FRBの追加緩和とドル調達一巡で上昇
- MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(エネルギー)
2020年3月24日 第1711号
◆昨日のエネルギー市場総括
「FRBの追加緩和とドル調達一巡で上昇」
FRBの無制限緩和を受けた安心感。
FRBが7,000億ドルを上限としていた国債やMBSの買い入れ規模を「無制限」としたことで市場の安心感が広がり、米経済の正常化への期待がたかまったことはエネルギー価格の上昇要因に。
米経済対策予算決議難航。
米政府・共和党は2兆ドルに及ぶ経済対策案を策定、成立を急いでいるが、大統領選で対立軸を出したいと考える民主党が企業支援よりも労働者を支援すべきと主張し対立、成立が遅れていることは米景気の減速懸念を強め景気循環系商品価格の下落要因に。
3月末を睨んだ資金調達の一巡期待。
昨日は株価が最終的に下落したが、金価格は上昇、すべてのドル建て資産に換金売りが続いていた状況からやや変化があったとの見方が出てきたことは、ここまで売られ続けた原油価格の上昇要因となった。
◆今日のエネルギー市場見通し
「統計悪化も対策期待と資金調達需要一巡でもみ合い」
各国製造業・サービス業PMIは悪化の見込み。
欧米でコロナウイルス対策が広がってから初めてとなるマインド系指標であるPMIに注目。市場予想は軒並み前月から悪化を見込んでいるが、中国の悪化度合いを見るに市場予想よりもさらに悪い内容となる可能性は高く、景気循環系商品価格の下落要因に。
米経済対策予算対策成立期待。
米共和党・民主党が選挙をにらんだ対立が、今回のコロナウイルスの予算措置の成立の妨げとなっているが、2兆ドルの予算に対しては両党とも基本的に合意しており対策が打たれる可能性は高く、景気循環系商品価格の上昇要因に。
3月末を睨んだ資金調達の一巡期待。
昨日は株価が最終的に下落したが、金価格は上昇、すべてのドル建て資産に換金売りが続いていた状況からやや変化があったとの見方が出てきたことは、ここまで売られ続けた原油価格の上昇要因に。
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