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独統計改善もドル高進行で頭重い
  • MRA商品市場レポート

2020年8月12日 第1801号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「独統計改善もドル高進行で頭重い」

【昨日と本日の各セクターショートコメント】

◆エネルギー:下落。米生産者物価指数が予想を上回ったことをきっかけにドル高が進行したことが材料となった。

本日は米石油統計での原油在庫減少(▲2.5MB)が見込まれているが、朝方発表のAPI統計は▲4.0MBの減少が確認されており、市場予想を上回る在庫減少になる可能性があり、価格は上昇。

しかし、為替動向(長期金利動向)の影響大きく、米CPI次第では下落へ。

◆非鉄金属:独ZEW景況感期待指数の改善で上昇も、長期金利上昇を背景としたドル高進行が重石に。

為替が価格に対する説明力が高まっており、本日発表の米CPIの結果を受け長期金利上昇、価格が下押しされると予想。

◆鉄鋼・鉄鋼原料:公的需要に支えられた鉄鉱石確保の動きは続き、大幅上昇。原料炭は国内供給が増加しているとみられ、軟調。鉄鋼製品はまちまち。

南米の供給懸念は継続しており、中国の建設活動回復見込みで堅調地合い維持。

◆貴金属:米景気回復期待と米生産者物価指数上昇を受けて長期金利・実質金利が上昇したことで下落、銀はこれまでの反動もあって大幅下落、プラチナも同様。パラジウムは株安がさらに重石に。

下落幅が大きかったことでいったん買いが入るとみるが、長期金利に上昇圧力が掛かる中で軟調に推移しやすい。

◆穀物:今晩発表予定の米需給報告を控えた調整売買主体でいったん買戻し。

米需給報告でも需給緩和見通しが示される見通しであり、価格は軟調推移か。

※より詳細な説明は以下をご参照ください。

市場データ・グラフ類の添付ファイルのサンプルはこちら。

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場は貴金属やその他農産品、エネルギーが下落したが、その他の商品は上昇した。しかし、強弱材料が混在する中で方向感が出難く、一部の特殊な商品を除いてはレンジワークを継続しているとの印象である。

昨日については独ZEW景況感指数の期待指数が大幅に改善、市場は過去の指標よりは先行き指標に反応しやすくなっているためこれを受けて景気循環銘柄価格が上昇したが、その後の米生産者物価指数の上昇を受けた長期金利の上昇で流れが変わり、引けにかけて水準を切り下げる商品が目立った。

昨日最も下落したのは貴金属セクター(詳しくは昨日のトピックスをご参照ください)。長期金利上昇による実質金利の高まりが影響したとみられる。

また、相場に直接影響しないが昨日、バイデン大統領候補がインド系移民のカマラ・ハリス上院議員を指名した。女性・移民・有色人種、という白人至上主義のトランプに対する明確な対立軸を打ち出してきている。

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【本日の見通し総括】

本日は目立った材料に乏しい中、各商品ともレンジワークになるものと考える。しかしここにきて米国の長期金利上昇が顕著になってきており、株や、株高を背景に投機的に物色されてきた商品に下押し圧力が掛かる展開が予想される。

長期金利動向を占う上での手掛かり材料になるのが、今晩発表の米国の消費者物価指数。総合指数が前月比+0.3%(前月+0.6%)、コア指数が+0.2%(+0.2%)が予想されている。

仮に昨日の生産者物価指数のように市場予想を上回る上昇となった場合、長期金利上昇を通じてドル高も進行、多くのドル建て資産価格を下押しすることが予想される。

【昨日のトピックス】

昨日、最も大きく下落したのが貴金属セクター。大幅な下落となったが、このコラムでも何回か指摘しているように、ほとんどすべての市場参加者が価格上昇を疑わない状況になっているときは相場上昇の終盤であり、かつ、パラジウムを除けば投機需要が勝るセクターであるため、株が調整する局面では換金売りに推されやすい。

今回の下落のきっかけは長期金利の上昇によるもので、それを上回るほどのインフレ期待が高まっていないことが価格下落の背景にある。

引き続き低金利状態が続くため再び物色されるとは思うが、実需の裏打ちがある中での上昇ではないため常にこのように下落側のリスクを考慮しておく必要がある。

これにより、金のリスクプレミアムは264ドルまで急低下したが、これはポンペオ国務長官のほぼ宣戦布告ともとれる発言がある前の水準。中国政府が米国に対する報復制裁で、米政権中枢を対象にしなかったことで、幕引きを図ろうとしていることが意識されたこと、いわゆる「小さなバブル」が長期金利上昇をきっかけに一旦潰れた、と考えるのが妥当だろう。

昨日、バイデン候補が副大統領候補にカマラ・ハリス氏を指名した。女性版オバマになるのではないか、と言われた人物であり、高齢なバイデン氏が二期目を目指さない可能性が高いことを考えると、実質的に「次の次の大統領候補」である。

彼女が孤立主義を深める米国と、対立していかなければならない中国に対してどのような方針を示すか。これは今後8年を考える上で重要になってくると考える。

【景気循環銘柄共通の価格変動要因整理】

<<マクロ要因>>

・各国のPMI・ISMなどのマインド系指標の改善。

ロックダウン解除の動きが世界的に拡大しており、最悪水準まで低下したPMI・ISM指数には改善圧力が掛かり、景気循環銘柄価格の上昇要因に。ただし、ロックダウンを再開している地域も見られ、完全に元の状態に戻るには、ワクチン・治療薬の開発が必須に。

・世界景気の減速観測。IMFは2020年の経済見通しを大幅に引き下げ(▲3.0%→▲4.9%)ている。2021年に関しても+5.8%→+5.4%と下方修正した。

結局、コロナウイルスの影響が2021年意向も残存することが前提となっている。ただ、この冬場の再ロックダウン時の経済への影響は、2020年初に見られたほどの過激なものにはならず、半分程度にとどまるケースをメインシナリオとしている。

・各国中央銀行、特に先進国の中央銀行はコロナ対策で政策金利をほぼゼロ近傍まで引き下げており量的緩和規模も拡大、これ以上打てる手がなくなった状態。

もちろん、量的緩和規模の拡大や投資対象の拡大などの追加手段は考えられるが、経済への直接的な影響は、先行事例である日本や欧州を見るにそれほど大きくない。

クライシスが再び発生した場合のリスクはより高まっていると考えるべき。

・景気減速を受けた、各国政府・中銀の財政政策・金融緩和は価格の上昇要因(Q319の中国GDPは前年比+6.2%、前期+6.3%と1992年の統計発表以来の低水準となり、減速懸念が再び意識されている)。

※一方、鉱工業生産や固定資産投資などは政府の対策の影響が徐々に顕在化している形。

・2018年からインドが人口ボーナス期入りしており、構造的な需要の増加が見込めることは中長期的な価格の上昇要因。

<<特殊要因>>

・コロナウイルスの感染長期化の可能性。現在でも感染は世界的に拡大しており、北半球の冬場に再度感染拡大→経済活動自粛、という流れになるリスクも無視できず。

・米中の対立激化による新冷戦構造の発現。

米国が中国と共生体制になっていのは経済的なメリットがあったからだが、リーマンショック、コロナショックを通じて中国よりもデメリットが大きい(人民元安誘導など)ことがわかったため、米国が中国からのデカップリングを進める可能性は高い。

・米大統領選挙を巡る混乱。

反中に転じたバイデン氏が今のところ有利に選挙戦を進めているとみられるが、バイデン勝利の場合、より他国と連携して中国包囲網を強めるとみられるため、貿易量の減少を通じて景気循環系商品価格の下落要因に。

また、バイデン勝利の場合増税への懸念が強まるため株価にはマイナスと判断されており、この場合、株下落に伴う逆資産効果で商品価格の下押し要因となる可能性。

・生産拠点を自国に回帰させる動きや、リモートの定着による成長鈍化が、新興国(資源国の多くも新興国)の財政状況を悪化させ、自国を含む域内景気への悪影響を及ぼす懸念(価格の乱高下要因)。

・欧州の政治混乱(伊仏の対立、ポピュリズムの台頭、トルコと欧州の関係悪化、トルコの景気減速など)によるリスク回避の動きの強まり(下落要因)。

・英国のFTA締結なしEU離脱のリスク。EUとFTAで合意できなければ関税引き上げが発生し、合意なき離脱に匹敵する混乱となる可能性(下落要因)。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速(下落要因)。

<<投機・投資要因>>

・ロックダウン解除の動きと量的緩和・信用緩和を受けた株高による、リスク資産の再物色の流れ。

コロナウイルス対策のために大量に投入された資金が、コロナウイルス終息後にリスク資産買いに走り、暴騰するリスク。

・年後半に再度ロックダウンが始まり、投機の買いで上昇したリスク資産価格(特に株)が下落するリスク。

・コロナウイルスのワクチンが年内に開発完了、欧米が集団免疫を獲得しコロナ禍が想定よりも早く収束した場合(多くの景気循環銘柄価格の上昇要因に)。

◆昨日の商品市場(個別)の総括


---≪エネルギー≫---

【原油市場動向総括】

原油価格は下落した。米生産者物価指数が市場予想を上回る上昇となったことをきっかけに長期金利が上昇、実質金利の上昇でドル高が進行したことが材料となった。

なお、夜間に発表された米エネルギー省の月報はほとんど材料視されず、昨日はドル指数動向が価格を動かした、という印象である。

DOE月報は2020年の生産見通しを前月から下方修正、需要は上方修正した。

2021年は生産見通し・需要見通しとも上方修正だが、生産見通しの上方修正が需要を上回る。余剰生産能力と在庫が価格上昇を抑制するが、2021年後半には在庫の調整が終了する見通しとなっている。

【原油価格見通し】

原油価格は各国の経済統計が徐々に強弱が入り混じった状態になっており、足元の需要の回復力は強いとは言えない(ないしは中期的に改善持続が可能かどうかは疑問)。

また、8月からOPECの増産が始まっていること、世界的なコロナの再拡大懸念を受けてやや軟調な推移になると考える。

各国とも経済対策を行っていること、金融緩和を積極的に実施していることからファイナンシャルな面で価格は下支えされると予想されるが、ここにきて長期金利に上昇圧力が掛かっており、これが価格の上昇を抑制するとみられる。

実需面、金融面ともに考慮すると当分はレンジワークとなりやすい。

ファイナンシャルな面、という意味では50日移動平均線が200日移動平均線を上抜けするいわゆるゴールデンクロスがこの1~2週間以内に訪れる可能性がある。

チャート的には典型的な三角持ち合いの状態になっている。上下どちらかに抜けた場合、テクニカルに相場が大きく変動する可能性がある。

しかし、米中対立やそれに伴う経済活動への悪影響、実は世界のコロナ感染者数の増加ペースが加速していることを考えると、このタイミングでプレ・コロナの頃の水準に経済活動が戻るとは考え難く、上昇リスクよりは、価格急落への備え(場合によってはプットオプションの活用など)を検討すべきと考える。

なお、DOEは2019年の水準に需要が回復するのは2022年頃になると予想している。

原油価格が低水準で推移した場合、米シェールオイルの生産者のコストは平均で40ドル近辺(27ドル~50ドル程度)、カナダのオイルサンドからの生産者のコストも40ドル程度であることから、時間経過とともに減産が進捗すると予想される。

場合によると経営破綻、という形で減産が進む可能性もあるが、価格下落リスクヘッジをしている生産者もファイナンスが困難になっているため、資金繰りが意識される3、6、9、12月末のリスクは高まるだろう。

生産調整の議論の次に考えるべきは、「コロナ終息後(ワクチン・治療薬の開発完了後)の供給」である。今のところ夏頃から経済活動が再開されるとみられるが、この時の減産規模縮小のタイミングを誤ると、価格が大きく上昇するリスクが出てくる。

現在すべての産油国が追加減産を実施しているが、減産後の稼働再開には時間が掛るため、供給が間に合わない可能性がある。中東の産油国でも1ヵ月程度、米シェール企業の場合は増産を決断してから実施されるまで、6~7ヵ月はかかる。

さらに価格低迷が産油国の体制を揺るがすため、供給が途絶して急騰、というリスクもあり得る。特に中東北アフリカ諸国ではコロナウイルスの感染が拡大した場合、治安の不安定化で政権の維持が困難になり、供給自体に支障をきたす可能性もある。

足元の価格上昇を受けてOPEC諸国が増産に転じれば、逆にその体制崩壊のリスク→価格上昇のリスクを高めることになる。

ただ、今のところ今年の冬に感染拡大の第2ラウンドが来る可能性は高く、むしろメインシナリオになりつつある。この場合、信用リスクにも波及し企業倒産がべースの需要を減じることから、現在の世界各地の減産では不十分となる可能性も充分にあり得る。

ただ、コロナに対する知見が増えたことから、この冬にみられたような大規模なロックダウンは回避されると予想され、影響は懸念したほどにはならないとみられる。

各国政府・中央銀行が財政・金融政策の大盤振る舞いは、市場参加者のセンチメントの改善を通じて今のところエネルギー価格の押し上げ要因となっている。

しかし、先進国中央銀行は持てる政策をすべて使ってしまったため、冬場に再ロックダウンがあった場合などの事態の悪化があった場合、打てる手段はほとんどないことは下落リスクと考えるべきだ。

原油価格の変動性は今後、需要が低迷するにも関わらず、さらに高まると考えておくべきである。

【石炭市場動向総括】

石炭先物市場は小幅に下落し、50ドルを下回った。中国の国内生産増加や経済活動回復の一服が材料になっていると考えられる。

【石炭価格見通し】

石炭価格は需給バランスの緩和観測で軟調な推移になると考える。ただし過去5年レンジの最低水準を下回る水準での推移が続いており、割安感からの買いも入りやすく、更なる下落余地は限定されると考える。

7月の中国の石炭輸入は前月から回復したが、前年水準を▲20.6%と大きく下回った。中国は国内の石炭産業の強化を目的に国内生産を増加させる方向性に舵を切っており、輸入を抑制する可能性を否定していない。

また、コロナ問題を受けて対中国批判を強める豪州に対し、牛肉や鉄鉱石、石炭輸入を削減ないしは停止すると中国政府が表明しており、実際にその通りとなれば豪州炭価格を押し上げよう(他国産石炭は上昇)。

しかし、水準を切り上げていた中国の港湾在庫は急速に減少し、過去5年レンジを大きく下回っていることから、一定の輸入需要が見込めると考えられさらなる価格下落余地も限定される。

石炭期間構造はコンタンゴで限月交代によるジャンプも起きにくく、価格変動性は10%程度(VaRの概念では、現在の価格を50ドル程度とすれば、7割の確率で1年後の価格が±5ドル程度しか変化しない)と通貨の変動率程度まで変動性が低下している。

結局、燃料炭価格は狭いレンジの中で、低いボラティリティを維持しつつ現状水準での推移を続けると予想される。

【価格変動要因の整理】

<<マクロ要因>>

・OPECプラスの減産と、非OPECプラス諸国の自主減産継続で需給がタイト化する場合(価格上昇要因)。

・産油国の財政悪化による上流投資部門投資の減速は、インドなどの新興国需要顕在化時の価格上昇要因。

・最大消費国である米国の石油製品出荷は前年比▲2割の大幅減少の状態であり、短期的な需要の方向性はマイナス(原油価格の下落要因)。

世界2位の消費国である中国の需要の指標である工業生産は市場予想を上回るマイナス幅の縮小となったが、小売売上高は前月から改善

・1-6月期の中国工業生産は前年比▲1.3%(1-5月期▲2.8%)、6月+4.8%(前月+4.4%)とマイナス幅を縮小、月次ベースでも回復を継続している(フロー需要の回復=価格の上昇要因)

回復ペースは市場予想を上回っており、企業活動が加速していることをうかがわせる内容。

・1-6月期の中国小売売上高 前年比▲11.4%の17兆2,256億元(1-5月期▲13.5%の13兆8,730億元)、6月単月でも▲1.8%の3兆3,526億元(前月▲2.8%の3兆1,973億元)とマイナス幅を縮小している。

しかし、工業セクターや固定資産投資と異なり、最終需要は弱いものと考えられる(フロー需要の回復=価格の上昇要因)

・EV普及による需要の伸び鈍化を、軽量化目的の樹脂向け需要増加が相殺(世界の需要が減少を始めるのは2050年頃からか)。

・世界的な石炭上流部門への投資規制強化による、供給減速懸念。価格上昇要因(石炭)。

・競合燃料である天然ガス・LNG価格が供給過剰で低迷、石炭価格の下落要因。

<<特殊要因>>

・原油価格下落とコロナウイルス感染拡大による治安悪化、コロナ問題を背景に米・欧軍が中東から撤退、それを受けたISの伸長が域内情勢を不安定化させ、原油生産・供給に悪影響を与える場合(価格の上昇要因)。

また、域内で武力衝突が発生し、難民が欧州に流入した場合欧州域内の政情が混乱するため景気を下押しし、原油価格の下落要因に。

<<投機・投資要因>>・WTI・Brentともロング・ショートとも増加しているが、WTIはネット買い越し幅を拡大、Brentは縮小している。市場参加者の先行き見通しが拮抗していることを示唆するもの。

・直近の投機筋のポジションは以下の通り。

WTIはロングが693,752枚(前週比 +16,930枚)ショートが157,486枚(+13,233枚)ネットロングは536,266枚(+3,697枚)

Brentはロングが271,763枚(前週比+3,998枚)ショートが83,759枚(+7,619枚)ネットロングは188,004枚(▲3,621枚)

---≪LME非鉄金属≫---

【鉄鋼原料市場動向総括】

中国向け海上輸送鉄鉱石スワップは上昇、原料炭スワップ先物は下落、中国鉄鋼製品先物価格は直近限月が下落、中心限月が小幅に上昇した。

中国の鉄鉱石港湾在庫の水準は日数ベースで低く、必要な鉱石の確保に中国側が躍起になっており、需給がタイトな状態が続いているため。原料炭は国内生産が増加していることが価格を下押ししていると推察される。

【鉄鋼原料価格見通し】

鉄鉱石価格は高値圏での推移になると考える。南米の生産がコロナウイルスの影響で計画比下振れする可能性が高いことに加え、中国政府のインフラ投資が今後も継続する見込みであること、中国南部の洪水からの復帰、中国国内の足元の鉄鋼原料需給並びに今後の需給見通しがタイト化しているため。

中国は必要な鉄鉱石の確保に苦慮しているとみられ、通常輸入をしてこなかったカナダ(166万トン)、ウクライナ(186万トン)、インド(156万トン)を輸入しており、しばらくこの動きは続くことになるだろう。

但し、米中の対立が激しさを増しており最大消費国である中国の景気に悪影響を及ぼす可能性が高いことから、上値も重い。

急落していたバルチック海運指数は再び上昇している。しかし、週次のブラジル・豪州の鉄鉱石輸出実績は減少しており、どちらかといえば石炭輸入が増加したためと考えられる。

減少を続けてきた鉄鉱石・鉄鋼製品在庫は季節性もあり、増加に転じている。中国の公共投資・ブラジルの供給懸念で需給がタイト化していた鉄鉱石市場であるが、徐々に環境に変化がみられることは意識しておきたい。

原料炭は中国の生産活動回復が継続していること、国内の鉄鋼需要が公共投資で底堅いことから、同様に底堅い推移になると考える。但し、中国政府は原料炭を含む石炭の国内生産を増加させる方針であることから上値も重い。

中国の港湾在庫の水準は鉄鋼の最大生産省である河北省の主要港である、京唐港の港湾在庫は過去5年平均程度での推移が続いていたが、この水準を下回り需給はタイト化している。

原料炭の先物期間構造としては、バックワーデーション幅が縮小しているが、期先が上昇する形での幅縮小であり、いわば限界生産コストが上昇している可能性がある。

結果、原料炭価格はしばらくの間、高止まりする公算が強まっている。

【価格変動要因の整理】

<<マクロ要因>>

・7月の中国鉄鋼業PMIは49.2と前月から小幅に低下した。これを見るに鉄鋼業界自体は比較的安定しているとみられる。

7月の中国南部での洪水によって鉄鋼市場も影響を受け、需要の下押し要因となった。新規受注は公共投資などの影響で回復しているが、まだ50を下回っている。なお、海外市場の再開から輸出向け新規受注は大幅に増加している(31.2→42.8)。

生産は洪水の影響で原材料の確保が難しく、57.5→54.5と減速。在庫水準も原材料・完成品在庫とも低下した(各々、44.2→43.2、44.3→40.2)。

引き続き鉄鋼市場の需給はタイトな状態が続くとみられ、価格は高値圏での推移を維持する公算。

・中国河北省の高炉稼働率は7月31日時点で78.8%(前週79.0%)と小幅に低下した。しかし、過去5年平均を下回った状態が続いており高炉の稼働率は高止まりしている。

・1-6月期の中国工業生産は前年比▲1.3%(1-5月期▲2.8%)、6月+4.8%(前月+4.4%)とマイナス幅を縮小、月次ベースでも回復を継続している(フロー需要の回復=価格の上昇要因)

回復ペースは市場予想を上回っており、企業活動が加速していることをうかがわせる内容。

・1-6月期の中国固定資産投資は前年比▲3.1%の28兆1,603億元(1-5月期▲6.3%の19兆9,194億元)と回復基調を持続。

しかし、公的セクターの回復(▲1.9%→+2.1%)によるところが大きく、規模の大きな民間部門は▲7.3%(▲9.6%)と回復ペースは緩慢。

・1-6月期の中国不動産開発投資は前年比+1.9%の6兆2,780億元(1-5月期▲0.3%の4兆5,920億元)とプラス成長に転じた(ストック需要の回復=価格の上昇要因)。

・中国の鉄鋼製品の輸入は通常、平均で110万トン程度なのだが、7月は261万トン(前月188万トン)と記録的な水準に。国内生産は6月時点で9,158万トン(9,227万トン)と記録的な水準となった前月からは減速したが、依然として過去5年の最高水準を上回っている。公共投資が中心と見られるが、国内需要が旺盛であることを示唆。

中国の鉄鋼製品在庫水準は前週比▲9.2万トンの1,535.4万トン(過去5年平均 1,042.9万トン)となった。例年よりも在庫水準は高く在庫は増加している。

・7月の中国の鉄鉱石・精鉱輸入量は過去2番目の水準となり、1億1,265万トン(前月1億168万トン)となった。中国の港湾在庫の水準は絶対水準が過去5年平均を下回り、在庫日数は過去5年の最低水準で推移しており、やはり国内のインフラ向け需要が旺盛であることを伺わせる内容。

一方で週次の鉄鉱石輸入は6月に以降減少を始めており、ブラジルや豪州の鉄鉱石週間輸出も減少を始めている。さらに減速するかどうかはブラジルについてはコロナウイルスの感染拡大状況、豪州はコロナを巡る中国との対立次第であるが、仮にそうなった場合、さらに海上輸送鉄鉱石価格は上昇することに。

中国の鉄鉱石港湾在庫は前週比▲80万トンの1億1,615万トン(過去5年平均1億2,033万トン)、在庫日数は▲0.2日の23.4日(過去5年平均 29.5日)と例年と比較して在庫水準が低く、需給ファンダメンタルズはタイト。しかし、徐々にではあるが緩和感が出始めている点は注意か。

・7月の石炭輸入(燃料炭・原料炭の合算)は前月から回復したが、前年水準を▲20.6%と大きく下回る2,610万トン(前月▲6.7%の2,528万6,000トン)となった。輸入水準は過去5年平均程度まで低下。

中国は国内の石炭産業の強化を目的に国内生産を増加させる方向性に舵を切っており、輸入を抑制する可能性を否定していない

原料炭の輸入は6月は前年比▲4.5%の626万トン(前月▲19.1%の479万トン)とほぼ過去5年平均程度となった。国内の製鉄向け需要は旺盛だが、恐らく国内生産が増加したことによるもの。

・長期的には人口ボーナス期入りしているインドが、インフラ整備のための投資を拡大する方針(5年で約160兆円)であり、鉄鋼製品・鉄鉱石価格を押し上げ。

<<特殊要因>>

・世界的に広がる環境規制強化の流れで、鉄鉱石や原料炭などの生産に一定の影響が起きる場合。

・米国が中国に対する人権問題(香港・新疆ウイグル自治区問題)や、コロナウイルスへの対策に対する中国への不満が高まった場合、再び通商問題が議題に上がる場合(価格の下落要因)。

・コロナウイルスの感染拡大長期化による経済成長の鈍化。

<<投機・投資要因>>

・特になし。

---≪鉄鋼原料≫---

【鉄鋼原料市場動向総括】

中国向け海上輸送鉄鉱石スワップは上昇、原料炭スワップ先物は下落、中国鉄鋼製品先物価格は直近限月が下落、中心限月が小幅に上昇した。

中国の鉄鉱石港湾在庫の水準は日数ベースで低く、必要な鉱石の確保に中国側が躍起になっており、需給がタイトな状態が続いているため。原料炭は国内生産が増加していることが価格を下押ししていると推察される。

【鉄鋼原料価格見通し】

鉄鉱石価格は高値圏での推移になると考える。南米の生産がコロナウイルスの影響で計画比下振れする可能性が高いことに加え、中国政府のインフラ投資が今後も継続する見込みであること、中国南部の洪水からの復帰、中国国内の足元の鉄鋼原料需給並びに今後の需給見通しがタイト化しているため。

中国は必要な鉄鉱石の確保に苦慮しているとみられ、通常輸入をしてこなかったカナダ(166万トン)、ウクライナ(186万トン)、インド(156万トン)を輸入しており、しばらくこの動きは続くことになるだろう。

但し、米中の対立が激しさを増しており最大消費国である中国の景気に悪影響を及ぼす可能性が高いことから、上値も重い。

急落していたバルチック海運指数は再び上昇している。しかし、週次のブラジル・豪州の鉄鉱石輸出実績は減少しており、どちらかといえば石炭輸入が増加したためと考えられる。

減少を続けてきた鉄鉱石・鉄鋼製品在庫は季節性もあり、増加に転じている。中国の公共投資・ブラジルの供給懸念で需給がタイト化していた鉄鉱石市場であるが、徐々に環境に変化がみられることは意識しておきたい。

原料炭は中国の生産活動回復が継続していること、国内の鉄鋼需要が公共投資で底堅いことから、同様に底堅い推移になると考える。但し、中国政府は原料炭を含む石炭の国内生産を増加させる方針であることから上値も重い。

中国の港湾在庫の水準は鉄鋼の最大生産省である河北省の主要港である、京唐港の港湾在庫は過去5年平均程度での推移が続いていたが、この水準を下回り需給はタイト化している。

原料炭の先物期間構造としては、バックワーデーション幅が縮小しているが、期先が上昇する形での幅縮小であり、いわば限界生産コストが上昇している可能性がある。

結果、原料炭価格はしばらくの間、高止まりする公算が強まっている。

【価格変動要因の整理】

<<マクロ要因>>

・7月の中国鉄鋼業PMIは49.2と前月から小幅に低下した。これを見るに鉄鋼業界自体は比較的安定しているとみられる。

7月の中国南部での洪水によって鉄鋼市場も影響を受け、需要の下押し要因となった。新規受注は公共投資などの影響で回復しているが、まだ50を下回っている。なお、海外市場の再開から輸出向け新規受注は大幅に増加している(31.2→42.8)。

生産は洪水の影響で原材料の確保が難しく、57.5→54.5と減速。在庫水準も原材料・完成品在庫とも低下した(各々、44.2→43.2、44.3→40.2)。

引き続き鉄鋼市場の需給はタイトな状態が続くとみられ、価格は高値圏での推移を維持する公算。

・中国河北省の高炉稼働率は7月31日時点で78.8%(前週79.0%)と小幅に低下した。しかし、過去5年平均を下回った状態が続いており高炉の稼働率は高止まりしている。

・1-6月期の中国工業生産は前年比▲1.3%(1-5月期▲2.8%)、6月+4.8%(前月+4.4%)とマイナス幅を縮小、月次ベースでも回復を継続している(フロー需要の回復=価格の上昇要因)

回復ペースは市場予想を上回っており、企業活動が加速していることをうかがわせる内容。

・1-6月期の中国固定資産投資は前年比▲3.1%の28兆1,603億元(1-5月期▲6.3%の19兆9,194億元)と回復基調を持続。

しかし、公的セクターの回復(▲1.9%→+2.1%)によるところが大きく、規模の大きな民間部門は▲7.3%(▲9.6%)と回復ペースは緩慢。

・1-6月期の中国不動産開発投資は前年比+1.9%の6兆2,780億元(1-5月期▲0.3%の4兆5,920億元)とプラス成長に転じた(ストック需要の回復=価格の上昇要因)。

・中国の鉄鋼製品の輸入は通常、平均で110万トン程度なのだが、7月は261万トン(前月188万トン)と記録的な水準に。国内生産は6月時点で9,158万トン(9,227万トン)と記録的な水準となった前月からは減速したが、依然として過去5年の最高水準を上回っている。公共投資が中心と見られるが、国内需要が旺盛であることを示唆。

中国の鉄鋼製品在庫水準は前週比▲9.2万トンの1,535.4万トン(過去5年平均 1,042.9万トン)となった。例年よりも在庫水準は高く在庫は増加している。

・7月の中国の鉄鉱石・精鉱輸入量は過去2番目の水準となり、1億1,265万トン(前月1億168万トン)となった。中国の港湾在庫の水準は絶対水準が過去5年平均を下回り、在庫日数は過去5年の最低水準で推移しており、やはり国内のインフラ向け需要が旺盛であることを伺わせる内容。

一方で週次の鉄鉱石輸入は6月に以降減少を始めており、ブラジルや豪州の鉄鉱石週間輸出も減少を始めている。さらに減速するかどうかはブラジルについてはコロナウイルスの感染拡大状況、豪州はコロナを巡る中国との対立次第であるが、仮にそうなった場合、さらに海上輸送鉄鉱石価格は上昇することに。

中国の鉄鉱石港湾在庫は前週比▲80万トンの1億1,615万トン(過去5年平均1億2,033万トン)、在庫日数は▲0.2日の23.4日(過去5年平均 29.5日)と例年と比較して在庫水準が低く、需給ファンダメンタルズはタイト。しかし、徐々にではあるが緩和感が出始めている点は注意か。

・7月の石炭輸入(燃料炭・原料炭の合算)は前月から回復したが、前年水準を▲20.6%と大きく下回る2,610万トン(前月▲6.7%の2,528万6,000トン)となった。輸入水準は過去5年平均程度まで低下。

中国は国内の石炭産業の強化を目的に国内生産を増加させる方向性に舵を切っており、輸入を抑制する可能性を否定していない

原料炭の輸入は6月は前年比▲4.5%の626万トン(前月▲19.1%の479万トン)とほぼ過去5年平均程度となった。国内の製鉄向け需要は旺盛だが、恐らく国内生産が増加したことによるもの。

・長期的には人口ボーナス期入りしているインドが、インフラ整備のための投資を拡大する方針(5年で約160兆円)であり、鉄鋼製品・鉄鉱石価格を押し上げ。

<<特殊要因>>

・世界的に広がる環境規制強化の流れで、鉄鉱石や原料炭などの生産に一定の影響が起きる場合。

・米国が中国に対する人権問題(香港・新疆ウイグル自治区問題)や、コロナウイルスへの対策に対する中国への不満が高まった場合、再び通商問題が議題に上がる場合(価格の下落要因)。

・コロナウイルスの感染拡大長期化による経済成長の鈍化。

<<投機・投資要因>>

・特になし。

---≪貴金属≫---

【貴金属市場動向総括】

金価格は続落。米経済対策期待とそれに伴う国債需給の悪化、米生産者物価指数の上昇をきっかけに長期金利が上昇、実質金利が上昇したことで利食い売りに押された。

バブル的な色彩を帯びながら急速に水準を切り上げていた銀価格は急落。金銀レシオの低下もあって金価格下落時のダウンサイド(アップサイド)への価格感応度は高い。

プラチナも銀価格に連れる形で下落、パラジウムは株安もあって欧州時間から一貫して水準を切り下げる展開となった。

【貴金属価格見通し】

金銀は高値圏を維持すると考える。FRBが実質金利をマイナスにする緩和策を容認していることもあり、かつ、2022年までは現状の政策が維持される見込みであること、米中の対立が経済制裁には至らないものの、領事館の閉鎖など、徐々に具体的な行動に移り始めており、安全資産需要が高まると予想されることが背景。

実質金利がさらに下落するには原油価格が高騰するなどの材料が必要であるが、期待インフレ率が原油価格とは乖離して上昇を始めており、実質金利を押し下げている。しかし、やはり原油価格の上昇余地は限定されるとみられることから、さらなる大幅な上昇は実質金利面からの上昇は難しい。

昨日については比較的大きな下落となった。このコラムでも指摘しているが、やはりバブル的な上昇になっていたことは否めない。

金価格の実質金利に対する感応度は1bpあたり3.5ドル程度だったが、現在は4.2ドルに上昇している。名目金利に対する感応度に至っては、2ドル程度だったのが直近9.9ドルまで上昇。

金利に対するアップサイドの感応度が高まっていることは、リスクの上昇によるものと整理するのが妥当だが、それ以上に「バブル」になっている可能性は高い。

現在の金の実質金利で説明可能な価格からの乖離(リスクプレミアム)は264ドルに急低下。

一方、現在の実質金利で説明可能な価格水準は長期金利の低下もあって、1,620~1,650ドル程度まで上昇しており、緊急時の換金による下落余地が限定されている。

※毎日回帰分析をアップデートし、リスクプレミアム自体の水準を見直しているため、前日比の整合性が取れていない場合があります。

銀価格は金価格との比較感で売買されるが、金銀レシオは現在、77.1倍と昨日は急上昇した。

過去1年を基準にすると95倍程度、5年では80倍、2000年以降では65倍程度が妥当で、しばらくは5年の水準である80倍を目指す流れになりそうだ。

銀が金より割安、ということで物色されてきたがすでに年初来のパフォーマンスが金を上回っているため、割安感解消からの買いは見込めない。

ただ、思い返すと欧州危機・米国債格下げ危機があった2010年~2011年、銀価格は供給過剰にもかかわらずバブル状態となり、ハント兄弟事件以来の50ドルに迫った。

その後、危機の回避で急落することになるわけだが、過剰流動性が供給される中で、人工知能を使った機械取引が主流となる中、しばらくの間、強気のヘッドラインニュースだけで価格が急騰する可能性は十分にあり得るが、危機が去ったのち、金銀とも急落している。

一部の鉱山ではコロナの影響で減産も見られるようだが、供給不足に陥るまでの減産にはなっていないと考えられるため、やはり下落リスクを伴いながらの上昇になる。

対応が可能な場合は、プットオプションを活用しながら上昇リスクを回避(といっても、スポットで必要なものを拾っていくしかない)する必要があると考える。

市場参加者が現在、実際に供給不足になっているかを判断する材料としては、取引所在庫の水準で判断するしかない。更に銀在庫が減少する、ないしは金在庫が増加する、あるいはその両方が必要になる。

なお、金銀在庫レシオ(銀在庫÷金在庫)はCOMEX金在庫の急増によって低下、金銀レシオに下押し圧力をかけており、徐々に銀価格は対金で水準を切り上げる展開になると予想される。

なお、銀価格=金価格÷金銀レシオ であり、金銀レシオが低下することで金価格が変動した時の弾性値が上昇(ボラティリティは上昇し、足元金の2倍に上昇)している点は留意。

(例)金が2,000ドル、銀が20ドルのとき 金銀レシオが100倍→金価格±1ドルの変化で銀価格は±1セント変化 金の変化率は±0.05%、銀は±0.05%

 金銀レシオが1倍→金価格±1ドルの変化で銀価格は±1ドル変化 金の上昇率は±0.05%、銀は±5%

プラチナ価格は銀価格との連動性が高まっている。これは供給過剰で投機的な取引の影響が強まっていることによるが、各国の準備金や市場取引の担保価値が認められている金のほどの安全資産としては認知されていないため、金価格に主導される形で価格が形成されやすい。

しかし、値動きとしては銀価格と連動しやすく、銀価格が割安感から物色されやすい地合いとなっているため、プラチナ価格にも上昇圧力が掛かることになると予想する。

逆に、銀が下落した時に大きく下落する可能性もあるため、引き続き銀価格動向には注目する必要がある。

パラジウムは価格は景気の先行きが明確に悪いこと、自動車セクターの回復は緩やかなものにとどまる見通しであることから実需面は価格を下押ししやすい。

その一方で、貴金属のベンチマークである金価格は堅調な推移が予想されるため、結果、パラジウムは神経質にレンジワークでの推移になると考える。

7月の米自動車販売は年率1,452万台(市場予想 1,400万台、前月 1,305万台)と、市場予想を上回る回復となった。ただし、コロナ以前の水準に自動車販売が戻るには相当の時間がかかる見込みであり、PGM価格の押し上げ効果は限定的なものとなろう。

中国の6月の自動車販売は前年比+11.6%の230万台(前月+14.5%の219万台)と前月比プラスとなったが、前年比では伸びが減速した。引き続き年初来の販売累計は▲16.9%の1,026万台となっており、コロナの影響に伴う販売遅れを取り戻せていない状況。

中国の販売は欧米に先行して回復すると見るが、完全に経済活動が元に戻ることは難しく、回復ペースは緩慢なものに留まるだろう。

そして、コロナウイルスの影響が拡大する中で、日米欧も自動車販売が減速する可能性は高く、PGM価格の下押し要因になると予想される。

【価格変動要因の整理】

<<マクロ要因>>

・各国とも政策金利をゼロ近傍に下げており、量的緩和規模も拡大。あとは更に規模を拡大するか、量的緩和時の投資対象を拡大するぐらいしかなくなってきた。

これで追加の緩和手段はほぼなくなった状態であり、金価格の上昇余地は限定される。

・世界的な自動車販売の減速(米欧中)による、自動車向け排ガス触媒需要の減少(PGM)。

・コロナウイルスの感染拡大による、最大生産国の1つである南アフリカの鉱山稼働が不安定であることによる供給懸念。

・排ガス規制強化に伴うパラジウムへのシフト観測(プラチナがパラジウムを代替するには数年単位で時間を要する)。

・パラジウム需要増加に伴うPGMの増産により、結果的にプラチナが供給過剰となり価格の下落要因に(プラチナ)。

パラジウムはロシアでは銅・ニッケルの、南アフリカ・米国ではプラチナの副産物として生産されるため(副産物としての供給が8割)、急な増産が困難であり供給面の制限が価格を下支えする状況に変わりはない。

<<特殊要因>>

・コロナ対策で過剰な財政出動が行われており、終息後に各国の財政・信用不安が意識される場合(価格の上昇要因)。

・米中の対立激化。米国は今回のウイルス問題で、中国の医療面、人工知能を含むIT面に脅威を感じた可能性は高く、対立が激化する場合(安全資産価格の上昇要因)。

・生産拠点を自国に回帰させる動きやリモートの定着による成長鈍化が、新興国の財政状況を悪化させる場合(価格の上昇要因)。

・原油価格低迷による財政状況の悪化、コロナウイルスの影響拡大に伴う国民の不満爆発、サバクトビバッタの大量発生による食糧危機などで、中東・北アフリカ有事が発生、それに伴う安全資産需要の高まり(上昇要因)。

・英国のブレグジットは、FTA合意なき離脱となるリスクが残存しており、その場合のインパクトは無秩序離脱と同レベルになると考えられ、金価格の上昇要因に。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速による安全資産需要の増加。

<<投機・投資要因>>

・直近の投機筋のポジションは、金はロングが321,847枚(前週比 +9,259枚)、ショートが83,101枚(+7,314枚)、ネットロングは238,746枚(+1,945枚)、銀が75,498枚(+1,097枚)、ショートが45,609枚(▲1,484枚)、ネットロングは29,889枚(+2,581枚)

・直近の投機筋のポジションは以下の通り。

プラチナはロングが33,404枚(前週比 +62枚)ショートが13,898枚(+2,968枚)、ネットロングは19,506枚(▲2,906枚)

パラジウムが5,360枚(+60枚)、ショートが2,388枚(+204枚)ネットロングは2,972枚(▲144枚)

---≪農産品≫---

【穀物市場動向総括】

シカゴ穀物市場は上昇した。固有の材料というよりは、今晩発表予定の米需給報告待ちでポジション調整の買い戻しが入ったためと考えられる。

本日発表予定の米需給報告の予想は以下の通り。

・8月米需給報告生産見通し(市場予想/前月)トウモロコシ 151億7,654万Bu(前月150億Bu)大豆 425,950万Bu(41億3,500万Bu)小麦 18億3,268万Bu(18億2,400万Bu)

・8月米需給報告在庫見通し(市場予想/前月)トウモロコシ 28億2,375万Bu(26億4,800万Bu)大豆 5億2,632万Bu(4億2,500万Bu)小麦 9億4,770万Bu(9億4,200万Bu)

【穀物価格見通し】

トウモロコシ価格は、米経済活動の回復に一服感が出てきていることに伴う燃料向け需要ののび鈍化観測や、米国と中国の対立激化、生産地の生育環境改善で軟調な推移になると予想。

大豆は中国が米国との通商合意を履行する方針であるものの、両国の政治的な対立は激しくなっており輸出需要の減少につながりかねないこと、生産地の生育環境の改善価格を下押しすると予想。

小麦は黒海周辺諸国の生産減少見通しが強まっていたがここにきて例年通り、やはり供給が足りる見通しとなってきたことから上値重い推移に。

東アフリカ・中東地域で激増しているサバクトビバッタであるが、現在はインド・パキスタンで猛威を振るっている。

危機的な状況にあったエチオピア・ソマリア・ケニアはやや影響が緩和した。今後、懸念されるのはバッタが、モーリタニア、マリ、ニジェール、チャドにまで拡大している点。

今のところ大規模な被害になるとはみられていないが、夏場の繁殖期をこれらの地域で迎えるため、被害の拡大はリスクとなろう。

また、東南アジアでもトウモロコシやイネの大害虫であるツマジロクサヨトウが繁殖し、深刻な食糧危機をもたらしている

コロナウイルスの影響で播種に必要な人員を確保できない農家があったが、今度は収穫期にコロナウイルスの影響で人員が確保できず、収穫に影響が出る可能性がある。年後半にかけて、穀物価格の見通しは強気。

【価格変動要因の整理】

<<マクロ要因>>

・米穀物作付け意向面積トウモロコシ 9,699万エーカー(市場予想 9,412万エーカー)大豆 8,351万エーカー(8,502万エーカー)小麦 4,466万エーカー(4,495万エーカー)

・米穀物最終作付け面積トウモロコシ 9,201万エーカー(市場予想 9,514万エーカー)大豆 8,383万エーカー(8,483万エーカー)小麦 4,425万エーカー(4,472万エーカー)

・7月米需給報告生産見通し(実績/市場予想/前月)トウモロコシ 150億Bu(150億4,085万Bu、前月159億9,500万Bu)大豆 41億3,500万Bu(41億5,430万Bu、41億2,500万Bu)小麦 18億2,400万Bu(18億4,372万Bu、18億7,700万Bu)

・7月米需給報告在庫見通し(実績/市場予想/前月)トウモロコシ 26億4,800万Bu(27億3,052万Bu、33億2,300万Bu)大豆 4億2,500万Bu(4億2,389万Bu、3億9,500万Bu)小麦 9億4,200万Bu(9億5,019万Bu、9億2,500万Bu)

・6月末四半期在庫(実績/市場予想/前月)トウモロコシ 52億2,400万Bu(49億5,862万Bu、79億5,300万Bu)大豆 13億8,600万Bu(13億9,113万Bu、22億5,300万Bu)小麦 10億4,400万Bu(9億8,661万Bu、14億1,200万Bu)

<<特殊要因>>

・新型肺炎の影響拡大による、輸出活動の停滞(シカゴ定期を含む生産地価格の下落要因)。

・米・イランの対立激化により、穀物輸送に影響が出る場合(下落要因)。ただし非景気循環銘柄需要が高まり最終的には上昇要因に。

・夏場以降、北米の穀物生産に影響を与えるラニーニャ現象の発生の可能性があり、価格の上昇リスク要因に。

・中国の豚コレラ被害の拡大により、飼料需要が減少した場合は価格の下落要因(逆に終息すれば上昇要因)。

<<投機・投資要因>>

・直近の投機筋のポジションは以下の通り。

トウモロコシはロングが294,214枚(前週比 +7,680枚)、ショートが442,655枚(+53,702枚)ネットロングは▲148,441枚(▲46,022枚)

大豆はロングが184,985枚(▲16,306枚)、ショートが93,034枚(+4,786枚)ネットロングは91,951枚(▲21,092枚)

小麦はロングが124,019枚(+2,680枚)、ショートが110,640枚(+5,959枚)ネットロングは13,379枚(▲3,279枚)

◆本日のMRA's Eye


「銅価格上昇に減速の兆し~経済活動は再び鈍化か」

※明日から夏季休暇となるため、週末掲載予定のMRA's Eyeを前倒し掲載いたします。

銅価格は景気の動向を占う上での判断材料となるため「ドクター・カッパー」といわれている。なぜ景気の動向を占う指標になるかというと、機械には必ずといっていいほど使われる銅線に用いられるため、需要動向が経済活動を反映しやすいためである。

そのため、銅価格が上昇すると景気が回復し、下落すると減速していると判断するわけだ。なお、この15年で中国の銅消費シェアが高まったことから、銅は世界景気、というよりは中国の経済動向を反映する指標になってきたとする方がより適切かもしれない。

ではその中国の需要動向はどうか。ニュースを見ていると、中国の銅需要は堅調に推移していると考えられる。中国の景気は新型コロナウイルスの拡大防止のためのロックダウンによって減速、それをテコ入れするために大規模な経済対策が打たれた。

銅は主に銅線に用いられるが、今回の中国の経済対策は5GやEVなどの投資に加え、内陸部向けの投資が行われると予想される。また、国家予算で投資を行うため、「堅い」需要になる可能性は高い。

では実際に中国の需要が増加したかどうかを確認する方法はあるのか。非鉄金属の場合、需給関連情報が手に入るのに通常3ヵ月程度の時間を要する。

これは国際銅研究会(International Copper Study Group)などの調査機関が主要生産者などにヒアリングを行って集計し、生産や需要を事後的にしか把握できないためである。

即時に規模が把握可能な株式市場などの取引所での取引とは異なる。そのため周辺の材料から状況を把握する以外に方法がない。

この場合、参考指標として用いられるのが現物プレミアムだ。現物プレミアムは市場で決定される価格に、その消費地域の需要動向を加味して販売者側が上乗せする上乗せ価格である。

需要が増加すればこれが上昇し、減少すれば低下する。グラフの通り中国の上海渡しの銅現物プレミアムはコロナショック後に発表された対策以降、水準が大きく切り上がっている。需要が増加したことの証左である。

しかし直近ではこのプレミアムが低下し始めており、足元の銅需要が減速した可能性を示唆している。今後も公的需要に支えられる形で銅の需要は底堅く推移すると見られるが、需要の回復が今後も続くかどうか、楽観できる状況にはない。

しかし、商品価格は需要と供給の両方の要因によって決定されるため、供給面に障害が発生した場合にも価格は上昇する。

銅ももちろん同じで、世界最大の鉱山であるチリにあるエスコンディダ(Escondida)鉱山や2位のチュキカマタ(Chuquicamata)鉱山、3位のインドネシアのグラスブルグ(Grasberg)鉱山では数年に1度、賃金交渉を巡って労使対立が発生し、ストが長期化して供給が減少して価格が上昇することがある。

鉱山はその種類にもよるが、地下に掘り進んで採掘するような鉱山の場合、労働環境が密になってしまう。コロナウイルスの感染が拡大している中では操業停止も止むを得ない。

ここで重要になるポイントは2つ。1つはコロナウイルスの影響で、複数の鉱山が同時に操業を停止ないしは稼働率引き下げを余儀なくされたこと、もう1つは鉱山生産の5割以上が南半球からきており、南半球は現在、一般的にコロナウイルスを含むインフルエンザなどの感染症が拡大しやすい冬場にあることである。

複数の鉱山の稼働低下は、上述の通り個別の鉱山が労使交渉の過程でストライキが発生、生産活動が停止するということはあるが、一斉に稼働率が下がることはほぼない。

大規模な地震が発生した際でもこの20年、貨物輸送や道路の寸断が発生することはあっても、それが長期化したケースはなかった。これは鉱山生産をしている国は地震の多い環太平洋地域に集中しており、そもそも地震への耐性が強いことが背景にあろう。

しかし今回はこれとは異なり、比較的大きな規模で生産に影響が出た。実際に影響が出ていると見られるのは全体の5%程度とみられるが、今後の感染状況によってはこれ以上の規模の供給途絶が発生する可能性がある。

需要面、供給面を見てきたがでは現在の需給バランスはどうなっているのか。

これを計測する上で参考になるのが「期間構造」である。期間構造とは先物(LMEの場合は先渡し)の期先の受け渡し価格を線で結んだもので、期先よりも期近の価格が高いときはバックワーデーション、逆に期先の価格の方が期近よりも高いときはコンタンゴと呼び、バックワーデーションの時には需給バランスがタイトであることを示している。

非鉄金属の場合、3ヵ月先渡し価格からキャッシュ価格(スポット価格)を引いたものを見ることが多いが、この動きを見るに徐々に銅需給は緩和を始めている可能性が高いことを示している※。

前述のとおり実際の商品市場の生産・需要バランスの数値発表は数ヵ月の時間差があり、さらに主要調査機関の推計値であるため中・長期的な需給動向を把握する上では非常に参考になるものの現状把握には適切ではない。そのため、この期間構造を参考にすることが多い。

※LME銅の期間構造を考える上では、通常、キャッシュ(現物)価格と3ヵ月先渡し価格を比較するが、上海銅との比較を行うため今回の分析ではLME・上海とも、直近限月(本稿執筆現在8月渡し)と第3限月(10月渡し)を比較している。

上海・LMEの期間構造の変化を見ると、コロナ前・コロナ後の両地域での経済活動の違いが判る。この場合、上海=中国市場、LME=中国外の市場、という定義となるが、上海・LMEともにコロナ前の時期は期先の価格が期近の価格よりも高いコンタンゴの状態にあった。簡単に言えば需給が緩和した状態にあったということである。

しかし、コロナ発生によってまず中国の経済活動がロックダウンによって停滞、終息後の3月以降に積極的な財政出動に伴う需要が顕在化して需給がタイト化、期間構造は4月頃から直近限月価格の方が3ヵ月先渡し価格よりも高いバックワーデーションの状態になった。

LME銅先物の期間構造も1ヵ月程度の時間差を以て、急速にバックワーデーションに向かった。これは欧米もロックダウン解除で経済活動が再開したこと、それと同時に南米からの供給懸念が台頭したことが影響したと見られる。

しかし注目すべきは上海の期間構造が足元コンタンゴに転じている点だ。中国南部の洪水の影響による建設需要の停滞や、回復を続けていた経済活動も欧米市場動向が不安定なため中国の景気回復が足踏みしている可能性があることを示唆するものである。

多くのリスク資産価格が上昇し、活況に沸く市場が多いが現在の銅価格が示すほど実体経済は回復していないリスクは想定しておく必要があるだろう。

今後についてはどうか。冬場に部分的なロックダウンが発生して需要が減少、秋口から冬にかけて一旦調整した後、再び景気の回復に伴い銅価格も緩やかに上昇すると予想している。

しかし、どうしてもコロナウイルス対応の今後の展開次第で上昇・下落両方のシナリオが想定される。

上昇シナリオは現在欧米で進んでいるワクチン開発が想定よりも早く実際に投与可能になった場合だ。この場合経済活動が加速する可能性は高く、さらに大規模な金融緩和が行われているため今まで以上に銅を含む景気循環系商品が物色される展開が想定される。

下落シナリオは、冬場の主要消費地である北半球でのロックダウンが大規模なものになった場合、ウイルスの影響が弱まると見られる南半球の夏場に南米を始めとする生産地の増産が起きた場合だ。

また、米大統領選挙でバイデン候補率いる民主党が勝利し、上下院とも民主党が制した場合も、銅価格を下押ししよう。通常、与野党が議会も含めて逆転した場合、これまでの政権の政策を180度転換することが多いため、株を始めとするリスク資産価格にいったん調整売り圧力が強まる可能性は高い。

また、政権が交代しても対中強硬策は変わらないうえ、より国際的に強調して中国包囲網を敷く方向に舵を切ると予想されるため、米中の対立はより強まることになる。これも貿易量の減少などを通じて銅需要を減じ、価格を下押しすると予想される。

◆主要ニュース


・6月日本経常収支(季節調整済) 1兆492億円の黒字
(前月8,211億円の黒字)
(季節調整前)1,675億円の黒字(1兆1,768億円の黒字)
 貿易収支 ▲773億円の赤字(▲5,568億円の赤字)
 輸出 4兆7,930億円(4兆1,979億円)
 輸入 4兆8,703億円(4兆7,547億円)
 サービス収支 ▲1,577億円の赤字(▲925億円の赤字)
 第一次所得収支 4,264億円の黒字(2兆434億円の黒字)

・6月日本企業倒産 前年比▲1.62%(前月6.26%)

・7月日本景気ウォッチャー調査 現状判断DI 41.1(前月38.8)
 先行き判断DI 36.0(44.)

・7月中国マネーサプライ M2 前年比+10.7%の212兆5,500億元(前月+11.1%の213兆4,900億元)
 M1 +6.9%の59兆1,200億元(+6.5%の60兆4,300億元)
 ファイナンス規模 1兆6,900億元(3兆4,342億元)
 国内企業全体の総財務残高 273兆3,000億元(271兆8,000億元)

・7月中国人民元建て新規融資
 前年比▲6.0%の9,927億元(前月+8.9%の18,110億元)

・8月ZEW独景況感調査期待指数 71.5(前月59.3)、現況指数 ▲81.3(▲80.9)
 ユーロ圏期待指数 64.0(59.6)

・6月インド鉱工業生産 前年比▲16.6%(前月▲33.9%)

・7月米NFIB中小企業楽観指数 98.8(前月 100.6)

・7月米生産者物価指数 前月比+0.6%(前月▲0.2%)、前年比▲0.4%(▲0.8%)
 除く食品エネルギー 前月比+0.5%(▲0.3%)、前年比+0.3%(+0.1%)
 除く食品エネルギー・貿易 前月比+0.3%(+0.1%)、前年比▲0.1%(▲0.4%)

・7月OECD景気先行指数
 OECD 98.0(前月 97.0)
 ユーロ圏 97.3(96.7)
 アジア 97.4(96.6)
 G7 97.9(96.8)
 日本 98.7(98.1)
 ドイツ 98.8(97.9)
 米国 97.5(96.0)
 中国 97.9(97.6)
 インド 95.7(94.3)
 ロシア 98.5(97.7)

・米政府、香港からの輸出品に中国製と明記することを要求。香港に対する関税も中国と同様にする方針。

・共和党マコネル院内総務、「追加経済対策に関する協議は行き詰っている。」

・バイデン候補、副大統領候補にインド系移民のハリス氏を指名。

◆エネルギー・メタル関連ニュース


【エネルギー】
・DOE米在庫統計市場予想 原油▲2,523KB(前週▲7,373KB)
 ガソリン▲424KB(+419KB)
 ディスティレート+552KB(+1,591KB)
 稼働率▲0.02%(+0.10%)

・API石油統計 原油在庫▲4.01MB(前週▲8.59MB)
 クッシング+1.07MB(+1.63MB)
 ガソリン▲1.31MB(▲1.75MB)、ディスティレート▲2.95MB(+3.82MB)

・DOE月報
 世界石油需要 Q120:100.7、Q220:91.9、Q320:90.4、Q420:94.0、2020:94.2

 非OPEC供給(含むNGLs) Q120:67.2、Q220:61.5、Q320:62.2、Q420:63.6、2020:63.6

 OPEC生産 Q120:33.6、Q220:30.4、Q320:28.2、Q420:30.3、2020:30.6

※2020年の生産見通し下方修正、需要は上方修正。2021年は生産見通し・需要見通しとも上方修正だが、生産見通しの上方修正が需要を上回る。余剰生産能力と在庫が価格上昇を抑制するが、2021年後半には在庫の調整が終了する見通し。

・8月DOE2020年、2021年価格見通し(前月)
 WTI 38.50ドル(37.75ドル)、45.53ドル(45.70ドル)
 Brent 41.42ドル(40.50ドル)、49.53ドル(49.7ドル)
 ガソリン 2.12ドル(2.11ドル)、2.23ドル(2.23ドル)
 ディーゼル 2.54ドル(2.52ドル)、2.57ドル(2.59ドル)
 灯油 2.46ドル(2.47ドル)、2.57ドル(2.58ドル)
 天然ガス 10.44ドル(10.52ドル)、10.71ドル(10.65ドル)
 電力 13.04セント(13.06セント)、13.39セント(13.42セント)

【メタル】
・Morgan Stanley、「亜鉛価格は供給増加見通しを背景に2,000ドルに下落の見込み。」

◆主要商品騰落率


【上昇率上位5商品】

商品名(カテゴリー)/前日比上昇率/年初来上昇率
1.CBTエタノール ( エネルギー )/ +3.14%/ ▲11.49%
2.CME木材 ( その他農産品 )/ +2.87%/ +68.15%
3.LME鉛 3M ( ベースメタル )/ +2.63%/ +1.53%
4.SHF 銀 ( 貴金属 )/ +2.40%/ +52.53%
5.日経平均 ( 株式 )/ +1.88%/ ▲3.83%

【下落率上位5商品】

商品名(カテゴリー)/前日比上昇率/年初来上昇率
65.銀 ( 貴金属 )/ ▲14.89%/ +38.88%
64.パラジウム ( 貴金属 )/ ▲6.18%/ +7.69%
63.金 ( 貴金属 )/ ▲5.69%/ +26.01%
62.プラチナ ( 貴金属 )/ ▲5.56%/ ▲3.66%
61.ビットコイン ( その他 )/ ▲5.45%/ +56.64%

※弊社が重要と考える主要商品の前日比騰落率上位・下位5品目です。
※限月交代に伴う価格の不連続性は考慮されていません。予めご容赦ください。

◆主要指標


【為替・株・金利・ビットコイン】
NY ダウ :27,686.91(▲104.53)
S&P500 :3,333.69(▲26.78)
日経平均株価 :22,750.24(+420.30)
ドル円 :106.49(+0.53)
ユーロ円 :125.02(+0.64)
米10年債 :0.64(+0.07)
中国10年債利回り :2.97(+0.01)
日本10年債利回り :0.03(+0.02)
独10年債利回り :▲0.48(+0.05)
ビットコイン :11,212.6(▲646.67)

【MRAコモディティ恐怖指数】
総合 :32.68(+1.32)
エネルギー :30.01(+0.31)
ベースメタル :16.83(▲0.45)
貴金属 :49.96(+14.01)
穀物 :33.04(▲0.06)
その他農畜産品 :35.73(▲0.45)

【主要商品ボラティリティ】
WTI :25.02(+0.24)
Brent :21.13(+0.54)
米天然ガス :66.96(+0.94)
米ガソリン :29.02(▲0.02)
ICEガスオイル :34.98(+0.26)
LME銅 :15.09(▲0.23)
LMEアルミニウム :14.62(▲1)
金 :10.96(▲0.25)
プラチナ :41.34(+6.92)
トウモロコシ :19.97(+0.04)
大豆 :10.96(▲0.25)

【エネルギー】
WTI :41.61(▲0.33)
Brent :44.54(▲0.45)
Oman :44.00(▲0.13)
米ガソリン :120.45(▲2.48)
米灯油 :123.84(+0.15)
ICEガスオイル :372.75(+5.00)
米天然ガス :2.17(+0.02)
英天然ガス :20.57(▲0.33)

【貴金属】
金 :1911.89(▲115.45)
銀 :24.79(▲4.34)
プラチナ :931.25(▲54.80)
パラジウム :2095.24(▲138.01)
※ニューヨーククローズ。

【LME非鉄金属】
(3ヵ月公式セトル)
銅 :6,361(▲1:4.5C)
亜鉛 :2,389(+9:17.5C)
鉛 :1,917(+17:15.5C)
アルミニウム :1,786(+20:36.5C)
ニッケル :14,185(▲10:32C)
錫 :17,660(▲65:40B)
コバルト :33,071(▲9)

(3ヵ月ロンドンクローズ)
銅 :6405.00(+4.00)
亜鉛 :2419.00(+37.00)
鉛 :1952.50(+50.00)
アルミニウム :1786.00(+3.00)
ニッケル :14330.00(+110.00)
錫 :17700.00(▲90.00)
バルチック海運指数 :1,506.00(+5.00)
※C=Cash-3M コンタンゴ、B=Cash-3M バック

【鉄鋼原料】
62%鉄鉱石スポット(CFR中国、1営業日前) :120.7(▲0.30)
SGX鉄鉱石 :119.4(+1.42)
NYMEX鉄鉱石 :119.28(+0.94)
NYMEX原料炭スワップ先物 :109(▲0.86)
上海鉄筋直近限月 :3,760(▲11)
上海鉄筋中心限月 :3,827(+6)
米鉄スクラップ :280(+22.00)

【農産物】
大豆 :878.00(+1.50)
シカゴ大豆ミール :282.00(▲0.20)
シカゴ大豆油 :31.06(▲0.13)
マレーシア パーム油 :2820.00(▲48.00)
シカゴ とうもろこし :311.50(+1.00)
シカゴ小麦 :495.00(+4.00)
シンガポールゴム :170.00(▲1.30)
上海ゴム :11090.00(±0.0)
砂糖 :12.74(+0.19)
アラビカ :111.35(▲1.25)
ロブスタ :1383.00(▲8.00)
綿花 :63.03(+0.69)

【畜産物】
シカゴ豚赤身肉 :53.08(▲0.05)
シカゴ生牛 :104.65(+1.05)
シカゴ飼育牛 :144.50(+0.93)

※全ての価格は注記が無い限り、取引所で取引される通貨建。
※限月交代に伴う価格の不連続性は考慮されていません。予めご容赦ください。