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欧州市場休場で動意薄い~IMF経済見通しに注目
  • MRA商品市場レポート

2020年4月14日 第1726号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「欧州市場休場で動意薄い~IMF経済見通しに注目」

【昨日と本日の各セクターショートコメント】

◆エネルギー:OPECプラス合意で上昇も、減産規模が市場期待に届かなかったため下落。

本日はIMFの景気見通しが下方修正される可能性が高く、需要面への懸念が強まるため軟調推移を予想。

◆非鉄金属:LMEは休場。オープンしていた中国市場は小幅高。

本日はIMFの景気見通しが下方修正される可能性が高く、前日比マイナスか。ただし最大消費国である中国の経済活動が再開しており、鉱山生産停止の動きと相まって、貿易統計次第では買戻しで上昇の可能性も排除できず。

◆鉄鋼原料:上昇。中国の工場稼働再開と在庫日数の水準の低さから買いが継続、鉄鋼製品価格は在庫の減少ペースの速さから上昇。

本日はIMFの景気見通しが下方修正される可能性が高く、先物主導で軟調な推移を予想。ただし中国の工場再稼働や生産者の生産停止の動きで底堅い。

◆貴金属:金価格の上昇もあり、総じて堅調な推移に。

本日はIMFの景気見通しが下方修正される可能性が高く、株下落と長期金利の低下で堅調推移を予想。PGMはパラジウムが軟調か。

◆穀物:原油価格下落を受けて総じて軟調。

原油価格が一旦調整するとみられることから、トウモロコシも連れ安となり、大豆や小麦もそれにつれる公算。

※より詳細な説明は以下をご参照ください。

市場データ・グラフ類の添付ファイルのサンプルはこちら。

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場はエネルギーの一角やその他農産品などが下落した。目立った手がかり材料に乏しかったが、OPECプラスの減産幅が市場の期待を下回ったことで原油価格が下落に転じたため、基本的に非景気循環銘柄が売られる流れとなった。

市場は引き続き、新型コロナウイルスの感染拡大状況を睨みながら推移しているが、欧米の新規感染者数はその伸びの鈍化が確認されている。医療崩壊などの危機的な状況に直面しているものの、長いトンネルの出口方面がほの明るくなってきた、感じである。

その一方で、終息が近いと期待されていた中国は、再び新規感染者数の増加が確認され始めており予断を許さない状況に。中国の統計は無症状の陽性者は感染者にカウントされておらず、従前から統計数値の信憑性には疑問符がついていた。

共産党政権への忖度があると思われるが、その状況でも感染者が増加しているということは、「第三波」が襲っている可能性が出てきたことは、中国の状況をフォローしている欧米・日本にとっては懸念である。

※レポートのお申込みはこちらから
https://marketrisk.jp/news-contents/news/3592.html

※新型コロナウイルスの新規感染者数(更新しました)
https://marketrisk.jp/news-contents/contents/8925.html

※Brent・WTIの期間構造(更新しました)
https://marketrisk.jp/news-contents/contents/8377.html

【本日の価格見通し総括】

本日の商品市場は総じて軟調な推移になると予想している。商品市場において最も需要な統計の1つである「IMFの世界経済見通し」が発表されるが、事前のIMFの発表では2020年の成長見通しは、2019年を下回るのは確実、としており景気見通しが大幅に下方修正される見通しであることから、広く景気循環銘柄が売られる流れになると予想される。

2019年の世界GDP成長は2.9%、2020年が3.3%が予想されていたが、場合によると2%台半ばに低下することもあり得る。それ以上にその他の地域の成長見通しがどこまで引き下げられるかに注目したい。

※詳しくは付属資料のGDP見通しを参照ください

【昨日の世界経済・市場動向のトピックス】

昨日は欧州市場が休場であり、目立った材料がなかった(OPECプラス会合・G20エネルギー相会合はほぼ弊社の予想通り)。

ただ、各国のなりふり構わない政策によって市場は少しずつであるが落ち着きを取り戻している。コロナショック・OPECショックの影響で混乱が懸念されたジャンク債市場のスプレッドも縮小傾向にある。

特に入イールド債のスプレッドは、3月8日の「ムハンマド・ショック」以降、急速に拡大していた。これにより、エネルギー価格の下落で採算が割れる原油生産者、あるいは輸送量の減少により売り上げが減少するパイプライン会社や独立系の製油業者は、業績悪化が避けられない。

エネルギー会社だけで済めばまだいいのだが、これがジャンク債市場に波及してその他の業種でも破綻が発生することは信用不安の拡大につながるため、FRBもそれだけはなんとしても回避したい。

そのため、3月23日の投資適格債への買い入れを始め、4月9日の決定ではジャンク債も対象に加えた。結果、ジャンク債のスプレッドの縮小ペースは加速しており、「プレ・ムハンマドショック」まで回復している。

ただし、ジャンク債市場が落ち着いたからといって、採算割れのエネルギー会社が存続できる保証はないため、やはり6月末の半期越えが意識されるタイミングでの破綻発生は、無視できないリスクと認識しておくべきである。

【景気循環銘柄共通の価格変動要因整理】

(マクロ要因)

・各国のPMI・ISMなどのマインド系指標の減速。

中国の製造業・非製造業PMIは大幅な改善となったが、アンケートの取り方が「前月からの商況の変化」であるため、これを額面通りは評価し難い。もう数ヵ月この統計を見ていく必要があるだろう。

それ以上に、今後発表される欧米のPMIの悪化度合いが重要に。

・世界景気の減速観測。IMFは2020年の経済見通しを引き下げ(+3.4%→+3.3%)ているが、コロナウイルスの感染拡大でさらに改定される見通しでは2019年(2.9%)を下回り、リセッション入りはほぼ確実な情勢。

・FRBは合計で▲150bpの緊急利下げと、ドル需要ひっ迫の状況を緩和するための無制限の量的緩和も実施、米国の持っていた金融緩和のカードはほとんどなくなった。徐々に金融面での価格下支え効果は薄れる見込み。

・景気減速を受けた、各国政府・中銀の財政政策・金融緩和は価格の上昇要因(Q319の中国GDPは前年比+6.2%、前期+6.3%と1992年の統計発表以来の低水準となり、減速懸念が再び意識されている)。

※一方、鉱工業生産や固定資産投資などは政府の対策の影響が徐々に顕在化している形。

・2018年からインドが人口ボーナス期入りしており、構造的な需要の増加が見込めることは中長期的な価格の上昇要因。

(特殊要因)

・中国の新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けた、世界的な経済活動の鈍化長期化(景気循環系商品価格の下落要因、世界の経済構造変化も)。

・米中が通商面で再び対立(国営企業への補助禁止、人権面、知的財産権など)する可能性はあり、さらに新型コロナウイルスの感染拡大が終息したのちに、ウイルス問題を受けて対立が激化する可能性も排除できず。

・欧州の政治混乱(伊仏の対立、ポピュリズムの台頭、トルコと欧州の関係悪化、トルコの景気減速など)によるリスク回避の動きの強まり(下落要因)。

・中東情勢が再度緊迫化し、域内景気への悪影響への懸念(下落要因)。

・英国のEU離脱が無秩序なものになるリスク。今後は2020年12月末の移行期間までに条件で合意ができるか否か。場合によっては、ハードブレグジットの可能性も。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速(下落要因)。

(投機・投資要因)

・コロナウイルスの影響拡大によるリスク回避の株安が、景気循環系商品価格にマイナスの影響を与える場合。

・コロナウイルス対策のために大量に投入された資金が、コロナウイルス終息後にリスク資産買いに走り、暴騰するリスク。

◆昨日の商品市場(個別)の総括


---≪エネルギー≫---

【原油市場動向総括】

原油価格は欧州市場が休場のなか動意薄かったが、OPECプラスの減産合意を受けて朝方は上昇した。しかし現在の需要減少を考えると価格を押し上げるには不十分(というよりも、需要減少局面での減産は、よほどの規模でない限り価格を押し上げるには至らない)と判断され引けにかけて水準を切り下げた。

なお、米国をはじめとする非OPECプラス諸国は、原油価格の下落を受けた採算悪化と需要の減少のダブルパンチで減産を余儀なくされている。

時間はかかるが米国は▲250万バレル程度の減産が実施されると予想されている。

【原油価格見通し】

原油価格はG20で緩やかな合意があったことを受け、下落余地が限定されるが低水準でもみ合うものと考える。

今後はコロナウイルスの影響が徐々に終息に向かう(実際欧米での感染者数の増加ペースは鈍化している)可能性が高まっていることから徐々に水準を切り上げる展開になると予想するが、生産調整が速やかに進むとは考え難いため、上昇余地も限定されると考える。

現在の価格水準が継続すれば米国やカナダも2割程度、自動的に減産が行われる可能性は高く、結果的に全世界で2割程度の減産になるのではないか。

米シェールオイルの生産者のコストは50ドル近辺であり、カナダのオイルサンドからの生産者のコストも40ドル程度と見られる。

全ての生産者が価格下落リスクヘッジを実施できている訳ではないため、現在の価格水準が継続するならヘッジ未済の生産者は生産停止や破綻に追い込まれると見ている。破綻が起きるとすれば、ヘッジ期間の目処である3、6、9、12月末。これまでは大規模な減産や連鎖破綻はないのではないと考える。

今後を占う上で重要なのが、どのタイミングでコロナウイルス問題が終息するか、減産が始まるか、である。

6月以降の減産については、需要動向が価格を決定するため、減産計画は実態に合わせて随時見直しされるだろう。ただ、世界ではコロナウイルスの新規感染者の増加ペースが減速を始めていることから、6月会合で減産規模は縮小されると予想される。

ただ、この時の減産規模を誤ると、価格が大きく上昇するリスクがある。特に非OPECプラス諸国が減産を行った場合、稼働再開には時間が掛るため、四半期末を越えたタイミングでの感染終息は、価格上昇リスクを高めやすい。米シェール企業でも増産を決断してから実施されるまで、6~7ヵ月はかかるためだ。

逆に、コロナウイルスの感染拡大防止に失敗し、「今年の冬に第二ラウンドに突入」となると需要の回復は難しく、かつ、信用リスクにも波及し企業倒産がべースの需要を減じることから、▲760万バレルの減産では価格維持に不十分となる可能性もある。

さらに価格低迷が産油国の体制を揺るがすため、供給が途絶して急騰、というリスクもあり得る。特に中東北アフリカ諸国ではコロナウイルスの感染が拡大した場合、治安の不安定化で政権の維持が困難になり、供給自体に支障をきたす可能性もある。

コロナウイルスの感染拡大動向が価格動向の鍵を握ることは間違いがない。

さらに影響がよく分からないのが、各国政府・中央銀行が財政・金融政策の大盤振る舞いをしている点。これによって株が急騰する可能性はあり、その場合エネルギーセクターにもリバランスの買いが入るため、投機的な観点から価格を押しあげよう。

株価の急騰は再び実態経済と、株価の顕著な乖離をもたらすため、その後のリスク資産価格を乱高下させる要因となるため要注意だ。

逆に、先進国中央銀行は持てる政策をすべて使ってしまったため、さらなる事態の悪化があった場合、打てる手段はほとんどないことはリスクといえる。

【石炭市場動向総括】

石炭先物市場は主要市場が休場だった。

【石炭価格見通し】

石炭価格は中国の経済活動再開で水準を切り上げる展開になると予想する。ただし、再び中国の感染者が増加を始めており、再度、生産活動が抑制される可能性があるため上昇余地は限定されよう。

石炭市場は環境規制の強化トレンドもあって、今後供給が減っていく可能性が高い一方、直ちに石炭火力からLNGやその他の再生可能エネルギーにシフトすることも難しく、しばらくは高止まりすることになるだろう。

結果的に価格変動性は低く、代表銘柄であるNEWCやAPI Coalの変動性は歴史的に見ても極めて低い状況。

このように、石炭市場の流動性が低下していくことが予想されることから、投機資金がさほど入っていないと見られ、需給を反映した価格動向となりやすい。

【価格変動要因の整理】

(マクロ要因)

・OPECプラスの減産と、非OPECプラス諸国の自主減産で需給がタイト化する場合(価格上昇要因)。

・産油国の財政悪化による上流投資部門投資の減速は、インドなどの新興国需要顕在化時の価格上昇要因。

・EV普及による需要の伸び鈍化を、軽量化目的の樹脂向け需要増加が相殺(世界の需要が減少を始めるのは2050年頃からか)。

・世界的な石炭上流部門への投資規制強化による、供給減速懸念。価格上昇要因(石炭)。

・競合燃料である天然ガス・LNG価格が供給過剰で低迷、石炭価格の下落要因。

(特殊要因)

・原油価格下落とコロナウイルス感染拡大による治安悪化が、中東情勢を悪化させ供給リスクにつながる場合。

・コロナウイルスの感染拡大長期化による経済成長の鈍化。

・シリアイドリブ県を巡る、トルコとシリアの武力衝突懸念(中東の不安定化による供給懸念と、難民流入による南欧州の景況感悪化)。

(投機・投資要因)

・WTIは4月7日時点でロングが増加、ショートが減少した。四半期末越えと米経済対策を評価した形。

・直近の投機筋のポジションは以下の通り。

WTIはロングが655,771枚(前週比 +31,374枚)ショートが170,876枚(▲18,413枚)ネットロングは484,895枚(+49,787枚)

Brentはロングが229,611枚(前週比+9,888枚)ショートが125,996枚(▲37,358枚)ネットロングは103,615枚(+47,246枚)

---≪LME非鉄金属≫---

【非鉄金属市場動向総括】

LME市場は休場。オープンしていた中国市場は堅調な推移となった。中国の経済活動の再開を受けた、上海在庫の減少が価格を押し上げている。

ただし欧州市場がイースターで休場であったため、動意は薄かった。

【非鉄金属価格見通し】

非鉄金属価格は底堅い推移になると考える。企業活動の現在の状況を正確に把握することは困難であるが、最大消費国である中国の経済活動が再開し、上海在庫の減少が確認されていること、チリなどの生産国でもコロナウイルスの感染拡大が確認され、鉱山生産が減少していることから。

この時期の在庫減少はある意味季節性通りではあるが、鉛やニッケル、錫などの在庫減少ペースは例年よりも早い。生産者の稼働の遅れと、消費者の工場稼働に差が生じているためと考えられる。

実際、チリの鉱山ではコロナウイルスの感染者が確認されており、終息まで生産停止が続く可能性は高い。

しかし、価格が持続的な上昇になるためには需要の回復が必須だ。今のところ中国は経済活動を再開、欧米はコロナウイルスの感染拡大防止のためのロックダウンが奏功し、終息宣言も7~8月頃に出せるのでは、との期待が高まっている。

その一方で、経済活動の抑制状態が続いている状況に変わりはなく、あと数ヵ月は通常状態よりも需要が抑制された状態が続くと見られる。

結局、下値余地が徐々に限定され始め、緩やかに価格は水準を切り上げるが当面、上昇余地は限定される、ということだ。

基本的に戻りは緩やかなものになると見ているものの、稼働停止となっている鉱山の稼働が速やかに再開されるのか不明であり、各国政府・中央銀行が財政・金融政策の大盤振る舞いをしている点も先々の価格上昇リスクを強めている。

これによって株が急騰する可能性はあり、非鉄金属セクターは投機の売りポジションが増加しているため、投機的なリバランスの買いが価格を急速に押し上げる可能性がある。

逆に、先進国中央銀行は持てる政策をすべて使ってしまったため、さらなる事態の悪化があった場合、打てる手段はほとんどないことは下落リスクだろう。

長期的には環境面に配慮した「省エネ金属」需要が高まることから非鉄金属価格は上昇すると予想される。

具体例を挙げると、社会インフラとしてのバッテリー向け、電気自動車に使用される金属が対象となる(銅、アルミ、ニッケル、リチウム、コバルトなど)。

再び非鉄金属が持続的な上昇に転じるのは、インドの構造的な需要が顕在化するタイミングになるだろうが、中国が1994年に人口ボーナス期入りし、非鉄金属価格が上昇を始めたのが2000年頃からであることを考えると、2023~2024年頃になるのではないか。

【価格変動要因の整理】

(マクロ要因)

・3月の中国製造業PMIは52.0(前月35.7)と大幅な改善となり、好不況の閾値である50を回復。ただし、統計の強制的な不連続性発生により、統計が安定して評価できるようになるには数ヵ月を要する見込み。

生産活動が回復(27.8→54.1)、新規受注も回復しているが(29.3→52.0)、輸出新規受注の回復が緩慢であることを勘案すると(28.7→46.4)、やはり国内向けの回復によるもの。

新規受注在庫レシオも急回復しており、ファンダメンタルズ的には非鉄金属価格を押し上げ(ただし輸出需要の回復が緩慢であり影響は限定)。

・金属にもよるが、主要生産者がコロナウイルスの影響による生産調整に動いており、供給面で価格を押し上げ(労働力が集まらない、業績悪化に伴う設備投資の減額、採算性悪化に伴う減産など、理由は様々)

・3月銅製品生産者稼働状況

 銅線生産者 75.8%(前月34.7%、過去4年平均 82.9%) 銅棒生産者 53.6%(25.9%、75.3%) 銅板生産者 32.6%(59.8%、74.4%) 銅管生産者 76.9%(39.1%、83.3%)

・1-2月期中国工業生産は前年比▲13.5%(1-12月期+6.9%)と大幅に減速(フロー需要の減少=価格の下落要因)。

・1-2月期中国固定資産投資は前年比▲24.5%の3兆3,323億元(1-12月期+5.4%の55兆1,478億元)と減速。公的部門は▲23.1%(+6.8%)と大幅に減速、民間部門も▲26.4%(+4.7%)と大幅な減速となった(ストック需要の減少=価格の下落要因)。

・1-2月期中国不動産開発投資は前年比▲16.3%の1兆115億元(1-12月期+9.9%の13兆2,194億元)と減速(ストック需要の減少=価格の下落要因)。

・1-2月の中国の銅地金・製品の輸入量は2ヵ月で85万トン(前月53万トン)と前年比で+7.2%と増加、銅鉱石・精鉱 377万トン(198万トン)と前年比▲1.2%と小幅な減少となった。

・環境規制の強化で特殊需要が増加する(軽量化目的のアルミ、EV向けのニッケル・銅(通常25キロ/台の銅が使われるが、EVは80キロ/台)、蓄電池としての鉛、コバルトなど)

・中国の環境規制強化に伴うスクラップの調達難による、新塊需要の増加。

・上流部門投資不足並びに鉱石の品位低下による、鉱山供給の制限。

・亜鉛の精錬キャパシティ不足に伴う需給のタイト化。ただしTCが低下を始めており、徐々に需給は緩和方向へ。

・環境規制強化・米制裁の影響による石炭価格上昇が、中国の非鉄金属製造コストを高止まりさせる場合。

・インドをはじめとする新興国の構造的な需要増加(中長期的な要因)。

(特殊要因)

・コロナウイルスの感染拡大長期化による経済成長の鈍化。

・米国が中国に対する人権問題(香港・新疆ウイグル自治区問題)を強めた場合、再び通商問題が議題に上がる場合(価格の下落要因)。

・環境問題や人権問題(コンフリクト・メタルの問題)を背景とする鉱山供給の減少。

・資源ナショナリズムの高まり。インドネシアのニッケル未処理鉱石禁輸措置再開(銅とボーキサイトは2022年から実施の予定)。

・インドとパキスタンの対立が武力衝突に発展、インドの人種差別問題が反政府行動に繋がり、インドが人口ボーナス期の成長メリットを生かせない場合(下落要因)

(投機・投資要因)

・4月3日付のLMEロング・ショートポジションは、引き続き総じてロング・ショートの減少が続いた。3月末を含んだポジション解消の動きが継続したためと考えられる。

投機筋のLME+CME銅ネット買い越し金額は▲53.1億ドル(前週▲56.0億ドル)と売り越し幅を縮小した。ポジション解消取引の結果、ショートの買戻し圧力の方が大きかったためと見られる。売り越し額の減少率は▲5.2%。

買い越し枚数はトン数換算ベースで▲1,851千トン(前週▲1,886千トン)と鉛とアルミの売り越し幅が増加したが、その他は買戻しが入った。ネット売り越しの減少率は▲1.8%。

---≪鉄鋼原料≫---

【鉄鋼原料市場動向総括】

中国向け海上輸送鉄鉱石スワップは小幅上昇、原料炭スワップ先物は小動き、中国鉄鋼製品先物価格は中心限月価格が上昇した。

中国製造業の稼働再開と、生産者側の供給制限(人員が確保できないなど)で堅調地合いが続いている。

【鉄鋼原料価格見通し】

鉄鉱石価格は中国の工場の稼働再開と、インドなどの生産国がコロナウイルス対策の影響で鉱山の稼働を停止したり、輸送を停止したりということが顕在化し始めていることが価格を押し上げるが、コロナウイルスの影響で景気減速が必定であり、現状水準でもみ合うものと考える。

中国河北省の高炉稼働率は4月3日時点で77.8%(前週76.8%)と上昇を続けており、中国の工場稼働が回復していることが伺える。

今後、中国以外の国でコロナウイルスの影響が拡大することを考えると、鉄鋼業の景況感の回復にはやはり時間がかかることになると予想される。

中国の鉄鋼製品は例年通り季節的な在庫の取り崩しが始まったが、例年よりも在庫の減少ペースが速い。生産者の供給が十分ではない中、最終需要者の稼働が回復している可能性があることを示唆している。

中期的にはValeの生産が増加する見込みであり、コロナウイルスの影響が終息すればそれが本格化するとみられることから、鉄鉱石価格の見通しはやや弱気である。

原料炭は新型コロナウイルスの影響で世界の経済活動が鈍化、鉄鋼需要の伸びも欧州・中国を中心に減速していることから、下値余地を探りやすくなっている。

しかし、生産側も同様に影響を受けていること、世界的な石炭生産制限の流れを受けて、鉄鉱石とは異なり原料炭の価格中期見通しは強気である。

【価格変動要因の整理】

(マクロ要因)

・3月の中国鉄鋼業PMIは42.2と前月の36.6から大幅に改善。

生産が回復したことと(31.3→39.3)、原材料在庫が積み上がったこと(29.2→44.9)によるもの。

受注は国内は改善したがむしろ海外向けは減速(新規受注 32.7→38.5、輸出新規受注 42.5→27.3)しており、需要面が価格を下押ししやすい。

・1-2月期中国工業生産は前年比▲13.5%(1-12月期+6.9%)と大幅に減速(フロー需要の減少=価格の下落要因)。

・1-2月期中国固定資産投資は前年比▲24.5%の3兆3,323億元(1-12月期+5.4%の55兆1,478億元)と減速。

公的部門は▲23.1%(+6.8%)と大幅に減速、民間部門も▲26.4%(+4.7%)と大幅な減速となった(ストック需要の減少=価格の下落要因)。

・1-2月期中国不動産開発投資は前年比▲16.3%の1兆115億元(1-12月期+9.9%の13兆2,194億元)と減速(ストック需要の減少=価格の下落要因)。

1-2月の中国の貿易統計では、鉄鋼製品の輸出は前年比▲27.0%の1,075万トンと減速、コロナウイルスの感染拡大の影響で企業活動が鈍化していることが確認された。

また、燃料炭・原料炭の内訳が出ていないが、石炭輸入は急速に増加し、前年比+33.1%の6,806万トンとなった。「新たなアノマリー」となった中国の季節的な輸入増加によるもの。

・中国の1-2月の鉄鉱石の輸入量は前年比+1.5%の1億7,684万トンとなった。鉄鋼製品在庫の増加によって生産活動が鈍化している一方、鉄鉱石の港湾在庫の在庫日数は低下しており、一定の在庫積み増し需要があると考えられるため。

中国の鉄鉱石港湾在庫は前週比+40万トンの1億1,905万トン(過去5年平均1億2,613万トン)、在庫日数は+0.1日の28.4日(過去5年平均 30.9日)と依然として在庫水準は低い。

鉄鉱石の需給ファンダメンタルズはタイト化しているため、鉄鉱石の輸入需要は堅調に推移すると見られ、価格を押し上げると考える。

・中国の鉄鋼製品在庫水準は前週比▲99.3万トンの2,275.9万トン(過去5年平均 1,383.4万トン)とコロナウイルスの影響で在庫が急増していたが、工場の再稼働で例年通り在庫の取り崩しが始まっている。

ただし、例年よりも取り崩しのペースは早く、鉄鋼生産者の稼働が最終需要家の回復よりも遅れている可能性があることを示唆している。

なお、1-2月の鉄鋼製品の輸出は前年比▲27.0%の781万トンと大幅に減速しており、やはりコロナウイルスの影響が顕在化した形に。今後は徐々に回復すると見られるが感染終息状況次第である。

・長期的には人口ボーナス期入りしているインドが、インフラ整備のための投資を拡大する方針(5年で約160兆円)であり、鉄鋼製品・鉄鉱石価格を押し上げ。

(特殊要因)

・世界的に広がる環境規制強化の流れで、鉄鉱石や原料炭などの生産に一定の影響が起きる場合。

・コロナウイルスの感染拡大長期化による経済成長の鈍化。

(投機・投資要因)

・特になし。

---≪貴金属≫---

【貴金属市場動向総括】

金価格は上昇した。欧州市場が休場だったが、受け渡し在庫が十分ではないとの見方から先物主導で価格が上昇している。銀価格はもみ合った結果、前日比マイナス。

金に関してはCOMEXの在庫が大幅に増加している。4月9日時点の受け渡し可能在庫は急増し、1,769万オンスとなり、目先の供給懸念は後退している。このうち、400オンスの延べ棒は483万オンス。

先物の買い建玉は3,988万オンス(投機2,799万オンス、実需1,189万オンス)であり、在庫のカバー率は42.7%(前週22.2%、前々週19.3%)と急速に回復しており、この数年ではこのカバー率は高い。

この状況にも関わらず先物価格がスポットよりも大きく上昇していることは、何らかの現物受け渡しに問題が生じている可能性が高い。

PGMは金価格の上昇もあり、株価が下落したものの水準を切り上げた。

【貴金属価格見通し】

金銀は高値圏で推移すると考える。コロナウイルスの感染拡大ペースは鈍化しているものの、中国の感染者数が再び増加を始めるなど、不安要素が多いこと、影響はさほど大きくないと見られるがOPECプラスが減産で合意し、原油価格の下落余地が限定され始め、実質金利が低下しやすいことが材料。

現在の金の実質金利で説明可能な価格からの乖離(リスクプレミアム)は222ドル(前日比▲2ドル)に拡大、コロナ・OPECショック前の水準を取り戻した。

※毎日回帰分析をアップデートリスクプレミアム自体の水準を見直しているため、前日比の整合性が取れていない点はご注意ください。

銀価格は金価格との比較感で売買されるが、金銀在庫レシオを元にした分析では90倍、ヒストリカルに見れば80倍程度が妥当。

関係性が薄れているとはいえCOMEX銀在庫が過去最高水準で推移しているため、しばらくは100倍を超える状態が続くと考えられる。

コロナ・OPECショックによる相場急変で、金価格と銀価格の過去の関係性が完全に崩壊してしまっており、新しい関係性が構築されるまでには時間が掛りそうだ。

弊社は価格動向分析に生産コストを用いることを是としていない。というのも、過去に生産コスト近辺で価格が推移したことがないためである。

しかし、この状況になるとよりどころとなる情報が少なく、全く無視するわけにもいかない。

Silver Instituteの過去データを参考にすると、現在、銀生産のオールインコストは10ドル/オンス程度まで低下していると考えられる。急落局面での下値目処として、少し頭に置いておくのが良い。

PGM価格は、景気の先行きは明確に悪く、少なくともQ220は悪い状態が続きそうであること、株式市場の混乱も続いているためしばらくは軟調地合いの中、神経質なレンジワークを継続することになると考える。

プラチナ価格は銀価格との連動性が高まっている。これは供給過剰で投機的な色彩が強まっているが、各国の準備金や市場取引の担保価値がみとめられている金のような安全資産としては認知されていないことによる。

銀価格は上記の通り当面低迷する可能性が高いため、プラチナ価格も低迷するだろう。

パラジウムは、世界的な景気減速に伴う自動車向け需要の減速が価格を下押しするものの、コロナウイルスの感染拡大で南アフリカの鉱山がすべて停止するなど、供給途絶リスクが顕在化しているため、高値圏での推移になると考える。

ただ、Norilsk Nickelは2020年のパラジウムの需給見通しを▲90万オンスの供給不足から、▲20万オンスの供給不足に下方修正しており、上限は切り下がったと考えられる。

3月の米自動車販売は年率1,137万台(市場予想 1,270万台、前月 1,683万台)と、急速に悪化している。明らかにコロナウイルスによる消費手控えの影響によるものである。

中国の2月の自動車販売は前年比▲79.1%の31.0万台となり、年初来の累計も前年比▲42.0%の223.8万台と減少傾向を持続している。

今後、コロナウイルスの影響が拡大する中で、日米欧も自動車販売が減速する可能性は高く、PGM価格の下押し要因になると予想される。

【価格変動要因の整理】

(マクロ要因)

・FRBは▲1.5%の緊急利下げ、無制限の量的緩和を決定、貴金属価格の上昇要因に。

ただしこれで追加の緩和手段はほぼなくなった状態であり、金価格の上昇余地は限定される。

・世界的な自動車販売の減速(米欧中)による、自動車向け排ガス触媒需要の減少(PGM)。

・コロナウイルスの感染拡大による、最大生産国の1つである南アフリカの鉱山稼働全面停止による供給懸念。

・排ガス規制強化に伴うパラジウムへのシフト観測(プラチナがパラジウムを代替するには数年単位で時間を要する)。

・パラジウム需要増加に伴うPGMの増産により、結果的にプラチナが供給過剰となり価格の下落要因に(プラチナ)。

パラジウムはニッケルやプラチナ鉱山からの副産物としての生産が大半(80%)であり、プラチナ価格が低迷する中では増産されにくい、

(特殊要因)

・中国の新型ウイルスの世界的な拡大に伴う、安全資産需要の高まり。

・原油価格低迷による財政状況の悪化、コロナウイルスの影響拡大に伴う国民の不満爆発、サバクトビバッタの大量発生による食糧危機などで、中東・北アフリカ有事が発生、それに伴う安全資産需要の高まり(上昇要因)。

・トルコとシリアのイドリブ県を巡る対立はロシアとトルコが停戦で合意したものの、再び衝突する可能性は排除できない。この場合、安全資産需要を高め、価格の上昇要因に。

・英国のブレグジットは、移行期間中の合意は容易ではなく、無秩序離脱の可能性はまだなくなっていない。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速による安全資産需要の増加。

(投機・投資要因)

金銀プラチナは、ロングが減少、ショートが増加。弱気のポジションに。

パラジウムはロング・ショートとも減少した。

・直近の投機筋のポジションは、金はロングが279,880枚(前週比 ▲7,649枚)、ショートが30,938枚(+2,258枚)、ネットロングは248,942枚(▲9,907枚)、銀が46,471枚(▲579枚)、ショートが16,754枚(+582枚)、ネットロングは29,717枚(▲1,161枚)

・直近の投機筋のポジションは以下の通り。

プラチナはロングが30,559枚(前週比 ▲492枚)ショートが11,538枚(+335枚)、ネットロングは19,021枚(▲827枚)

パラジウムが2,062枚(▲205枚)、ショートが1,341枚(▲14枚)ネットロングは721枚(▲191枚)

---≪農産品≫---

【穀物市場動向総括】

シカゴ穀物市場は総じて軟調。

トウモロコシはOPECプラスの減産が当初予想を下回ったことに伴う、原油価格の調整に押された。大豆はトウモロコシのエタノール向け需要減少に伴う、競合飼料需要の減少観測から下落、小麦も同様だった。

米週間穀物輸出検証高(2020年4月9日時点)は以下の通り。

トウモロコシ 1,029.89千トン(前週比▲249.47千トン)大豆 442.02千トン(+141.10千トン)小麦 608.71千トン(+258.52千トン)

【穀物価格見通し】

穀物価格は高安まちまちになると考える。

トウモロコシは作付け意向面積の増加と、コロナウイルスの感染拡大に伴うエタノール向け需要の減少が価格を下押しするが、同時にエタノール生産者の大幅な減産が見込まれていることが価格を下支え。

大豆はコロナウイルスの影響による輸出減速観測や、トウモロコシのエタノール向け需要の減少に伴う飼料向け需要の増加から、競合関係にある大豆ミール需要も減少すると見られ軟調に。

小麦はそもそもシカゴの受け渡し可能在庫水準が低く、かつ、コロナウイルスの感染拡大や干ばつの影響で、ロシアがQ220の輸出を制限するとの見方による供給懸念や、欧州消費者の巣籠需要で高値圏を維持すると考える。

懸念すべきは東アフリカ・中東地域でサバクトビバッタが激増、深刻な食糧危機をもたらしており、これに伴う食品需要が増加する場合。

【価格変動要因の整理】

(マクロ要因)

・トウモロ作付け意向面積トウモロコシ 9,699万エーカー(市場予想 9,412万エーカー)大豆 8,351万エーカー(8,502万エーカー)小麦 4,466万エーカー(4,495万エーカー)

・4月の米需給報告の生産見通しトウモロコシ136億9,200万Bu(前月136億9,200万Bu)大豆 35億5,800万Bu(35億5,800万Bu)小麦 19億2,000万Bu(19億2,000万Bu)

・3月末四半期在庫(実績/市場予想/前月)トウモロコシ 79億5,300万Bu(81億8,354万Bu、114億200万Bu)大豆 22億5,300万Bu(22億2,830万Bu、32億5,800万Bu)小麦 14億1,200万Bu(14億2,979万Bu、18億4,100万Bu)

(特殊要因)

・新型肺炎の影響拡大による、輸出活動の停滞(シカゴ定期を含む生産地価格の下落要因)。

・米・イランの対立激化により、穀物輸送に影響が出る場合(下落要因)。ただし非景気循環銘柄需要が高まり最終的には上昇要因に。

・夏場以降、北米の穀物生産に影響を与えるラニーニャ現象の発生の可能性があり、価格の上昇リスク要因に。

・中国の豚コレラ被害の拡大により、飼料需要が減少した場合は価格の下落要因(逆に終息すれば上昇要因)。

(投機・投資要因)

・直近の投機筋のポジションは以下の通り。

トウモロコシはロングが227,618枚(前週比 ▲7,737枚)、ショートが283,393枚(+9,102枚)ネットロングは▲55,775枚(▲16,839枚)

大豆はロングが164,354枚(+6,325枚)、ショートが71,253枚(+2,635枚)ネットロングは93,101枚(+3,690枚)

小麦はロングが105,835枚(▲1,180枚)、ショートが70,095枚(+7,942枚)ネットロングは35,740枚(▲9,122枚)

◆本日のMRA's Eye


「アルミ価格は低迷後上昇」

コロナウイルスの感染拡大に伴う経済封鎖の影響で、アルミの主要用途の1つである自動車販売は最大消費国である中国で急速に減速、アルミ価格も大きく調整している。そしてこの動きは今後、欧州や米国の広がることはほぼ間違いがない。しかし、その他の金属に比べると下落率は限定されているとの印象だ。

実際、年初来のパフォーマンスで見ると、アルミの下落率は原稿執筆時点で▲17.7%と、LME非鉄金属の中で最も下落率が抑制されている。これは需要面というよりは生産コストの高止まりによるものと考えられる。

最大消費国である中国の電力向けの燃料は引き続き、石炭の占めるシェアが高く、電力価格は石炭動向に左右される。

石炭価格は、世界的なCoal to Gasの動きと、最大消費国である中国の経済活動の鈍化で下落してきたが、同時に環境規制の強化に伴い、供給が抑制される見込みであり、需給は比較的均衡しており、石炭価格は高止まりしている。恐らくそのコスト面がアルミ価格を他非鉄金属非で高止まりさせたと考えられる。

通常、供給過剰局面では需給動向以上に生産コストの水準が価格の決定要素となりやすい。しかし足元のアルミ価格は回帰直線から大きく下方乖離している。簡単な回帰分析の結果では、現在の価格水準は回帰直線から▲200ドル程度下方乖離している。

このことは、コロナショックとOPECショックによる金融市場の混乱が、投機需要も含めた需給が悪化し、コスト以上に売られたことによるものと考えられる。

また、アルミキャッシュと18ヵ月先渡し価格のスプレッドは高水準であり、足元のアルミの需給が顕著に緩和していることを示唆している。

なお、燃料(コスト)から上方乖離していることもあるのだが、その上方乖離が顕著だったのは2018年。この頃は在庫が急速に減少し、かつ、欧州・中国の景況感が顕著に回復していた時期である。

しかし年央あたりから米中通商戦争が始まり、循環的な景気減速への懸念から水準を切り下げる流れとなった。

しかし、コストで説明可能な水準まで売り込まれていることはある意味「売られ過ぎ」であり、回帰直線からの下方乖離は前述の通り[▲250ドル]に達している。

足元の需給バランスが急に改善するとは思わないが、1.中国のコロナウイルス感染拡大は一応終息に向かっており、経済対策の効果がそろそろ顕在化を始めること、2.欧米のコロナ禍はQ220がピークになると考えられること、からQ220に底入れし、価格が緩やかに上昇を始めるのは7月以降になると予想している。

◆主要ニュース


・3月日本マネーストックM2 前年比+3.3%(前月+3.0%)、M3 前年比+2.7%(+2.4%)

・3月インド消費者物価指数 前年比+5.91%(前月+6.58%)

・クラリダFRB副議長(投票権あり・中間派)、「景気が回復したと自信が持てるまで、強力かつ積極的に我々の権限を行使する。」

・ECBデギントス副議長、「景気の回復は2021年までは見られない可能性。」

◆エネルギー・メタル関連ニュース


【エネルギー】
・OPECプラス、▲970万バレルの減産で合意。G20の減産寄与は▲130万バレルだが、低価格による減産の色彩。減産実施には数ヵ月~1年程度かかる見込み。

・サウジアラビア アブドルアジズ エネルギー相、「さらなる原油減産の用意ある。」

・米ブルイエット エネルギー長官、「米国は市場原理に基づいた減産合意に寄与。米国の減産は▲160万バレル~▲200万バレルの見通しだが最新データ待ち。」

【メタル】
・ペルー Antamina鉱山(BHP、Glencore、Teck、三菱商事が権益保有)、コロナウイルスの対応の一環として操業を停止。

◆主要商品騰落率


【上昇率上位5商品】

商品名(カテゴリー)/前日比上昇率/年初来上昇率
1.NYM RBOB ( エネルギー )/ +6.01%/ ▲57.71%
2.DME Oman ( エネルギー )/ +5.98%/ ▲61.33%
3.CME豚赤身肉 ( 畜産品 )/ +4.91%/ ▲37.14%
4.CME木材 ( その他農産品 )/ +3.60%/ ▲17.67%
5.NYM灯油 ( エネルギー )/ +3.42%/ ▲50.41%

【下落率上位5商品】

商品名(カテゴリー)/前日比上昇率/年初来上昇率
70.CBTオレンジジュース ( その他農産品 )/ ▲4.74%/ +7.56%
69.CME肥育牛 ( 畜産品 )/ ▲3.76%/ ▲20.85%
68.MDEパーム油 ( その他農産品 )/ ▲3.64%/ ▲24.30%
67.CME生牛 ( 畜産品 )/ ▲3.19%/ ▲27.02%
66.NYB綿花 ( その他農産品 )/ ▲2.96%/ ▲23.59%

※弊社が重要と考える主要商品の前日比騰落率上位・下位5品目です。
※限月交代に伴う価格の不連続性は考慮されていません。予めご容赦ください。

◆主要指標


【為替・株・金利・ビットコイン】
NY ダウ :23,390.77(▲328.60)
S&P500 :2,761.63(▲28.19)
日経平均株価 :19,043.40(▲455.10)
ドル円 :107.77(▲0.70)
ユーロ円 :117.62(▲1.01)
米10年債 :0.77(+0.05)
中国10年債利回り :2.55(+0.02)
日本10年債利回り :0.02(+0.01)
独10年債利回り :▲0.35(±0.0)
ビットコイン :6,828.62(▲91.48)

【MRAコモディティ恐怖指数】
総合 :57.51(▲2.28)
エネルギー :106.45(▲1.03)
ベースメタル :40.21(▲0.96)
貴金属 :70.77(▲10.65)
穀物 :28.29(▲1)
その他農畜産品 :49.20(▲1.61)

【主要商品ボラティリティ】
WTI :183.67(+2.12)
Brent :134.61(▲1.73)
米天然ガス :72.79(+2.66)
米ガソリン :215.70(▲11.11)
ICEガスオイル :86.37(+0.43)
LME銅 :48.01(▲0.88)
LMEアルミニウム :21.24(+0.23)
金 :21.56(▲0.31)
プラチナ :75.48(▲10.18)
トウモロコシ :25.64(▲0.6)
大豆 :21.56(▲0.31)

【エネルギー】
WTI :22.42(▲0.34)
Brent :31.83(+0.35)
Oman :26.07(+1.47)
米ガソリン :71.80(+4.07)
米灯油 :100.59(+3.33)
ICEガスオイル :298.25(▲4.25)
米天然ガス :1.73(▲0.01)
英天然ガス :休場( - )

【石油製品(直近限月のスワップ)】
Brent :31.83(+0.35)
SPO380cst :186.25(+7.20)
SPOケロシン :30.78(▲0.21)
SPOガスオイル :36.67(▲0.57)
ICE ガスオイル :40.03(▲0.57)
NYMEX灯油 :104.49(+1.33)

【貴金属】
金 :1715.34(+18.69)
銀 :15.41(▲0.15)
プラチナ :751.75(+1.46)
パラジウム :2211.50(+33.94)
※ニューヨーククローズ。

【LME非鉄金属】
(3ヵ月公式セトル)
銅 :休場( - )
亜鉛 :休場( - )
鉛 :休場( - )
アルミニウム :休場( - )
ニッケル :休場( - )
錫 :休場( - )
コバルト :29,582(▲6)

(3ヵ月ロンドンクローズ)
銅 :休場( - )
亜鉛 :休場( - )
鉛 :休場( - )
アルミニウム :休場( - )
ニッケル :休場( - )
錫 :休場( - )
バルチック海運指数 :635.00(+28.00)
※C=Cash-3M コンタンゴ、B=Cash-3M バック

【鉄鋼原料】
62%鉄鉱石スポット(CFR青島) :休場( - )
SGX鉄鉱石 :84.2(+0.49)
NYMEX鉄鉱石 :83.84(+0.49)
NYMEX原料炭スワップ先物 :136(+0.01)
上海鉄筋直近限月 :3,450(±0.0)
上海鉄筋中心限月 :3,388(+58)
米鉄スクラップ :271(+1.00)

【農産物】
大豆 :854.25(▲9.25)
シカゴ大豆ミール :288.60(▲3.90)
シカゴ大豆油 :26.90(▲0.51)
マレーシア パーム油 :2302.00(▲87.00)
シカゴ とうもろこし :331.50(▲0.25)
シカゴ小麦 :555.00(▲1.50)
シンガポールゴム :132.30(+0.80)
上海ゴム :10000.00(+155.00)
砂糖 :10.17(▲0.26)
アラビカ :119.75(+1.15)
ロブスタ :休場( - )
綿花 :52.76(▲1.61)

【畜産物】
シカゴ豚赤身肉 :44.90(+2.10)
シカゴ生牛 :91.00(▲3.00)
シカゴ飼育牛 :115.03(▲4.50)

※全ての価格は注記が無い限り、取引所で取引される通貨建。
※限月交代に伴う価格の不連続性は考慮されていません。予めご容赦ください。