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米経済対策期待と割安感からの買いで上昇
  • MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(エネルギー)

2020年3月11日 第1703号

◆昨日のエネルギー市場総括


「米経済対策期待と割安感からの買いで上昇」

トランプ政権の経済対策期待。
トランプ政権はコロナウイルスの感染拡大防止のための景気減速を回避するため所得税減税を含む対策を早急に打ち出す、と発表したことはリスク資産価格の上昇要因となった。

ロシアはOPECとの会合に前向きなニュアンス。
ロシアはサウジアラビアの強硬な姿勢を受けてやや態度を軟化させ、OPECとの会合に前向きなニュアンスを出したことは供給減少で需給が緩和するとの観測を強め、原油価格の上昇要因に。

売られすぎからの買戻し。
第2次OPECショックを受けて大幅に原油価格が下落したが、オプションの建玉が積み上がっているBrentベースで30ドルを維持したことで、割安感からの実需買いが入り、上昇した。

◆今日のエネルギー市場見通し


「対策期待の買戻しで上昇も需給大きく変わらず上値重い」

各国の経済対策実施期待。
各国中央銀行は余地は少ないが金融緩和に動いている一方、より直接的に企業や国民支援となる減税を含む財政政策に各国とも舵を切っており、対策の進捗期待が高まっていることは景気循環系商品価格の上昇要因に。

売られすぎからの買戻し。
ロシアがOPECとの再協議に若干前向きな姿勢を示していることは、供給面で需給がタイト化するとの期待を高め、実需の安値拾いの買いを誘いやすいことは原油価格の上昇要因に。

新型コロナウイルスの影響による消費減速観測。
中国はピークアウトしたように見えるが、ほぼ1ヵ月の時間差を以って中国以外の国でも感染が拡大、経済活動の強制減速の可能性は高く今後世界各地の経済活動が鈍化し消費が落ち込むと見られていることは景気循環系商品価格の下落要因に。


昨日発表のニュース一覧(総合・エネルギー)/主要指標/セクター別パフォーマンス/CFTC投機筋ポジション/米原油石油製品在庫など、詳しい解説は「MRA商品レポート for MANAGEMENT」にてご確認いただけます。
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