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利益確定・ポジション調整は続くか
  • MRA外国為替レポート

2020年9月7日号

◆先週の市場総括


先週は、前半は米国の経済指標、ISM製造業景気指数などが良好だったこと、FRB当局者からハト派発言が相次いだことを受けて米国株が堅調に推移。ナスダックやS&P500指数は史上最高値を更新。ハイテク株主導ながら景気敏感株にも買いが入り全面高となった。その傍らでVIX指数が上昇し高値警戒感も示していた。

雇用統計の発表を前にした木曜日にはISM非製造業景気指数が予想より悪かったこと、3連休や雇用統計を前に利益確定売りが広がり米国株は急落。これまで上昇を主導してきたハイテク株の下落がきつかった。

金曜日に発表された米国の雇用統計はまずまずの数字だったがポジション調整は続き株価は大きく下落。引けにかけてやや買い戻されたが警戒感を残して越週となった。

米10年債利回りは、前半は当局者のハト派発言で0.6%台前半に低下したが、週末にかけて反発し0.72%で引け。

為替市場では週初こそユーロ高が進んだものの、その後は反落。ドルは米国株が上昇しリスク選好が維持されるなか週末にかけて堅調に推移した。

ユーロドル相場は1.19で始まり一時1.20をつけたが週末にかけて1.18割れに下落し引けは1.18台半ば。こちらも嵩んでいたユーロ買いのポジション調整が主導したとみられる。

ドル円相場は終始堅調。105円台半ばで始まり早々に106円を回復すると週末にかけては106円台前半で上下動した。

日経平均は堅調な米国株や次期政権の政策をテーマに底固く23,000円台で堅調。米国株が調整したものの相対的に下落幅は小さく引けは23,200円近辺。

月曜日の東京市場では株価が堅調に推移するなか、円が前週の円高の反動で全面安。日経平均は前週末に安倍首相退陣で下落していたが、米国株が全面高となった流れを受けて23,200円近辺で高寄り。その後23,300円台に上昇。ただ引けにかけて押されて23,140円で引け。

ドル円相場は105円40銭で始まり80銭に上昇。その後30銭近辺に下落したが夕刻は105円80銭に戻した。ユーロ円相場も同様の値動き。125円50銭で始まり90銭に上昇。50銭に押し戻されたが夕刻は125円90銭。ユーロドル相場は1.19ちょうど近辺でもみ合いとなった。

中国で発表されたPMI景況感指数(8月)は製造業が51.0と前月51.1からやや悪化。サービス業が55.2と54.2から改善した。

欧米市場では米国株がまちまちの値動き。

月末の利益確定売りでNYダウは4日ぶりに反落し、前週末比▲224ドルの28,430ドル。一方、ハイテク株はなお堅調でナスダックは同+80ドルの11,775ドル。VIX指数は+3.45ポイント上昇の26.41。

米10年債利回りはやや低下して0.71%。ドル円相場は106円10銭に上昇したが、米国株がまちまちの値動き、米長期金利がやや低下したことで押されて105円80銭~90銭。

ユーロは堅調でユーロドル相場は1.1960に上昇、その後反落したが引けは1.1930。ユーロ円相場も同様に126円80銭に上昇し、引けは126円30銭~40銭。

発表されたダラス連銀製造業活動指数(8月)は8.0と前月▲3.0から改善し、6ヵ月ぶりに景況感の分かれ目であるゼロを上回った。

FRBクラリダ副議長は、利上げには失業率の低下では不十分で、インフレ率の上昇も必要、とパウエル議長の前週の発言に沿ってコメントした。

火曜日の東京市場では株価上昇・円安ともに一服。日経平均は23,100円割れで小幅安寄り。その後は23,100円を挟んで小動きもみ合い、前日比ほぼ変わらず23,140円で引け。

ドルは軟調。ドル円相場は105円90銭で始まり106円をつけたものの下落して105円70銭中心にもみ合い。

ユーロ円相場は126円40銭で始まり80銭に上昇したが50銭に反落。ユーロドル相場は1.1940で始まり堅調、1.1990近辺でもみ合い、その後は1.1970~90で上下動した。

この日中国で発表された民間調査の財新・製造業PMIは53.1と前月52.3から改善。欧米市場に入ると米国株はそろって上昇。

ナスダックは一部ハイテク銘柄の好業績を支えに3日続伸。前日比+164ドルの11,939ドル。S&P500指数もハイテク株にけん引されて史上最高値を更新し引けは3,526ドル。ただVIX指数は▲0.29ポイントの低下にとどまり26.12と高止まり。

発表されたISM製造業景気指数(8月)は56.0と前月54.2から回線して予想を上回り、2018年11月以来の高水準。景気敏感株を押し上げた。NYダウも+215ドルの28,645ドル。FRBブレイナード理事のハト派発言も支えとなった。

理事は、金融政策をより緩和的にシフトすることが重要、最大雇用の実現、物価目標の達成のために必要な緩和策を提供する必要がある、量的緩和とフォワードガイダンスが2本柱、雇用増ですぐ利上げに転ずるのは誤り、と述べた。

米10年債利回りは理事の発言を受けてやや低下して0.673%。為替市場では欧州時間にユーロドル相場がさらに上昇。1.1980~1.2000で推移。

円は軟調でユーロ円相場は127円ちょうどに上昇。ドル円相場は106円10銭台に上昇した。

ただ米国時間にはユーロは利益確定売りに反落。ユーロドル相場は1.1910~20に大きく下落してもみ合い。ユーロ円相場も126円20銭割れに下落。

傍らでドル円相場の上昇も頭打ちとなったが底固く、106円ちょうど近辺でもみ合い。

水曜日の東京市場の為替相場は動意薄。ドル円相場は106円ちょうど近辺でもみ合い小動き。ユーロ円相場は126円20銭~30銭で、ユーロドル相場は1.19ちょうど~1.1910近辺で、こちらも小動きもみ合いに終始した。

日経平均は23,200円台後半で小幅高寄り。その後は23,160円近辺に押された。後場は持ち直し引けは23,247円。

夕刻から海外市場にかけてはユーロ安ドル高。ユーロドル相場は1.1850に下落してもみ合い。ユーロ円相場は125円90銭~126円ちょうどに下落してもみ合い。一方、ドル円相場は106円20銭に上昇した。

米国株は主要3指数そろって大幅高。NYダウは一時前日比+500ドルの上昇。FRB当局者の相次ぐハト派発言が後押しした。米10年債利回りはやや低下して0.65%。

ハイテク株は堅調だったが一部に利食い売りも。一方、セクターローテーションの動きで出遅れている景気敏感株に大きく買いが入った。

NYダウは+455ドルの29,100ドル。ナスダックは+117ドルの12,056ドル。株価上昇にもかかわらずVIX指数は+0.45ポイント上昇して26.57。

為替市場ではドルの買い戻しがさらに進み、ユーロドル相場は1.1830~40へ下落。ユーロ円相場は125円60銭。その後はやや持ち直し、それぞれ1.1850、125円80銭で引け。ドル円相場は106円10銭~30銭で上下し引けは106円10銭台。

発表されたADP雇用報告(8月)は雇用者数前月比+428千人と前月の+212千人に伸びが加速。ただ予想には届かず。

NY連銀総裁はあらためて物価目標の一時的超過が望ましいとした。クリーブランド連銀総裁、リッチモンド連銀総裁は、いずれも新たな枠組みを支持し、特定の時間ではなく特定の経済指標などの結果を基準としてフォワードガイダンスを設定するのが望ましい、との見解を述べた。

公表されたベージュブック(地区連銀経済報告)では、経済活動は持ち直しているがペースは鈍化、水準はなお低い、とし、いくつかの地区では雇用鈍化の報告があり、感染拡大の懸念、景気下振れリスクは存続している、とした。

木曜日の東京市場では日経平均がコロナ危機による急落前の水準を回復。為替市場ではユーロの調整下落が続いた。

日経平均は前日に米国株が大幅高となったことを受けて23,590円で大幅高寄り。その後は23,500円を中心に上下して引けは23,465円。

ドル円相場は106円10銭台で始まり20銭~30銭で上下した。ユーロドル相場は1.1850で始まり終始軟調で1.1790に下落。ユーロ円相場も125円80銭で始まり125円30銭に下落した。

発表された中国の財新・サービス業PMI(8月)は54.0と前月54.1とほぼ変わらず。

欧州市場に入るとユーロは反発。ユーロドル相場は1.1830へ、ユーロ円相場は125円90銭へ上昇。ただその後はドル高に押されて反落した。米国市場朝方にかけてドル円相場は106円50銭に上昇。

ユーロドル相場は1.1800へ、ユーロ円相場は125円70銭へやや下落した。

米国では株価が大幅安。3指数はそろって大きく下落した。とくにハイテク株が大幅下落。利益確定売りが広がった。

ナスダックは前日比5%下落。▲598ドル安の11,458ドル。NYダウはISM非製造業景気指数が弱かったこともあり一時▲1,000ドルを超える下げ。前日比▲808ドル安の28,293ドル。

VIX指数はこのところ上昇し高値警戒感を示していたが、この日の急落で大幅に上昇。前日比+7.03ポイントの33.60。

利益確定売り、リスク資産が下落するなか、米10年債利回りは低下して0.638%。ドル円相場は下落に転じて106円ちょうどへ。引けは106円20銭近辺。

ユーロドル相場はドル軟調に転ずるなか持ち直し、1.18台前半で上下しつつ堅調。引けは1.1850。ユーロ円相場は126円ちょうど近辺に反発した後、125円30銭に下落、その後持ち直して引けは125円80銭近辺。

発表された週次の失業保険新規申請件数は881千件と前週の1,011千件から減少。継続受給者数は13,254千人と前週14,492千人から減少したがなお高水準で推移。ISM非製造業景気指数(8月)は56.9と前月58.1から予想57を上回る大幅な悪化。雇用判断は42.1から47.9へ改善したがなお50割れ。新規受注は57.7から56.8へ悪化した。

金曜日の東京市場では米国の雇用統計(8月)発表を前に為替相場は小動き。ドル円相場は終始106円20銭近辺でもみ合い小動き。ユーロドル相場は1.1850で始まり1.1840~60で上下横ばい。ユーロ円相場は125円80銭近辺でもみ合い。

日経平均は23,100円近辺で安寄り。米国株の急落・大幅安を受けて下落して始まったが下げ幅は比較的軽微。個別材料や次期政権の政策への期待による個別物色が支えた。23,200円~250円に持ち直し、後場は23,150円~200円で推移し引けは前日比▲260円の23,205円。

欧米市場でも雇用統計待ち。

結果は、非農業部門雇用者数が前月比+1,371千人(前月+1,734千人)で概ね予想通り、増加したもののペースは緩慢。失業率は前月の10.2%から8.4%に低下。パウエル議長は、雇用統計は良い結果だったとコメントした。

米国株はセクターローテーションの動きが続いた。寄付きからハイテク株に売りが嵩みナスダックは下落。一方でNYダウは上昇。しかしその後、月曜日の休場も含めた3連休を前にした利益確定売りが全体に広がり、前日に続いてNYダウも大幅安。一時前日比▲600ドルを超える下落となった。

ナスダックは11,000ドルの大台割れ。売り一巡後は持ち直したが、結局主要3指数とも下落。NYダウは前日比▲159ドルの28,133ドル、ナスダックは▲145ドルの11,313ドル、S&P500は▲28ドル安の3,427ドル。

VIX指数は前日の33.60から一時38.28に上昇。しかし株価が落ち着くと30.75と前日よりも低下して引けた。

雇用統計がまずまずの数字だったことで米10年債利回りは上昇して0.72%。

為替市場ではドルが雇用統計を受けて上昇、その後は反落。ドル円相場は106円50銭に上昇したが、その後は押されて106円20銭台でもみ合い引けた。ユーロドル相場は1.18割れに下落した後、1.1840~50に戻した。ユーロ円相場は125円30銭に下落した後持ち直し125円80銭で取引を終えた。

◆今週の3つの注目ポイント


月曜日の米国市場はレイバーデーの祝日で休場。連休明けの米国株の動向はどうか。

1.米国の経済指標

今週は重要な指標発表の一巡後で物価統計が中心。

木曜日に生産者物価指数(8月、前年同月比、予想+0.7%、前月▲0.4%)、週次の失業保険申請件数、金曜日に消費者物価指数(8月、前年同月比、予想+1.2%、前月+1.0%)が発表される。

米長期金利は底固さを示しているが、上昇基調が継続するか。

2.ECB理事会、ラガルド総裁会見

木曜日にECB理事会が開催され、終了後にラガルド総裁が定例記者会見を行う。今回、政策変更は予想されていない。このところ域内では感染再拡大もみられる。一部の経済指標も回復ペースの鈍化を示している。ハト派的な発言がみられるか。

一部にはユーロ高に対する警戒感も示されており、先週のユーロ買いのポジション調整、ユーロ高一服の流れが続くか。

3.中国の経済指標

中国経済は回復基調にあるが、そのペースは、先週発表されたPMI景況感指数をみる限り鈍化している。製造業の景況感改善には頭打ち感、サービス業は景況感がやや悪化した。

景気停滞感、市場参加者の不透明感が増すようなら、リスク選好全体にマイナスとなる可能性があり留意が必要だ。

月曜日に貿易収支(8月)、輸出入動向が発表される。輸出の伸びが強まり景気下支えとなるか、輸入の伸びが前年同月比プラスに転じて内需の持ち直しを示すか。

水曜日には消費者物価指数・生産者物価指数(8月)が発表される。消費者物価は前年比+2.4%、生産者物価は▲2.0%が予想されている。生産部門の需給改善がどの程度物価動向に表れるか。

◆今週のMRA's Eye


利益確定・ポジション調整は続くか

先週末にかけて米国株は大きく下落した。金曜日の引け際には下落は一服したが、この動きが3連休前のポジション調整にすぎないのか、この間の大幅な株価上昇、過大評価の本格的な調整の始まりなのか、当面見極める必要がある。

先週はFRB当局者の相次ぐハト派発言に支えられ、またISM製造業景気指数が予想より強めの数字だったこともあり、米国株は大きく上昇した。金融緩和の継続、長期金利の上昇一服を好感してハイテク株主導で高値を追う展開。

ナスダック指数やS&P500指数は史上最高値を更新。一方で景気回復の継続を囃して景気敏感株にも買いが広がりNYダウも堅調となった。ただその傍らでVIX指数は週初から上昇。高値警戒感も示していた。

おそらく、金融緩和継続期待を背景に、当局者発言などを囃した上昇のもと、一部の投資家は株価下落に対するヘッジを同時に進めていたと考えられる。

景気敏感株の上昇は、ハイテク株主導の上昇からの転換を示唆し、株式市場全体の調整懸念を高めた可能性もある。

市場ではVIX指数の上昇に注目が集まっていたが、

果たせるかな、先週木曜日、金曜日、に米国株はハイテク株主導で大きく下落した。単なるセクターローテーションに止まらず、下落はNYダウにも広がり全面安となった。VIX指数はさらに大きく上昇。

ただ金曜日には株価が引けにかけて持ち直し下げ幅を縮めると同時に、VIX指数は低下した。ただ週末のレベルはなお30ポイントに乗せており、一時21ポイント台に低下した状況からみれば水準は高く、なお警戒感が残っている。

同時に、他の市場にも利益確定売り、ポジション調整の動きが広がったとみられる。米国債券市場では、当局者のハト派発言で長期金利は低下に転じていたが、株価調整の傍らで週末にかけて利回りは上昇。株安・リスク選好の後退のなか、通常なら債券は買われ長期金利は低下するが、逆に上昇していた。

その背景には、超低金利の長期化、債券利回りの低位安定を見越した債券保有のポジションの調整、それに伴う債券売却で長期金利が押し上げられた可能性がある。

ISM製造業景気指数が堅調だったこと、雇用統計が比較的良好な内容だったこともあろうが、超低金利継続スタンスが揺らいでいないなか、長期金利が上昇するにはそうした期待感に基づく思惑、ポジションが調整を余儀なくされたと考えなければ整合性がとれない。

超低金利継続を背景とする債券買い・株買い、のポジションが調整すれば債券売り=長期金利上昇と株価下落が併存する。

リスク選好・回避による長期金利・株価動向の組み合わせ、例えば株安・長期金利低下、とは異なっても不思議ではない。

為替市場ではVIX指数の上昇と並行してユーロ高が一服。ユーロドル相場は一時1.20をつけたがその後は1.18割れに下落した。

株価調整とともにドル安は一服。米国の超低金利長期化、それを背景とする米長期金利の低迷、株価上昇、リスク選好、がドル安の流れ・ドル売りを支えてきた。

その結果、シカゴ通貨先物のユーロの投機ポジションはここ数年来で最大の買い越しに積み上がっていた。そのポジション調整が、株式市場や債券市場の動きと同時に発生したと解釈される。

円については、投機ポジションはやや円買いに傾いていた程度ではあるが、ポジション調整は円売り戻し方向であり、ドル円相場についてはドル高円安気味になるのは自然だ。

問題はこうした動きが極めて短期的な、3連休を前にした動きにとどまるのか、もう少し長く続く調整局面の入り口なのか、いずれか。

金融緩和頼みの米国株の上昇がいつまでも続くことは難しく、業績期待も織り込み済みななかでは上がり目が少ないとの見方は多かった。

それでも、個人投資家を中心とする資金が、割高割安を考えずに、ハイテク株中心に流入して上昇を支え続けるとの見方もあった。

金融緩和や需給を囃した株価上昇は、過去においては長続きせず、いずれ本格的な調整を余儀なくされることも多々あった。

次回FOMCは来週15日・16日に開催される。8月27日にFRBおよびパウエル議長は金融政策の新たな枠組みを発表した。雇用重視でインフレ率目標の上振れを容認し超低金利のさらなる長期化を示唆。

その後当局者発言が相次いだが、時間軸については特定の期日を示すよりも特定の経済指標の数字・結果に連動する政策を支持する発言が目についた。

総じて、いずれも新たな枠組みを支持。ただ一方で、その枠組み以上に、フォワードガイダンスを変更・強化する必要性には否定的だった。

景気回復基調がペースダウンしたとはいえ持続していることから、追加緩和期待が後退。政策枠組みの変更は織り込み済みであることから、米長期金利の下げ止まり、さらなる上昇につながりやすい。

その場合は金利低下を囃して上昇してきたハイテク株には引き続き逆風となりポジション調整を加速しやすく、セクターローテーションで景気敏感株への資金シフトを加速。あるいは株式市場全体の調整がなお続く可能性もある。

財政政策面でのサポートがあれば株価は支えられる可能性があるが、大統領選挙前に与野党対立で追加支援策合意が進捗せず。そうした状況が続けばそれも株価調整を起こしやすくなる。この間の株価上昇を支えてきた個人投資家がどう動くかも重要だ。

小口投資家の株式投資、株式市場への資金流入の経路として注目されるのが「ロビンフッド」、スマートフォンによるワンクリック・トレーディングアプリ。その運営会社に対し、取引情報の提供とそれに対する報酬に関する不透明性からSECの調査が入った。

そうしたことが投資家心理・投資行動に影響しないか。あるいはそうした状況から個人投資家の資金流入が縮小するとの懸念から利益確定売りが広がる結果とならないか。

為替市場でのポジション調整が広がるか、とくにドル買い戻しが続くかどうかも、米国株の調整次第の面もある。

FOMCでのフォワードガイダンス据え置き、現状維持の見方が広がるなか、ECBで欧州における感染拡大や景気回復ペースダウン、あるいはユーロ高への警戒感が示されるようなことがあれば、ここまで上昇してきたユーロがさらに調整する可能性もある。

ユーロ高の調整であれば、その裏側でドル高となり、ドル円相場は底固く推移するだろう。

株価の大幅調整がさらに続いてグローバルマーケットでリスク回避が広がれば、クロス円相場の下落からドル円相場にも短期的には円高圧力がかかる可能性がある。

ただそれもポジション調整の範囲内であれば、ドル高が勝り、ドル円相場の下落は一時的かつさほど深押しせずに終わる可能性がある。

先週末の調整が単に3連休前の一時的な調整に留まるなら、リスク選好が継続するなかでドル円相場は底固さ・上値の重さ、双方をともなった動きとなりそうだ。

ドルインデックスの反発も一時的で、なお軟調が持続するとの見方は維持される可能性もある。ただ一方で欧州の状況も変化しつつあり、FRBの緩和政策の織り込みとそれに伴るドル安見通しも行きつくところまできているとすれば、反転ドル反発の可能性もみておく必要がある。

◆主要指標


【対円レート】
ドル :106.24(+0.05)
ユーロ :125.77(▲0.08)
英ポンド :141.094(+0.07)
豪ドル :77.363(+0.13)
カナダドル :81.332(+0.44)
スイスフラン :116.306(▲0.46)
ブラジルレアル :20.0369(▲0.03)
中国人民元 :15.542(+0.05)
韓国ウォン(日本円=100) :8.947(+0.04)

【対ドルレート】
ユーロ :1.1838(▲0.001)
英ポンド :1.3279(▲0.000)
豪ドル :0.7282(+0.001)
カナダドル :1.3062(▲0.007)
スイスフラン :0.9135(+0.004)
ブラジルレアル :5.3018(+0.010)
中国人民元 :6.8425(▲0.006)
韓国ウォン :1189.74(+1.48)

【主要国政策金利】
米国 :0.25
ユーロ :0.00
日本 :0.00

【主要国長期金利】
米10年債 :0.72(+0.08)
米2年債 :0.14(+0.02)
日本10年債利回り :0.04(+0.00)
日本2年債利回り :0.04(+0.01)
独10年債利回り :▲0.47(+0.02)
独2年債利回り :▲0.70(+0.00)

【主要株価指数・ビットコイン】
NY ダウ :28,133.31(▲159.42)
NASDAQ :11,313.13(▲144.97)
S&P500 :3,426.96(▲28.10)
日経平均株価 :23,205.43(▲260.10)
ドイツ DAX :12,842.66(▲215.11)
インド センセックス :38,357.18(▲633.76)
中国上海総合 :3,355.37(▲29.61)
ブラジル ボベスパ :101,241.70(+520.30)
英国FT250 :17,354.28(▲105.41)
ビットコイン :10606.46(▲179.40)

【主要商品価格】
WTI :39.77(▲1.60)
Brent :42.66(▲1.41)
米ガソリン :117.72(▲2.77)
米灯油 :115.15(▲1.62)

金 :1933.94(+3.03)
銀 :26.91(+0.32)
プラチナ :904.05(+11.85)
パラジウム :2295.22(▲11.75)
銅 :6655.00(+51:23B)
アルミニウム :1789.00(+10:36C)
※貴金属はニューヨーククローズ。ベースメタルは3ヵ月公式セトル価格。
※C=Cash-3M コンタンゴ、B=Cash-3M バック

シカゴ大豆 :969.50(+0.75)
シカゴ とうもろこし :347.25(+2.75)
シカゴ小麦 :539.75(▲3.50)

※全ての価格は注記が無い限り、取引所で取引される通貨建。
※限月交代に伴う価格の不連続性は考慮されていません。予めご容赦ください。
※ 「休場」となっているものは、取引所が休場ないしはデータ更新時点で最新データを取得できなかった場合を指します。