豪州・インドネシア・ロシア)の輸出は、過去5年平均を回復している。

11月の中国の石炭輸入は前月から大幅に減少。前年水準を▲43.8%下回る1,167万1,000トン(前月▲46.6%の1,372万6,000トン)と減速傾向を持続した。

中国は国内の石炭産業の強化と政治的に対立する豪州からの輸入制限で、国内生産を増加させる方向性に舵を切っており、それが影響しているとみられる。

バルチック海運指数も過去5年平均程度で低迷しており、輸入の動きは鈍化。しかし一方で中国の港湾在庫は減少しているため、ピークシーズンということもあって堅調な推移となろう。

【見通しの固有リスク】

・世界的な環境重視型世界へのシフトを受けた、石炭上流部門への投資規制強化による、供給減速懸念。短期的には価格の上昇要因。

・中国と豪州の対立、中国国内の生産能力増強に伴う、海上輸送炭需要の減少。

・北半球の夏場の猛暑(/冷夏)・冬場の厳冬(暖冬)。

【投機筋のポジション動向】

・直近の投機筋のポジションは以下の通り。

WTIはロングが677,347枚(前週比 +4,190枚)ショートが160,182枚(+9,664枚)ネットロングは517,165枚(▲5,474枚)

Brentはロングが310,291枚(前週比+5,785枚)ショートが64,427枚(▲22,489枚)ネットロングは245,864枚(+28,274枚)

---≪LME非鉄金属≫---

【非鉄金属価格見通し】

非鉄金属価格は中国の景気先行指数を見るに数ヵ月は強含みやすいとみているが、さすがに投機の期末を控えた売り圧力の強まりで調整すると考える。

現在の価格上昇は実際に中国の需要の増加による需給タイト化によるものであり、環境規制強化に伴う価格上昇ではない。

例えば、中国の超高圧送電線網整備額は当初予定比+61%の1,811億人民元とする方針が今年の4月に示されており、電線向けの需要が銅、並びにアルミの需要を押し上げている。アルミは配電には利用されないが、超高圧電線には使用される。

このほか、バイデン政権の政策推進による環境重視の姿勢の強まりが、いわゆる「バイデン・トレード(化石燃料売り・省エネ金属買い、ただし金属生産の際には二酸化炭素が出ることは変わらない)」を加速させ、投機的な買い圧力を強めている。

バイデン・トレードは短期的には顕在化する需要ではないが、省エネ金属の需要増加は「今後10年の大きなテーマ」となる可能性があるため、足下は期待選好で、総じて中長期的には物色されやすい地合が続くとみる。

具体例を挙げると、軽量化目的のアルミ、EV向けのニッケル・銅(通常25キロ/台の銅が使われるが、EVは80キロ/台)、蓄電池としての鉛、コバルト、リチウムなどが挙げられる。

中国が豪州の銅鉱石輸入を禁止する方針を打ち出したことで、精錬銅の需要が増加し、ベンチマークの銅価格が堅調に推移していることも地合を強くしよう。

しかし、中国の最大貿易相手経済圏である欧州でロックダウンの動きが再び見られること、季節的に南半球の供給が再開される可能性が高いこと、11月・12月のファンド決算を意識した売り圧力の強まりが価格を押し下げるため上値も重いと考える。

【見通しの固有リスク】

・高水準の投機筋買い越しポジションが急速に解消されたときの下落リスク。

・主に銅山を中心とする労使交渉長期化による供給減少が、2021年も継続する場合(コロナの影響もあって、2020年の鉱山生産は全体で184万1,000トン、コロナの影響で115万1,000トン減少する見込み)。

・ニューカレドニアのGoroプロジェクトはAntfagasutaが買収相手として急浮上しており、過剰な供給不足への懸念が後退していることは価格の下落要因に。ただし楽観はできず。

なお、同プロジェクトのニッケル生産は6万トン/年(シェア2.4%)。

・中国の環境規制強化やコロナの影響再発に伴うスクラップの調達難による、新塊需要の増加。

・上流部門投資不足並びに鉱石の品位低下による、鉱山供給の制限。

・環境問題や人権問題(コンフリクト・メタルの問題)を背景とする鉱山供給の減少。

また、環境に配慮したメタル使用の義務化などが欧州で進む場合などのコストアップ(グリーン・メタルの義務化によるコスト増加)。

・資源ナショナリズムの高まり。インドネシアのニッケル未処理鉱石禁輸措置再開(銅とボーキサイトは2022年から実施の予定)。

・1月の米上院決定投票で民主党が過半数を確保し、「トリプルブルーリスク」が顕在化、脱炭素の動きが加速していわゆる省エネ金属の需要が増加する場合。

【投機筋のポジション動向】

・LME投機筋買い越し金額 前週比+10.5%の254億ドル(前週 230億ドル)・LME投機筋買い越し数量 前週比+9.9%の6,098.1千トン(前週 5,546.9千トン)

---≪鉄鋼原料≫---

【鉄鋼原料価格見通し】

鉄鉱石価格は、中国の景気先行指標をみるに堅調な推移を続けると考える。貿易統計で確認できるように鉄鋼製品輸入が増加し、輸出が減少。中国の顕在需要が増加していることを示唆している。鉄鉱石在庫は積み上がっているが日数ベースでは在庫水準は低く、需給はタイトとみられるため。

11月の中国の鉄鋼業PMIを見ると、閾値の50は下回っているものの、新規受注の改善(44.9→47.2)、輸出向け新規受注の悪化(52.0→45.9)を考えると、明らかに「国内向けの新規受注」が増加していることを示唆する内容。

今後も中国政府のインフラ投資を柱とする経済対策が、来年7月の中国共産党結党100周年記念まで続くと予想されること、中国国内の鉄鋼原料在庫水準が低いことから(鉄鋼製品在庫の水準は増加)在庫積み増し需要も継続する可能性が高く、基本は底堅い推移となる。

ただし価格上昇が需要の減少を引き起こすレーショニングが意識されるほか、南米生産者の増産見通しを考えると上値も重いと考える。

中国の鉄鋼製品の輸入は通常、平均で110万トン程度なのだが、11月は185万トン(前月193万トン)と減少傾向を持続した。10月の国内生産も9,220万トン(前月9,256万トン)と過去最高水準を記録した8月からは減速している。

その一方、鉄鋼製品輸出440万トン(前月404万トン)と増加している。このことは中国の鉄鋼製品の国内需要が減速し、顕在需要が減少を始めている可能性があることを示唆するものだ。

弊社はこの鉄鋼製品の輸出入動向に注目しているが、このまま輸入の減少・輸出の増加が続くようであれば、国内の景況感が悪化している可能性があるため要注意である。

なお、中国の鉄鋼製品需要は旺盛とみられるが在庫水準は前週比▲44万8,000トンの984万1,000万トン(過去5年平均 836万3,000トン)と、例年よりも在庫水準は高い。

しかし、国内の鉄鋼製品在庫の減少ペースは例年を上回っており、鉄鋼製品輸出も減少、輸入が増加している状況で、中国の鉄鋼製品需給はまだタイトな状態といえる。しばらくは鉄鋼製品の需要が鉄鉱石需要を牽引する状態が続くと見られる。

原料である鉄鉱石の11月の輸入は前年比+8.3%の9,815万トンと高い水準を維持している。しかし10月の前年比+14.9%の1億674万トン、9月の+9.2%の1億855万トンからは減速傾向となっており、中国の国内需要が減速している可能性を示唆する内容。それでも、前年比大幅なプラスであり、中国の国内需要の絶対水準は高い。

鉄鉱石港湾在庫は前週比▲160万トンの1億2,870万トン(過去5年平均1億2,170万4,000トン)、在庫日数は+0.5日の25.8日(過去5年平均 31.5日)と例年と比較して在庫日数の水準は低く、輸入需要は持続するものと思料。

原料炭は中国の生産活動回復が継続していること、国内の鉄鋼需要が公共投資で底堅いことから、同様に底堅い推移になると考える。しかし、中国政府は原料炭を含む石炭の国内生産を増加させる方針であることから、海上輸送原料炭価格の上値も重い。

一方、中国の港湾在庫の水準は鉄鋼の最大生産省である河北省の主要港である、京唐港の港湾在庫は急速に増加しているが、依然として過去5年の最低水準であることから価格の下支え要因となる。

【見通しの固有リスク】

・鉄鉱石価格の上昇がレーショニング(価格上昇による需要減少)を引き起こす場合。

・世界的に広がる環境規制強化の流れで、鉄鉱石や原料炭などの生産に一定の影響が起きる場合。

・コロナウイルスの感染拡大長期化による、鉱山生産の減少リスク。

・カシミール地方を巡る中国との領有権争いが激化した場合、インドが中国に対して鉄鉱石輸出を制限する可能性(中国のFOBインデックスは上昇、その他の地域の鉄鉱石価格は低下)。

【投機筋のポジション動向】

---≪貴金属≫---

【貴金属価格見通し】

<<金>>

金は高値を維持すると考える。金融緩和の継続と、株価の上昇に伴う長期金利上昇圧力がせめぎ合う形で実質金利を現状水準に維持すると考えられることから。

なお、リスクオンはドル安で価格上昇、リスクオフで価格下落となる(詳しくは2020年10月12日付のMRA's Eyeをご参照ください)。

現在の金の実質金利で説明可能な価格(金基準価格)は長期金利の上昇で1,650ドルと、長期金利の低下による実質金利の低下が水準を押し上げている。そこからの乖離(リスク・プレミアム)は216ドルと前日比+4ドル上昇した。

なお、金価格を実質金利要因と為替要因に分類した場合、為替要因はリスク・プレミアムのところに内包されると整理している(為替は名目金利の影響も受けるので、純粋に為替の要因のみ切り出すのが困難であることから)。

※毎日回帰分析をアップデートし、リスク・プレミアム自体の水準を見直しているため、前日比の整合性が取れていない場合があります。

<<銀>>

銀価格は金価格との比較感で売買されるが、金銀レシオは現在、76.1倍。過去1年を基準にすると95倍程度、5年では80倍、2000年以降では65倍程度が妥当だが、足元、80倍程度で落ち着いている。

金は高値を維持する見通しだがバイデン大統領誕生見通しであり、太陽光発電向けに用いられる「バイデン銘柄」であることもあって、需要構造の変化が価格を下支え(金銀レシオは低下)するものと予想。

なお、銀価格=金価格÷金銀レシオ であり、金銀レシオが低下することで金価格が変動した時の弾性値が上昇(ボラティリティは上昇し、足元金の2倍に上昇)する点は留意。

(例)金が2,000ドル、銀が20ドルのとき 金銀レシオが100倍→金価格±1ドルの変化で銀価格は±1セント変化 金の変化率は±0.05%、銀は±0.05%

 金銀レシオが1倍→金価格±1ドルの変化で銀価格は±1ドル変化 金の上昇率は±0.05%、銀は±5%

<<PGM>>

プラチナ価格は銀価格との連動性が高い。これは供給過剰で投機的な取引の影響が強まっていることによる。足下は、各国の自動車セクターの回復期待が強まっており、工業需要回復「期待」が価格を押し上げている状況。

仮に脱炭素が進んで水素が用いられ、燃料電池が進むのであればプラチナの構造的な需要が増加するシナリオは、需要・価格面でのポジティブリスクシナリオ。

パラジウムは価格は景気の先行き楽観が強まっているが、足下のコロナの感染拡大がこれを相殺するため、現状水準でのもみ合いを予想。

ETF残高とパラジウム価格の連動性が高まっており(管理在庫増加→価格上昇)、一時の、ETF管理在庫減少→価格上昇、のメカニズムから変化してきている。

在庫取り崩し→価格上昇は実際に需給がタイトで、現物確保のためにETFを取り崩さなければならなかったからだが、現在はこれと逆のことが発生している訳で、足元、パラジウムの需給は緩和していると見られる。今後はETFの動向に注目。

11月の米自動車販売は年率1,555万台(市場予想 1,610万台、前月 1,621万台)と減速した。長期金利の上昇が影響したと見られる。

中国の10月の自動車販売は中国自動車工業協会の速報で前年比+12.6%の257万3,000台(前月+13.0%の256万5,201台)。

自動車販売は回復しているが、不要不急の消費であるため中国を除いては本格的な回復にはまだ時間がかかる見込み。

【見通しの固有リスク】

・世界的な成長力の低下に伴い、各国の財政状況が悪化、地政学的リスクが顕在化する場合(中東・北アフリカのリスク顕在化の可能性は低くない)。リスク・プレミアム上昇を通じて貴金属価格の上昇要因に。

・米中の対立激化。米国は今回のウイルス問題で、中国の医療面、人工知能を含むIT面に脅威を感じた可能性は高く、対立が激化する場合(安全資産価格の上昇要因)。

・英国のブレグジットは、FTA合意なき離脱となるリスクが残存しており、その場合のインパクトは無秩序離脱と同レベルになると考えられ、金価格の上昇要因に。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速による安全資産需要の増加。

・世界的な自動車販売の減速(米欧中)による、自動車向け排ガス触媒需要の減少(PGM)。

環境重視型社会へのシフトはパラジウム需要を増加させるが、さらに加速して「水素社会」まで到達すると、燃料電池車需要が増加して構造的にプラチナ価格の上昇要因となる可能性。

・コロナウイルスの感染拡大による、最大生産国の1つである南アフリカの鉱山稼働が不安定であることによる供給懸念。

【投機筋のポジション動向】

・直近の投機筋のポジションは、金はロングが324,344枚(前週比 +4,020枚)、ショートが64,030枚(▲12,392枚)、ネットロングは260,314枚(+16,412枚)、銀が77,023枚(+2,252枚)、ショートが29,131枚(+40枚)、ネットロングは47,892枚(+2,212枚)

・直近の投機筋のポジションは以下の通り。

プラチナはロングが33,053枚(前週比 +3,017枚)ショートが11,027枚(▲244枚)、ネットロングは22,026枚(+3,261枚)

パラジウムが5,614枚(▲104枚)、ショートが2,590枚(▲101枚)ネットロングは3,024枚(▲3枚)

---≪農産品≫---

【穀物価格見通し】

穀物価格はトウモロコシ・大豆は期末を控えた売りでいったん調整すると考える。

しかし、ラニーニャ現象の発生によって、足下南米の生産状況悪化が意識されていること、中国向けの輸出が中国側の事情で増加すると見られることが価格を下支えすると予想。

小麦はさほど投機の買いポジションが積み上がっている訳ではないが、各地で生産見通しが引き上げられており、やや軟調に推移。

バッタ被害はLocust Watchでは、エチオピア、イエメン、ケニア、サウジアラビアの一部で深刻な状態が続いている。

西部に広がっていたバッタの固体(群棲相を形成していない)はチャドとモーリタニアで拡大しており、影響拡大への懸念がやや強まっている。
http://www.fao.org/ag/locusts/common/ecg/75/en/201101forecast.jpg

やや懸念されるのが、サイクロン「Geti」がソマリアを通過すること。これにより水分が土壌に供給され、植物も生長することから越冬するバッタが増加するとみられる。来年のリスクは小さくなくなっている。
http://www.fao.org/ag/locusts/common/ecg/75/en/20112306gati.jpg

【見通しの固有リスク】

・ラニーニャ現象の発生による穀物供給減少リスクの顕在化。害虫の発生、生産地の土壌破壊など(すでに一部顕在化)。

・環境重視型社会へのシフトにより、燃料向け穀物需要が増加する場合(価格の上昇要因)。現在はそれほどの数量でもない、バイオディーゼル向けの大豆需要増加など。

・新型コロナウイルスの影響拡大による、輸出活動の停滞(シカゴ定期を含む生産地価格の下落要因)。

【米農務省需給報告データ】

・米穀物作付け意向面積トウモロコシ 9,699万エーカー(市場予想 9,412万エーカー)大豆 8,351万エーカー(8,502万エーカー)小麦 4,466万エーカー(4,495万エーカー)

・米穀物最終作付け面積トウモロコシ 9,201万エーカー(市場予想 9,514万エーカー)大豆 8,383万エーカー(8,483万エーカー)小麦 4,425万エーカー(4,472万エーカー)

・11月米需給報告単収見通し(実績/市場予想/前月)トウモロコシ 175.8Bu/エーカー(177.87、178.4)大豆 50.7(51.6、51.9)小麦 49.7Bu/エーカー(前月 49.7)

・11月米需給報告生産見通し(実績/市場予想/前月)トウモロコシ 145億700万Bu(146億7,607万Bu、147億2,200万Bu)大豆 41億7,000万Bu(42億4,822万Bu、42億6,800万Bu)小麦 18億2,600万Bu(前月18億2,600万Bu)

・11月米需給報告輸出見通し(実績/前月)トウモロコシ 26億5,000万Bu(23億2,500万Bu)大豆 22億Bu(22億Bu)小麦 9億7,500万Bu(9億7,500万Bu)

・11月米需給報告在庫見通し(実績/市場予想/前月)トウモロコシ 17億200万Bu(20億4,696万Bu、21億6,700万Bu)大豆 1億9,000万Bu(2億4,389万Bu、2億9,000万Bu)小麦 8億7,700万Bu(8億8,244万Bu、8億8,300万Bu)

・9月末四半期在庫(実績/市場予想/前月)トウモロコシ 19億億9,500万Bu(22億6,554万Bu、52億2,400万Bu)大豆 5億2,300万Bu(5億7,838万Bu、13億8,600万Bu)小麦 21億5,900万Bu(22億4,035万Bu、10億4,400万Bu)

【投機筋のポジション動向】

・直近の投機筋のポジションは以下の通り。

トウモロコシはロングが561,243枚(前週比 ▲12,403枚)、ショートが126,291枚(+3,984枚)ネットロングは434,952枚(▲16,387枚)

大豆はロングが316,553枚(▲6,557枚)、ショートが44,224枚(+2,844枚)ネットロングは272,329枚(▲9,401枚)

小麦はロングが116,443枚(▲11,617枚)、ショートが104,512枚(+7,844枚)ネットロングは11,931枚(▲19,461枚)

◆本日のMRA's Eye


「中国の鉄鋼製品顕在需要に見る景況感」

中国の国内景況感は回復を継続している。中国の工業セクター利益は順調に回復している。コロナ禍による景気の減速と、米国との対立激化による先行き不透明感を払拭するため、政府が積極的に行った経済対策の効果が顕在化しているためと考えられる。

工業セクター利益と非鉄金属価格の相関性は高く、当面、非鉄金属価格は公的セクター需要に支えられる形で上昇する可能性が高いことを示唆している。

ただし、10月の工業セクター利益の改善は前年同月の水準が米中対立の影響などで低かったこと(4,276億元)も影響しているため、11月の水準が5,939億元に回復していることを考えると、この状態は長く続かず、11月にはいったん下押し圧力を強める形になると予想される。

昨日発表された貿易統計を確認するに中国の景況感はまだ悪化していないと考えるのが妥当なようだ。輸出の急増、輸入は市場予想を下回ったものの前月と比較して前年比伸び率が加速しているからである。

また、足下の人民元高を考えると輸出には減速圧力が掛ろうが、輸入需要は増加することになると予想される。

特に今回は、中国国内で公共投資を中心とした景気刺激が行われていることを背景に、鉱物資源需要が旺盛で、これに人民元高が加わればさらに鉱物資源価格には需要面で上昇圧力が掛ることになるだろう。

しかし、全く今後について懸念がないかと言えばそんなこともない。弊社は中国の鉄鋼製品輸出入動向に注目している。

通常、中国が海外から鉄鋼製品を大規模出購入することはないのだが、今年に関してはこれまでほとんど水準が変わらなかった鉄鋼製品輸入が急増し、一方で、鉄鋼製品輸出が減少していた。

同時に中国の主要都市の鉄鋼製品在庫水準は例年を上回るペースで減速しており、中国国内の鉄鋼製品顕在需要が増加していることを示唆していた。

しかし、昨日の貿易統計では、輸出が増加する一方で輸入が減速していることが確認された。これで2ヵ月連続の輸出増加と輸入減少である。中国の輸出が増加し、輸入が減少するのはある意味「通常の状態」になっていると考えられる。

中国の鉄鋼製品生産が高い水準ではあるが減速を始めていることを考えると、中国国内の顕在需要が減速している可能性があることを示唆しており、ひいては経済活動が鈍化を始めている可能性もあり得る。

とは言っても、来年7月が中国共産党結党100周年記念であることを考えると、中国国内の鉱物資源需要が急に減速することは「人為的な理由で」考え難く、当面、国内の鉄鋼製品需要は旺盛と考えられる。

なお、輸出が増加し、輸入が減少する、あるいは鉄鋼製品在庫が増加するという傾向が続けば、それは国内の方針が変更になったことを示唆するため、今後、中国の鉄鋼製品輸出入と在庫動向にはより一層注意する必要がある。

◆主要ニュース


・10月日本景気動向指数速報 先行指数 93.8(前月改定 93.3)、景気一致指数 89.7(84.8)

・11月中国貿易収支 507.1億ドルの黒字(前月401.75億ドルの黒字)
 輸出総額 前年比 +21.1%(+11.4%)、輸入総額 +4.5%(+4.7%)
 輸出年初来ベース
  対米国 +5.7%(1-10月期+1.6%)
  対欧州 +5.7%(+3.7%)
  対日本 ▲1.2%(▲1.9%)
  対アセアン諸国 +5.8%(+5.3%)
 輸入
  対米国 前年比 +6.1%(+3.3%)
  対欧州 +0.2%(▲1.4%)
  対日本 +1.5%(+0.9%)
  対アセアン諸国 +5.2%(+4.8%)

・10月独鉱工業生産 前月比+1.6%(前月+0.5%)、前年比 ▲3.0%(▲6.7%)

・12月ユーロ圏センティックス投資家信頼感 ▲2.7(前月▲10.0)

・10月米消費者信用残高 前月比+72億ドル(前月+150億ドル)
 回転信用▲55億ドル(+26億ドル)
 非回転信用+127億ドル(+124億ドル)

・中国王毅国務委員兼外相、「米国の対中政策が、客観性と合理性へ回帰できることを望む。」

・米政府、中国による香港立法会民主派議員の資格剥奪を巡り、14人に対して制裁措置を発表。肩書きはいずれも全人代常務委員会の副委員長。

・英ジョンソン首相、フォンデアライエンEU委員長と現状打開を目指して数日内に対面での会談を予定。

◆エネルギー・メタル関連ニュース


【エネルギー】
・11月中国石炭輸入 1,167.1万トン(前月1,372.6万トン)

・11月中国原油輸入 4,536万トン、1,119万バレル/日(前月4,256万トン、1,016万バレル/日)
 精製石油製品輸入 204万トン(150万トン)
 輸出 495万トン(579万トン)

※原油1トン=7.4バレルとして算出。石油製品は種類の内訳が不明のためバレル換算していない。

・11月中国天然ガス輸入 918万トン(前月753万トン)

・OPECプラス次回閣僚級会合は1月4日。2月以降の減産解除幅を議論(関係者)。

【メタル】
・11月中国銅輸入 56万トン(前月62万トン)
 銅鉱石・精鉱 183万トン(169万トン)
 アルミ(未加工品含む) 輸出 42万トン(42万トン)

・11月中国鉄鉱石輸入 9,815万トン(前月1億674万トン)
 鉄鋼製品輸入 185万トン(193万トン)
 鉄鋼製品輸出 440万トン(404万トン)

・チリ Antofagasta、Centinela銅鉱山労使交渉妥結。

◆主要商品騰落率


【上昇率上位5商品】

商品名(カテゴリー)/前日比上昇率/年初来上昇率
1.LME鉛 3M ( ベースメタル )/ +2.78%/ +8.63%
2.ニューキャッスル炭 ( エネルギー )/ +2.76%/ +12.70%
3.CME木材 ( その他農産品 )/ +2.46%/ +71.55%
4.SGX鉄鉱石 ( 鉄鋼原料 )/ +2.37%/ +59.06%
5.SHFニッケル ( ベースメタル )/ +2.16%/ +7.30%

【下落率上位5商品】

商品名(カテゴリー)/前日比上昇率/年初来上昇率
66.NYM米天然ガス ( エネルギー )/ ▲5.79%/ +10.83%
65.プラチナ ( 貴金属 )/ ▲3.38%/ +6.02%
64.CME豚赤身肉 ( 畜産品 )/ ▲2.13%/ ▲9.73%
63.SGX天然ゴム ( その他農産品 )/ ▲2.03%/ +47.75%
62.CBTオレンジジュース ( その他農産品 )/ ▲1.65%/ +25.41%

※弊社が重要と考える主要商品の前日比騰落率上位・下位5品目です。
※限月交代に伴う価格の不連続性は考慮されていません。予めご容赦ください。

◆主要指標


【為替・株・金利・ビットコイン】
NY ダウ :30,069.79(▲148.47)
S&P500 :3,691.96(▲7.16)
日経平均株価 :26,547.44(▲203.80)
ドル円 :104.05(▲0.12)
ユーロ円 :125.99(▲0.27)
米10年債 :0.92(▲0.04)
中国10年債利回り :3.29(▲0.01)
日本10年債利回り :0.02(▲0.00)
独10年債利回り :▲0.58(▲0.04)
ビットコイン :19,084.67(+259.22)

【MRAコモディティ恐怖指数】
総合 :30.99(▲1.13)
エネルギー :39.14(▲2.88)
ベースメタル :18.43(+0.05)
貴金属 :26.38(▲3.06)
穀物 :19.58(▲0.28)
その他農畜産品 :38.52(▲0.57)

【主要商品ボラティリティ】
WTI :37.10(▲4.06)
Brent :24.78(▲8.33)
米天然ガス :62.44(▲1)
米ガソリン :38.49(▲1.64)
ICEガスオイル :29.66(▲5.91)
LME銅 :21.20(+0.56)
LMEアルミニウム :15.59(+0.61)
金 :16.39(+0.05)
プラチナ :30.50(+0.96)
トウモロコシ :22.10(▲0.1)
大豆 :16.39(+0.05)

【エネルギー】
WTI :45.63(▲0.63)
Brent :48.63(▲0.62)
Oman :48.66(▲0.34)
米ガソリン :125.01(▲1.84)
米灯油 :139.63(▲0.67)
ICEガスオイル :398.25(+0.75)
米天然ガス :2.43(▲0.15)
英天然ガス :42.11(▲0.46)

【貴金属】
金 :1862.73(+23.87)
銀 :24.49(+0.30)
プラチナ :1024.79(▲35.83)
パラジウム :2342.40(▲10.04)
※ニューヨーククローズ。

【LME非鉄金属】
(3ヵ月公式セトル)
銅 :7,672(▲77:15.5C)
亜鉛 :2,757(▲13:28C)
鉛 :2,027(▲15:14C)
アルミニウム :2,019(▲22:14.5C)
ニッケル :16,348(+284:58C)
錫 :19,046(+26:25B)
コバルト :31,988(▲21)

(3ヵ月ロンドンクローズ)
銅 :7719.50(▲38.50)
亜鉛 :2800.00(+59.00)
鉛 :2089.00(+56.50)
アルミニウム :2013.00(▲28.00)
ニッケル :16335.00(▲10.00)
錫 :19115.00(+120.00)
バルチック海運指数 :1,197.00(+8.00)
※C=Cash-3M コンタンゴ、B=Cash-3M バック

【鉄鋼原料】
62%鉄鉱石スポット(CFR中国、1営業日前) :146.87(+9.31)
SGX鉄鉱石 :145.59(+3.37)
NYMEX鉄鉱石 :144.34(+2.81)
NYMEX豪州原料炭スワップ先物 :103.29(▲0.85)
大連原料炭先物 :233.54(▲5.91)
上海鉄筋直近限月 :4,258(±0.0)
上海鉄筋中心限月 :3,874(+90)
米鉄スクラップ :381(+5.00)

【農産物】
大豆 :1156.75(▲6.25)
シカゴ大豆ミール :386.50(▲2.30)
シカゴ大豆油 :38.91(▲0.28)
マレーシア パーム油 :3651.00(+6.00)
シカゴ とうもろこし :419.00(+2.00)
シカゴ小麦 :571.25(+4.75)
シンガポールゴム :245.70(▲5.10)
上海ゴム :14635.00(+20.00)
砂糖 :14.45(+0.01)
アラビカ :116.95(+1.60)
ロブスタ :1328.00(▲9.00)
綿花 :70.63(+0.77)

【畜産物】
シカゴ豚赤身肉 :64.48(▲1.40)
シカゴ生牛 :107.80(▲1.08)
シカゴ飼育牛 :137.55(▲2.23)

※全ての価格は注記が無い限り、取引所で取引される通貨建。
※限月交代に伴う価格の不連続性は考慮されていません。予めご容赦ください。